67 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2006/03/01(水) 02:01:10
ジブリ米現地法人事務所にはルグィン婆さんの腹立たしそうな鼻息と鈴Pのカン高い声だけが響いている。
パヤオのにやけ顔は時折不思議げに眉をひそめるが、それ以外は至って静穏なものだ。
とても、原作者が精魂こめて書きあげた『ゲド戦記』のアニメ版製作会議には見えない。
なんで、俺じゃなくて息子なんだ。まだ新人じゃないか。あんまりだ。
「ミスター・ミヤザキ・・・」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない鈴Pの長口舌が終わる前に、ルグィン婆さんが静に口を開いた。
「……なんです?」
「わたし、あなたが『ゲド』をやるんだと聞いてましたけど!?」
『ゲド』どころか、この数年筋もへったくれもない、鈴P宣伝による動員数だけが取り柄の駄作しか作れていないのに。
「もうジブリは辞める。(鈴Pに向かって)なんでルグィンは怒ってるんだ?」
「えっとですね。」
ちょっと考え込んだ鈴木Pは、儚げに笑ってこう答えた。
「……今度こそはアカデミー賞を取れるのか、と言っているみたいです」
ageてみるね
「ねぇ…わたしお兄ちゃんとしたいことがあるの…」
妹は、見舞いに来た俺が彼女の脇に腰をかけ、肩をそっと抱き寄せるなりためらいがちに懇願してきた。
「なんだ?なんでも言ってみろ」
妹はしばらく俺の顔を見つめていると、その小さな手のひらを俺の背中から白い枕の下へと滑り込ませ
一冊の本を取り出した。
「お兄ちゃんと、ポール・アンダースン『折れた魔剣』360ページからをやりたいの」
そう言うと、彼女は俺の腕の中から脱け出してベッドの端へと身体を移した。
「そうか…なら仕方がないな」
いつもと違う妹の様子に一抹の不安を感じながらも、俺はその願いを叶えてやることにした。
「いって。いますぐに。二度とこないで」
「しかし―」
「出て行って」「それ以上近づくと、これで刺します」
妹は寝巻きの懐から果物ナイフをとりだすと、カバーを外し俺の方へと刃を向けた。
「願うところだ」
(いつの間に…)
見舞いの籠に目を走らせながらも、少しずつにじり寄っていく俺を見た妹は、
その鋭い切先を、寝巻きから覗く白く透き通るような肌にあてた。
「そうしなければならないなら、わたしは自分で自分の命をたつつもりです」
「わたしにさわってごらんなさい、人殺し。けものかエルフのように自分の妹と寝ようとする異教徒。
わたしにさわれば、この短剣をわたしの胸につき刺します。
神は、大きな罪を逃れるために小さな罪をおかすわたしをお許しくださるでしょう」
構わず俺が妹のからだに手を触れようとした時、俺はナイフを掴む彼女の両手が震えていることに気が付いた。
彼女の呼吸は乱れ、桃色に上気した胸が大きく上下し始めている。
そして妹の瞳を覗きこんだ俺は、そこにまぎれもない真剣な眼差しを見出した。
俺の背筋に冷たいものが走り、突然、体中から冷たい汗が流れ始めた…
「お、お…俺が悪かったっツ!!許してくれ!!」
「いままでずっと悪いお兄ちゃんでスマなかった…頼むから…死なないでくれぇ…」
嗚咽を噛み殺し、肩を震わしている俺の体に柔らかな感覚がからみつき、包み込んだ。
「わたしが死ぬわけないでしょ…わたしはいつもお兄ちゃんと一緒だよ」
「ほ…本当か…?」
「本当だよ」
目を開いていくと、滲んだ視界のなかでも妹が微笑んでいるのが感じられた。
妹から伝わる暖かな体温が俺の全てを満たして行った。
「ねぇ、お兄ちゃん。リンゴむいてあげるね。食べるでしょ?」
>>7をはじめとするコピペネタ元のスレから出張してきました。
ここの人って元ネタ出してわかるのかしら・・・?
13 名無し三等兵 sage 2005/06/09(木) 14:18:06 ID:???
