今日読んだSF/FT/HRの感想 4冊目

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524ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
梶尾真治「フランケンシュタインの方程式」    7点
この作者と言えば、「美亜へ贈る真珠」だろうが、ネット上ゆえ、はっきりと書かせて
頂くが、あのような作を読んでハァハァしているSFヲタは、ずばり「アホそのもの」
と言い得る。SF板のスレを「萌えながら上げ!」とか絶叫しながら、空上げしているような奴と進化の過程において、いくらも変わるところはなかろう。
これに対して、本作品集収録作品は表題作を始めとして、作者が福岡大学経済学部卒と
いう限界を十二分に自覚したうえで、科学的な考証を断念し、お笑いに活路を見出している点は、かなり評価出来るものがある。
何事にも自身を知ることが肝要であり、これは作家業とて例外ではないのである。
以下に収録作品につき講評を記すゆえ、心して読め。
・「フランケンシュタインの方程式」
表題だけあって、面白さは収録作品中一番である。
宇宙船の中、酸素不足対策のため主人公(俺)と船長はオート合体手術を受けた。
手術は見事に成功し、俺の左半身と船長の右半身が見事に一体化したのだが…
では、俺の右半身と船長の左半身は?というのがオチになる。
・「干し岩」
実質、結構オーソドックスな吸血鬼ネタである。
吸血鬼の血を吸った蚊はどうなる?その蚊に血を吸われたものたちは?
というのがオチである。
・「宇宙船<仰天>号の冒険」
仰天=ヴィークリの語呂合わせのみならず、内容もスペース・オペラ諷刺のようでいて
楽しめる一編。