1 :
名無しさん@3周年:
教育・少子化・年金・財政 ――― これら日本を破滅に導く重大問題、その根源は、
カネばかりかかり社会を歪める「ガクレキ封建体制」にある。
まず厳しく課税し、ペナルティーを科す「親のすねをかじって大学に行く事をやめさせる」
「生涯学習社会へ移行させる」そこから改革が始まる。
これは「学者には絶対書けない本」です。 なぜなら自らをリストラの危険に晒すからです。
だが、そうこうしているうちに、日本が破滅すれば、同時に大学も破滅します。
日本の将来、そして大学の将来のためにも、改革を受け入れてはどうでしょうか?
以下のURLにて、全文を無料公開しています。 どうぞお読み下さい。
http://www.kyouikusouzoku.com/
2 :
名無しさん@3周年:2014/02/13(木) 03:56:53.56 ID:4v0XIxkw
================================ 目次 =================================
教育相続税を導入せよ! (目次)
自由競争か階級闘争か(まえがき)
第1章 教育ビンボーが国を滅ぼす
第2章 諸悪の根源「ガクレキ封建体制」を破壊する方法
第3章 少子化・年金問題はこうやって解決する
あとがき(総決算)
-----------------------------------------------------------------------
ご感想をお聞かせ下さい。
本文も、ボチボチ投下していきますので、ヨロシク!
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3 :
名無しさん@3周年:2014/02/13(木) 04:05:04.36 ID:4v0XIxkw
自由競争か階級闘争か(まえがき)
――― かつて、サド家の小公子の習い事と言えば、乗馬くらいなもので、のどかな毎日
を過ごしていた。
ところがある日、遠い北の国で革命が起こり、その波がサド家にも押し寄せてきた。
「このままでは、我が国でも革命が起こる」と危機感を抱いた一族が結集し、革命を阻止
するための方策について話し合いが持たれた。 その結果「革命を阻止し領民支配を続け
て行く為には、ステータスシンボルとしてのガクレキが必要だ」という事になったのである。
それからというもの小公子は、城に閉じ込められ、ムチを持った特別に厳しい家庭教師に
よって、長時間の勉強を強制される事になった。 その後、労働者や農民も進学競争に参
加するようになり「本人を無視した見栄の張り合い」は泥沼化して行くのである ―――
4 :
名無しさん@3周年:2014/02/13(木) 04:06:32.71 ID:4v0XIxkw
――― はじめ保守派は遺伝決定論、即ち頭が悪いのも貧乏なのも、全ては遺伝子が悪い
、血統が悪いから、という考えを持っていた。 それに対し環境決定論を唱えたのが革新
派である。 遺伝か環境か、冷戦時代とはこれら2つの考え方の衝突であり鬩ぎ合いであった。
はじめ保守派は、競争が激化すれば、人の能力差は広がり、それでもって資本家と労働者
の巨大な格差が正当化出来ると信じていた。(もしもその差が科学的に検出できずサヨク
の言う通り「子供はみんな同じだ」なんて事になったら共産化して行くと恐れた)
そこで「子供はみんな同じではありません」という事を示すために(差別化)1人1人競
争させ順番をつけるような教育を行い(序列主義)それが自由競争であり、そのような教
育に反対する者は共産主義者であると決めつけ戦ってきた。
選別を繰り返し、お前ら頭が悪いのは血統が悪いからだというのが保守派支配階級の狙い
であり、その裏返しとして、サヨクの平等論や無限の可能性論がある ―――
5 :
名無しさん@3周年:2014/02/13(木) 04:07:46.15 ID:4v0XIxkw
さて、時代は変わり、今や誰もが、金さえ出せば、高校・大学に行けるようになった。
そして体罰も、昔ほどは行われなくなった。 だがそれで問題は解決しただろうか?
増大する教育コストが、少子化・年金問題を引き起こし、いまや日本は破滅に向かいつつ
ある。 それをいかにして食い止めるか、それが本書のテーマである。
6 :
名無しさん@3周年:2014/02/13(木) 04:16:02.05 ID:4v0XIxkw
とりあえず、以下は詳細目次
自由競争か階級闘争か(まえがき)
第1章 教育ビンボーが国を滅ぼす
1−1 サムライ商法にダマされるな!
1−2 学校もサムライ商法
1−3 文部省もサムライ商法
1−4 教育コストの「野放図な」増大が少子化を引き起こす
1−5 大学の授業料無料は必要ない
7 :
名無しさん@3周年:2014/02/13(木) 04:17:06.62 ID:4v0XIxkw
第2章 諸悪の根源「ガクレキ封建体制」を破壊する方法
2−1 ガクレキ封建体制とは
2−2 差別論
2−3 教育相続税と学歴税
2−4 新たな迷信
2−5 エリート論
2−6 産業・技術の空洞化
2−7 賃金高騰と職業差別
2−8 格差是正よりもまず生活のムダをなくせ
2−9 ムチとしての教育相続税
2−10 格差か教育ビンボーか
8 :
名無しさん@3周年:2014/02/13(木) 04:18:10.54 ID:4v0XIxkw
2−11 良性格差と悪性格差
2−12 大学が生き延びる道
2−13 労働市場の流動性
2−14 大奥の原理
2−15 上流枠と下流枠の分離
2−16 「親の負担ゼロ」を実現する手順と「3つのポイント」
2−17 賢い下流社会
2−18 より高い生産性を目指して
2−19 学歴と封建制度
2−20 愛国心は公私混同の排除から
2−21 痛くて恥ずかしい教育
2−22 教育相続税オークション
9 :
名無しさん@3周年:2014/02/15(土) 08:49:57.28 ID:kbE2oXLq
第3章 少子化・年金問題はこうやって解決する
3−1 親のすねをかじって大学に行く事をやめさせる
3−2 子供の人数Nに比例しない教育費を実現する
3−3 生涯学習社会こそが真の機会均等である
3−4 最も賢明な政策
3−5 少子化対策と生涯学習社会、そして機会均等
《コラム》もはや時代遅れの奨学金、最も優れた教育相続税
3−6 国家が子供を養い子供が保護者を選択する
3−7 精神的虐待こそ防止せよ
3−8 親権者の体罰を禁止する必要はない
3−9 子供にムチを選択させよ
3−10 精神衛生も含めてバランスある規制を
3−11 優秀な人材が企業を選ぶ基準は「週休3日制」
3−12 リピーター顧客を得る大学
3−13 正しく効率的な競争を実現する
3−14 「神の物差し」と「社会主義」
3−15 21世紀、未来社会の手本を日本が示せ!
あとがき(総決算)
http://www.kyouikusouzoku.com/
10 :
名無しさん@3周年:2014/02/16(日) 23:07:51.00 ID:3OQ0mdk2
-----------------------------------------------------------------------------
解説ページを作成予定
http://www.kyouikusouzoku.com/Kaisetsu.htm 内容(予定)
本書は主に、教育問題、少子高齢化、年金問題について記述していますが、それ以外の日本が抱える諸問題についても、明確に答えています(目からウロコものの明確な回答です)
詳しくは、本文を読んで頂ければ分かるのですが、忙しい人のために、それぞれの問題ごとの解説ページ(およびリンク)を用意する予定です。 乞うご期待。
[キーワード]
格差社会、長時間労働(過労死問題)ブラック企業、少年法、児童ポルノ(児童買春)、従軍慰安婦問題、
サヨク、労働組合の本質、失業問題、競争、能力主義、差別問題、生活保護、奨学金、いじめ、体罰、オーバードクター問題、
生涯学習社会、学問の自由・多様性、教育の機会均等、etc...
11 :
名無しさん@3周年:2014/02/19(水) 01:31:21.91 ID:bgXfX+1N
1−1 サムライ商法にダマされるな!
