国民新党切りの菅政権〜「郵政票より無党派層」
菅内閣は会期延長せず参院選は7月11日に投開票、とする方針をほぼ固めたもようだ。
民主党関係者によれば「新執行部は国民新党との選挙協力よりも無党派層を取り込む方向に舵を切った」という。
“国民新党切り”とも言える大胆な戦術を後押ししているのが内閣支持率の高さである。
これが下がらないうちに選挙に突入したい、というのが本音だ。
前出の民主党関係者は「参院からの圧力が凄いんだ」と顔をしかめた。
郵政票は自民党の一部も巻き込んで永田町を熱くさせているが、国民的関心はさほど高くない。
民主党執行部は「郵政改革法案」を強行採決して有権者の不評を買うのは選挙にマイナス、と判断したようだ。
「小沢選挙戦術」は、一票一票を積み重ねる自民党式だった。
国民新党としっかり関係を保っておけば、郵便局長会の数十万票がまとまって転がり込む。
「小沢式選挙」では郵便局長会は宝のように大事なお客様だった。
新政権はこうした小沢選挙戦略も見直すつもりだ。
菅内閣発足の8日、国民新党と新党日本が院内会派「国民新党・新党日本」を結成した。
国民新党は「小沢体制」の方が政権内での存在感があった。
新党日本の田中康夫代表は「小沢氏と師弟関係」にあると言われたことも。
菅政権への「あてつけ」としか言いようのない「国民新党・新党日本」の結成。
「小沢氏の了解を得てのことですよ」と会派関係者が明かした。