1 :
人間七七四年:
今から歴史を変えてきます
2 :
人間七七四年:2007/03/16(金) 14:16:20 ID:DgHgopNT
ドラ「のび太君、やめろ!歴史に対する冒涜だぞ!」
3 :
人間七七四年:2007/03/16(金) 14:30:29 ID:v5j+Qru2
のび太「リアルifストーリーが拝めるんだぜ?」
4 :
人間七七四年:2007/03/16(金) 14:33:49 ID:egZx67PI
ジャイアン「俺が信長になる!!」
5 :
人間七七四年:2007/03/16(金) 14:42:53 ID:lMrgH0rG
出来杉「ボクを忘れないでね」
6 :
人間七七四年:2007/03/16(金) 17:18:11 ID:up815MGA
( ´゚ω゚` )
7 :
人間七七四年:2007/03/17(土) 02:27:33 ID:S1fZYWIa
出来杉は光秀っぽいよな。
8 :
人間七七四年:2007/03/22(木) 10:09:22 ID:iA2YIq9T
先生は存在自体が日本の宝、人間国宝ですよ。
国は世界遺産指定に全力をあげるのが当然だと思う。
この前、お姿を拝見してあまりの感動に涙が止まらず僕は号泣してしまった。
9 :
人間七七四年:2007/03/24(土) 02:45:10 ID:nSLgd+HF
のび太を戦国武将にたとえたら?
10 :
人間七七四年:2007/03/24(土) 02:53:31 ID:ci0PxsfU
11 :
人間七七四年:2007/03/24(土) 02:57:16 ID:24SM9Jad
強力で公平で甘いと言う矛盾したバックが居る
そいつに頼りまくる
そのお陰でなんだかんだ良い結果を残す
頭は最悪レヴェル
業突く張りでいじめっ子な同級生が居る
そいつの子分で金持ちで嫌味な同級生が居る
その二人は時として生死を賭けた局面に於いて協力者となり、親友となる
とりあえずこんな感じか?
12 :
人間七七四年:2007/03/24(土) 03:42:41 ID:VVicgSrc
なんか石田三成っぽいな
13 :
人間七七四年:2007/03/24(土) 13:05:02 ID:zy/Vy0bB
ジャイアンは島津に…
スネオは北条に…
シズカちゃんは上杉に…
出来杉は武田に…
ドラえもんは本願寺に…
のび太は大友に…
学校の先生は龍造寺にそれぞれ仕官した。
しかしのび太だけは断られてのび太は暫く傭兵として雑賀に居座ることにした。
14 :
人間七七四年:2007/03/24(土) 13:48:22 ID:Zj2+PfMH
15 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 10:08:20 ID:qiI7U8mA
ジャイアンは初代阿波藩主となる
16 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 13:35:06 ID:SxTn0770
ドラえもんは坊主頭の上、教養があるので認められ、本願寺坊官となる。
17 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 13:51:53 ID:hN1N7QIS
ここまで読んで思った。
のび太が射撃の名手なのを忘れられてる。
18 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 13:55:26 ID:hN1N7QIS
ここまで読んで思った。
のび太が射撃の名手なのを忘れられてる。
19 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 14:16:53 ID:+AeLdnzS
>>17 確かにそうだったwwwのび太の唯一にして無敵の才能
「THE射撃」!!!
20 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 14:42:48 ID:SxTn0770
21 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 14:48:33 ID:+AeLdnzS
のび太をモビルスーツに乗せてみたいw
何故か銃を持たすと人が変わった様に運動神経が発達して、
飛んで来る弾を避けまくり。
最強だろ?
22 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 16:23:25 ID:ri3pMZXF
本願寺と雑賀にドラえもんとのび太が居るのは良いな。
23 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 16:31:53 ID:hN1N7QIS
「はぁ…大友もダメかぁ…ドラえもぉん、おなかすいたよぉ」
またもや浪人となってしまったのび太。臼杵の街を背にあてどなく歩く。
すっかり日も暮れ辺りは真っ暗。のび太は無意識に遠くの灯りを目指した。
港があった。荷受けの小屋がある。
「助かったぁ…」
疲れと空腹で眠ってしまった。
朝になって船が入ってきた。のび太は積み荷が解かれ市が始まるのをぼんやり眺めていた。
昨夜とはうって変わり人がどんどん集まってくる。
組紐や反物の染め色が奇抜で鮮やか。堺の商人のようだ。
ふと一角で笑い声が上がった。
「うわははは。何じゃこの奇っ怪な焼き物は」
「信楽やぞ。偉い坊さんを生き写した縁起のええもんや」
「じゃが青い坊さんちゅうのものう。耳をもがれて青うなった琵琶法師かや?」
のび太も気になって行ってみた。
「!」
ドラえもんそっくりの焼物がたくさん並んでいる。
「そうか、ドラえもんは堺にいるんだ。よおし、ぼくも堺にいくぞ!」
24 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 17:23:40 ID:hN1N7QIS
のび太は港の賑わいに乗じて無人の船に忍び込んだ。
冷めてぬるくなったおかゆが残っていた。夢中でかき込む。
船底の荷置き場は暗い。手探りで進み身を潜めた。
しばらく経って船が動き出したようだ。揺れがのび太の眠気を誘う。やはり寝てしまった。
ガアアァン!
突然の衝突音でのび太は目を覚ました。暗闇にいるため昼か夜かのび太にはわからない。
甲板が騒がしい。
「海賊だあっ!」「ぐわああっ!」
ただ事ではない。手探りで掴んだ棒を片手にのび太は甲板に上がっていった。
夜だった。しかし火矢が飛んでくるので暗くはない。
混乱もあって船底から出てきたのび太は怪しまれなかった。
昼間の商人を見つけて声をかけた。
「海賊はたくさんいるの?」
「わ、わからへん。それよりあんさん、なぜ長筒を?」
のび太が手にしていた棒はなんと国友砲だったのだ!
25 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 20:42:36 ID:g+xwov0g
信長を狙撃した野比善住坊のび太は往来で鋸引きにされます
26 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 22:59:45 ID:iDYpL2j4
ふい
27 :
人間七七四年:2007/03/26(月) 23:57:07 ID:SxTn0770
その頃、スネ夫は…
「まずは北条に仕えることができたな。着実に石高を増やしてジャイアンを家臣にしてこき使ってやるぜ」
そのとき、小田原城下で見かける顔を目にしたのだ。
「スネ丸、出陣じゃ」
「はっ、父上!」
そう、スネ夫の先祖は戦国武将なのだ。(コミックス参照、ここでは北条の家臣とする)
先祖に遭遇したスネ夫。しかも、スネ夫が所属すり足軽組の足軽大将であった。スネ夫は戦で功を立て、先祖の骨川家と共に骨川家を大名にしようと決意し、出陣するのであった
28 :
ザビエル(゜ゝ゜)つ†:2007/03/27(火) 03:40:11 ID:DLuWWcXD
その頃しずかは…
中国地方の大大名、毛利家の侍女として働く事になった。
それなりに、城での暮らしにもなじんできた。
「いまごろ、のび太さんや、ドラちゃんはどうしているかしら?」
そこに領主の毛利輝元が通りかかる。
「ほう、よく働く娘じゃの。だが、働き過ぎはよくない…これで出かけておいで。」
「まあ、こんなにたくさん小判を…よろしいのですか!?」
「うむ、一度故郷に帰って親孝行をしてきなさい。」
「ありがとうございます!お殿様!」
…こうしてしずかはのび太や、ドラえもんに会いにいくことを決意する。
29 :
23:2007/03/27(火) 08:35:34 ID:Th454Q0V
「へえ〜。これが火縄銃だったんだ。」
のび太は松明の火を火縄に移し、暗がりの向こうに見える篝火に向けて構えた。
甲板の先では水夫と海賊の小競り合いが続いていたのだが…
「ガアアァン!」
のび太の火縄銃が火を噴いたのだ。弾は篝火の近く、虚空に消えたかに商人は思った。
しかし海賊の船から突如として鳴り物がやかましく響き、乗り込んできていた下っ端たちが
蜘蛛の子を散らすように去っていった。
のび太は篝火の隣にいた海賊の頭が持つ銅鑼の手元を撃ち抜いたのだ。
射撃は一発で海賊を震えあがらせてしまい、この航海には再び現れることはなかった。
のび太は船の大事な客として迎えられることになった。
オヤジと呼ばれる船長と3人の商人が畳敷きの部屋に招いてくれた。
30 :
人間七七四年:2007/03/27(火) 10:06:39 ID:Th454Q0V
「いやいや、お若いと思い大変なご無礼を。お侍さま、お許しくださいませ」
商人たちが頭を下げる。のび太は空腹でそんなことはどうでもよく、適当に頷いていた。
さすがに商人たちは空気を察するのに長けている。
「もし、お侍さま?」
商人はひと息入れて例の焼物を取り出した。のび太もハッとして我に返る。
「これは?この焼物は堺で流行ってるの?」
「左様で。青狸法師と申しよります。本願寺はんの偉い御坊はんがあまりに異形でして
童どもが囃し立てますのやな。信楽で工人が戯れに拵えたところ、真宗の方にそれはもう」
「ふうん。そのお坊さんは本願寺にいるの?」
「もとは姓は『墨土』名は『羅右衛門』と申されたご浪人やったそうで。
仲孝法印卿に気に入らはれ、ご一族に加わったと聞いとります。」
(そうか、ドラえもんは大坂にいるんだ…)
「ねえおじさん、堺と大坂は近いの?」
のび太には地理の知識がない。が、商人たちは別の意味で受け取った。
「もちろん近うおます、が…近ごろは石山の寺前町と堺の間はいろいろと物騒でして…」
商人は言葉を濁した。
31 :
人間七七四年:2007/03/28(水) 01:11:49 ID:CDpmf+DK
「なんでも野比のび助とかいう盗賊が最近よく出没するそうですわ」
「な、なんだって!!」
のび太は驚いて大きな声を出してしまった。
「どうかなされましたか?」
「い、いや・・・」
「人を殺して金目のものを奪い、女はさらいよる悪い奴でっせ」
「・・・」
のび太は父、のび助に強い怒りと失望を覚えた。
(パパは僕達をこっそりつけて来たのだろうか?)
