豊崎「へぇ〜!費用のかかる大会に参加するほどコアな1000人も居るんですね、SFには。立派なものじゃありませんか」
大森「SF大会参加者がSFのコアな読者とは必ずしも言えない。よく考えると星雲賞の小説部門なに投票する人なんて、
全参加者の1割位じゃないですか。逆に、ゲスト参加の作家が家族の票もぜんぶまとめて自分の作品に投票して問題になったりしてる」
豊崎「同窓会みたいなノリもあるんでしょうね。一年に一度、旅行感覚で出かけていって、かつてのSF仲間に会うとか。
ふーん、SFって意外に家族的な匂いのするジャンルなんだなぁ」
大森「ここ5年間では、野尻抱介が3回受賞。最近の星雲賞の投票動向を見ると、宇宙開発ファンの人が最大派閥になっているみたいだから、
しばらくは宇宙SFの天下が続くんじゃないかな」
豊崎「ファン投票だから派閥が物を言うんですね」