メンデルの法則を覆す研究結果、米国の科学者チームが発表
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050324303.html 150年間、科学において不動の地位を保ってきた遺伝法則に疑問を投げかける研究結果が発表された。
パーデュー大学の分子生物学者たちによると、植物は、親の世代が遺伝的な欠陥を持っていたとしても、
正常に発達するために祖父母かそれ以前の世代から受け継いだ別の遺伝情報を選択することがあるという。
この研究結果は、1800年代中ごろから絶対的な真理と信じられてきた植物進化の基本的な法則の、
少なくとも一部を否定することになる。およそ150年前、オーストリアの修道士、グレゴール・メンデルが
エンドウ豆を使って実験し、遺伝的形質が次の世代へと受け継がれていくことを発見した。それ以来ずっと
メンデルの法則は、作物の交配においても、細胞の突然変異や遺伝的形質の継承に関する基本的な理解の上でも、
重要な基盤となってきた。
パーデュー大学の実験で、シロイヌナズナはすぐ前の世代から欠陥のある遺伝子を受け継いでも、
その遺伝情報を修正して、それ以前の世代と同じように正常に発育する場合があることがわかった。
研究者たちはこの結果を踏まえて、植物とヒトでは遺伝子の欠陥を修正する役割を実際に担うタンパク質は
おそらく異なるだろうとしながらも、ヒトにも遺伝的欠陥を回避したり、さらにはそれを修正したりする能力があるのか、
という問題が提起されることになると述べている。