のび太は背筋に寒気を覚えた。
32 :
人間七七四年:2007/03/28(水) 01:49:06 ID:wf3NRKnB
( ´゚ω゚` )
33 :
人間七七四年:2007/03/28(水) 11:52:32 ID:MkLaT4on
「そういやまだお名前をお伺いしとりませんでしたな
我々は堺同朋衆の末席を汚す津具屋・今津屋・萬屋めにおます」
とっさのことにのび太は返事に詰まった。山賊の息子ではいかにも都合が悪い。
「あのう…いい名前考えてくれない?」
「は?」
「どこに仕官するにも立派な名前がないと相手にしてもらえないんだよぉ。」
「なるほど…されば…」
「筒井一太郎さま、でいかがですやろか。」
「つつい?」
「いえ、種子島使いの上手ちゅう意味の名におます。」
「なるほど、説明する手間が省けていいねそれ。よし、ぼくは今から一太郎だ!」
船は堺に入り、のび太は単身で石山へと向かう。
のび助なる盗賊が本当にパパなのかを確かめるためでもある。
34 :
人間七七四年:2007/03/28(水) 12:26:55 ID:h178U4hd
隠れた良スレだな
35 :
人間七七四年:2007/03/28(水) 18:11:26 ID:vh3kAyH7
戦の前夜、スネ夫は大胆にも足軽大将骨川家に出向く。
「何奴」
「これは失礼。某は北条家臣足軽組、強夫でござる。(ここで骨川はまずいな)」
「して、何用」
「はっ。実は某、明日の戦必勝の策を考え申して候」
スネ夫は先祖の参加する戦いについて、以前家で聞いたことがあった。どうも敵の猛攻の上に騎馬の突撃で壊滅し、命からがら帰還したとのこと。
「面白いやつじゃ。申してみよ」
「はっ。敵は猛攻、突撃で有名。ここは長槍で近付かせぬべきにて候」
「ははは。馬鹿を申すな。我が足軽組、その様な防御は無用ぞ」
「父上、この者、機知が効きそうであります。ここはこの策、講じるのも可かと…」
「む、スネ丸がそう申すか。よし、強夫、明日の戦、奮えい。長槍隊は用意しておく」
「ありがたき幸せにござる。これで御免」
スネ夫はこうして夜が明け、戦の日を迎えた…
36 :
人間七七四年:2007/03/28(水) 20:49:23 ID:4V/wnoo5
「スネ夫君の容態は?」
担当医は首を横に振った。
「依然として危険な状態です・・・」
「そうか・・・」
スネ夫の枕元には一冊の本が置いてあった。
「これは?」
「スネ夫君の宝物だそうですよ。ご両親がお守り代わりにと置いていかれまして・・・」
院長はその本を手に取った。
「司馬遼太郎・・・か」
「戦国時代の小説が好きな子なんですね」
「そうみたいだね」
「さっきも、うわ言で長槍がどうのとか言ってましたよ」
「きっと、この子は今戦国時代にいるんだよ。戦場を縦横無尽に駆け回っているのさ」
「そうですね」
「スネ夫君は懸命に戦っている」
「・・・」
「何かあったら呼んでくれ」
「はい」
院長はその場をあとにした。
翌朝、スネ夫は息を引き取った。
37 :
人間七七四年:2007/03/29(木) 02:27:26 ID:DlF6pASU
( ´゚ω゚` )
38 :
ザビエル(゜ゝ゜)つ†:2007/03/29(木) 03:03:30 ID:OUxq3qSt
39 :
人間七七四年:2007/03/29(木) 14:44:30 ID:lnhvAgIp
戦が始まった。スネ夫は最前線のスネ丸組のわずか後ろで待機することになった。
「スネ夫の長槍隊は拙者が合図したら突撃してくれ。」
「御意にござる」
戦場に敵軍のほら貝の音が響く。
「来るぞ。者共、骨川足軽組の強さを見せつけよ!」
中央で白兵戦になっている。スネ夫は本物の戦を見て流石に狼狽する。
「押されてきたな…強夫、頼んだぞ」
突撃のほら貝が鳴る。
「…長槍隊、まだ突撃するな」スネ夫は言った。
雑兵「え、しかし、…」
「これでよい」
スネ夫は突撃の合図が出ても動かない。
「強夫、何をしてい…ぐわあぁっ」
スネ丸は敵に押され、討ち取られてしまった。
「今だ長槍隊突撃!!」
敵の攻撃は長槍により防がれ、瞬く間にスネ夫の長槍隊は敵を押し返した。
「くっ…長槍とは…退けっ!退けっ!」
こうして、戦は北条軍の圧勝に終わった。
雑兵「強夫殿、見事ですな……ぐえっっ」
雑兵「ぐわっ」
スネ夫は、長槍隊を全員斬った。そして、スネ丸の父、強勝の陣に参上した。
「父上、只今参りました。」
スネ夫は、スネ丸にそっくりな為、自らスネ丸になるという荒業を試みたのだ。
40 :
人間七七四年:2007/03/30(金) 12:03:50 ID:oBgnPhOk
その頃、ジャイアンは、堺の港で途方に暮れていた…
41 :
人間七七四年:2007/03/30(金) 12:09:51 ID:siUTyPa5
一太郎と名を変えたのび太が向かう先は石山。本来徒歩ならば8時間もあれば充分な距離である。
道も間もなく半ばというところで何やら騒ぎが起きている。
のび太は最後部の若者を捕まえて聞いてみた。
「ノビ助とかいう盗賊が道を塞いどるんや。矢銭を払わんと通さんとよ。」
「へえ、でみんな払うために並んでるの?」
「アホ言え!誰とも分からん盗賊に退けと言われて退くような我らではないわ。」
「物騒だなあもう」
のび太は人垣を縫うように列の前部へと出た。
まるで関所のようだ。先頭で門番とこの野武士の長たちが睨み合っている。
「通せぃ!先日は平井の一行を通したと聞き及んどるぞ!」
「なりませぬ!どなたであれ手形がなくては通せません!」
「盗賊に手形もワリフもあるか!」
ここへのび太登場。
「ねえおじさん、おじさんたちは石山へ向かう人たちってホント?」
「ん?ああそうやが、お前は?」
「ぼくもなんだ。ここを通れたら一緒に連れて行ってくれないかな?」
「ああ、通れたらのう。」
次にのび太は門番に近づいて歩み寄る。
「ねえ門番さん、ぼくを君たちのボスに会わせてよ」
「ん?なんだ小z…!!!こ…こちらへどうぞ!」
遠巻きに見ていた野武士の一行は拍子抜けしてしまった。
42 :
人間七七四年:2007/03/31(土) 16:56:54 ID:XQAnyKmc
一太郎ことのび太は奥へと通された。盗賊の小頭らしき髭面がのび太の案内に付いた。
山あいに構えたこの盗賊陣屋はかなり広い。百メートル四方もあろうか。
長屋が連なり中央には祠が、また小さいながら田畑まである。
東西を山にはさまれ、中央には小川が流れている。
のび太(まるで村ごと関所にしたみたいだなあ・・・)
さほど大きくないが主人の館らしき門前に案内された。庄屋の家といったところか。
「こちらへ入られよ。」
髭面が無愛想に言った。のび太はそれに従い門内に入る。
「ギイイイイィィィッ!」
すると突然、外側から門が閉ざされてしまった。
「ああっ!何するんだよぅ!」
「大丈夫だよ。心配しないで。」
「ん?」
目の前にはメガネこそ掛けていないが、のび太とそっくりの背格好をした少年が立っていた。
43 :
人間七七四年:2007/04/01(日) 11:22:21 ID:GoWLBzOi
「き…きみは?」
「ぼく?やだなあ、ノビスケだよ。」
「!?」
のび太はのび助、とばかり聞いていたために父だと思い込んでしまっていた。
そう。このノビスケはのび太と源静香との間に生まれる長男だったのだ。
「で、未来のノビスケがここでなぜ盗賊村なんかやってるんだ?」
「やだなあパパ。盗賊だなんて人聞きの悪い。
ぼくはドラミちゃんと一緒にドラえもんを捜すためにやってきただけだよ?」
「え?ドラミちゃんもいるの?」
「いるんだけど…今は京都が騒がしいもんだから宇治口を守ってもらってるんだ。」
―ドラミがいてもドラえもんと連絡がつかない?
―これは何かおかしい。このノビスケは信用してはまずいぞ!