病室には妹の苦しそうな吐息と心拍計の電子音だけが響いている。
妹の白い顔は時折苦しげに眉をゆがめるが、それ以外は至って静穏
なものだ。
とても、医者がさじを投げた患者には見えない。
なんで、俺じゃなくて妹なんだ。まだ中学生じゃないか。あんまりだ。
「お兄ちゃん……」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない思いが終わる前に、妹が静に口を
開いた。
「……なんだ?」
「わたし、飛行機が見たいよ。」
飛行機どころか、この1年外にだって出られていないのに。
「飛行機か。……どんなのが見たいんだ?」
「うん。」
ちょっと考え込んだ妹は、儚げに笑ってこう答えた。
「……F-108レイピアに護衛されて飛ぶXB-70ヴァルキリーが見たいよ。」
ちょwwwwwおまwwwwwww無理wwwwwwwwww
元ネタどころか、そのスレの住人だ!
病室には妹の苦しそうな吐息と心拍計の電子音だけが響いている。
妹の白い顔は時折苦しげに眉をゆがめるが、それ以外は至って静穏
なものだ。
とても、医者がさじを投げた患者には見えない。
なんで、俺じゃなくて妹なんだ。まだ中学生じゃないか。あんまりだ。
「お兄ちゃん……」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない思いが終わる前に、妹が静に口を
開いた。
「……なんだ?」
「わたし、エルリックにあいたいよ。」
マンガどころか、この1年外にだって出られていないのに。
「エルリックか。……ちょっとまってろ」
「うん。」
ちょっと考え込んだおれは本屋にいって鋼の錬金術師の全巻セット
を買ってきたが、妹は見向きもしなかった。
「これ違う。あたしのエルリックじゃない……。
あたしのエルリックはマゾでひ弱でなんでも魔剣にたよる香具師なの」
ちょwwwwwおまwwwwwww兄ちゃんもしらんぞマイクル・ムアコックなんざwwwwwwwwww
いや、エルリックっつったら、ムアコック以外いないだろ?
/ ハ. V ,ィfテ女 ヽ八 ヽ ヽ_ ! l |/ |
>>1 l l 〈_∧ { lハ{_f::j:リヾ ` ヽ{`> 爪 l ! |_ | /ヽヽ
| l _ム _ゝへ | V;之_ _ ヽハ ,' / | \| \
| l > '´ ヽ ィ=气 ル / l\/! つ
| l { ー- ―― ヘ , 、 ヽ 〃/i ∧. | | ヽヽ
j八 1 、 __} { ¨ア ,ムイ / ,イ_」 | ヽ_ノ
,r≦三ヘ  ̄ ト、 ` ー ,. イ lV / | l リ よ
/ / ハ _... --‐〈. >‐r< / | j/,/' / j!〃 ゝヽヽ
// / | ハ , イl f ヽ ∧/〃 / /' ノ、_)ヽ
. 〆 / い \ -< }}/ ̄ ̄`ヽ>‐メイ、 / / /
〈 / ∨ 弋ヽ ハ、 -―‐-丶 //丁fヽ ・ ・
>>72 「……F-108レイピアに護衛されて飛ぶXB-70ヴァルキリーが見たいよ。」
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/ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::/'´ `´ i':::::::::ji
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{;;;;;;;;;;;;;_;;;;;;;::i_,,-‐l ̄ `'t-__' ,,,___-‐- i:::ノ'´
l;;;;;;;;;/ ヽ;;:i i ノ {  ゙̄l
ヽ;;;;;;l i ) V `'‐--─" l、__ ,ノ、
\ヽ ゝゝ , 〉  ̄ }ノ
ヽ\ , /ノ
\ト-i `''‐- 、,,,_ /‐'
l ヽ _  ̄ ノ <いい話じゃないか
l゙ ゙i /
_,l ヽ /
,r'´ .l ,r‐- 、,_`'‐-─-- ,,_,,ィl` >
_ \ l/r'  ̄``'''─--─'´ノ-、
_,,-‐''"´ _,,二ニニ=-、______,,,,,--‐ッ‐' ``‐、,,_
78 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2007/01/19(金) 22:04:31
このスレさいこー。続投期待あげ
銀英伝でも読んどけ
岩崎書店のシリーズ
福島正実あたりからどうぞ。
俺の妹は、「ゲートウェイ」シリーズを読んでいた事がある・・・
84 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2007/08/22(水) 12:49:30
グインサーガ!!
