今日読んだSF/FT/HRの感想 4冊目

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954ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
筒井康隆「銀齢の果て」       6点
政府によるシルバー・バトル(老人相互処刑制度)、
老舗和菓子屋のご隠居宇谷九一郎も戦いの渦中に巻き込まれてゆく…
紆余曲折の末、サバイバルした宇一郎は、他地区のサバイバーたちと共に
憎き厚生労働省への決死のアタックを決意するものの、ひょんな誤解から、
またしても死に場所を逸してしまう…
SFていうか寓話、筒井堂の手になる言わば「老人版バトル・ロワイアル」で、
さもあらんという期待どおりの展開だが、逆に予想外、意表を突くというものが無い
のが不満が残るところであろうか。
この辺が、インテリゲンチュア・イン・ジャパン編集部内でも、4点から8点と
上下ダブル・スコアの範囲で評価が割れた所以かとも思う。
しかし、3点以下は有り得ず、9点以上は不可解という点は多くの禿しい胴衣を得られる
ところであろうかと思う。
とは言うても、筒井堂のストーリーテリングは健在であり、面白く一気に読ませるのは
さすがである。