今日読んだSF/FT/HRの感想 5冊目

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577ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
「日本沈没 第2部」を買おうかどうか、小1時間迷った末、スルーした。
谷甲州の名を見て「パンドラ」を読んだ時の怒りと失望がビビッドに甦って来た
からである。
この谷(注 アテネオリンピックで負傷したヤワラちゃんの旦那ではない(w )作品
に限らず、藤崎の「ハイドゥナン」もひどかったし、マエストロの作品に目を転じても
「銀齢の果て」の筒井堂には、かってのハイスピードな斬れ味は感じられず、
「虚無回廊3」の小松御大には、これからどこへ行くのか不安を感じさせるものがあった。
(そもそも完結するのか…)
海外作品の「ディアスポラ」もヲタ向きの難解なだけの作であり、期待した手練れ
クライトンの「恐怖の存在」もハリウッドの水に馴染み過ぎたというか、
安手なストーリー展開は失望の極みであった。
*上記の作品群に関する詳細なる論考に関しては過去ログを熟読すること。
21世紀も既に6年目、その年も半ばを過ぎた。
俺たちは、既にかってのSFが描いた「未来」の一部に住んでいるのである。
そろそろ、俺のような読書人も満足させるアーサーの「幼年期の終り」、
スタニスワフの「ソラリスの陽のもとに」、本邦の作なら小松御大の「果しなき流れの果に」クラスの作品が登場して来るべき時である。
さもないと、SFはミュータント並の無気味なヲタがむさぼり読むような異本という
イメージが定着してまうぞ(w