成長してから読む、もっと大人向きでハイブロウなSFも勿論面白いんですけど、
子供の頃の少年SFのワクワクドキドキには、格別なものがありますよね。
実は最近、改めて小中学生向けの児童書で「宇宙戦争」「タイムマシン」
「海底二万マイル」などの海外古典SFを読んでみたんですけど、
斜に構えたりせず素直な気持ちで相対してみると、これが意外と面白いんですよ。
昔はよくあった、キャラクターやストーリーまで変えてしまうような無茶なリライトは
流石に見られないとは言え、完訳ではなく幾分かは端折られていたり、
子供には難しかったり毒が強い箇所はソフトに改変されてたりしますが、
大人向き完訳版の愛読者なら、逆にその違いを楽しむことも出来ますし、
子供には退屈であろう部分がカットされている事も多く、結果的に大人にとっても
最後まで面白く読める、原典より娯楽度の高い作品になってたりします。
もちろん、肝心要である原作のエッセンスは、しっかり残されてますしね。
マンガにするんだったら誰の絵がいいんだろ?
ジジイになると細かい字を読む視力も、
長編を読みふける気力も衰えてしまいがちで、
文庫本なんか辛かったりするのぢゃよゲフンゲフン。
そんなときに頼りになるのが少年文庫なのぢゃ。
ほとんどのシリーズは文字が大きく読みやすいし、
大型古書店なら結構種類があって当然安い。
この前読んだ「フランケンシュタイン」なんぞ、
分かりやすく、それでいてしっかりした訳文で
創元文庫に引けを取らぬ面白さじゃったぞ。
次は「失われた世界」でも読むとするかのぉ。
視力はまだしも、気力は落ちてきてるなぁ・・・。
興味の湧いた新作海外SFでも厚さ(と値段)見ると読む気失せるし、
長時間プレイ必須のやりこみ系ゲームなんか、やる気起きなくなったし。
俺も児童書で海外古典SFを再読してみようかなぁ。
今、小中学生向きのソフトカバーで出てる「宇宙戦争」って、
青い鳥文庫と偕成社文庫だけですか?
>>438 >>450 偕成社の「宇宙戦争」をブックオフで購入。200円也。
「完訳版」はダテじゃなく、創元や早川に劣らない内容で、
訳文も子供向きに大げさにしたりせず落ち着いたもので、
角川の小田麻紀の素人臭い変な訳よりはるかに上出来。
創元と同様に地図があるし、訳注もすごく充実してて驚いた。
活字も大きくて読みやすいし、版画風?の挿絵も味があるよ。
ついでに別の店で、探してた青い鳥文庫の「海底2万マイル」を、
こっちの方が状態が良いのに105円で入手。
これはかなりダイジェストなんだけど、この作品に関しては、
完訳だとかなりの長編だし、しかも退屈な箇所が多いから、
創元文庫で再読する気になれず、こいつを探してたんだよね。
>>451 馬ヤラシイじゃなかった羨ましい。
定価で買う気になれなくて
行動範囲内の大型古書店数件を
最低週一ペースで見回ってるのに、
宇宙戦争は青い鳥も偕成社も
一向に見つからない。ヂグジョー!
>>451 青い鳥文庫の「海底2万マイル」は、
ジュゴンを獲って食べる件や、ノーチラス号が
衝角でマッコウクジラを虐殺しまくるシーンが
ばっさり削除されてるんですよね。
(ポプラ社文庫だと、ちゃんと入ってます)
後者はネッドがネモを憎悪する原因にもなり、
結構重要なシークェンスなんですけど。
同じく青い鳥文庫の「宇宙戦争」でも、
避難中に守銭奴のオサーンが馬車に轢き殺されたり
主人公が牧師補を殺す?シーンが削除されてます。
(完訳版の偕成社文庫では、当然カットなし)
どうやら青い鳥文庫は残酷、残虐なシーンは
なるべくカットする意向みたいですね。
やっぱり子供が読む本だからでしょうか?
今更何を、と言われるかも知れないけど、青い鳥文庫で
「宇宙戦争」「タイムマシン」「透明人間」「海底2万マイル」
「フランケンシュタイン」「ジキル博士とハイド氏」を訳してる
加藤まさし(桑沢慧)って、福島正美の息子だったんだな…。
ところで青い鳥文庫の「失われた世界」を読んでるんだけど、
挿絵がとんでもなくチンケでヘボいのに呆れまくり。
恐竜や背景は別段酷いってわけでもなく普通レベルだけど、
人物になるとデッサンから狂ってて見られたもんじゃない。
特に顔なんて小学生の落書きみたいな泥団子で腰砕け。
でも、内容は見事なまでに完訳なんだよな、これ。
だけどそのせいで開巻から探索行に出るまでがやたらと長くて、
子供だと面白い展開になる前に飽きて放り出しそうだけど。
それで綺麗な状態で古本屋にあったのかも知れん。
455 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/04/12(月) 16:16:33
恐竜は絶滅して鳥類となり、
火星人は絶滅してタコになった。
Life always finds a way.