みなさんは、サムライ商法をご存じだろうか、私の体験例をあげて説明しよう。
私がまだ若く、某大企業の社員だった頃、会社に一本の電話がかかってきた。
通常、投資や先物取引への勧誘の話が多いのだが、その時は少し違っていた。
お金のことには触れず「あなたの輝かしい未来のため」とか「あなたが頑張っている事を
、人事にそれとなく伝えてあげますよ」などと巧妙に話を持ちかけて来たのだ。
しばらく聞いていると、どうやら「○○士」という資格が出来たそうで「今のうちなら志
願者も少ないので、わりと合格しやすいですよ」と言う。 これがいわゆる典型的サムラ
イ商法だ。 要するに特定の資格取得をサポートするかわりに高額な受講料を取るという
ことだ。
ちなみにこの業者は受講料として四十万円を打診してきたが、カネもないし時間もないし
興味もないのでとりあえず断った。
その後、何度もしつこく電話がかかってきたが、その都度断っていると、途中から話が変
わってきた。 「忙しいあなたでも、もっと簡単に安く取得できる資格があるのでお勧め
したい」と言う。 それは「○○補助士」という資格だった。
そもそも、最初に紹介してきた「○○士」という資格自体が怪しい資格なのに、さらに「
○○補助士」とは何なのか? さらに輪をかけて怪しいので、私は問いただした。
すると業者はこう言った。
「私どもが『○○士』に合わせて作った資格で、受講さえしていただければ試験はありま
せん。いえ、忙しければ、三十万円の教材さえ買って頂ければ自宅自習でもいいですよ」
「結局カネさえ払えば取得できるんだろ」「意味ないじゃん」と電話を切った。
当時は、サムライ商法なんて一部の悪徳業者が手がけていただけなので、特に気にもとめ
なかった。娘の一件があるまでは....
12 :
名無しさん@3周年:2014/02/24(月) 01:48:58.15 ID:0PYOT7M0
◆◆ とりあえず読みどころを3点紹介しましょう ◆◆
(1) 平安貴族の化粧(P.147)
※ 果たして奨学金は平等を実現しただろうか? 奨学金のおかげで貧乏人が大学に行けるようになれば、
それに危機感を抱いた金持ちブルジョアは、塾だとか家庭教師だとか、カネの力にものを言わせ、
さらにその上を行くものである(子供の塾通いのために自家用ジェットだって飛ばすのだ)
また新たな差別化手段「エリート・名門」を作り出すだけである。 平安貴族の化粧ではないが、
人を驚かせ畏怖させるまた何かを持ち出して来るだろう。
(2) ガキの平等とガキの英才教育(P.208)
※ 教育相続税―――これぞまさしく「ガキの英才教育を唱える」保守派も「ガキの平等を唱える」左翼も、
右も左も誰も言わない日本社会のタブーである。
(3) 「俺たちも大学に行かせろ」と主張するのは賢明ではない(P.211)
※ 金持ちばかりが大学に行き、貧乏人は大学に行けない、それが不平等だ「俺たちも大学に行かせろ」
と主張するのは賢明ではない。 なぜなら、貧乏人が大学に行けるようになる頃には、もう大学など何
の価値もなくなり、金持ちはさらにその上を行っている、イタチごっこ、教育コストは増大する一方である。
むしろ「ガクレキに課税しろ」と主張するのが正しい。
※ 「不平等」を訴えるのなら、むしろ金持ちを敵に回すのではなく「土地財産にばかり課税され、ガクレキ
には課税されない」という現行制度の「不平等」を訴え、金持ちを味方につけた方が賢明である。
13 :
名無しさん@3周年:2014/02/27(木) 23:19:00.37 ID:kPX5HBx4
● では、また、続きを投下しましょう ●
1−2 学校もサムライ商法
それから、約二十年後、高校生の娘がある日泣いて帰ってきた。
進路指導で担任の先生から「高卒なんか相手にされなくなる」と言われ、系列の大学に入
ることを強く勧められたのである。
私は、娘を大学に行かせる気などさらさら無くて、高校卒業後は、パソコンスクールと自
動車教習所に通わせ、就職させる気でいた。 その事は、学校にもはっきり伝えていた。
家庭の事情もあるのに、よくも「高卒なんか相手にされなくなる」などと無責任に言えた
ものだ。 系列大学からノルマでも課せられているのか、と思わずにはいられなかった。
今の時代は、大学を出ても就職できるかわからないし、専門性が生かせる仕事に就けるか
もわからない。 ましてや、思い通りの収入が得られるかなど、とうていわからない。
そんなことであれば、高卒と大して変わらない。 ならば費やした金と時間を考えれば、
大学進学はマイナスである。
14 :
名無しさん@3周年:2014/02/27(木) 23:20:06.96 ID:kPX5HBx4
そこで私は、昔電話してきたサムライ商法の業者を思い出した。
彼だったらどう言うだろうか? たぶんこう言うだろう。
「そんな三流大学ではダメだ、もっと一流の大学、東大を出なきゃダメだ」
しかし、たとえ東大を出ても就職できるかわからないし、専門性が生かせる仕事に就ける
かもわからない。 ましてや思い通りの収入が得られるかなど、とうていわからない。
もしそうなったらどうしてくれるのだ。
すると彼は次にこう言うだろう。
「東大ではダメだ、これからの時代、ハーバード大学を出て、グローバルな視点で活動で
きる人間でないとダメだ」
要するにきりがないのである。
そうやって、親は限りなく、カネを搾り取られて行くのである。
以上、これは、「学校だってサムライ商法」という話だが、インターネット等を調べて行
くと、さらに恐るべき話を耳にした。
15 :
名無しさん@3周年:2014/02/28(金) 05:11:14.46 ID:BQ6Aemux
マトモな勤労者なら、資格よりもスキルと信用の方が重要だと
身体で知ってるもんだがな。
どこの莫迦親だよ?
16 :
名無しさん@3周年:2014/03/01(土) 22:57:42.11 ID:VpJYTXrm
コメントありがとうございます。
本書は単にガクレキ社会を批判する事が目的ではなく(批判だけなら誰でも出来る)
それを叩きつぶす方法論を提供するものです。 でないと日本はダメになります。
拡散をお願いします。
● さて、続けて投下 ●
1−3 文部省もサムライ商法
ナント恐るべき事に「文部省もサムライ商法」だったのだ。
「博士が百人いる村」という話を御存知だろうか?
「世界が百人の村だったら」の博士バージョンなのだが、博士が百人いると、そのうちの
十六人が無職で、八人が自殺または行方不明なのだそうである。
なんと悲惨な........と思うものの、実は必然なのだ。
今や、誰もが金さえ出せば、高校・大学へ行ける時代である。
それは博士も例外ではない。
17 :
名無しさん@3周年:2014/03/01(土) 22:59:04.99 ID:VpJYTXrm
勉強の出来る子で、博士になりたいと言い出せば、親としては拒否できない。
だから本来は、国家が、博士の価値を暴落させないように、あえて冷酷に、絞り込む必要
がある。 特に少子化で、子供の数が減っているのだから、大学はリストラするのが正し
いやり方である。 ところがそれをやらなかった。 「○○補助士」ではないが、自分た
ちのメシの種のために、博士を大量生産し、親子を食い物にしてきたのだ。
人はこう嘆く「日本は学歴社会ではなかったのか」「これほどまでに学歴を軽視する国は
世界にない」「学歴をもっと認めろ!」と。 だが、その考えは間違っている。
沢山あれば、何でも暴落するのが経済の法則である。 博士だって例外ではない。
まさしく「高学歴ノーリターン」だ。
サムライ商法に引っかかるのは、馬鹿な金持ちだから放っておけばよいと言う人もいるが
、はたしてそうだろうか? 金持ちが出資する会社で働いているあなたも、金持ちから家
を借りているあなたも、みんな間接的に搾り取られているからだ。
野放図に増大する教育コストは、重大な社会・経済問題である。
18 :
名無しさん@3周年:2014/03/02(日) 11:29:25.97 ID:Ou+bJSPc
◆ あとがき(総決算)に以下の文を追記しました。◆
あるいは、待機児童という妙な問題がある。
貴方はおかしいとは思わないか? フツーに考えて、保育園が、需要があり儲かるものなら、
資本が参入し、コンビニエンス・ストアーと同様、黙っていてもどんどん増えて行くはず。
これは「バラマキ=補助金」が市場経済をねじ曲げ、おかしくしている典型的事例である。
いや、バラマキ自体が悪いわけではない(本書が提唱する「国家が子供を養う制度」だっ
て実はバラマキなのだ)何が悪いかというと、要は「バラマキ方=手順」の問題である。
19 :
名無しさん@3周年:2014/03/02(日) 11:30:31.32 ID:Ou+bJSPc
※ 手順についての詳細は「2−16 親の負担ゼロを実現する手順と3つのポイント」参照
※ そもそも女性はなぜ、子供を預けてまで働こうとするのか、それは子供を大学に行
かせるための貯金である。 つまりばらまいた「補助金=我々の納めた税金」はその
まま「サムライ商法=大学・受験産業」に流れて行くわけで、この流れを断ち切らな
い限り、少子化問題は解決しない(これは栓をせずに浴槽に湯を注ぐようなものである)
※ 女性が働くのは良いが、それよりも補助金に群がるシロアリを退治するのが先決である。
----------------------------------------------------------------------------------
どうでしょう? ぐうの音も出ないでしょう、これを政治家に聞かせてやりたいものです。
あとがき(総決算)はかなり長くなってしまいましたが、ラスボスとの戦いですので、
御了承いただければと思います。
20 :
名無しさん@3周年:2014/03/05(水) 23:26:53.27 ID:YA+w1F6p
● ではまた、続けて投下 ●
1−4 教育コストの「野放図な」増大が少子化を引き起こす
そもそも、子供を大学や大学院にまで行かせるのに、どれだけカネがかかっているのか?
