「おい、
>>1!」
呼ばれて振り向いた
>>1の前に、見上げるようなプロテの大男の姿があった。異星人である
>>1の目にも、相当酔っているのが見て取れる。男はフラつきながら
>>1に近付くと、酒
臭い息を吐きかけながら言った。
「宇宙警備隊だかなんだか知らねえが、他人様の星でデケエ面しやがって生意気なんだよ!!」
肩を小突かれる。
>>1は黙ってされるがままにしていた。他の惑星の駐在隊員として治安の
維持の為に配属されたのだから、暴漢相手とはいえ先に手を出す事は極力避けるべし-------
宇宙警備隊での訓練で終始繰り返されたその教えを彼は忠実に実行しようとしていた。だが、
彼は相手が酔っていた事で、その実力を見誤っていた。大男は巨大な手でVの字を作り、不意
にビームを放ってきたのだ。至近距離からの一撃は、もろに
>>1の目を射抜いた。
「うア!目がッ-----------!!」
顔を押さえて苦悶する
>>1のがら空きのボディに、巌のような拳が食い込む。
「ゲふゥ!ジュああァッ!!」
堪らず膝を折り路上に倒れ伏す
>>1に、情容赦の無い蹴りが見舞われる。その若さと情熱を
誇らしげに現したかのような真紅のスーツは、たちまち泥にまみれた。懸命に大男の脚を取り
蹴りを防ごうとするその抵抗を嘲笑うように、もう片方の足が
>>1の顔面を踏みにじる。
超硬質のマスクがガリガリと路面を削り取る。マスク自体に傷は付かないが、彼のプライドは
激しく傷付いた。