そーか、火星人はアンモナイトだったのか・・・
俺も小学校の図書室を思い出して
児童書で古典SFを読んでみたいと思うけど
田舎だから行動圏内にある古本屋といったら
大昔からあるカビ臭い店ばっかりで
BOOKOFFみたいな大型店なんてないから
青い鳥文庫とかの児童書の古本なんか
ほとん見つからないんだよな・・・
ネットじゃ送料で高くついて意味ないし
458 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/04/21(水) 18:37:35
>>457 俺は原付で20分以内にブックオフが7軒、
古本市場が2軒あるから恵まれてるのかな。
まぁ何軒あっても大きくても所詮は古本屋であり、
特定の欲しい本があっても店頭在庫が全てで、
一般書店みたいに取り寄せなんて出来ないから、
各店舗を渡り歩いて、その本に出会う幸運に
期待するしか無いんだけどね。殆ど時間の浪費。
正直言って、よほどの暇人か金欠でなければ、
一般書店で新品を買った方が賢いやり方とオモ。
世の中には、どんなに時間がかかっても廉くつくほうがいい、という人がいる
らしい・・・w
「青い鳥文庫の『宇宙戦争』を読んでみたいんだけど
新刊で買う程でもないし古本を探してる」と言ってたら、
先輩が新古書店で105円で見つけてきてくれました!
まだ途中まで読んだところですが、マンガチックな擬音とか
「な、なんだ!いったい、これは。」みたいなベタなセリフとか、
言われてるようにたしかに子供向けって感じですけど、
まぁ「小学中級から」の児童書なんだから当然ですよね。
でも20ン才の私が読んでも普通に面白いですよ。
ペン画に薄墨のさし絵もいかにもって雰囲気ですしね。
数年前?に読んだ角川文庫より楽しく読んでます。
>>461 出来の悪い小田麻紀版とはいえ完訳版を読んでるのなら、青い鳥文庫版は、
最後まで読むと分かるけど、第二部の第七章が完全にカットされてるし、
やや大げさで説明臭い文章と取って付けたような台詞も気になるだろうね。
だけど子供にも分かりやすく、ひいては飽きずに読了できるための配慮だろうし、
児童書で見かける、翻訳ではなく翻案と呼ぶべきような行き過ぎた改変もなく、
肝心の原作のエッセンスはきっちりと伝えてて、十分に良い訳書だと思うよ。
実際、以前に不惑を越えた叔父が「面白い!」と言って読んでたくらいで、
普通の大人が読んでも問題なく楽しめるレベルだよね。
と言うか、105円で手に入れたのなら、相当なお買い得じゃないかなぁ。
今はどうか知らないけど、昔は子供向きの翻訳小説って、
「もっと真面目にやれ!子供相手だからって舐めるな!」
とか言いたくなる、ろくでもない物も結構多かったんだよ。
それと較べたら、青い鳥文庫の宇宙戦争は満点とまでは
行かなくても、80点くらいは付けられて十分合格だよ。
464 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/06/03(木) 15:26:46
>>268-271 原作のままでも、熱線の有効射程が不明な分、正面から戦闘車両や航空機も出しにくいし
地形を利用して対戦車兵器使うにしても毒ガスが厄介だから、かなり苦戦はすると思う
465 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/06/06(日) 19:05:27
青い鳥文庫と言う名前は、なんか宇宙戦争に合わない
アオミドロ文庫ぐらいがしっくりくる
偕成社文庫(文庫と呼ぶにはデカいが)の
「宇宙戦争」には感心したな。確かに「完訳版」だし、
訳文はしっかりしてるし、訳注は充実してるしで、
あれなら子供は勿論、一般の大人どころか、
煮詰まりまくった濃いマニアが読んでも全然OKだ。
ルーデルなら関係なしにスクラップにしてそうだけどw
>>466 偕成社版は確かに良く出来てるけど、児童書って言うより
多めのルビ+挿し絵入りで「子供にも読める」ように、
広い年齢層に対応した作りの一般書ではないかと。
「子どもとおとなのための偕成社文庫」って謳ってるくらいだし。
だから大人でも興醒めや照れ臭くなったりはしないんだけど、
子供向きの脚色は一切皆無だから、固いっちゃ固い。
その点、青い鳥文庫版は「小学中級から」と言うだけに、
翻案とまではいかないけど端折ったり表現を変えたりして、
子供にも分かりやすく、柔らかく噛み砕いてある感じ。
比較すれば大人が真面目に読むなら当然偕成社なんだけど、
子供の頃読んだ時のワクワク感や記憶を呼び覚ましながら、
ノスタルジー込みで楽しむには青い鳥文庫がバッチグー(死語)。
470 :
妖怪宇宙人の映像:2010/06/18(金) 09:11:49
ハリウッドで有能な監督と脚本家で、
十分な予算をかけてマトモな役者を使って、
原作の時代設定で映画化してくれんもんかね。
当然戦闘機械は「竹馬に乗ったボイラー」で、
サンダー・チャイルド号の体当たり攻撃も
目を見張るようなド迫力で描いてもらいたい。
これ本気の3Dでやったら相当受ける気がする。
ウザイ牧師補と第二部の七章はカッタルイんで
省いてもらった方が断然有り難いけど。
472 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/06/29(火) 06:31:28
気持ちはわかるが、この話、原作に忠実に映画にしたら、
いくらレトロだからっても、笑わずに観るのはキツいだろう。
なにしろ、話の骨子が
「火星人は侵略にそなえて地球を何万年も観察してたのに、
病原菌の存在に気づかなかった。」・・・だからな。
何万年も地球を観察してて、死体とかが腐敗していくのを見ても
バクテリアの存在に気づかなかった・・・ってか? ありえん。
でも待てよ! この火星人ども、素っ裸でWar Machine の外に出てきて
タコ踊りするようなお祭り野郎たちだからな!