そのコストに比べれば、子供手当なんて屁みたいなものである。
極論を言えば、子供手当や児童手当なんか別になくても、すべての子供が中卒か高卒で一
旦就職する社会になれば、親の負担は激減し、それだけで少子化問題は快方に向かう。
大学に行きたければ、自分が稼いだカネで、働きながら行けばよろしい。
そのようなルールが社会に確立されれば、少子化問題だけでなく、その他の日本社会が抱
える歪み・矛盾・非効率も、すべて解決し、生産性も向上し、日本は非常に強力な国家に
なるだろう。
私は、教育にカネをかける事そのものが悪いと言っているのではない。
バランスや効率を考える必要がある、と言いたいのだ。
いかにしてムダを削減し、効率化するか―――それが課題である。
ではその具体的方法は?
―――第2章、第3章で詳しく述べる。
21 :
名無しさん@3周年:2014/03/06(木) 20:52:02.84 ID:YyQF/SGH
1−5 大学の授業料無料は必要ない
前項では、教育コストの増大に比べれば、児童手当も子供手当も焼け石に水、所詮はバラ
マキに過ぎないと説いた。 教育にカネがかかりすぎる。 だから、児童手当それ以前に、
教育コストをまず削減する事こそが、少子化問題解決につながるというのが、本書の主張である。
これに対し「では大学の授業料を無料にすれば良いではないか」と主張する人もいるが、
どうだろうか? 大学の授業料を無料にするために税金が高くなり、結局これもまた、形
を変えたバラマキであり、本質的解決にはならない。
冗談じゃない、と私は言いたい。
考えてもみるがよい、クルマが無料になれば、自動車会社は喜ぶだろう。
無料でクルマを配るだけで、国から自動車会社にガッポリ補助金が入るとしたら、こんな
に楽な営業はない(有料だからこそ消費者の厳しい目にさらされるのだ!)
22 :
名無しさん@3周年:2014/03/06(木) 20:53:09.56 ID:YyQF/SGH
授業料無料とは、即ち、大学関係者を公務員化する事に他ならない。
そして、公務員化とは、即ち、絶対つぶれない会社が増える事であり、成果を出さなくて
も、身分が保障される人間が増えると言う事である。
大学の授業料を無料にするというのは、負担軽減といっても見かけ上のものに過ぎず、
その分、税金などが高くなるから、これまで行われてきた、バラマキと、さほど変わらない。
本書は、そのような稚拙なやり方は採用しない。
では、具体的にどうするか、
お急ぎの方は「2−16 親の負担ゼロを実現する手順と3つのポイント」
さらに思想的な部分は「2−14 大奥の原理」
少子化問題に関しては「3−5 少子化対策と生涯学習社会、そして機会均等」
をお読みいただきたい。
23 :
名無しさん@3周年:2014/03/08(土) 22:16:26.69 ID:Dd82UvKJ
◆ 2−10 項のタイトルを「格差よりも教育ビンボーに気をつけろ!」に変更するとともに
項の最後に、以下のコメントを追記しました。(ますます鋭さを増しています)◆
※ 格差社会を考えるに当たって「80対20の法則」というのがある。
「富の8割は、2割の富裕層が独占する」というアレだが、逆に言えば、残り2割の
富で8割の人間が食って行けるなら(それだけの生産力が社会にあるのなら)別にど
うでも良い事である(食っていけないならともかく、革命に命をかけるなどバカげて
いる、革命の結果生まれたのが中国・北朝鮮と知ればなおさらである)
24 :
名無しさん@3周年:2014/03/08(土) 22:17:35.30 ID:Dd82UvKJ
※ むしろ今後は、格差社会をネタにカネをゆすり取る「サムライ商法」にこそ気をつ
けるべき、いま問題なのは「格差よりも教育ビンボー」である。
※ もう一度言う、2割の富で8割の人間が、とりあえず食って行けるのなら、格差な
んか別にどうでも良い、それよりも「誰もが上流を目指しムリをする」「的外れな努
力を重ねる」教育ビンボー、それが引き起こす「少子化」「年金制度破綻」こちらの
方がはるかに怖い。
25 :
名無しさん@3周年:2014/03/12(水) 22:11:04.60 ID:VHPPBGAP
● ではまた、続けて投下 ●
2−1 ガクレキ封建体制とは
いまどき学歴だけで採用を決める企業は少なくなった。しかし、日本人が学歴の呪縛から
完全に解放されているかといえば決してそうではない。
学歴とは何なのか、その本質を解明し、トドメを刺さない限り、学歴はのどに刺さった魚
の骨のように、これからも日本人を苦しめ続け、社会に悪影響を及ぼすだろう。
少子化も年金問題も、すべては「ガクレキ封建体制」にトドメを刺すことで解決できる。
「社会がワッと明るくなる」と言ってよい。
このように言うと、おそらく多くの人が「ホントに?」「なぜ、そうなるの?」と疑問を
抱くだろう。しかし、これから順を追って述べることを見れば「たしかにそうだ」「諸問
題が解決できるかもしれない」と思っていただけるだろう。
26 :
名無しさん@3周年:2014/03/12(水) 22:12:10.52 ID:VHPPBGAP
最初に「ガクレキ封建体制」について、簡単に説明しておきたい。
「ガクレキ封建体制」とは、親のすねをかじり、親に負担をかけて大学に行く、それがス
タンダード(多数派)となっている社会である。
社会人が自分の稼ぎで大学に行く「生涯学習社会」とは対極のものである。
ところでなぜ「ガクレキ封建体制」は諸悪の根源なのか?