「じゃあぼくもあの団体もここを通してはくれないの?」
のび太が訊ねた。するとノビスケ、
「そうだね。悪いけど一度引き返してもらわないとね。」
冷淡に言い放った。
44 :
人間七七四年:2007/04/02(月) 04:25:37 ID:iawzfKZ4
ここで大地震
45 :
人間七七四年:2007/04/02(月) 14:08:55 ID:dE8e4KgH
「あ、パパちょっと待って。これを渡しておくよ。」
ノビスケはライフルをのび太に手渡した。
「こ、これは?」
「空気のかたまりを飛ばして敵を倒す、指はめ銃のライフルタイプだよ。 殺傷能力はないけど出力を上げれば気絶はさせられる。」
ノビスケは続ける。
「ぼくたちは過去を変えてはいけないんだ。この時代の人を誤って殺しちゃいけない。」
「殺すだなんて…」
「瀬戸内で海賊を撃ったそうだね。」
「!」
「そのために未来が変わりそうになっていたんだ。早く気付いたから良かったけれど。」
「…」
「これ以上は言えない。早くここから遠くへ逃げて!じゃあね!」
のび太は突然、屈強な男に腕を掴まれ門の外に放り出された。
野武士たちが駆け寄ってくる。
「どうじゃった?やっぱアカンやろ?」
「そ…そうだね。力になれずにごめんよ…」
46 :
人間七七四年:2007/04/03(火) 12:18:02 ID:JKBQ55Lu
「しゃあない。他より回ろう。」
のび太と野武士の一行はノビスケを避けて東寄りの和泉路へと迂回することになった。
先ほどの穏やかな雰囲気とは打って変わって、一団に殺気がみなぎりだした。
大八車から各々が鉄砲を取り出し火薬を詰め、日が高いにも関わらず松明に火を付けて歩く。
「おい若いの。ヌシも気を弛めてはならんぞ。」
一行の長が言う。
「よほど危険な道を通るんだね。」
「さにあらず。儂等は見ての通り野武士、しかもこの頭数じゃ。
こちらが戦う気がなくてもこのご時世、相手はそうは受け取ってくれぬのだ。」
「なるほど。大変なんだね。」
「守護や乙名に見つからぬよう、素速く進むのみよ。」
白髪の混じった髭をしゃくる。のび太にはこの長が楽しんでいるように見えた。
47 :
人間七七四年:2007/04/03(火) 19:03:18 ID:5N+S1wHb
一行が宿場町に差し掛かるとさっきまでの殺気立った緊張感から
解放された一行はとある宿を借りることとなった
荷を降ろし皆がくつろいでいると
長がのび太を宿の裏に呼び出した
長「…、ちょっと話があるんだ。」
のび太「ん?なぁに?これからの作戦について?」
長「…。」
突然、長はおもむろに着ていたハカマを脱ぎ、その
いきりたったイチモツを取り出して言った…
「や ら な い か?」
48 :
人間七七四年:2007/04/05(木) 12:44:02 ID:Yx/uBjN3
迂回路には大和路を採った。水口まで行きそこから一旦北を目指す。
しかし彼らは異形である。背中に鉄砲を背負った野武士はたちどころに地元の農民に見つかり通報される。
「乙名が出てくれば引き返さざるを得まいのう…」
長が呟く。なぜか楽しそうな顔は変わらない。
遠くで法螺貝の音が吠えた。
「帰るか。」
長の呟きとは別にみなは鉄砲を手に弾込めを始めている。
のび太も背中のライフルを手にした。長がそれを見て言う。
「小僧、いや一太郎じゃったか。人を撃ってはならんぞ。」
「えっ?」
「ここは我らのいくさ場ではない。追い返せば良いのじゃ。」
「ふうん、でも襲ってきたらどうすんのさ?」
「はっはっは。近づくこともできんからまあ見ておれ。」
長はどこまでも不敵に笑っている。のび太には理解できない。
「じゃがの一太郎。」
「うん?」
「いくさ場ではない場では、儂等は名を売るのじゃ。」
「有名になりたいの?忍者とは反対なんだね。」
「おう、そうじゃ。儂等は力を売る商人じゃからのう。」
「へえ…」
野武士たちはその汚い身なりとは凡そ不釣り合いな、真紅の染め抜きの旗差物を背負い始めた。
『雑賀 鈴木組中』
二百の旗差物が微風に揺られ鮮やかに翻る。
49 :
人間七七四年:2007/04/06(金) 15:49:15 ID:zMuNW+fA
乙名とは大身、大名主。転じて領主を指す。
ほどなく法螺貝が鳴ったであろう先から小勢が現れた。
兵数は雑賀の一行より明らかに少ない。
「我は中川が家の輩、中川右衛門尉である!
何処へ参るとも我が地を通ることまかりならん!」
まだ若そうな将が手前に出てきて言った。
「一太郎。その鉄砲は撃てるか?」
長が先程の笑みのままのび太に問う。
「うん、的に当てるくらいならね。」
「腕に覚えがあるならちょうどよい。共に参れ。」
のび太は長とともに一行の先頭に立った。
長は距離を保ったまま大声を張り上げる。
「我どもは紀州雑賀が火柱の、鈴木組をば束ねおす、佐太夫及びわが族なり!
曲撃ちなぞを生業に、石山詣でと参りたく、平にご容赦申し上げたし!」
人を喰った口上である。若い将はみるみるうちに顔を赤らめて怒り出した。
「ならぬ!引き返せい!」
馬上で槍を振りかざして威嚇のさまを示した。
佐太夫も大きく振りかぶる。野武士が左右に広がり鉄砲を構える。
両者の距離は半町あまり(60mくらい)。
「一太郎、あの若いのを鉄砲で脅してやれ。撃ってはならんぞ。」
「うん!」
「もし、お侍さま。わが孫が曲撃ちをお見せいたしましょうぞ!」
のび太はライフルの照準を一点に絞る。
ターン!…
軽い銃声が響き、若い将の槍の穂先が虚空に飛んだ。
50 :
人間七七四年:2007/04/11(水) 19:26:20 ID:zSSWJ5gT
続きが見たい・・・ ((o( ̄▽ ̄")o))ワクワク
51 :
人間七七四年:2007/04/16(月) 19:13:55 ID:WRJL+1kf
52 :
人間七七四年:2007/04/17(火) 22:44:33 ID:iFnU9Sjo
最も驚いたのは味方の鈴木衆だった。
(この小僧・・・飛ぶ蝿さえも撃ち殺すタマじゃ・・・)
初老の佐太夫は落ち着いた様ながら、やはり内心は驚きを禁じえない。
(この「孫」に、儂の手勢を任せても面白いかも知れぬの・・・)
若侍はわなわなと震えだした。のび太は落ち着いている。
そののび太が、乙名の兵達には不敵に哂う鬼神にも悪鬼にも映っている。
佐太夫はここぞと言い放つ。
「お侍様!我らァは帰りますゆえ、そちら様もお引取りいただけませんか!」
若侍は動けない。しかしその供たちが雪崩をうって崩れ、我先にと逃げ出した。
53 :
人間七七四年:2007/04/18(水) 17:06:42 ID:uGaUZmf8
もう勝敗はついた。のび太はゆっくりとライフルを下ろす。
佐太夫がのび太の肩を叩いて声をかける。
「小僧、いやイチよ。儂等と共に雑賀に来ぬか。」
「え?でもぼくは石山に・・・」
「案ずるな。石山には船で近いうちに参るつもりじゃ。」
「・・・わかった。お世話になるよ。」
「うむ。では・・・」
「おおい皆よ!一太郎はこれより儂等と共に参る!我が孫と心得い!」
「おおーう!!」
鈴木一行は新たな名手を迎え大いに盛り上がり、南へと向かい帰っていった。
若侍はまだ震えている。
放心したまま馬を返し、繰り返し魘されるように呟いて帰っていった。
「雑賀・・の・・孫・・イチ・・・」
鬼神の噂は千里を駆ける。
雑賀鈴木に若く恐るべき鉄砲の名手が現れた噂は畿内に広まっていった。
のび太はこれより雑賀孫市として戦国に名を轟かすことになる。
54 :
人間七七四年:2007/04/23(月) 19:44:37 ID:+9M7JaW9
