【コラム】 アベノミクスに忍び寄るスタグフレーション−W・ペセック [Bloomberg]

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1TwilightSparkle ★@転載は禁止
8月14日(ブルームバーグ):日本はとうとう、スタグフレーションのリスクを軽く見てはいられない状況
になったのかもしれない。

過去1年、私は数回にわたってこのリスクを指摘した。日本には10数年ぶりに景気回復のまたとない
機会が訪れていたが、13日に発表された無残な国内総生産(GDP)統計は、スタグフレーションが現
実の脅威として目の前にあることを示唆した。

前期比年率で6.8%減少という4−6月実質GDPへの全体的な反応は、「もっとひどかったかもしれな
いんだから、肩の力を抜こう」という感じのようだ。意図もタイミングも悪かった4月の消費税率引き上
げを受け、エコノミストの多くが7%余りの縮小を見込んでいたのだから無理もない。しかしGDP統計
の詳細や最近の他のデータが示すのは、せいぜい良くても景気が弱々しく、インフレ率の上昇は続く
というシナリオだ。

安倍晋三首相が就任して以降の日本銀行の異次元緩和や円の16%値下がりを背景に、6月の消費
者物価は前年同月比で3.6%上昇した。所得や生産性も上がっているなら、これは問題ではない。し
かし4−6月の個人消費がインフレ調整後で5%という落ち込み方は、1997年の消費税引き上げ時よ
りひどいと、オリエンタル・エコノミスト・リポートのリチャード・カッツ編集長は指摘する。

円安によって製造業にもたらされた利益が失われつつある兆候も見られる。トヨタ自動車は5日、今
期の純利益は減少するとの業績予想を据え置いた。同社以外も、日本の大手自動車各社は消費税
率の3ポイント引き上げによる影響を受けた国内販売の落ち込みに備えている。パナソニックなど電
機メーカーも同様だ。

■物価上昇の原因を無視するな

※2014/08/16時点で一般公開が確認出来た記事の一部を引用しました、全文は元サイトでどうぞ
原題:Stagflation Stalks Abenomics as Pattern Sets In: WilliamPesek(抜粋)
更新日時: 2014/08/15 07:01 JST - Bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NAAT3R6JTSE901.html