この点については後々詳しく説明するが、ここでも簡単にふれておこう。
端的に言うと、それは親にとっても、子供にとっても、不幸な制度だからである。
まず親にとっては負担が重い。
例えば、息子が3人いて、3人とも大学に行かせようとするならば、オヤジは学費を稼ぐ
ため、過労死寸前まで働かねばならない。これが一時期騒がれた過労死問題だが、まだそ
れでもカネを稼げる時代は良かった。 不景気が慢性化し、年功序列が崩壊した現在では
、かつてのようにカネが稼げず、子供を作ること自体も躊躇せざるを得なくなる。
それが少子化・年金問題となってあらわれる。
27 :
名無しさん@3周年:2014/03/15(土) 17:17:54.77 ID:wV/W75Es
一方で、子供にとっても不幸な制度である。
お金のありがたみの分からない子供は、そもそも真面目に勉強しないだろうし、またそれ
をムリに勉強させようとすれば、体罰・管理教育・試験漬けなどの問題が発生する。
さらに「ガクレキ封建体制」は企業の採用を新卒偏重にさせる。
要するに親と子が結びついた状態での一発勝負であり、その競争はすでに幼少期から始ま
っている。親に尻を叩かれ走る辛い競争である。
一時的に辛くても、いずれ幸せになれるのなら良いが、今の日本にそのような期待をする
のは無理だろう。 誰もが親のすねをかじって大学に行く「ガクレキ封建体制」は、国民
を不幸にして行く構造的問題なのである。
28 :
名無しさん@3周年:2014/03/15(土) 23:50:25.22 ID:wV/W75Es
さて、日本人は学歴の呪縛から完全に解放されていない、と先ほど述べたが、それは依然
としてこのような「ガクレキ封建体制」が存在しているからだ。 この事は多くの人が体
験し、今もなお感じているはずだ。
だが、受験競争を否定するようなことを言うと、すぐにこんな声が聞こえて来るだろう。
「自由競争こそが今日の繁栄を築いて来た以上(多少の弊害はあっても)受験競争そのも
のを否定する事など出来ない」「受験競争がいやなら(競争のない)社会主義国へ行け」
結局、これまでガクレキ封建体制が続いてきたのは、冷戦時代の、左右イデオロギー対立
に守られてきたからである。 そもそも「受験競争」は「自由競争」なのか、本書の「ま
えがき」を読んで、もう一度考えていただきたい。
29 :
名無しさん@3周年:2014/03/17(月) 01:05:09.76 ID:+d5C5juP
2−2 差別論
私は「学歴は差別である」と結論づける。
まずは、差別の定義について私の説を披露しよう。
差別とは、
@ 特権階級が諸行無常の教えに逆らい(誰が)
A その身分を未来永劫のものにするために(目的)
B 思い付いたり目を付けたりした不自然な制度(手段)
といえる。
具体的には、
・身分制度を思い付いたり
・知能や皮膚の色に目を付けたり
C そして、そのようなものに異常に拘り(結果)
・人というものが見えなくなって行く
・様々な悲劇を引き起こす
・公正な競争が阻害され社会の停滞を招く
それが差別である。
(注)特権階級とは、江戸時代では徳川幕府、現在は金持ち・財界・かつての自民党長期
政権を指す
30 :
名無しさん@3周年:2014/03/17(月) 20:30:42.39 ID:go4JM/1d
キンドルでやれ
31 :
名無しさん@3周年:2014/03/17(月) 22:39:58.84 ID:+d5C5juP
コメントありがとうございます。
「Kindle連載」の事でしょうか、検討させていただきますが、
ここしばらくは、2チャンで御意見・御感想を募集します。
他にも、2チャンよりもここで発表した方がよいのではないか
という情報がありましたら、宜しくお願いします。
32 :
名無しさん@3周年:2014/03/19(水) 22:17:02.26 ID:OhRcFzKl
● ではまた、続きを細々と ●
「人というものが見えなくなる」とはどういう事か? それは、門地・家柄といった身分
だけでなく、体の特徴や能力といった、人間の一部にすぎないものが必要以上に誇張され
、その人の全体である人間性よりも大きく扱われる事を意味する。
そうした観点に立てば、学歴も立派な差別となる。
そして、学歴こそが「最後に残った最も巧妙で悪質な差別」なのだ。
では、なぜ学歴という差別は最後まで生き残ったのか?
それは人間の「能力」に目を付けたからである。
たしかに能力は重要であるし、努力次第である程度向上もする。
ただ、本来、社会の役に立ち、人を幸せにしてこその能力だ。
単に点を取るだけの能力に意味はない。 学歴は「能力」という隠れ蓑に身を包んだ点で
、最も巧妙で悪質な差別で、子供に負担をかけ虐待する。
33 :
名無しさん@3周年:2014/03/19(水) 22:18:59.95 ID:OhRcFzKl
「学歴」は努力すれば上に上がれるから差別ではない、と言う人もいる。
理屈のうえではそうだが、
・特権階級が己の特権を守るために作った不自然な制度である事に変わりはない。
・本当に努力次第で東大に行けるのか?
・お受験に金をかけられる金持ちが有利である。
こうした点を考慮したら、「差別ではない」などとは言えないだろう。
34 :
名無しさん@3周年:2014/03/19(水) 22:20:06.91 ID:OhRcFzKl
さらに学歴は、こんな側面をもつ。
・何のための競争なのかわからない(競争のための競争・自己目的化)
・何のメリットがあるのかわからない。
・国民に多大な負担をかけている。
・教育を歪めている。
・なまじ努力次第で上に上がれる要素を含んでいるがために、それがかえって子供を苦
しめ人権を抑圧している。
35 :
名無しさん@3周年:2014/03/20(木) 22:14:03.79 ID:WqPGl0Vr
これらを考慮すれば「学歴」は立派な差別であり、それが周囲に及ぼす影響は深刻と言え
るだろう。
こうした根強い学歴差別を解消するためには「これまでにない発想」「新しい思想」が必
要である。つまり、これまでの、いわゆる「左翼的平等論」では対応できない、ということだ。
むしろ皮肉なことに「人間は平等だ」「生まれつきの頭の善し悪しなどあるはずがない」
と左翼的・平等論的な考え方を持っている人ほど、それが逆に仇となって「だから勉強が
出来ないのは努力が足りないから」ということになり、努力しなかったのだから「差をつ
けられて当然」ということになる。
またそれを逆手にとって「あなたには無限の可能性があります」「努力次第で東大へ行け
ます」というタテマエにしておけば、それで誤魔化せるのが学歴という差別なのだ。
だがタテマエなどどうでも良いのだ。いずれにせよ、最終的に社会の役に立ち、人を幸せ
に出来るかどうかである。 それが出来ず、見栄メンツにこだわり、丸暗記、点取り競争
に終始しているとしたら―――やっぱり差別である。
学歴というのは、なまじ「科学的」なだけに、もっともタチの悪い、嫌な差別である。
36 :
名無しさん@3周年:2014/03/21(金) 12:30:20.86 ID:prkhTbIM
いまいちピンと来ない人のために、もう少し具体的に説明しよう。
某小説家が断筆宣言した、例の話題である。
そもそも「テンカンは遺伝する」と言えば差別だろうか?
もちろんすべてのテンカンが遺伝というわけではないが、遺伝というものを完全には否定
できない。 糖尿や喘息が身内にいれば、それだけ病気のリスクが高まるように、身内に
テンカンがいれば、リスクが高まるのは当然である。
テンカンだけ特別に遺伝しないなんて事はあり得ない。
37 :
名無しさん@3周年:2014/03/21(金) 12:31:26.17 ID:prkhTbIM
ただ、遺伝を意識しすぎるのは問題だろう。
遺伝を意識しすぎるあまり「頭が悪いのも顔がまずいのも親譲り」となれば絶望しかない。
とはいえ、頭も顔も全く遺伝しないのかというと、それも正しくない。
過度に遺伝を意識する事は差別につながるが、さりとて頑なに遺伝を否定したからと言っ
て、それで差別がなくなるわけではない。
むしろそれによって盲点となる差別、増長して来る差別が存在する。
それが学歴である。 つまり、
「生まれつきの頭の善し悪しなどあるわけがない」だからこそ、
「勉強が出来ないのは努力が足りないからだ」と決めつけ、
「差別されて当然だ」という風に結論づけるわけである。
38 :
名無しさん@3周年:2014/03/21(金) 12:32:29.07 ID:prkhTbIM
もちろん能力開発は重要だが、社会の役に立ち、人を幸せにしてこその能力である。
丸暗記競争が蔓延り、それにムダ金をつぎ込む、親は子供を無理して大学へ行かさざるを
得なくなる。 それは単に差別問題であるばかりか、教育コストの増大を招き、社会・経
済に重大な影響を与える。
※ 私が着目するのは「国家の関与」である。 女性差別や障害者差別も確かに差別だ
が国家の関与は薄い。 本物の差別とは、体制維持のために(格差や身分制度を正当
化するために)人工的に作り出され利用されてきたものであり「部落とガクレキ」が
それに該当する。 そのうち、いまだに現役なのが、ガクレキである。
39 :
名無しさん@3周年:2014/03/22(土) 08:00:16.22 ID:mk5EZB9r
2−3 教育相続税と学歴税
学歴差別に対する強力な武器、それは「教育相続税」と「学歴税」である。
「そんなに大学に行きたかったら、税金払って行きなさい」「どうぞ御勝手に」と言って
おく。 それが最もスマートな解決法である。 学歴からも税金を取ってやれば良いのである。
国家が「税金取るぞ!」という姿勢を示せば、過剰な学歴、中身のない学歴は、たちどこ
ろに消えてなくなるだろう。
40 :
名無しさん@3周年:2014/03/22(土) 08:01:19.38 ID:mk5EZB9r
学校を増設したからといって、学歴差別は無くならない。
一部の名門校に受験希望者が殺到するだけである。
それどころか、みんなが学校に行くようになれば、学校に行かない者はますます差別され
るようになり、これまで「一部金持ちエリートの苦しみ」にすぎなかった受験地獄を、一般
大衆も味わう事になる。
41 :
名無しさん@3周年:2014/03/22(土) 09:47:01.78 ID:Yl628Ma3
大学は専門的知識を養うところであって、国家試験の資格を得なければ何の価値もない。
大学を出てから専門学校に入るなんてのは愚の骨頂であって、
このような金儲け主義の大学は、学費を納めれば卒業できるし、
使えない人間育成をしているだけ。
この原因は、大学教授の質の低下が原因で、サラリーマン的な教授が多い。
民間で重要視されるのは、国家資格などの専門的技術取得者であって、
学歴なんてもんは、あまり重要視しない会社が伸びるでしょう。
42 :
名無しさん@3周年:2014/03/23(日) 11:58:07.68 ID:No1VFY73
コメントありがとうございます。
大学に限らず、高校でも、予備校でも、サラリーマン的教師はよく見かけますが、
いわゆる「サムライ商法」「受験産業」に親たちは、搾り取られているわけです。
いくら「子ども手当」をばらまいても「受験産業」が口を開けて待っているようでは
少子化問題には、全然効果がありませんね。
教育・少子化・年金・財政 ――― これら日本を破滅に導く重大問題、その根源は、
カネばかりかかり社会を歪める「ガクレキ封建体制」にある。
http://www.kyouikusouzoku.com/
43 :
名無しさん@3周年:2014/03/28(金) 01:19:00.73 ID:KsYIhQCv
● ではまた、続きを細々と ●
学校増設も、入試改革も、学歴差別の本質的解決にはならない。
土地・財産同様「教育」や「学歴」に課税する事で学歴差別は死滅するのである。
教育・学歴に課税すれば....
