慌てて駆け付けると、パピーは集中治療室で虫の息。
担当医は脊髄の損傷が激しくあと1週間の命だと告げる。
少年はパピーを引き取ると、出会った空き家へ連れていき、パピーを抱き締めながら涙を流す。
『ごめんね…ごめんね…死なないで…』
しかし少年の願いは届かず、パピーはちょうど1週間後、町の人々に見守られる中
泣きじゃくる少年の涙をペロリと拭い、息を引き取る。
それから20年後、母親が亡くなり10年ぶりに町へ帰って来たかつての少年は、
すっかり荒廃したあの空き家へ立ち寄り、パピーのお墓に涙をこぼす。
すると一匹の犬が現れ、その涙を拭う。
驚いて振り返ると、後ろに一人の少年が立っている。
『おじさんだれ?ここはぼくたちの秘密基地だよ』
男は小さく笑みを浮かべると、少年の頭を撫で、
『親友は大事にするんだぞ』
と語りかける。
犬と無邪気に遊びだした少年を残し、男は空き家を去る。
次にここを訪れるのはいつになることだろう。
>>363の金髪はそういう感じ。
ちなみに成年後は違う人が演る