官僚によるマインドコントロール()捕鯨問題-10’

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253名無しさん@3周年
わざるを得ない。 しかしその12日後の5月16日、IWC総会の直後、捕鯨問題に関する再度の社説が朝日に載った。「どこへいくクジラ論議」というものだ。書き方はいつもの例に漏れず両論併記的ではある。 「今日、IWCを脱退してまで、クジラを食べさ
せてほしいと願う国民は少ないと思われる。/だが外圧によって捕鯨が撤退に追い込まれる現状は情けないし、『クジラを食べるのは残酷だ』と非難する一部の反捕鯨勢力に対する反感も国内に強いようだ。」 しかし南極海の捕鯨については、 「南極海のクジ
ラは当面、産業活動ではなく、研究活動の対象と考えたい。 (…)南極海を全面捕鯨禁止にするサンクチュアリ案には、私たちも賛成できない。以前にサンクチュアリとなったインド洋のように、クジラデータの暗黒海域になるおそれがあるからだ。」 として、
捕鯨の研究的側面を強調しつつ、聖域案を否定している。 実は12日前の社説とこの社説がどの程度違うか、かなり微妙なところがある。というのは、前の社説は南極海の聖域化を訴えてはいたが、研究目的の捕鯨がどう扱われるべきかには触れていなかったか
らだ。しかし鯨イルカ真理教側にとっては「聖域」の意味は明瞭である。鯨は聖獣でありいかなる理由であれいかに資源量が豊富であれ捕獲はイケナイというのが彼らの論理なのだから、聖域案とは理由の如何を問わず捕鯨は禁ずるというものでしかあり得ない。
2度目の社説はそれをふまえ、フランスの言う「聖域」案は否定し、しかし前の社説との整合性も何とか保った、という体のものであろう。ともあれ、この社説では聖域という言葉は肯定的には使われていないし、最後には、 「初期のIWCでは、早い者勝ち
で捕獲量を競う『捕鯨オリンピック』が非難の的になった。いま、参加することだけに意義があるかのような『IWCオリンピック』のあり方が問われている。」と、IWCの現状への皮肉も述べられていて、前の社説とのスタンスの差が浮き出ている。中11日
をおいて2回社説が載り、しかもそのスタンスが違うという事態はどうして起こったのか。内部事情を知らない私は推測するしかないが、二つの要素があったのではないか。まず、朝日内部の捕鯨派と反捕鯨派の抗争である。最初の社説は後者に配慮して書かれ