今日読んだSF/FT/HRの感想 4冊目

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33ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
今頃、「宇宙戦争」を読んで喜んでいるSFヲタがいるのを知り、愕然とした思いである。
タコ形の火星人が存在するとでも思っているのだろうか。
「心して生きろ!」という言葉をかけるしかないような…

中根研一「中国『野人』騒動記」     6点
いまだに広島では「ワシがヒバゴンの首取っちゃるけんのぉ」と豪語しながら、
行方知れずとなるSFヲタが多いと聞くが、このような輩に付きつけて読ませたい書で
ある。80年代以降に日本でも知られるようになったUMA、中国・湖北省の「野人」
についての軽快だが読ませるリポートである。
著者は、科学者ではなく中国文学の研究者(横国大教育学部→北大院)だが、
専攻分野の観点に立った徹底した「野人」否定論が説得力をもって論証されている。
(著者自身は、「野人」の存在の有無については断定するつもりはないと明言しているが、
本書第5章第2節で展開されている中国のフォークロア、白話等を引用した「野人像」の検証は、現代でも野人はフィクショナルな存在に過ぎないのだと思わせるに十分である)
つまり、フォークロア等により中国人の意識にインプリンティングされた「存在」、
これこそが、謎のUMA野人の正体そのものなのである。