不良債権問題の解決はヤクザの殲滅から120

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342勤務医の独り言
勤務医の地域偏重の原因は20004年に導入された新研修医制度であるが、お金の問題だと論じる知識人が少ない。
新研修医制度が導入される以前でも大学を卒業し国家試験に合格した若手医師は自由に研修病院を選ぶことが出来た。
しかしその当時積極的に大学を出て地域にある総合病院を研修先に選んだ医師は少数派であった。
慣れ親しんだ大学で研修したいという甘えと大学病院で研修してもアルバイトでお金が稼げるという計算があったからである。

そのような状況が長く続いていたわけであるが、とうとう2002年に世間を騒がせた医療事故が起きてしまった。
東京の大学病院で30代の医師が未経験の手術をして患者を死なせてしまったという事故である。

医師は翌年逮捕されたのだが慌てたのが厚生労働省である。
総合病院を転々として実地経験が長い医師であるならば、執刀したその医師の年齢にもなれば誰でも経験している手術であるにも関わらずその医師は未経験であったのだ。
その時厚生労働省は大学病院を頂点とした当時の医療体制を崩壊させることを決意したのであろう。

新研修医制度の本当の目的はそれである。



343勤務医の独り言:2009/11/08(日) 14:03:11 ID:Egv05Sbp
新研修医制度では研修医は誰でも自由に研修先を選べるわけであるがそれは昔の制度でも研修医に与えられた権利であった。
唯一以前の制度と違うのは研修期間はアルバイトが出来ないということである。

大学病院で研修医として働いても月に数万程度の給与を得られない。それでアルバイトが出来ないとなると親からの生活支援がない限り大学病院での研修は難しい。
自治体や民間の研修病院であれば給与はしっかり出るし、その病院が野戦病院的に忙しければ実力もはやく得られる。
若手研修医が大学病院を研修先に選ばず総合病院を選んだのは自然な成り行きである。

しかしでは何故自治体病院が敬遠されたのであろうか?その理由も結局はお金の問題である。
全国的に地方自治体の財政は厳しくその皺寄せは自治体病院にも及んでいた。その結果として給与が低く抑えられ医師の転職や開業医への転向が相次いだ。

当然ながらそういう状況は若手研修医にも影響を与え、自治体病院の医師不足が顕著になった。
小さな都市ほどその地域を支える病院は自治体病院しか無かったから地域によっては医師不足が深刻になったのである。
その一方小さな都市でも財政力のある民間病院があれば医師不足はそれほど深刻ではなかったのである。

若手医師の都会志向という一般論は正しいようで間違っているのである。

344勤務医の独り言:2009/11/08(日) 14:17:21 ID:Egv05Sbp
現在医師不足と経営難に悩まされている病院は自治体病院だけでなく都会の病院でも多い。

研修医が大学病院を研修先として選ばなくなり彼らをアルバイト医として頼りにしていた病院は困った。
民間研修病院で研修した若手医師はそのままその病院の常勤勤務医になる傾向が強いため、研修医の減っている大学病院は中堅の医師すら足りない状況に陥った。
その大学病院の中堅医師もアルバイト医として貴重な労働力であったため、アルバイト医を頼りにしていた病院は二重の医師不足を背負うことになった。

特に東京などの大都市にある小規模中規模の民間病院は医師不足と後継者不足そこから生じる経営難から廃院を余儀なくされる運命になった。
それがその地域の医療サービスの低下につながり大都市で入院できなかった患者が周辺都市の病院に流れてくるという現象が出てきたのである。

しかし財政力のある病院はそのような病院を傘下に収めつつ行動している。
345勤務医の独り言:2009/11/08(日) 14:32:49 ID:Egv05Sbp
病院経営は新規参入者の方が古参者よりも経営は苦しくない。
何故なら医療費が頭打ちの状態でその経営を左右するのは人件費であり労働者年齢の若い病院ほど人件費は安く済むからである。

関東の地方都市にある医療法人はその豊かな資金力で東京の中堅民間病院を傘下に収め規模を拡大している。
資金力があるから医師に分厚い報酬を与えることが可能で小さな都市でも医師不足に悩むことはなかった病院である。
傘下にした東京の病院では医師給与を上げ勤務医を確保することに成功し徐々に収益を上げている。

医療は大学病院が支配する時代が終わったのである。