「観察」なんて言っても建前で、
実は、人間の寝室とかを覗いてただけだったかもしれん。w
>>472 お前みたいに「自分は偉い」「自分は正しい」と思い込んでいる
頭の固いチンカスに古典SFを楽しむことは不可能。消えろ。
474 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/06/29(火) 14:04:00
ミリオタ激しくキモイ&メチャウザイ
ウェルズ自身が、多種多様な乗り物や兵器や英国ローカルな地名に妙にこだわってる。
原作の小説自体が、そういうヲタ作品なんだ。
↑何こいつキモイ
>>473 チンカスとまでは言いませんが、
>>472が痛いと言うか見苦しいのは確かかと。
自分では面白いと思ってるんでしょうけど、
センスが無いにも程があるって感じで…。
もう少し気の利いたことを書けないものですかね。
>>474 現代だったら、大気圏突入中に迎撃されるってばっちゃが言ってた
>>479 静止衛星や地上発射ミサイルとは迎撃難易度の桁が違いすぎる
こっちは自転も公転もしてるし相手の速度不明なら三次元で座標合わせるのは激難
それ以前に火星人の輸送カプセルは地上に激突して大穴を開けても無事だった超頑丈さだ
中の火星人が激突時にミンチにならないのはすごい科学力だ(棒読み)
まあ、いまだに地上発射ミサイルでもなかなか確実には打ち落とせないんですけどね・・・。距離が近すぎると・・・。
某半島と日本とか・・・
>>469 前にも言われてましたが、青い鳥文庫の「宇宙戦争」は
大型古書店で結構見かけて、しかも105円だったりしますが、
偕成社文庫の方は全然見たことないんですよね。
読んでみたいんですけど、万年超金欠状態の私にとって、
新品に735円出す価値があるか分からないし、
しかも版元では現在在庫切れだし・・・悩みます。
483 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/07/09(金) 21:22:30
>>481 弾道弾も、ターミナル段階だと、迎撃ミサイルの速度よりずっと速い。
まして最初から高速で落下してくる物体相手だと困難さが増すし、その前の落下地点の予測も非常に難しい。
ttp://astro.ysc.go.jp/satfaq.html#rakka スペースコマンドの宇宙監視センターの、追跡落下予報の最終予報は落下2時間前。
この時点でも12分程度の誤差で、突入前の物体は秒速8km近いから、落下地点で約6000kmの誤差になるそう。
>>483 それは大気圏に沿って飛ぶ軌道周回物の話だな。
485 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/07/09(金) 22:08:44
ミリオタ激しくキモイ&メチャウザイ
宇宙落下物迎撃は、秒単位の対応のズレでミサイルの射程分動くからまだ非現実的
ミリオタ激しくキモイ&メチャウザイ
ストラトス4 てアニメがあってだな・・・(ry
アニオタ激しくキモイ&メチャウザイ
小説によると、火星の輸送機は毎分何千マイル→毎秒数マイルと速度を調節してるな。
491 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/08/03(火) 14:29:04
飛行機も発明されてない頃の作品だから
原作をそのまま映画にするにはいろいろキツいだろうな
かといって科学無視のファンタジーにするには19世紀末は時代が新しすぎ
火星から飛来する方法が無理過ぎる。
493 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/08/22(日) 17:27:22
今、若者向けのSF戦争小説として出すなら
主人公や避難民、英国軍や火星メカの配置や移動を矢印などで表し
あと、支配地域あたりも示した地図を何枚か挟まないと、他国人には読みにくいな