わっふるアゲ( ^ω^)
55 :
人間七七四年:2007/04/27(金) 10:46:24 ID:YaZYUDGk
処替わってここは石山本願寺。
ドラえもんは奇術で荒くれる浪人たちを鎮める手腕を買われ、そのまとめ役を任されていた。
先日没したという下間頼康の屋敷と刑部卿法印・下間頼廉の名を与えられていた。
「刑部どの〜」
情けない声で飛び込んできたのは同じく坊官を務める下間仲孝である。
「どうしたの仲孝さん。」
「た、助けてくださいよ。また加賀で門徒が揉めているのです。」
仲孝は若いが坊官下間氏の本家当主。会社で言えば専務にあたる地位にある。
「また?よく揉めるねえ。」
「幾度も書状を送ってはいるのですが、加賀の七里殿に届いておらぬようなのです。」
56 :
人間七七四年:2007/04/28(土) 16:42:21 ID:wQcHdfCU
北陸への街道は朝倉氏が押さえているものの、阻害されることはないという。
その証拠に毎回違う使い番を寄越しても、みな無事に帰ってくる。
「それで、何が問題なの?」
「七里殿とは一年も音信が途絶えているのです。私のもとには噂が舞い込むばかりで・・・」
若いためか、巨大な一向宗徒をまとめきれない悔しさからか。
仲孝は今にも泣きそうな表情でうつむく。
(この人、何となくのび太くんに似てるなあ・・・)
気の毒になったドラえもんは仲孝に言った。
「ぼくが手紙を届けるよ。仲孝さんはもう一度手紙を書いてきて。」
どこでもドアを使えば話は早い。しかしドラえもんは何故かあえて使おうとしない。
「のび太くん、どうしてるかなあ・・・」
57 :
人間七七四年:2007/05/05(土) 19:40:18 ID:lgLfuSNn
記憶
58 :
人間七七四年:2007/05/07(月) 13:08:19 ID:OD+wTfWz
「刑部様、お呼びにございますか。」
襖の向こうから低い男の声がした。
「あ、弥八郎さん。入ってよ。」
「はっ。」
入ってきたのはドラえもんと同じく石山の客人になっていた本多弥八郎正信である。
徳川家を出奔して以来浪人をしていたのだが、客分同士でもあり刑部組下に付いている。
「実はかくかくしかじかで・・・」
弥八郎は改めて説明の必要もないくらい物めぐりの良い男である。
「わかり申した。お供仕りましょう。」
「うん、明日の朝早くに出発しよう。どう行けばいいの?」
「しからば丹波路は避け、河内より京を抜け越路へ。十日もあれば。」
仲孝から書状を受け取り二人は石山を発っていった。
59 :
人間七七四年:2007/05/08(火) 03:35:02 ID:SptXrUTH
おもろっ
60 :
人間七七四年:2007/05/09(水) 13:48:55 ID:7phCkcHN
翌未明、ドラえもんと弥八郎は石山を発った。
道中トラブルを避けるため、ドラえもんは旅の僧、弥八郎はその供の身なりに姿を変えている。
淀川を遡る道をたどり、日のあるうちだけは歩く。
「なんとか本日中に今日に入りましょう。」
戦国の世である。徒歩で強行ではあるが、川にも山にも賊がいる確率が高い。
弥八郎の言うとおり大きな街を宿にするのが安全であり、当時の旅の常識であった。
京と大坂を結ぶ街道だけあり、人通りは少なくない。
しかし二人は宇治を過ぎ伏見街道と結ぶあたりでわずかな異変を嗅ぎつけた。
「弥八郎さん、大坂に向かう人がヤケに多くない?」
「左様ですな。それも旅人に非ず、まるで流民のようです。」
すでに山を越えれば都である。
「急ごう!」
61 :
人間七七四年:2007/05/11(金) 10:27:06 ID:7P0NnxbW
二人は荒廃しきっている羅生門を、またその周りに広がる貧民街を横目に通り抜ける。
しかし流石は都である。
先ほどまですれ違った流民がいるのだろうが、それがわからないほど人が多い。
鴨川沿いの宿に入りドラえもんは旅装を解く。風呂に入るためである。
左京は東に見通しが良い。窓から夕焼け空が見えた。
「いやありがたい。明日も晴れまするな。」
「そうだねー」
旅の疲れからかドラえもんは湯船で今にも寝入ってしまいそうなほどだった。
「!」
ドラえもんと弥八郎は同時に気付き顔を見合わせ風呂を飛び出した。
62 :
人間七七四年:2007/05/11(金) 21:45:25 ID:XaWGRZ7q
( ^ω^)wktk
「刑部どの!」
「弥八郎さん、間違いない!」
東の空が赤々と燃えている。
「いやあさすがは都じゃあ」
「お天道さんが東に沈みよるわあ」
隣にいた恰幅の良い旅の男たちが酒に酔い洒脱めいて言った。
冗談ではない。弥八郎が宿の主人に訊ねた。
「あれは何処の山門か?」
「へ、へえ。お比叡さんにおす。」
主人は怯えた声で呟く。燃えているのは延暦寺か。
二人は部屋に戻り食事を摂った。
「刑部どの。延暦寺が燃えておるとのことです。」
「そうか、信長だね。」
「信長?美濃の織田にございますか?」
ドラえもんは多少の歴史を知っている。弥八郎にはもちろんわからない。
弥八郎は怪訝な顔つきを隠そうともせず考え込んだ。
――少なからず流民とすれ違った。延暦寺から向かう先が南…
――向かうは奈良が大坂か。確かに織田かも知れぬが刑部どのはどうしてそれを知ったのか…
「どうしたの?」
弥八郎は声を掛けたドラえもんにハッと我に帰った。
「いえ、なんでもございません。」
そうは言ったものの、弥八郎は手のひらにしたたか汗をかいていた。
――この方は稀代の知恵者か、あるいは異人か…
ドラえもんはひたすら飯を口に運び続ける。
明日は北陸街道を強行せねばならない。弥八郎も飯を口に押し込みはじめた。
翌朝は弥八郎が先に目覚めた。
先に噂になっている姉川を越え、なんとか越前にはたどり着きたい。
「馬が欲しいのう・・・」
ドラえもんが目覚めた。
「馬が欲しいの?」
「あ、お目覚めにございますか。」
「うん、おはよう。で?」
「はっ。馬があれば一両日中には尾山にたどり着けると存じます。」
「あはは、それはそうだね。石山を出るときに気づけばよかった。」
無邪気に笑うドラえもんを見て、弥八郎はまた眉間に皺を寄せ考え込む。
――賢いようだが、まだ若いのかも知れぬな・・・
ふと気づけばドラえもんの姿がない。
「刑部さま?」
「パッパカパッパッパーン」
「パッパカパッパッパーン」
弥八郎の耳は宿の外から奇怪な吹きものの音を拾った。
――空耳か?
軒の外を見るとドラえもんが風呂敷を振り回している。
――なんだあれは・・・!
ドラえもんが風呂敷を翳した先には、弥八郎がかつて見たこともない大きさの馬が黒白2頭。
「弥八郎さあん!ちょっと下りておいでよう。」
覗いていたのが知られては気まずい。弥八郎は少し間を置いて下りた。
「やや!なんと大きな馬でござろう!」
「え?大きかった?」
「はい。それがしも聴伝えですが、あらびあ馬なるものかと。」
弥八郎の言うとおり、戦国時代の馬は現代で言う¨ボニー¨に近いのだ。
ドラえもんはそれを知らなかったのだ。
「い、いいから好きなほうにコレを食べさせて。」
タネを明かせば『動物のタマゴ』を『タイムふろしき』で大きく育て、
『桃太郎印のキビダンゴ』を食べさせたのだ。
弥八郎は黒い馬に団子を与えた。
66 :
人間七七四年:2007/05/16(水) 01:41:02 ID:FCFY2GMn
ありゃ
67 :
人間七七四年:2007/05/16(水) 03:20:11 ID:HeU9ur9a
一方武田に仕えにいった出来杉は…
信玄『ほぅ…主なかなか利発そうじゃな』
一目みて信玄は見抜いた
コヤツは使える!