@ 長い間親のすねをかじって大学に行った者がエラくて、
A 早く社会に出て働いた者がバカにされる、
B 「働いたら負け」のニート的「学歴社会」
44 :
名無しさん@3周年:2014/03/28(金) 01:20:05.54 ID:KsYIhQCv
が崩壊する。これによって、若者の自立が早まり社会が健全化する。
そして若者の自立とともに、生涯学習社会への移行が本格化する。
大学に行きたいのであれば、まず自立し、自分で飯が食えるようになってから、である。
これまでの「学歴社会」の考え方からすれば「就職組」は「負け組」だった。
「働いたら負け」という点では、ニートも受験生も共通していた。
たが、就職は決して負けではないし、ましてや人生の終わりでもない。
むしろ自立し、自分で飯が食えるようになって、そこから人生が始まるのである。
45 :
名無しさん@3周年:2014/03/30(日) 22:18:25.77 ID:FzzigotT
とはいえ、いくら私が「働くことは素晴らしい」と言ってみたところで、その一方で「親
のすねをかじって大学に行く金持ちエリート」がいる以上、やっぱり「働いたら負け」と
いうことになってしまう。
ニート対策がどうのこうの言ってみたところで、結局「しめしがつかない」のである。
そもそも「働いたら負け」なんていう考え方は、「学問奨励」の名の下に、学生割引だと
か奨学金だとか「親のすねをかじって大学に行く金持ち」を優遇するところから始まっている。
学問を奨励するなら、親のすねをかじって大学に行く金持ちの子供ではなく、社会人学生
を優遇するのが筋ではないか?
46 :
名無しさん@3周年:2014/03/30(日) 22:19:27.64 ID:FzzigotT
社会人学生を優遇するといっても、それは学生割引を実施したり、奨学金を支給すること
ではない。 そうした制度は必要ないし、一銭も金を使う必要もない。
「親のすねをかじって大学に行く金持ち」に厳しく課税すれば「相対的に」社会人学生を
優遇した事になるからだ。
(要するに差を付けることだが、それが先述した「教育相続税」である)
社会人に奨学金などいらない。金をもらったところで、元はと言えば自分たちが納めてい
る税金である。 それだけではない。
奨学金などという制度は、それを管理するための役人を増やし、威張らせるだけである。
47 :
名無しさん@3周年:2014/03/30(日) 22:20:33.05 ID:FzzigotT
※ 生活保護ではないが、成績が下がれば打ち切ると言い出すかも知れない。
金持ちは遊びまくっているのに、なぜ貧乏人だけがそのような思いをせねばならないのか?
「教育相続税」を導入すれば、生涯学習社会への移行は一気に進む。
但し税制度全体のバランスを考えたとき、実はもう1つ税が必要である。
それが先に触れた「学歴税」である。 これは他の税とのバランスを取るためのものである。
「教育相続税」が「親のすねをかじって大学に行く金持ち」に「集中的に」「厳しく」課
税する、いわば贈与税・相続税のようなものであるのに対し「学歴税」は学歴を所持して
いる者から広く薄く取る、いわば消費税のようなものである。
48 :
名無しさん@3周年:2014/03/30(日) 23:52:05.41 ID:FzzigotT
そもそも「雨露をしのぐ生活必需品である家」にまで税金がかかるのに、なぜ「贅沢品に
すぎない学歴」に税金がかからないのか?
このような税のアンバランスを放置するのは良くないことである。
念のために言っておくが、固定資産税は「家を持っている金持ちだけが支払っている税金」
ではない。 借家人も家賃という形で、間接的に支払わされているのである。
おそらく大家は「空き家の分まで」家賃に上乗せしているだろう。
49 :
名無しさん@3周年:2014/03/30(日) 23:53:08.77 ID:FzzigotT
左翼は「固定資産税」で「金持ちブルジョア」を攻撃しているつもりだろうが、これは結局、
家賃という形で労働者に跳ね返って来るだけである、むしろ「教育相続税」や「学歴税」
の方こそ早急に導入すべきなのだが―――高学歴インテリの左翼にそれを言ってもムリ
だろうか?
50 :
名無しさん@3周年:2014/04/04(金) 10:46:05.02 ID:eJD6y/Xi
2−4 新たな迷信
「天は人の上に人を作らず」と福沢諭吉は述べたが、果たして学問は、平等な社会を築くために役立っているのだろうか?
残念ながら、学問が平等のために役立ったのは、封建制度を打ち破ったごく初期の頃だけである。 その後すぐに学問は体制側に組み込まれ、今や学歴という形で「身分制度的に」運用されている。
51 :
名無しさん@3周年:2014/04/04(金) 10:49:19.57 ID:eJD6y/Xi
一時期の試験で(それも家庭環境の影響をもろに受ける子供時代の成績で)一生が左右されるというのは、
どう考えてもアンフェアだ。
試験制度というタテマエ上は能力主義の形態を取ってはいても「実質は身分制度」である。
つまり「学歴」とは、先述したように「能力主義を装った身分制度」であり、最も巧妙で悪質な差別なのだ。
差別と能力主義をわざとごちゃ混ぜにして、どこまでが差別で、どこまでが能力主義なのか分からないよう
にしておくとは、実に巧妙である。
52 :
名無しさん@3周年:2014/04/04(金) 10:51:28.44 ID:eJD6y/Xi
統計上、大学に行った子供と行けなかった子供を比べると、それぞれの家庭の収入には、明確な相関関係がある。
大学に行けるのはやはり金持ちであり、貧乏人は行けないのである。
学歴とは、そして学問とは何なのか?
平等を実現する武器なのか、それとも格差を正当化する武器なのか?
53 :
名無しさん@3周年:2014/04/05(土) 19:57:08.51 ID:9m08GFbW
少なくとも、封建制度を打ち破った福沢諭吉の時代には、平等を実現する武器であったはずである。
それはまさに「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」だが、その後、東大を頂点とする
学歴ピラミッドが形成されてきた。
54 :
名無しさん@3周年:2014/04/05(土) 19:58:13.40 ID:9m08GFbW
教育を「貧富の差を無くし」「平等を実現するための武器」といまだに信じ込んでいる人がいる。
しかし、文盲が沢山いた福沢諭吉の時代なら「学問を広め国を豊かにし」「学問の力で迷信や
差別を排除し」「貧富の差を無くす」という考え方もできようが、そんなのははるか昔の話である。
今や学歴というものは、人にレッテルを貼る手段と化し「貧富の差を正当化し」それを「維持拡大
するための武器」として「特権階級の都合良いように」利用されている。
55 :
名無しさん@3周年:2014/04/05(土) 19:59:18.34 ID:9m08GFbW
今や学歴こそが最大の迷信であり差別なのだ。
「天は人の上に人を作らず」の言葉とは裏腹に、東大を頂点とする学歴ピラミッドが形成されてきた。
そして高学歴社会=増大する教育費のおかげで、国民生活はますます苦しくなり、国の借金は増え続け、
少子化=年金制度破綻の危機に陥っているのだ。
2−5 エリート論
そもそも「エリート」とは何なのか?
