598 :
ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :
グレッグ・イーガン「ひとりっ子」 4点
ここ数年に渡ってSFヲタを萌えさせている作者の早川からの作品集第3弾であるが、
「祈りの海」「しあわせの理由」と比較して出来が落ちる作品群であるのは否めないもの
がある。
巻末の編・訳者あとがきを見ればわかるとおり、
大賞やランキング1位という作は少ないゆえ致し方ないことであろうか。
作品の趣旨が伝わって来ない邦題のセンスにも問題があり、
下記の如くすべきかと思う。
「行動原理」→「思想売ります」
ロバート・シェクリー風でグッドなタイトルかと思う。
「真心」→「永遠の愛…」
元の邦題では何がなんやら訳がわからんばい。
改題後は「…」部分が物語の含みを感じさせてグッドかと思う。
「決断者」→「百鬼夜行」
作品中で印象的に使用され、作品世界そのものを良く象徴しているこのワードを
タイトルに冠すべきかと思う。
「ふたりの距離」→「一心同体」
恋愛小説まがいなこの元の邦題もよくわからんばい。
内容そのものを端的に伝えるタイトルへと変更すべき。
「ひとりっ子」→「メカニックお嬢」
表題作だが、しょぼい邦題といい、全然萌えを感じさせない表紙といい、
いったい早川は売る気があるのかとさえ疑問を感じさせる。
ここは物語のワンシーンである全裸で鎖に繋がれた少女のアニメ風の表紙が妥当かと思う。