信玄『よし、これからは春日と名乗るがよい、しばらくはワシの回りのめんどうをみてくれ』
出来杉はひとまず武田に取り入ることに成功した。
「おお、よう懐く良馬にございます。が、刑部さま・・・」
「んもう。わかってるからちょっと待ってよ!」
黒白2頭の巨馬は目立ちすぎるのだ。
(パッパカパッパッパーン)
「(石ころぼうし〜)」
いつもの調子で説明できないドラえもんは、内心大声で説明したい衝動を呑み込む。
「変わった色合いの染物にございますな。」
「はい、これをかぶって、と。」
「な・・・と、取れぬ!何をなさいますのか!」
ドラえもんもゆっくりぼうしをかぶりつつ、
「ふふふーいいからいいから。じゃあ行こうか。」
馬を牽き路地に出ると、弥八郎はいきなり女にぶつかられた。
「何とする!」
女は何事もなかったように通り過ぎていった。
69 :
人間七七四年:2007/05/16(水) 19:02:24 ID:HeU9ur9a
「無礼な!」
「待って!!」
温和な印象のドラえもんの大声に、弥八郎は却ってひるんだ。
ひと呼吸おいてドラえもんは続けた。
「ダメだよ弥八郎さん。まわりの人はぼくらに気付かないんだから。」
「・・・この被りもののためにございますか?」
「まあそういうこと。目立たないから安心して急げるでしょ?」
「ふむう・・・」
弥八郎は悪戯っぽく笑って言った。
「ではこれをかぶっておれば、宿代を払わずに済みますな。」
「それはダメ!」
北大路から京を出て、琵琶湖を右に眺めながら馬を駆る。
堅田・坂本を抜け昼頃には伊香坂へ。近江越前の国境が目前まで来ている。
小高い丘の横に茶屋があった。
「ここで昼にいたしましょうか。」
「うん、ぼうしを取ってね。」
騎乗は体力を要する。
茶屋では馬にたっぷりと水を与え、二人もまた握った稗飯を無心で腹におさめた。
最後にぬるい茶をゆっくり流し込み、弥八郎がひと息つくと
丘の下にわずかだが軍勢が見えた。
「これ、ご主人。」
「へえ、なんぞ?」
「あれなるはどなたの一行か。近く戦でもあるのか?」
主人はやや複雑な顔を作る。
「あれは野村右京さまでしょうなぁ。小谷の番勤めにございましょう。」
「なるほど。かたじけない。」
――たしか先頃、織田上総介は小谷に痛手を食らっておったな・・・
――しかし湖の西から城の番とは・・・
「弥八郎さん!」
「は、はいっ!」
「んもう。呼んでるんだから答えてよ。何考え込んでるのさ?」
聞きながらもドラえもんは団子をほおばる。
茶屋の主人もこの(青い坊主)と(陰鬱な侍)を横目で、しかし物珍しげに見ている。
弥八郎は語り始めた。
「先年金ヶ崎にて当たってより、浅井父子は織田と対立いたしております。」
「そりゃ挟み撃ちすりゃ怒るよね。」
「はい。もし刑部さまが織田上総ならば、浅井をどのように挟み撃ちなさいますか。」
「うーん、ぼくにそんな難しい話を訊かれても・・・」
「なあに、簡単にお考えくだされ。」
「ええと・・・、丹波と若狭かなあ。力ある大名がいないね。」
「その通りです。浅井はそのように考え、美濃や江南からの兵に備えておるようです。」
「そりゃそうするよね。攻めてこないところを守っても仕方ないし。」
弥八郎はひと息ついて薄笑いを浮かべた。
「刑部さま、我等は比叡山が燃えてより越路を走って参りました。」
「うん。」
「比叡の門徒は我等と同じように逃げても不思議ではありますまい。」
「そういえば南にばかり逃げていたような。」
「京と江南を抑えている織田は、我等と同じ道に軍を進めることができます。」
「!!!」
「あのう、お侍様」
おずおずと茶屋の主人が声を掛けた。
「なんだ?」
「このあたりで戦があるのでしょうか?」
弥八郎は主人とドラえもんの目を交互に見た。
「うむ。このあたりではなく、もう少し東ではないかのう。ただ」
「越前の動き次第ではこのあたりも安堵はできぬ。ご主人も気を付けることじゃ。」
「はい、ありがとうございます。お邪魔様でした。」
今度はドラえもんが考え込んでいる。そしてすくっと立ち上がった。
「弥八郎さん、急ごう!」
「は、はっ!ご主人、ここに置くぞ!」
「走りながら話そう。」
ドラえもんは弥八郎の分析に感心し、知恵を借りたくなっていた。
「弥八郎さん、加賀を美濃への牽制にはできないの?」
「お考えは面白うございますが、山が多く素早い軍の動きは難しいと存じます。」
「それもこれも加賀を押さえてからだけどね。」
「左様、まず急ぎましょう。」
弥八郎は丈夫な馬に驚いていた。一日中駆けて京から加賀まで。
普通は当初の予定どおり何日もかけるか馬を乗り継ぐ必要かある。
――やはり刑部さまはただの坊主ではないな・・・
二人は尾山を目の前にした山弥田の市に宿を取った。
74 :
人間七七四年:2007/05/25(金) 13:16:59 ID:uRP9maSB
弥八郎が二頭の馬を内庭に繋ぎ水を与えて休ませる。
「よう走るのう。大したものじゃ。」
馬面を撫でて労う。
尾山を目の前にしても、町はいたって穏やかである。
あちこちに『南ん阿弥陀佛』と大書されたムシロ旗がなびいている。
「弥八郎さあん、ちょっと出かけてくるよう」
「わかり申した。」
役目とはいえお互いにひとりになる時間を欲しがった。
――儂も町を歩いてこよう。
日が暮れようとしている。
ふらりと歩けば小さな町だ。すぐにのどかな田畑が広がる。
百姓持ちの国だが武家屋敷風がちらほら。庄屋宅だろうか。
暗くなってきたので町に戻った。酒場が賑わっている。
商売人や侍風、農夫に遊女、坊主もいる。
――これといっておかしなところはないか・・・
どこにでもある酒場の下世話な風景だ。
裏を返せば平和だということだ。
弥八郎はますます怪訝になった。
――儂等は何ゆえに遣わされたのだろう
「おい、入るのか否か!」
背後から野太い声が弥八郎を突いた。
弥八郎は振り返った。
大きい。声の主を含め五人の男が立っていた。
「わぬしは・・・!」
暗くて顔が見えない。
「弥八郎ではないか!」
大男が叫ぶと同時に顔に光が当たった。
弥八郎も驚き叫んだ。
「おお!平蔵ではないか!これは久しいのう。」
大男は少し怯んだ。間を置いて後ろの男たちに
「おい、貴様等はここで呑んでゆけ。儂にツケておけば良い。」
と言い追い払ってしまった。
「弥八郎。務めで参ったなら無理には誘わぬが、我が家に来い。」
「うむ・・・世話になるか。」
早足でのしのし歩く大男を細身の弥八郎がついていく。
「まあ入れ。」
案内されたところは、先程通りがかった武家屋敷の一邸だった。
「おお立派な屋敷じゃ。平蔵もよほど出世したようだのう。」
大男がピクリとして門前で立ち止まった。
「弥八郎。」
「なんだ?」
「平蔵、は止せ。」
「家人の手前、か?」
「それもあるが、儂はいま足軽大将なんじゃ。」「御坊泊まりの儂とは別だと言いたいのか?」
「違う!弥八郎は友じゃと思うておる。」
「だから何故じゃ。」
「儂も今は鈴木平六郎という侍の名がある。幼子のように呼ばれては辛いんじゃ。」
「お主が辛いのか?」
「うん。」
平六郎が萎れるように頷く。
弥八郎は大声で笑い出した。
「我等はともに門徒ではないか。侍も商人も百姓もないわ。」
「それはそうじゃが、儂は頼康卿に拾っていただいたのじゃ。侮られてはまずいのよ。」
弥八郎はこれには応えなかった。
「おおい、帰ったぞ!」
屋敷に上がると家人が出迎えた。孫六郎が何か言い付けると、数人の女が出てきた。
前にいる小柄な愛らしい女が孫六郎の妻のようだ。
「ご旧友の本多さまにございますね。ようこそいらっしゃいませ。」
「弥八郎は初めてじゃな。妻の阿智じゃ。」
温かい普通の家庭に、弥八郎は内心拍子抜けした感を抑えて笑顔を作った。
「これはこれは。突然のお訪ね申し訳ござらぬ。本多弥八郎にござる。」
奥に上がると既に膳の用意ができている。
――おや、飲みに出かけるはずがこの膳とは。
「おい平蔵。」
「平蔵は止せというに。」
「そうじゃ、孫六郎。なかなか大した嫁御だのう。」
「それほどでもないわい。」
まんざらでもなさそうだ。
酒も入り旧交を温めたところで弥八郎が切り出した。
「実はの、儂は今回刑部さまの供で七里様に会いに参ったのじゃ。」
「ほう。七里様か。」
「石山から少進様(仲孝)が七里様に書状を送り続けておるのだがな。」
孫六郎の眼が一瞬逸れたのを、弥八郎は見逃さなかった。
弥八郎は話を変えた。
「阿智どのは加賀で娶ったのか?」
「うむ。今は御坊に詰めておられる窪田大炊介様の娘だ。」
「窪田・・・聞いた名じゃな。」
「もとは地侍であったが今では御坊の遊軍を率いておられる。」
弥八郎は気付いた。
「城請けの窪田、か・・・えらく大身の舅を持ったな平蔵。」
「だから平蔵は止せ。」
――昔馴染みの儂にさえ何か隠しているな・・・
弥八郎は立ち上がった。わざとふらついて見せた。
「ううむ、酔うたわ平蔵。」
「ふっ、相変わらず弱いな弥八郎。あと平蔵は止せ。」
「明日は御坊じゃ。奥方にもよろしく伝えてくれ。馳走になった。」
「そうか。ではまた御坊で会おう。」
「うむ。」
弥八郎は急いで宿に帰った。部屋に灯りが点いている。
「刑部さま。ただいま戻りました。」
「おかえり弥八郎さん。なにかわかったかい?」
「いえ、これといったことは。」
「ぼくはひどいものを見てきたよ。」
「ひどいもの・・・?」
「松任衆とかいうやつらが農家の娘や米をぶんどりに来てたんだ。」
「それは酷い。門徒は助けに立ち上がらぬのですか。」
「今日のはぼくが追い返したけど、弥八郎さん違うんだよ。」
「違う、とは?」
ドラえもんはひと息おいて静かに
「松任衆というのは門徒勢力の中心のひとつなんだよ。」
と言った。
「何と。門徒が夜盗の真似事ですか。」
ドラえもんは静かに頷き、自分の懐を探った。
(パパカパッパパーン)
「(取りよせバッグ〜)」
大声で道具の紹介をできないもどかしさを抑えて弥八郎に尋ねた。
「松任衆を率いているのは誰かわかる?」
「いえ、分限帳でもあれば分かるのですが・・・」
「分限帳、ね。」
ドラえもんがバッグをまさぐるのを弥八郎が不思議そうに見る。
「あった!」
ドラえもんは三冊の帳簿を弥八郎に手渡した。
「弥八郎さん、これなら調べられる?」
「は、はい。」
「じゃあ調べといてよ。ぼくもう眠くてさ。」
「承知致しました。明日朝までに全て頭に刻み込んでおきまする。」
「ハッハッハ。根を詰めすぎないでね。おやすみ〜」
――不思議なお人じゃ。
そう思ったが、投げ出された奇妙な袋には手も出さなかった。
弥八郎は真っ先に松任の支配構造を調べ、少なからずショックを受けた。
どの冊子を見ても松任に郡司がおらず空欄になっている。
変わりに並ぶ村長の氏のほとんどが
「窪田」
だったのだ。鈴木孫六郎の舅も窪田だった。
弥八郎は天を仰いだ。
――平蔵、貴様、夜盗に成り下がったか!?