東大卒のエリートなど腐るほどいるが、果たして世の中のために役立っているのだろうか?
「3人寄れば文殊の知恵」と言われるが、だったら東大卒の優秀な頭脳が千個も集まれば
、それこそ少子化も年金問題も、一発で解決できるはずなのだが、そうはなっていない。
いったいこれはどういう事なのか?
実は、日本のエリートは単に丸暗記がうまく、要領が良いというだけで、肝心の思想を持
っていない。 自ら思想をつくって社会の役に立つなど、とてもできはしないのだ。
いくらたくさん本を読んでも、応用が利かなければ意味がない。
57 :
名無しさん@3周年:2014/04/13(日) 21:15:43.40 ID:+sRrkjBY
そんなエリートが幅をきかせているのは、実に深刻な問題である。
「国家のエリート」とは何ぞや。 原点に立ち戻り、見直す必要があろう。
計算が速く、たくさん暗記しているからエリートなのか?
知識をいっぱい持っているからエリートなのか?
いいや、そうではあるまい。
思想を持ち、思想をつくる者こそが真のエリートなのである。
思想がなければ国民を導きようがない。
58 :
名無しさん@3周年:2014/04/13(日) 21:25:37.99 ID:+sRrkjBY
昔のエリートといえば、国が乱れた時には新天地を開くべく思想を求め、天竺まで旅をし
たものである―――今思えばバカバカしい面もあるが、それでも一生懸命やっていた。
ところが今や、国家の中枢で甘い汁を吸い、威張るのがエリートという事になってしまっ
ている。 そんな名ばかりのエリートになるための辛抱がお受験だ。
かつては子供をハダカにして水をぶっかけ、ムチで叩くスパルタ式の教育をする塾もあった。
しかし、スパルタ式教育も、そうでない教育も、どちらも真のエリートは育成できなかった。
59 :
名無しさん@3周年:2014/04/13(日) 21:26:57.62 ID:+sRrkjBY
指導者たるもの、思想は絶対必要であるが、一朝一夕に会得出来るものではない。
それはいわば悟りの境地を切り開くようなものだからだ。
孔子やマルクスの言葉を丸暗記しただけでは思想は生まれないし、そんな知識を蓄えただ
けでは役に立つわけもない。
ガキの英才教育に金をかける必要などない。それよりも「バランス感覚ある」大人の生涯
教育に金をかけた方がよい。
子供は読み書きそろばんをさっさと教え、早く社会に出した方がよい。
それが人格の基礎となり、健全な思想を生む土台となるのだ。
60 :
名無しさん@3周年:2014/04/26(土) 01:27:41.43 ID:8EWphdM4
◆ 3−1項の次に、"《コラム》育児休業制度のウソ" を追記しました。◆
私はIT業界に務めている。 IT業界では、病気で半月入院しただけで、派遣先が変わ
ってしまうものである。 ただ注目すべきはクビにはならない点である。
就職難の現代でさえも、次の仕事がある、それが私のキャリアである。 このように本来、
キャリアとは、会社を変わろうが辞めようが、どこでも通用するものである。
そういう私から見ると、育児休業制度を利用してまでしがみ付かねばならない会社とはい
ったい何なのか「いったんやめてしまったらおしまい」の仕事なんて「キャリア」ではな
く、いかにも「役人的なオイシイ仕事」という印象を受ける。 「せっかく手に入れたオ
イシイ仕事を手放したくない」という風に聞こえる。 そしてそのような仕事が提供でき
るのは、一部の大企業か役所だけである。 つまり育児休業制度を「フル活用し」「その
威力を存分に発揮させる」ためには、前提として大企業か役所に就職していなければならない。
62 :
名無しさん@3周年:2014/04/26(土) 01:29:50.21 ID:8EWphdM4
そして大企業か役所に就職するためには「やっぱり一流大学でないとダメ」という事になり、
ますます教育にカネがかかり、少子化が進む「全然少子化対策になってない」と言えよう。
※ 女性の悔しい気持ちはわかるが、とはいえ「育児休業制度」の考え方は方向性を誤
っているのではなかろうか? (心配しなくても、ガクレキ封建体制を破壊し、年功序列
が完全に過去のものとなれば、女性を悔しがらせるような「オイシイ仕事」自体が消滅する)
63 :
名無しさん@3周年:2014/04/29(火) 00:17:17.51 ID:OINNkION
※ 育児休業もそうだが、サヨクの考えるような「バラマキ福祉」では、少子化問題は
何1つ解決しない。 だが一方で保守派の中には、年金制度そのものを「社会主義的
である」と批判し「年金制度を廃止し『頼るのは子供しかない』状況を作れば少子化
問題は解決する」と主張する者もいるがどうだろうか? だがこれにも落とし穴があ
る事は指摘しておこう。
「頼るのは子供しかない」状況になっても、それが子供を増やす方向に向かうとは限らない。
教育に熱が入り、ますます教育貧乏になって行くだけなのかも知れない。
64 :
名無しさん@3周年:2014/04/30(水) 21:00:41.23 ID:tQrkrY88
※ ウヨク的思考も、サヨク的思考も、結局のところ、問題解決にはつながらない。
少子化問題を解決するためには「冷戦時代の枠組みを超えた新しい思想」が必要である。
● ではまた、続きを細々と ●
2−6 産業・技術の空洞化
日本を蝕んでいるのは「ガクレキ封建体制」だけではない。
産業・技術の空洞化、海外移転という重大な問題がある。
だが実は、この問題も「ガクレキ封建体制」と裏で繋がっているのである。
その事について詳しく述べよう。
ここでは少し変わった切り口で空洞化の問題について述べるが、その前に私の実体験を紹
介したい。 私はかつて典型的な、年功序列の大企業に勤め、そこでコンピュータプログ
ラマをしていたが、ある時、年寄りが私にこう言った。
「コンピュータプログラマなんてインド人や中国人でも出来るような価値の低い『下流の
仕事』だ。そんな仕事をしているヤツは給料泥棒だ!」
一般論としては、平社員よりも管理者の方が偉いというのは正しいが「現場や技術が分か
った上で管理する」のが大前提である。
ところが、現実に目を移すと、何も分かっていなくて形式的に管理している年寄りのなん
と多いことか? 私を「給料泥棒」呼ばわりしたその年寄り(実は年下の課長に使われて
いる自称課長見習いの男)は「オレは技術の事は分からないから管理する」なんて公言す
る始末で(技術が分からなくて管理できるわけがないだろ!)給料泥棒はおまえの方だと
言いたいところだが、そのような体質・制度の会社だからどうしようもなかった。
「プログラマなんて下流=下っ端」「管理している年寄りが一番エライ」
という価値観の会社だったのだ。
そうなってしまった責任は、経営陣だけでなく、労働組合にもある。組合もグルなのだ。
要するに年寄りに、形式的に「管理」させることで、崩壊しつつある年功序列賃金をなん
とか実質的に維持しよう、というわけである。
さて、空洞化というと、製造業の海外移転がよく話題になるが、実はIT業界ではもっと
強烈な空洞化が進んでいる。
インドの数学教育は進んでいるとか、日本のゆとり教育はダメだとか言う以前に、そもそ
も若者はプログラマにはなりたがらないし、親だって息子をプログラマにはしたがらない。
なぜならコンピュータプログラマは、先に紹介した私の例でもわかるように、年功序列の
日本社会では典型的「下流」だからである。
職業そのものが「下流」と位置づけられ、絶対に出世出来ないように抑えられている。
年功序列の大企業では、プログラマなんてものは「インド人や中国人にやらせておけばよ
い価値の低い下流の仕事」と相場が決まっている、あくまでも「管理している年寄りが一
番エライ」というわけである。
インド人や中国人にとって、プログラマはエリートだが、それは単に為替相場の関係でそ
うなっているだけであり、実際はプログラマなんてエリートでも何でもない。
派遣のそのまた派遣、建設業界で言えば土方と変わらない身分である。
(日本のIT業界は、建設業界によく例えられる)
コンピュータプログラマでさえ下流なのだから、製造現場とか、技術者とか、ものづくり
なんて間違いなく「下流」だ。 だから若者は「ものづくり」なんて絶対やろうとはしな
いだろう。 これはまさに「職業の空洞化」なのだ。
このままでは、日本という国は間違いなく衰退する。
学力低下なんて実は関係ない。 私のオヤジは、尋常小学校しか出ていない。昔の人は中
学・高校どころか、小学校しか出ていない人が多いが、それでも社会はちゃんと成り立っ
て来た。
問題は学力低下ではなく、空洞化によって、優秀な人間が「ものづくり」に向かわず、株