85 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2007/08/22(水) 12:54:31
やっぱ妹には、新井素子だよね。
86 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2007/08/23(木) 21:33:45
妹にティプトリー読ませたら、
「この男の人、女の気持ちわかってる!」
って言ってました。
姉がオススメの本ある?って聞いてきた。
とりあえず冷たい方程式奨めたんだが、"名前からしてアウト"だそうだ。
>>87 シオドア・スタージョンの「夢みる宝石」でもすすめとけ
『プリズマティカ』とか『時は準宝石の螺旋のように』とか、ロマンチックな題名のをお勧めしろ。
絶版なのはさて置いてだ。
野阿梓でも読ませとけ
小学生の頃、わたしはお姫様に憧れていた。
ある日図書室で「火星の王女」という本を見つけた私はすぐに借りて読んだ。
乙女チックな本でない事は少しだけ残念だったが、スペオペマンセーな小学生が一匹出来上がった。
乙女チックな本など見かけても、プッwwwとしか思わない三十路女になった今、
あの時火星シリーズなんて読まなければ今頃負け犬になんかなってなかったのにね、と
スターキングを片手に遠い目をしてみるのだった。
負け犬になったのは火星シリーズのせいではないと思うが
93 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2007/08/25(土) 19:53:07
ハ…ハックション!!!!!!
「ファンタジーノベルフリークの妹」だと
ワンピースの似合うふわふわ巻き髪のおっとり系巨乳を想像するのに、
「SF小説マニアの妹」だとパッツンおかっぱにTシャツジーパンの貧乳を連想する。
でも「ホラー大好きな妹」だとゴスロリとかではなく、特に特徴のない普通の妹っぽい。
じゃあ姉や弟なら?
>>94さんじゃないけど考えてみた。
「ファンタジーノベルフリークな姉」
メガネかけて、ただ伸ばしただけのロングヘアーで、ブランドものバッグにはファンタジーノベルのやおい本が入っている。
「SF小説マニアの姉」
メガネかけて、ただ伸ばしただけのロングヘアーで、リュックにはSF小説のやおい本が入っている。
「ホラー大好きな姉」
メガネかけて、ただ伸ばしただけのロングヘアーで、トートバッグにはホラーのやおい本が入っている。
「今日の早川さん」でも見てれば?
病室には(略)
「わたし、グインサーガが読みたいよ。」
グインどころか、この1年伊集院大介シリーズだって読めていないのに。
「グインか。……どんなのが読みたいんだ?」
「うん。」
ちょっと考え込んだ妹は、儚げに笑ってこう答えた。
「ちゃんと100巻で終わってヤオイも無いグインが読みたいよ」
ちょwwwwwおまwwwwwww歴史改変しないと無理
リアルで妹居て、兄妹ともSFオタです。困ったね。
たまに段ボールで本を送りあってる(遠距離だから)。
例)最近の贈答
俺から送ったものとその感想→
・グッドラック雪風 「読んだけどエリア88みたい。よくわかんね」
・アイヴォリー 「キリンヤガより良かった!!!」
・あなたの人生の物語 「イーガンの方がしっくりくる」
妹から送られたものとその感想
・日本沈没2 「前作の記憶が曖昧すぎ。まだ読んでなくてすまん」
・新人賞メッタ斬り 「大森望の読書量すげえ〜、あと中島梓に喧嘩売って大丈夫なのか」
・ドゥームズデイ・ブック「病気こえー。中世最高。もうちょっとでサトクリフ。あと表紙最悪」
チラ裏ごめん。しかしうちの妹って「きょうの早川さん」みたいだな。三十路ですが。
病室には妹の苦しそうな吐息と心拍計の電子音だけが響いている。
妹の白い顔は時折苦しげに眉をゆがめるが、それ以外は至って静穏
なものだ。
とても、医者がさじを投げた患者には見えない。
なんで、俺じゃなくて妹なんだ。まだ中学生じゃないか。あんまりだ。
「お兄ちゃん……」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない思いが終わる前に、妹が静に口を
開いた。
「……なんだ?」
「わたし、サンリオSF文庫が読みたいよ。」
サンリオSF文庫どころか、ハヤカワのちょっと前の絶版でもなかなか見つからないのに。
「サンリオSF文庫か。……どんなのが読みたいんだ?」
「うん。」
ちょっと考え込んだ妹は、儚げに笑ってこう答えた。
「……熱い太陽、深海魚が読みたいよ。」
ちょwwwwwおまwwwwwww無理wwwwwwwwww
どうして?