80 :
人間七七四年:2007/06/01(金) 19:52:23 ID:oOVwnoCV
違うよ。全然違うよ。
82 :
人間七七四年:2007/06/03(日) 03:53:34 ID:40r6YJV6
マークwww
旅疲れだろうか。弥八郎は帳簿を前に眠りこけてしまった。
夢を見ているのか眠り切れないのか、複雑な想いが弥八郎の脳裏に浮沈する。
「どうしたの?眠れないの?」
夢の中まで刑部さまが出ておいでとは。苦笑するのも妙か。
「弥八郎さん、上、上。」
上?
ええっ?
「夢のり〜」
「あわわ刑部さま、これはいかなる?」
「だって弥八郎さん考え込んで話してくれないから。夢の中なら話しやすいと思って。」
84 :
人間七七四年:2007/06/03(日) 23:20:49 ID:S7QXEkQn
大長編ドラえもん「のび太の戦国風雲記」ですか。
スレイヤ-ズの初期作品のように設定が難しく、人物も
ドラえもんでないと全然とっつきにくいが、
伏線が次から次へと張られるからどんどん引き込まれていくね。
「・・・とまあ、かくかくしかじかにございまして・・・」
「ふうん、友達が松任衆かも知れないんだね。」
「はい。以前は浪人者同士、かいがいしく門主のために汗を流したものですが・・・」
「いいほうに信じたいね。」
「いえ、友であるが故に明日は気をつけねばなりません。」
「なぜ?」
「我々が御坊に上るとき、誰が敵かわからぬのです。」
「なるほど。みんな敵というのもあるんだね。」
「左様。それゆえ明日はいきなり斬りかかられぬようにせねばなりません。」
「わかった。ともに用心して行こう。」
「刑部さまのお身は必ずお守りいたします。」
「逃げる準備には自信があるよ?」
二人は夢の中で腹を揺すって笑った。
日が登りはじめた。
ドラえもんは弥八郎が起きる前に、その刀をチャンバラ刀にすり替えておいた。
「これでよし、と。弥八郎さんごめんね。」
宿のあさげを平らげると、表に迎えの僧と武士が現れた。
「刑部卿さま、本多さま。お迎えに上がりました。」
弥八郎は供なので平衣で構わないが、ドラえもんは不慣れな法衣を着ねばならない。
「面倒だなあもう。あ、弥八郎さんそっち持って。」
弥八郎は失笑を隠さず黙って着替えを手伝う。
なんとか着替えを済ませ、迎えの僧に導かれた輿に乗り込んだ。
弥八郎は隣を徒歩でついていく。
一行は緩い山道を登り山門をくぐると、門内には数十人の僧侶と武士が出迎えていた。
孫六郎の顔もある。弥八郎が軽く目をやると、孫六郎は微笑を浮かべ会釈をした。
二人が本堂に上がると上座に赤衣を纏った僧侶がいる。
たいそう肥っている。薄い作り笑いを浮かべている。
弥八郎は奇妙に思った。
――門主の遣いを上座で迎えるとは・・・
一方のドラえもんは礼法を知らないので、用意された座に静かに腰を下ろした。
肥った僧侶が口を開いた。
「刑部殿、遠路よう参られた。身が法印七里である。」
弥八郎の両眼に小さな火が弾けた。
87 :
人間七七四年:2007/06/06(水) 17:56:14 ID:eY2RXHbH
素晴らしい
赤い実弾けた弥八郎の続きが楽しみだ
ドラえもんには形式張った堅苦しい礼法の心得があるはずがない。
そのため話の本質をいきなり切り出した。
「七里さん、仲孝さんが出した手紙は届いてないの?」
「これは・・・何かと思えばそなたは少進の遣いか?」
弥八郎でなくとも気付くだろう。門主の遣いを仲孝のそれに準えるのは無礼にあたる。
「そう急かずともよろしい。若いとはいえ少し落ち着くがよい。」
「仲孝さんは加賀の良くない噂に悩んでるんだ。ちゃんと答えてよ。」
「ふあっはっは。若い若い。」
弥八郎は二人のやりとりを耳に収めつつ視点を忙しく動かしていた。
武士も僧侶たちもほとんど嘲笑を浮かべている。完全に侮られているようだ。
ただ数名、年配の僧侶たちの表情が違う。弥八郎は彼らの顔を注視した。
――あれは諦観、こちらは悲嘆・・・あれは怒りか・・・
孫六郎らは弥八郎の背面にいて表情がわからない。
ただ背後からの溜め息と失笑を感じていた。
ドラえもんは苛立っていた。
「七里さんはなぜ一年も手紙を返さないんだ!」七里は笑っている。
「そういえばそちは石山で青狸坊主と言われておるとか。まさにまさに。」
周囲から大きく笑いが起こった。完全にバカにしている。
そのとき末席にいて俯いていた老僧が顔を上げた。眼に怒りを讃え正面をを睨む。
老僧と弥八郎の視線がぶつかった。弥八郎には彼が僅かに会釈したように映った。
「誰が青狸だあ!ぼくは、ぼくはネコ型ロボットなんだぞお!!」
ドラえもんが怒りを発したのと弥八郎が立ち上がったのはほぼ同時だった。
そして老僧も同じく静かに立ち上がった。
「刑部さまに申し上げたき儀がございます。」
凛とした声と冷えた空気が本堂に響き渡った。
89 :
人間七七四年:2007/06/09(土) 22:00:01 ID:4QLIE7tm
wktk
更新した時に「お!1レス増えてる♪」と喜んだそこのキミ!
残念ながら作者じゃない!ごめんな!
七里の貌から福々しさが失せた。
「何じゃ、誓清殿はまたてんかんか。これ、連れ出せい。」
このとき立ち上がった侍のひとりが例の鈴木孫六郎であった。
弥八郎はその背を見て目を鋭くした。
――すまぬ平蔵。儂はお前を救ってやれない・・・
「皆様に聞きたい。ここの御坊は門主様より七里法印を崇めておいでか。」
孫六郎らの足が止まる。ふたたび場が冷えた。
「黙れ下郎!」
七里の声が響く。しかし僧も侍も誰も動かない。弥八郎は構わずに続けた。
「七里さまが法印であられるには三卿の許しが必要なはず。それは皆様お分かりか。」
僧たちが平伏した。侍たちは反応が別れた。
――刑部さまがもう少し落ち着いていてくれればな・・・
「七里様が刑部卿を若いと侮られるならば、それは三卿つまり門主様に異がおありになると。」
「待てい。」
七里が止めた。幾分焦りを抑え低い声で続けた。
「なるほど弥八郎とやら、噂の利け者よの。用件を聞こう。」
「されば、方々お座りくだされ。」
弥八郎もドラえもんをなだめつつ座らせた。
(ぼくはネコ型ロボットなんだぞ・・・)(わかりましたからお座りください)
襟を正して弥八郎が言う。
「七里様は門主様と少進様の書状を一年以上も握りつぶしておられる。」
「それは違う!」
侍の中から一人進み出てきた。
弥八郎と歳が近そうなその男は窪田左衛門と名乗った。
「法印さまは儂等を取り上げてくださったありがたいお方じゃ。」
左衛門は弥八郎を強く睨んで言った。
この男だけでなくこの場にいる侍たちには、先程の弥八郎の詰問が理解できていないのだろう。
「左様か。そなたではわかりにくい。侍大将はどなたか?」
弥八郎は一息入れた。
初老の男が前に出た。
「それがし、窪田大炊が大将。それなる鈴木孫六が足軽大将にござる。」
ともに堂々たる体躯である。弥八郎も気圧されずに問い直す。
「七里殿への下知はいかなる者が握りつぶしておるのかお教えあれ。」
「されば、この大炊めにございます。」
本堂がどよめいた。僧も侍たちも互いの顔を見合わせている。
しかし弥八郎とドラえもんは冷静だった。弥八郎が咳払いをひとつ入れると
今度はドラえもんが口を開いた。
「ぼくが見た松任衆の農家への押し込みは、大炊さんがやらせてるんだね?」
大炊は返答を詰まらせた。ドラえもんは続ける。
「農家のおじさんたちは七里さんへの上納だと教えてくれたけれどね。」
「違い申す!それは御坊の兵糧を納めぬふらちな・・・」
「だまらっしゃい!百姓持ちの国に年貢なんかいらないはずだよ!」
弥八郎も続いた。
「七里さま、この儀は少進様より門主様へご報告申さねばなりますまい・・・」
七里は憎悪を笑みで押し隠しながら言い放った。
「門主様へは儂よりご報告申し上げる。そなたらは他に心配すべきことがあろう・・・」
内庭の門が外から閉じ、本堂の襖が全て閉められた。
「御免!」
左衛門が一喝してドラえもんに斬りかかった。
カッ!!