やギャンブルなど、よからぬ方向に行ってしまうことだ。
空洞化の原因は高すぎる賃金にある。 さらに突き詰めると、年功序列賃金や毎年繰り返
される春闘に行き当たる。 そして、その背景には、かさむ教育費、親のすねをかじって
大学に行くガクレキ封建体制=学歴差別がある。
空洞化は学力低下によって起こるのではなく、学歴差別によって起こる。
出現した新たなカースト=ガクレキ、その差別を恐れるあまり、猫も杓子も大学を目指し
、教育コストが増大し、賃金が高騰し、それで空洞化が起こる。
学力低下なんて騒いでも、そもそも人間は日常生活で必要としないものは覚えようとしな
いし、覚えても忘れるものである。 逆に、日常生活や仕事で必要なものは、たちどころ
に覚え、バリバリ使いこなすものだ。 すべての人間が学者になれるわけではないし、す
べての人間が高度な学問知識を必要としているわけではない。
大人だってすべての漢字が書けるわけではないし、パソコン・ワープロが普及すれば、読
めても書けない字も多くなり、総理大臣だって読めない漢字があるくらいだ。
空洞化は高学歴化による教育コストの増大によって起こる。
「年功序列のオヤジが何人もの息子を大学に行かせる=家父長制度・ガクレキ封建体制」
と、それを支えて来た「年功序列=高すぎる賃金」が重いツケを残し、国を滅ぼすのである。
高学歴化による「教育コストの増大」「賃金の高騰」は、経済に重大な影響を与え「産業
・技術の空洞化」「海外移転」を招き、これにうまく対応できないと国を滅ぼすことになる。
空洞化・海外移転が起これば「ものづくり」は「価値の低い下流下請けの仕事」「外国人
の仕事」になってしまうから、若者は技術に触れる機会を失う。
これからは、見栄を張り、背伸びして高い賃金を得るよりも、低賃金でも幸せに暮らせる
「真に豊かな社会」を築く事が重要なのだ。
よっぽど学歴で苦労したんだね、アンタ。
2−7 賃金高騰と職業差別
前項で、高すぎる賃金は良くないと述べたが、なぜ私がそう考えるようになったかを、私
の転職体験を紹介しながら見ておきたい。
先述したように、私はコンピュータプログラマをやっている。つまりIT業界で働いてい
るのだが、このIT業界には、ビルゲイツ嫌いの人間もたくさんいる。
それは取り立てて不思議なことではなく、野球に巨人ファンもいれば、アンチ巨人もいる
ようなものだ。
ところで、ビルゲイツといえばマイクロソフトの創業者だが、マイクロソフトの側につく
か、アンチ・マイクロソフトの側につくか、一般の人にはピンと来ないかもしれない。し
かし、ITで飯を食っている人間にとっては「アメリカにつくかソ連につくか」くらいに
重大な問題なのだ。
もっとも、資金力の豊富な大企業は、どちらが勝利しても大丈夫なように、二股かけ双方
に投資するものだが、私がかつて勤めていた会社は、年功序列であまりにも人件費が高い
ため、大企業であるにもかかわらずその余裕がなかった。
そこで経営陣は、一か八か「アンチ・マイクロソフト」に賭けた。
年功序列であまりにも人件費がかさむため、他社と同様の、ありきたりのマイクロソフト
=ウィンドウズ関連の技術なんかやっていたのでは勝ち目がない、会社が保たない、と考
えたのだ。経営陣の目論見はこうだ。
@ ウィンドウズに敵対する技術=ジャバ・リナックスに賭け一発逆転を狙う。
A マイクロソフトをぶちのめし、利権を奪い大儲けして、年功序列を守る。
よりによって一番普及し一番有望な(そしてパソコンを買えばもれなく付いてくる)ウィ
ンドウズを敵に回すとは、一般常識からして信じられないが、社長は自信満々である。
ジャバ・リナックス技術をテコに、ウィンドウズで世界を支配している「悪の大資本=ビ
ルゲイツ帝国」に風穴を開け、革命を起こし、ガッポリ稼いで年功序列を守る、というわけだ。
革命の目的が年功序列の維持というところが悲しいが、本人は大まじめである。
※ 私の上司だったジャバの部長曰く、年功序列を維持するには莫大なカネがかかる。
それを稼ぐには、ジャバ・リナックスをインストールして、パソコンに脳内革命を
起こすしかない。
ウィンドウズがやりたいだと?
バカモン、そんなありきたりのもので会社が保つと思っているのか!
しかし、そもそも「オレは技術の事は分からないから管理する」なんて公言している年寄
りがいる会社が、マイクロソフトに勝てるのか? 下請けに丸投げで贅肉の固まりとしか
言いようのない会社がマイクロソフトに刃向かえるのか?
何もウィンドウズにケンカを売らなくても、他にやることはいくらでもあると思うのだが
....
なまじ天下の大企業、己が影響力を行使すれば、マイクロソフトをぶちのめし、ウィンド
ウズをこの世から消し去る事が出来る、というおごりでもあるのだろうか?
「ビルゲイツ帝国打倒」よりも、まずは「己の年功序列・丸投げ体質こそ先に何とかしろ
。ビルゲイツ帝国を批判するなんぞ百年早い」と言いたいが、これは技術の問題というよ
りは政治イデオロギーが絡んでいるため、どうしようもない厄介な問題である。 「アメ
リカ帝国主義打倒」「ソ連は素晴らしい」と言い張っている奴に、何を言ってもムダなの
と同じだ。
ウィンドウズの高い生産性、将来性に目をつけ、ウィンドウズ用のソフトウェアを開発す
る技術者として、腕を磨きたかった私は、会社の方針転換を知り、愕然として転職した。
当時は新卒でさえも就職難の不況ど真ん中で、命がけの転職だったが、そうした体験を通
して考えが変わり「高すぎる賃金」は良くないと思うようになった。
高すぎる賃金は、現場で働く人や技術者の評価を下げる。 それはどういう事か?
給料を引き下げるのは容易でないため、企業は裏の手を使う、つまり正社員を減らし外注
を増やすと言う事である。 人件費削減のため、下請けや外国人に生産や技術をやらせる
―――となると技術者を高く評価していたのでは「下請けや外国人の方がエライ」という
事になってしまう。 それでは具合が悪い。
そこで「管理している俺たちの方が偉いんだゾー」というような臭いプンプンの人事評価
制度になる。 それがさらに空洞化に拍車をかけ技術力を低下させる。
※ その程度の空洞化は、どこの会社でも大なり小なりあり、また年寄りがのさばって
いるとはいえ、一方では技術者も必要であり、それなりに泳いで行く事も通常は可能
なのだが―――私の場合、やはり決定的なのは、それに加え、さらに自分が一番やり
たいと思っていた「ウィンドウズ」という特定の技術が、否定されるという点にあった。
もう一度おさらいすると、空洞化とはこういう事である。人件費が高いと、企業は人件費
削減のため、より人件費の安い下請けや外国人に実作業をやらせるようになる。
すると、正社員は、現場の仕事をやると怒られるようになる。
「高い給料をもらって、下請けや外国人のやるような安い仕事をしやがって」
「給料どろぼうめ、正社員は管理業務をしろ!」となる。
だが、現場が分からなくては、管理のしようがない。
必然的に、丸投げになって行く。
丸投げは良くないと分かっていても、個人の意識やモラルだけでそれを制止するのは困難だ。
下請けの方も、現場を知らない人間に下手に管理されたくないという思惑があって、丸投
げを容認する。
しかしながら、考えてみれば、丸投げは何もしていないのと同じであって、人件費をます
ます高騰させ、悪循環に陥る。
人件費を節約しているつもりが、下請け・孫請け・曾孫請けと、階層が深くなるにつれ、
右から左へ、何もしない人間ばかりが増え、ますますムダな人件費が増えていく。
そして実際にものづくりをする人間の取り分がなくなり、品質が劣化する。
これが一般的に言われている空洞化現象だ。
※ 国民の所得を倍増するなんていう政治家もいるが、生産性が上がってないのに、ど
うやって倍増する、無責任な事を言うものである。 第一、給料が上がっても、高学
歴化が進み、物価や教育費が高騰すれば、全然豊かにならない。 日本の賃金はすで
に世界のトップクラスであるにもかかわらず実感がわかないのはそのためである。
さらに賃金アップは円高と同じで、無理に引き上げれば弊害が出る、つまり現場でも
のづくりをしている人間にとっては、中国やベトナムの賃金と比較されたのではたま
らない。 逆に大企業の年功序列のオヤジはいい気なものである。 下請けに厳しい
事ばかり言って買い叩けばいいのだから、本当は大企業の年寄りこそ、安くて優秀な
外国人マネージャに置き換えるべきなのだが、なかなかそうならないのが日本社会、
結果として「ものづくりなんて価値の低い下流の仕事」「管理している俺たちの方が
偉いんだゾー」このように政治家の無責任な発言の結果、ついには職業差別までもが
生み出される。
2−8 格差是正よりもまず生活のムダをなくせ!
