妹が、SFを読みたいと言ってきます

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7名無しは無慈悲な夜の女王
病室には妹の苦しそうな吐息と心拍計の電子音だけが響いている。
妹の白い顔は時折苦しげに眉をゆがめるが、それ以外は至って静穏
なものだ。
とても、医者がさじを投げた患者には見えない。
なんで、俺じゃなくて妹なんだ。まだ中学生じゃないか。あんまりだ。
「お兄ちゃん……」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない思いが終わる前に、妹が静に口を
開いた。
「……なんだ?」
「わたし、SFが読みたいよ。」
飛行機どころか、この1年外にだって出られていないのに。
「SFか。……どんなのが読みたいんだ?」
「うん。」
ちょっと考え込んだ妹は、儚げに笑ってこう答えた。





「……ノヴァヤ・ロジーナに戻ってきた南郷少佐が読みたいよ。」





ちょwwwwwおまwwwwwww無理wwwwwwwwww