乾いた音を発して弥八郎がチャンバラ刀で受け止めた。
「これは・・?」
チャンバラ刀は勝手に反応して応戦してしまう。しかし人は斬れない。
――刑部さまは殺すなと言われるのか・・・
とっさに察した弥八郎はドラえもんと背中合わせに立ち構え、言葉を交わした。
「逃げられますか?」
「さあね。七里だけをなんとかしたい。」
「承知しました。」
「いくよっ!」
袈裟の下からドラえもんが出した両手には空気砲が付けられていた。
「面妖な・・・この騙りどもを捉えい!」
七里が叫ぶと二人を侍が取り囲んだ。じりじりと輪が狭められていく。
ドラえもんはお構いなしに両手を揃えて七里の台座に向け、空気砲を放った。
「バン!」
ドゴオォォ・・・
侍ふたりと七里が宙に舞い、閉め切った襖に大穴が空いた。
周囲を囲む侍のなかには腰を抜かす者もいた。
大炊助と孫六郎は輪に加わらず、壁から様子を眺めている。
孫六郎は大炊介と小声で言葉を交わすと大炊介に腰の刀を預け、釈杖を象った棒を手にして吼えた。
「弥八郎!」
「御仏の御前で暴れとうない。庭へ降りよ。」
「何を言うか。我らを堂に押し込めんとしたはそれなる七里じゃ。」
輪の侍を押しのけゆっくり歩を進める。弥八郎は諦めたように呟くともなく言った。
「左様か。判らぬか平蔵・・・」
「儂は・・・」
「平蔵ではないわああ!!」
釈杖が振りかざされた。弥八郎のチャンバラ刀が反応し払った、はずだった。
次の瞬間、弥八郎はドラえもんもろとも襖を突き破り庭へと飛ばされ転がった。
――重い!
――強い?
このとき孫六郎の後ろで台座の下敷きになっていた七里と侍が這い出てきた。
状況の逆転に気付いた七里は落ち着きを取り戻すように法衣を払った。
「鈴木、こやつらを捕らえよ。門主の遣いを騙る者どもよ・・・」
さらに立ち上がり付け加えた。
「殺しても構わぬ。」
孫六郎は釈杖を上段に構え呼吸を整えている。
これを見て大炊介は侍たちをまとめて中庭に控えさせ、また僧たちを護る構えを取った。
弥八郎とドラえもんは小声で言葉を交わす。
「刑部様、平蔵も僧は叩きますまい。お逃げくだされ。」
「冗談言わないで。逃げるつもりならとっくに逃げてるよっ!」
ドラえもんは懐中を探った。
そのとき孫六郎の釈杖が振り降ろされた。
ガアアアァン!!
釈杖の先は七里の目前に落ちていた。
「法印様・・・僧侶が如何なるわけで殺生をお命じになられますや・・・」
七里は失禁したかのように青ざめ言葉を失った。
弥八郎は叫んだ。
「平蔵!分かってくれたか!」
孫六郎は釈杖を持ち直し、縁を降りて弥八郎と相対した。
「弥八郎。貴様の腰のモノは殺生を望んでおらぬようじゃな。」
「うむ。我等はもとより殺生など考えてもおらぬわ。」
左手で顎髭を撫で、孫六郎が続ける。
「されば刑部卿。あなた様の両手に付いておった筒をこちらに戴けぬか。」
――平蔵は刑部様を疑っているのか・・・
「いいよ。どうぞ。」
ドラえもんがあっさりと孫六郎に空気砲を渡した。
緊張のなか、七里が失神して倒れた。
95 :
人間七七四年:2007/06/25(月) 16:24:27 ID:irUqxoML
どしたのー?
最近ペース落ちすぎてオジサン待ち遠しすぎるぞー
96 :
人間七七四年:2007/06/25(月) 16:41:04 ID:YVGU5cdw
こういう話作れる人って凄いな。
97 :
人間七七四年:2007/06/25(月) 17:11:49 ID:yKl5mr3v
作者が意外な人でワロタ
完結するまで明かさないから安心しれww
「改めよ。」
孫六郎はドラえもんから手渡された空気砲を近くにいた侍に命じて調べさせた。
眺めればただの鉄の筒にしか見えない。
「異状ございませぬ。」
「ふむ。されば兵部卿、あれなるは何事にござるか。」
孫六郎が倒れた七里を指差した。
ドラえもんはケロッと言ってのけた。
「人殺しはダメだよ。」
弥八郎が言葉を継いだ
「そこな七里は我らを殺せと命じてくれたからな。兵部卿様には殺意などない。」
庭にいる者すべてが気づいた。
大炊介と孫六郎は庭に降り、ドラえもんにひれ伏した。
「参りました。何なりと罰をお受けいたします。」
「そうだねえ。どうしようか。」
99 :
人間七七四年:2007/06/29(金) 23:13:13 ID:UECVZgR/
おもしろいんだろうけど、理解できないのが所々ある。
なぜ、殺さないと気づいたら「参りました。罰を受けます」なの?
意味が分からないんだけど。
命令とはいえ、追い剥ぎやってる野盗連中が言うセリフとは思えない。
さっきまで皆で襲おうとしていた二人組なのに。
文章的には、トンデモレベルな話ばかりの聖書を読んでるかのようだよw
歴史板住人の『説明しよう!!』をきぼんぬしたいところ
100 :
人間七七四年:2007/06/30(土) 00:35:08 ID:aVVrAbJ+
どうも。つたない作品を書いてる本人です。
>>99 編集の途中で誤って送信してしまいました。
>>98は取り消してください。
101 :
人間七七四年:2007/06/30(土) 17:17:40 ID:oa7FewQV
説明しよう!
野党追い剥ぎを行うのは、何も荒れくれ者に限らない!
もちろん好んで略奪強姦等の悪事をはたらく者も多かったであろうが、
食うに困って盗みを働く百姓もいれば、命令で仕方なく殺しを犯す者もいたのだ!
この場合、野党まがいの行いをしていたのは本願寺系列の勢力、すなわち宗教勢力である!
戦国時代において神社仏閣が大名並の力を有していたことからもわかるように
大衆の信仰心は強く、さらにそれによる多大な影響力の為に個人が逆らうのは非常に難しい環境であった!
さらに言えば、悪事を働かせて心に負い目を作り、ますます宗教による救いが必要なように仕組む
一種のマインドコントロールが行われていたと言っても過言ではないのではなかろうか!
そんな状況の中、孫六郎らの「良識派」は宗教勢力からの命令と良心の狭間で
どうしたら良いかかなり頭を悩ませていたであろうことが想像できる!
そこに現れたのが我らがドラえもんだ!!
孫六郎らの良心とも一致する、本来の教義により近い慈愛の姿を
自らの危険を省みずごく自然に見せるドラえもんの勇姿はさぞ神々しかったのであろう!
「我らの真の救いはこの御方にこそある…。かなわぬ。」
いくら七里様の命令とは言え、手を汚したのは自らである。
孫六郎らは心底罪を悔やみ、その処断をドラえもんに託すことで
罪を償うとともに、真の生き仏・ドラえもんがもたらす救いに縋ろうとしたのである!
以上、推敲どころか何も調べもせずに適当に述べてみた!!詳細は民明書房参照のこと!!
揶揄が先立つようになってしまっていい加減に辛いのでちょっと休みます。
続きの案がある方は好きに続けてください。
ではまた。
103 :
99:2007/07/01(日) 03:07:34 ID:ArYl8mnc
>>101 なるほど、生死と信仰の狭間で、精神的なせめぎ合いがあったのか。
孫六郎がどういうスタンスに立っている人物だつたのか分からなかった。
そういう状態なら孫六郎の取った対応も分かる。
>>102 気を悪くしたのなら謝る。ただ純粋に分からなかったので。
個人的にはせっかくだし続けてほしいのだが…
本人が辛いなら無理にお願いするのも酷な話だな
104 :
人間七七四年:2007/07/05(木) 09:00:42 ID:xEeac74v
「改めよ。」
孫六郎はドラえもんから手渡された空気砲を近くにいた侍に命じて調べさせた。
眺めればただの鉄の筒にしか見えない。
「異状ございませぬ。」
「ふむ。されば兵部卿、あれなるは何事にござるか。」
孫六郎が倒れた七里を指差した。
ドラえもんはケロッと言ってのけた。
「人殺しはダメだよ。」
弥八郎が言葉を継いだ
「そこな七里は我らを殺せと命じてくれたからな。兵部卿様には殺意などない。」
孫六郎は怖れを抱いた。顔には出すまいと己を律しながら。
仏などどうでも良かった。
弥八郎を見据えながら、吐き出すように言った。
「弥八郎、知っておろう・・・。儂は、貧しかった・・・」
106 :
人間七七四年:2007/07/28(土) 22:45:21 ID:DJuNjEyF
o(`ω´*)o
どうも。
108 :
人間七七四年:2007/08/10(金) 23:55:50 ID:DHloVyRC
おだどらえもん
だれか繋げよ・・・
皆が孫六郎の話に聞き入る中、一人だけ違うものに視線を向けている者がいた。
日々の掃除は欠かされてないとは言え、所詮は陣中の寺。決して清潔とは言えない。
先程から彼の視界の端に蠢く影が映っていた。醜く蠢く灰色の影が。
「ね、ね、ね、……ねずみだあぁぁぁぁぁ!!!!」
ドラえもんの悲鳴が木霊する。
「形部様!?いかがなされました!?」
その悲鳴に反応した弥八郎がドラえもんに問い掛けるも、
ドラえもんの意識には天敵以外の何者も入ってこなかった。
そして彼は行動を起こす。不倶戴天の敵を討つ一撃を放つ為に。
ちゃらららん♪
「地球破壊爆弾〜〜♪」「形部様?一体何を――」
――こうして世界は滅びた。
111 :
人間七七四年:2007/08/24(金) 14:52:41 ID:kcvKvohr
糸冬?
