今日読んだSF/FT/HRの感想 3冊目

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885ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
ニューウエーブ前も含めてだが、翻訳の時期にかかわらず、ブラッドベリ、ヴォクト、
バラード等、この辺の作家の作品は、「SF」という観点で読めば、
当初から違和感有り有りなものであった。
仮に心あるSFファンが、HやTの社屋前に集結し、「これはSFではない」との
意思表示の意味合いを込め、「アイヤー!」の掛け声と共に、焚書を行なっていたと
すれば、今日における「SF」という概念の不確定的な拡大化、これに伴う曖昧化は
避けることが出来得たと思われる。
ちなみに、「ミステリ」においては、その原点及び本流をなすところである本格ミステリは、
そのコードも明確化されており、いわゆる「文学」とは峻別されたところの
ジャンルの確立がなされている。(このことによる問題はあるが)
SF本来の魅力をスルーし、ニューウエーブ以降の作品群を利用し、
SF=文学とのいびつな方向性を目指したSFヲタの暗躍に、
日本SF史における暗部のひとつを見るのは、私ひとりではないであろう。