戦国ちょっといい話8

このエントリーをはてなブックマークに追加
326人間七七四年
ある時、徳川秀忠が、阿部備中守にこんな事を言ったそうだ

「例えば、ハマグリの貝殻の一片を持って、対になるもう一片を探し、
それが合わなかった時、怒って最初に持っていた貝殻まで捨ててしまう者がいる。
しかしこれは愚かな事だ。何故ならそれは、最初に持っていた貝殻の
せいではないのである。自分の不注意のせいなのだ。」

これは人の使い方を言っているのだろう。人を使って上手くいかなかった時、
担当した者に責任を負わせるのは愚かな事だ。本当の責任は、その仕事にどういう能力が必要かを
きちんと吟味せず、合わない事をするように命じた人間にある。そう、言いたいのであろう。

また、秀忠は、こんな事も言っている

「人というものは、自分が他人よりも劣っているという事を知って、諸事慎む。
結局はそういう事が大切なのだ。」

そんな、いかにも秀忠らしい言葉でした。