また、年金加入者の給付申請があってから、記録の統合作業を行えばよいという「安易な姿勢の事務処理が
蔓延(まんえん)した」として、申請主義にあぐらをかいた仕事の進め方にも原因があったとしている。
さらに、「オンライン化反対闘争や業務改革に後ろ向きの多数の覚書・確認事項が示す、職員団体の行動が
みられた」として、業務に消極的姿勢をとってきた労働組合の体質が記録紛失問題を助長させたことを明確に
位置付けた。
職員による保険料着服などの不正行為を「コンプライアンス(法令順守)意識の低い組織」と批判。松尾氏は
記者会見で「社保庁はガバナンス(組織統治)のない組織だった」と指摘した。
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≪中間報告骨子≫
一、年金記録問題は、年金記録管理のシステムや事務処理に関する問題に起因
一、年金記録管理のオンライン移行時など、事務処理が大きく変更された際に記録の誤りが累積
一、社会保険庁は組織を適正に運営するルールが決定的に欠如
一、社保庁に親方日の丸的な組織・人員が温存
一、オンライン化反対闘争など職員団体の行動に問題
一、電算システム、業務運営、コンプライアンスを今後検証
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070711-00000906-san-pol