クトゥルフ/クトゥルー/Cthulhu -15ーロナク-

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168名無しは無慈悲な夜の女王
調査隊報告#1
餃子。それは博学をもって知られるイブン・スカカバオですらも言及することはなく、かの死霊秘法にても曖昧なほのめかしがあるのみの存在である。
今日ではかすかに「せぶんすぎょざー」の呪文にのみ、その痕跡をとどめるのみであることは、この報告を読むであろう諸氏もよくご存じだろう。
さておき、東アジアの言葉に詳しい知人の言によれば、餃子というのは、食って交わると子をなす、という意味であるらしい。
すなわち、多産と豊穣とを約束するための儀式にその端を発するということができるだろう。しかしながら、これは多くの儀式がそうであるように、重要な意味を持つことではない。我々もまず、シュブ=ニグラス信仰との関連性を疑ったが、決定的な関連を見いだせずにいた。
そこで今回のフィールドワークに赴いたわけであるが、実際にこの目の前で、その調理を目の当たりにすることが出来たのは、僥倖であったとしか言う他はない。いや、それもまた不幸の先触れであったのかも知れないのだが。
 あの地獄めいた焼き色と、慄然たる芳香!そして我々の想像を絶する、あの赤く辛い油など、考えるだに…いや、個人的な感情をここで述べるのは控えておこう。もしかしたら、私に残された時間は予想以上に短いのかも知れないのだから。
 今回の調査の際に、とある場所で、重要な発見があった。その地の名は、前述の知人によれば、かの国の言葉でウツノミヤ=宇宙の宮、すなわち宇宙の支配者の居所を示しているという…!!
 あまりの冒涜的な事実に、私も自分自身の正気を疑わざるをえなかったが、まさか、この地にアザトースの玉座へと通じる通路があるとでも言うのだろうか?
 いや、旧支配者が封印されし地である可能性も高いのではないか…そのような私の心配が、杞憂で終わってくれたならば良かったのだが。
<続く>
169名無しは無慈悲な夜の女王:2006/10/23(月) 23:35:01
調査隊報告#2
だがしかし、その地でまさに驚愕すべき発見が為されてしまったのだ。
すなわち、餃子の女神なる彫像が発見されたのだ!それを発見した我々の隊員一名は、哀れにも、また愚かしくも、その像を直視してしまったため不定の狂気に落ち込み、前後の記憶をすっかり失ってしまうといういたましい事故も生じてしまった。
だが、我々はこの灰色の混沌めいた姿をしているという彫像と、餃子の調理方法から、一つの重要な仮説を得るに至った。
すなわち、シュブ=ニグラスとはまた別の系統に存在する神性との関連である。
それ自体が混沌であり、無数の子を産み、またそれを食らうという…彼の地には巨大地下空間が確認されているが、まさか、ン・カイの闇へ続く通路だなどと…
おや、なんだろう、こんな時間に来客が…なぜだろう、記憶喪失になったはずの隊員>>113が、なぜこんなところに…
おぉ!あれは…あのおぞましくも慄然たる姿は!駅前にあったあの彫像の…!!灰色で不定形の存在が!まさか、いや、そんな!いあ!いあ、アブホー(手記はここでとぎれている)
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暇な会議中に考えてみた。こんなんならいいのか?>>148
巨大地下空間
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