兄さんの小遣いじゃ高すぎて無理です。
せめて『不安定な時間』くらいなら買えないこともないんだが
104 :
102:2008/03/19(水) 18:11:21
高騰しているってことですか。当時、サンリオはかなり購入しました。
そんなに希少価値が出てたとは存じませんでした。
SF大百科図鑑 英語版と日本語版
106 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2008/06/13(金) 23:33:30
_
r-、' ´ `ヽr-、
ィ7 /l: ハヽハ トヾ 駄スレを沈めることはこの俺が許さん!
'|l |'´_` ´_ `| || 信念に基づいて行動する。
| |´ヒ} ヒ}`! l| それを人は正義と言う。
__ノ゙). 从 l, _'_. |从 今俺が行ってることは、保守ではない。
,_'(_ ノ_ヽ ヾl.> - ,イ;リ 正義という名の粛清だぁ!
{ f:テ} {'f:テ}',/\ヽ--//ヽ
ヽ,r─‐ 、ィ .、、 i l>Y<! i '、 バーニング!
/ iゝ_ノ iヽ /l |l l ',
lンヽ/ムノじ
107 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/02(土) 13:47:57
今こそ、キャプテン・フューチャーシリーズを!
オマンコスフィアというかオケツスフィアというか、
そうゆうのが出てくるSF小説があったよね。
妹に読ませるならあれがいいよ。あれが。
いいえ、ケフィアです。
110 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/27(水) 14:29:18
ハインラインのジュブナイル辺りがおすすめかとも思ったけど、
ハインラインはロリっぽいキャラが時々いるんだよなあ。
111 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/24(金) 15:45:15
>>100 激遅レスですが、素晴らしい妹さんですね。ウチの兄嫁みたいw
結婚前はネコをかぶっていたようですが、結婚後、兄の家に遊びに行った時、
彼女の本棚にはwwwwwwwwwwwww
確認した中では、スタートレックのDVD全作品、ジェイムズ・ブリッシュのスタトレの
小説、宇宙都市シリーズ、サンリオのディックの小説(出版されたものは全部持って
るらしい)、ハヤカワから出版されたディックも購入してる(サンリオとかぶさっている)、
ジョン・バーリイもあった。何故かアシモフとハインラインはなかったことだけは確か。
病室には妹の苦しそうな吐息と心拍計の電子音だけが響いている。
(略)
「お兄ちゃん……」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない思いが終わる前に、妹が静かに口を開いた。
「……なんだ?」
「わたし、野田昌宏訳の正統派スペースオペラが読みたいよ。」
野田昌宏どころか、最近じゃわけの分からんトールサイズのスペオペもどきしか手に入りにくいと言うのに。
「大元帥の訳したスペオペか。……どんなのが読みたいんだ?」
「うん。」
ちょっと考え込んだ妹は、儚げに笑ってこう答えた。
「……『宇宙軍団』の続きと《第二銀河系シリーズ》の続きが読みたい。」
ちょwwwwwおまwwwwwww未訳のまま逝去してるから無理wwwwwwwwww
「太陽の女王」号シリーズも三巻以降の邦訳が出てないなあ…
>>113 112の者だけど、あんたは俺かww コピペの筋書き上カットしたがそれは俺も読みたい物の筆頭。
そういや小隅黎も今や故人なんだよなあ…
ところで三巻の"Voodoo Planet"の原文ならProject Gutenbergから無料で落とせるぜ。
俺は数日前それに気付いてDLしたはいいものの数行で力尽きたけど。
115 :
113:2010/07/05(月) 23:43:39
116 :
112:
どういたしまして!