不良債権問題の解決はヤクザの殲滅から106

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■リスクヘッジとして優れていた銀行の融資システム(P.79-80)
>...日本の銀行が続けて来た不動産担保金融というのが、世界で最も優れた企業
>金融のシステム...一つだけ弱点がある。
>それは、不動産の価格が大きく値下がりをすると、破綻してしまう...
>デフレで不動産価格が下がってしまうと、担保不動産の価値が融資額を下回って
>しまう。だから、●日本銀行は地価が下落しないように、金融政策をコントロール
>しなければならなかった。ところが、●日銀は逆の...
>立ち行かなくなった企業は、ハゲタカたちに生体解剖され、切り売りされてしまう
...
■ダイエー処理に見る不良債権処理の杜撰さ(P.81-83)
>ダイエーの戦略ミスは、たった一つ。【政府がデフレを仕掛けてくる】ことを
>予見できず、銀行から借金をして駅前の店舗を自社で所有したこと...一等地の
>不動産を持っていたからこそ、ハゲタカたちに狙われてしまった
>...
>...ダイエーは●産業再生機構の支援を受けることを頑なに拒否していたのだ。その
>判断は当然だった。●産業再生機構は国が作った機関だが、高値買い取りは絶対に
>せず、国民に負担を求めないということを宣言していた。つまり、公的機関であり
>ながら、その実態は【官製ハゲタカ】だったのだ。●産業再生機構の支援を受け入れ
>たら、ダイエーは二束三文で買い叩かれた上に、生体解剖されて本体以外の資産を
>売り飛ばされてしまう
...
>ついに、ダイエーが産業再生機構に支援要請を行った。主要取引銀行である、
>UFJ、みずほ、三井住友が産業再生機構への支援要請をしなければ金融
>支援を打ち切り、法的整理も辞さないという強硬姿勢を見せたからだ。
>...当然金融庁の影があった。UFJ銀行自身が金融庁に追い詰められていた
...
■産業再生機構は官製ハゲタカファンドだった(P.83-85)
>...ハゲタカのやることは、資金を右から左に動かしてサヤ抜きをすることだ、事業
>をやっていないものに、経営再建などできない。それは普通に考えれば本当に当り前の
>ことだ。この常識を忘れて、カネの亡者たちが、真面目に事業をしてきた企業が営々と
>貯めてきた資産を次々に食い散らかしていった。それが「不良債権処理」の本質