112 :
人間七七四年:2007/08/25(土) 00:37:07 ID:ZsTPRWuK
ちょwwオワタ\(^〇^)/
あーあ・・・
114 :
人間七七四年:2007/08/26(日) 19:19:10 ID:osmFrJx5
「刑部様!落ち着きなされませえ!!」
続けろよ
うーむ、殺しを否定した後で地球を滅ぼそうとするドラえもんは怖いな・・・
116 :
人間七七四年:2007/08/27(月) 17:05:16 ID:cWIDgjHK
加賀はこれにて一件落着。
だから続きを書いとくれ。
北条の家臣になったスネ夫や、ジャイアン、毛利から暇を出されたしずかちゃんの行方はいかに?
そして「雑賀孫市」となったのび太の行く末は?
さあ語れ。
117 :
人間七七四年:2007/08/27(月) 19:58:37 ID:ivrUUzKb
ドラえもん死んじゃったら『ドラえもん』が成立しないだろ常考
118 :
人間七七四年:2007/08/29(水) 08:14:37 ID:Uj3iM2wg
>>110やっといて何だが、タイムマシンと言う手もあるんだよな。ドラミちゃんとかもいるし。
なるほど。
120 :
人間七七四年:2007/09/28(金) 17:39:05 ID:XO/Usurv
わずかな期待を込めてage
121 :
1:2007/09/28(金) 19:15:15 ID:Lx9EwIFe
ドラえもん のび太の姉川合戦
元亀元年(1570年)金ヶ崎退却戦をしのいだ信長は、浅井、朝倉への反撃を開始
「援軍率いてきたよ」
「今度こそあいつら潰してやるぞ」」
ゝ____
/ ____ヽ織田信長 /  ̄ ̄ ̄ ̄ \
| | /, −、, -、l /、 ヽ
| _| -| ・|< | | |・ |―-、 |
, ―-、 (6 _ー っ-´、) ●-´ 二 ヽ |
| -⊂) \ ヽ__ ̄ ̄ノノ (_ ー | |
| ̄ ̄|/ |/\/ 、 \ \. ̄` | /
ヽ ` ,.| | | 6━━━━━━ |
`− ´ | | _| ( )/ |
| (t ) ヽ/ / | 徳川家康
織田・徳川連合軍は浅井氏の本拠、小谷城攻撃の構えを見せる
. 、___________
、> .|
>________ .|
 ̄ .|./_ _\ | | _______
| / ヽ/ ヽ | | /
. | | ・ | ・ | V⌒i |
_ |.\ 人__ノ 6 | < 我が城が危ない!朝倉殿に援軍を求めるのだ!
\ ̄ ○ / |
. \ 厂 \
/ _____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄, -/へ/\/`- 、
/./ ./o i. \浅井長政
122 :
2:2007/09/28(金) 19:15:54 ID:Lx9EwIFe
朝倉義景は一族の朝倉景健を援軍に派遣。
「ともに信長を滅ぼしましょうぞ」
/  ̄ ̄ ̄ \
/ / vv
| | | 朝倉景健
| (|| ヽ _______
,ヽヘ / | >_____ |
/\\ /  ̄ |⌒ v⌒ヽ |__|
/ \\ __ / | .| . ノ )
/ `\| < ` o `- ´ ノ
| ヽ > /
| | l | /▽▽\
「義景殿本人は来ないのかよ…」
____
\ ───___
<  ̄ ̄ ̄ ̄|
> _________ |
 ̄ ̄ | / \ | |
| /⌒ヽ /⌒ヽ | |
| | ‘ | i ‘ | | |
| ヽ.__ノ ヽ._ ノ レ⌒ヽ
ノ o 6 |
/__ \ _ノ
> ノ
<、___ イ
|───┤
/ |/ \ / \
123 :
3:2007/09/28(金) 19:16:38 ID:Lx9EwIFe
これを見た織田軍は
「姉川を挟んだ平地で迎え撃とう」
「一気に決戦だね」
,. -──- 、
/ /⌒ i'⌒iヽ、
/ ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ
i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ _,....:-‐‐‐-.、
l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ `r'=、-、、:::::::ヽr_
!. t´ r''"´、_,::、::::} ノ` ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒; rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´  ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
.| !、,............, i }'´ _ 、ー_',,...`::::ィ'
●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、 ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
( `ーイ ゙i 丿 ;'-,' ,ノー''''{`' !゙ヽノ ,ヽ,
`ー--' --'` ̄ `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
(`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
``''''''``'''''´
こうして元亀元年6月28日(1570年8月9日)午前5時、朝もやの中
姉川を挟んで織田徳川連合軍3万、浅井朝倉連合軍1万8千が向かい合った
| | / _ _
| |  ̄| |_|_|
| | ( ⌒.) |_|_| γ⌒ ,
| | ( ) _ ( )
――― | |――――./ oo ヽ ――――――
| | | /⌒) ∩
| | C  ̄ ノ
| | (,、 _)
――― |_|――――――――――――――
124 :
人間七七四年:2007/09/28(金) 19:18:38 ID:Lx9EwIFe
徳川方の酒井忠次、小笠原長忠隊による朝倉軍への攻撃を皮切りに合戦が開始
浅井方先方井側先鋒磯野員昌率いる浅井家精鋭部隊は織田方先鋒坂井政尚、続いて池田恒興、木下秀吉、
柴田勝家の陣を次々に突破し13段の備えのうち11段までを打ち破る猛攻を見せ、信長を焦燥させる。
/!/{ / ヾ--r
_ /  ̄ <_
_>`´ ___<_
> r‐'" ̄ ̄ ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二
/ , | `ヽ/ ´`ヽ _ 三,:三ー二
 ̄/ | ノヽ--/ ̄ , ` ̄ ̄ ̄
/ /⌒ヽ,| ミ } ...| /! 磯野員昌
レ l d _}`ー‐し'ゝL _
| ヽ、_, _,:ヘr--‐‐'´} ;ー------
|/| \ ノ`ヾ:::-‐'ーr‐'"==-
ヽ/l/|` ー------r‐'"  ̄ ̄
|└-- 、__/`\-:、
__,ゝ,,_____/ \_」 \
しかし織田軍は横山城の押えをしていた稲葉一鉄、丹羽長秀らの部隊が駆けつける
( ⌒⌒ )
| | |
___, - 、
/ ___)
/ | ノ i 稲葉一鉄
. i __| (・|
| ( ○ 「殿が危ない!加勢するのじゃ!」
ヽ/ /⌒ヽ__つ
_| |二⊃ (^ヽ、
| \ ヽ──、 (⊃`ヽ)
/ \ ̄j ̄\/\へ ノ
| `7 \`>
そして朝倉軍ともみ合っていた徳川軍は
. /⌒\ , ─ 、
/___ヽ / ヽ 榊原康政
/  ̄  ̄ ヽ. i
/  ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ | 「本多忠勝隊、榊原康政隊、朝倉勢への迂回攻撃に成功!」
/ へ /ヽ ヽ ヽノ
/ /^ヽ /^ヽ ヽ ヽ
|. | 0 | | 0 | | i
| `− 6 `−′ |. |
! ! !
ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ / /
\ \_ (⌒ヽ丿 / /
━━━6━━━━━ヽ、
125 :
5:2007/09/28(金) 19:20:05 ID:Lx9EwIFe
これにより浅井、朝倉軍は右翼より崩れ始める
「これは我々の負けだ。朝倉勢は退却する!」
/  ̄ ̄ ̄ \
/ / vv
| | |
| (|| ヽ _______
,ヽヘ / | >_____ |
/\\ /  ̄ |⌒ v⌒ヽ |__| 「朝倉は浅井を見捨てる気か!?」
/ \\ __ / | .| . ノ )
/ `\| < ` o `- ´ ノ
| ヽ > /
| | l | /▽▽\
こうして午後2時、姉川の合戦は決着。信長は機内においての威信を回復する。
/_____ \=@ //⌒ヽ ⌒ヽ `\
|/⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ / | ^ |^ |- 、 ヽ
| / | ヽ |─| l // `ー ●ーU′ \ ヽ
/ ー ヘ ー ′ ´^V / ─ | ─ ヽ i
l \ / _丿 i 二 | 二 | |
. \ ` ー ´ / .l \ | / l !
>ー── く ヽ \ | / / /
/ |/\/ \ ヽ  ̄ ̄ ̄ / /
l l | l >━━6━━━━━く
ヽ、| | ノ / く / ヽ
|ー───j l (⌒(⌒)
しかしこの敗戦によって浅井、朝倉は比叡山の僧兵衆や一向宗と手を結び信長の後方をかく乱するゲリラ戦術に
方針を転換。織田軍は直も泥沼のような苦しい戦いを強いられるのであった。
ドラえもん のび太の姉川合戦 完
126 :
人間七七四年:2007/10/01(月) 03:41:24 ID:pJIGh5u5
最初に文章書いていた方
お願いします、あなたが書いた続きが見たいです・・・(´・ω・`)
ゆっくりでいいので、たまーに降臨してください・・・めちゃくちゃ面白かったので・・・お願いします・・・(´;ω;`)ウッ
127 :
人間七七四年:2007/10/09(火) 21:47:51 ID:TtmNCgL/
続きよみたいです
128 :
人間七七四年:2007/10/10(水) 15:15:22 ID:oGz26LwK
作者つづけてよ戻ってきて
129 :
人間七七四年: