今日読んだSF/FT/HRの感想 4冊目

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679ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
青木淳悟「クレーターのほとりで」    3点
シニカルなバイブルねた、現代文明批評等、いかにも「バブリング創世記」の
作者筒井堂好みの作品らしい。
しかし、ストーリーそのものはエデン調査団登場のあたりから俄然面白くはなるものの、
いかに経験不足の作者の手になるものとはいえ、
冒頭部分から続く文章の拙さはいかんともし難いものがある。
もっと文章を短く切り詰め、主観を極力排した描写に徹して書けば、
この手の物語はかえって迫真力を持ち得るのである。
俺が担当であれば、「文学やサイエンティフィックでフィクショナルなるものを甘く
見るな!」の言葉と共に書き直しを命じたやもしれぬ。
作品の永続性という観点から見ると、安易なフォークソングの引用も頂けないものが
ある。後、何年くらい、たまのこのヒット曲を記憶している者がいるだろうか。