前項では、高すぎる賃金は、円高同様、産業・技術の空洞化・海外移転を招き、ものづく
りに悪影響を及ぼし、ひいては職業差別にまで発展する事について述べた。
では、なぜ日本の賃金は高すぎるのか? それは労働組合だけのせいではない。
年功序列のオヤジが何人もの息子を大学に行かせる=家父長制度・ガクレキ封建体制がは
びこっているからだ。
これではいくら金があっても足りない。 春闘も賃上げも焼け石に水である。
つまり高学歴化による教育コストの増大、賃上げ圧力が、賃金を高騰させ、労働組合の強
い大企業と中小企業の格差を生み、さらに産業・技術の空洞化・海外移転を加速し、また
一方では急速な少子化・年金制度の破綻を引き起こしている。
諸悪の根源は格差でも、学力低下でも、弱肉強食の資本主義でもなく、誰もが息子を大学
に行かせようと見栄を張る「ガクレキ封建体制」にあるのである。
国民を苦しめているのは弱肉強食の資本主義なのか? 実はそうではない。
資本主義は何も悪くないのである。
クルマもコンピュータも医薬品も、一定以上の資本が集まって初めて生産・販売が可能に
なるのだ。 こうして我々は皆、資本主義の恩恵を受けているのである。
「格差」を是正しようとしても、本当の解決にはならない。 その理由を説明しよう。
そもそも下流の人たちすべてを中流に引き上げる事など出来ない。
仮にやろうとしても、中途半端な結果に終わるのは目に見えている。
もし中流が増えたら、物価の水準が上がってしまって、下流が苦しむことになる。
「下流」を引き上げる事よりも「中流」を引きずりおろす事の方が重要である。
特に下請けに丸投げし「形だけ管理」をやっているような連中は、その能力を厳しく問い
なおし、下請けと同等かそれ以下に賃金水準を引きずりおろす必要がある。
引き上げるよりも引きずりおろす方が速いし、現実的である。
もちろん中流だけでなく上流だって、ふさわしくない者は引きずりおろす。
格差是正というと「引き上げる」というイメージを抱く人が多いが(嫌な言い方かも知れ
ないが)「引きずり下ろす」が正解である。
これからは「中流」はなくなり「ますます少数に絞り込まれたエリート」と「大多数の凡
人」という社会になって行くだろう。
それを「格差」ととらえるか「平等」と捉えるかは、考え方次第である。
コンピュータプログラマ(=下流)である私なんぞは、むしろ邪魔な中流(=大企業勤め
の年功序列のオヤジ)がいなくなって行くのは、むしろ喜ばしい事なのだが!
「格差是正」といっても「賃金を引き上げる」という方向性は結局うまくいかない(そも
そも経済の法則に反するようなやり方はダメである)
「引きずり下ろす」が正解である(中国・ベトナム並みとまでは言わないが、もう少し身
の丈に合ったレベルにまで引き下げ、適正化する必要がある)とはいえ、賃金引き下げに
は痛みが伴う、だからその前にまずやるべき事がある。
国民の幸せのためには「格差是正」よりも「生活のムダをなくす」事に着目した方が良い。
「低賃金でもやって行ける真に豊かな社会」を構築する事である。
ただ、生活のムダをなくすといっても、個人レベルでチマチマ節約するとかいう話ではな
い。社会制度としてそれを考えることだ。 その鍵は「税制度」にある。
特に親のすねをかじって大学に行っている奴には厳しく課税し、
@ 親のすねをかじって大学に行く事を「やめさせる」
A 「大学行きたけりゃ自分で稼いで行け!」と突き放す、
B それを国の「教育方針」とする。
そうすれば親の負担は激減し、教育問題も、少子化問題も、年金問題も一発で解決し、生
活はグーンと豊かになり、教養あふれる生涯学習社会がやって来る。
2−9 ムチとしての教育相続税
ここでは私が主張する教育相続税について、もう少し踏み込んで見ておこう。
もし金持ちを標的にした税金を設けたら、金持ちは一枚岩になって対抗する。
だが教育・学歴を標的にした税金の場合は、金持ちは必ずしも一枚岩にはならない。
なぜならば、実社会で成功している金持ちの人たちの中には、学歴なんかクソを食らえと
思っている人も多いからだ。 教育相続税はそうした金持ちを味方にできる税制だ。
(詳細は第3章「《コラム》もはや時代遅れの奨学金、最も優れた教育相続税」参照)
教育相続税は、安っぽい正義を振りかざす税ではない。
社会の流れを変えるムチとしての税である。
教育相続税の目的は、社会の流れを変えるために、痛みを与える事であり、痛みを与える
事そのものが目的である。 したがって、安っぽい正義を振りかざした「なんとか目的税
」のように、国民の負担にはならない。
例えば「少子化対策税」とやらを作ったとしよう。
すると、一様に税金が高くなり、国民の負担は増す。
※ 政治家は恩着せがましく、バラマキをやろうとする。 だがバラマキをやれば「ば
らまいた分だけ」「いやそれ以上に(役人の人件費が加わり)」税金が高くなり、生
活を圧迫するのは確実である。
しかし、教育相続税ならば、
@ 親のすねをかじって大学に行く者に厳しく課税し、
A 痛い目に合わせ、
B 親のすねをかじって大学に行く事をやめさせる。
C その分、教育コストを削減する。
こうすれば、国民に一様な税負担は生じず、少子化対策としても数十倍効果的である。
出産費用を無料にしたり、オムツやミルクを支給したりするよりも、
@ 親のすねをかじって大学に行く事をやめさせる。
A 大学に行かなくとも差別されない社会を築く。
その方が、数100倍、社会にとって有益である。
つまり、教育相続税は「バラマキのための税」ではなく「社会の流れを変えるムチとして
の税」であり、税というよりは罰金・反則金に近い性質を持つ。
「親のすねをかじって大学に行く者にペナルティーを科す」「痛みを与える」
それ自体が税の目的であり、「少子化対策税」のように「税収をあてにしてどうこうする
」タイプの税ではない。
従って、不景気その他の原因により、税収が思うように伸びなくても、それによって国の
借金が膨らんで行き(さらに増税しなければならなくなるような)悪循環を招く心配もない。
教育界においてもトマ・ピケティ氏の『21世紀の資本』の影響は大きいよ。
なんてったって、彼は、有名なあの不等式「r > g」によって、
同じ投資額なら、人の教育(将来の労働力)に投資するよりも、
人以外に投資したほうが将来的に大きな利益を期待できるかもしれない
と言っているようなもんだからね。
まあ、彼はこの19世紀型資本主義の性質に抵抗しようとしているわけだけれども。
レスありがとう。
教育投資を否定する訳ではないが、他の投資と比較して天秤にかけるという冷静さも必要だね。
そのためには、教育だけを特別扱いし優遇する税制度も改める必要がある。