護送船団管理平等主義か/格差をもたらす市場原理か

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1名無しさん@3周年
日本社会では伝統的に階層序列による管理、序列内での平等が好まれ、
自由な市場原理による競争や実力による評価よりも、談合による調整、
人脈を通じた取引などが好まれてきた。官庁、企業、学校などにおける
年功序列制や、業界団体を通じた調整、系列企業による取引などである。
この他、政府による業界、企業などの護送船団方式による保護が行われ、
一般消費者よりも、供給者である企業や業界の方が優先されていた。
しかし、護送船団方式では、船団メンバーの利益が外部の一般人の利益より
優先され、社会全体に負荷をかけ、イノベーションが働かないという欠点がある。
このため、経済、社会活動全般が低調になり、みんなに多く分配して格差を
なくすことを目標としても、その分配するための原資自体が枯渇してしまい、
分配どころか借金だけが残ったなどということにもなりやすい。
反面、市場原理に基づく競争では、成功者と敗者の格差が生じやすい。
日本社会では、みんなで協調、序列内平等のムラ社会の原理や、お国や
会社のために個を犠牲にすることが尊ばれる全体主義の名残が残っていて、
この観点からみると、市場原理に基づく競争、独自性の主張は、抜け駆け、
和を乱す、拝金主義などの行為に映る。
現在、政府管理下の官から、競争原理の働く民への移行が小泉政権により
主張されているが、このような伝統を持つ日本のおいて、成功を収めることが
できるのだろうか?

2名無しさん@3周年:2005/10/09(日) 21:50:43 ID:W0wzocRF
両者の中間じゃだめ?
3名無しさん@3周年:2005/10/09(日) 21:51:45 ID:ivuxtsLP
小さな政府、
大きな政府、
中間の政府、
ちょうどいい政府、
無政府状態
4名無しさん@3周年:2005/10/09(日) 22:24:59 ID:iCfG+2gT
大きな政府を目指すスレ
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1127577667/
【貧富差拡大】政治に失望 Part3
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1125249338/
むしろ公務員大増員・企業の公営化をすすめろ
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1127223164/
【構造改革】官制経済から市場経済へ【官営企業】
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1097241760/
5名無しさん@3周年:2005/10/09(日) 22:45:29 ID:iCfG+2gT
タフでなければ生きていけない。
優しくなければ生きている資格がない。
6名無しさん@3周年:2005/10/10(月) 08:53:59 ID:zmOLJqwn
社会において福祉は重要だ。
弱肉強食だけでいいはずがない。
しかし、競争原理も重要だ。
両者のバランスが大事かな。
7 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/10(月) 19:29:28 ID:o15aKKtS

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8 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/10(月) 19:35:33 ID:o15aKKtS

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・・・・・
第二章 競争社会への選択
    堺屋太一 リチャード・クー
        ビッグバンが必要な二つの理由 - 堺屋

 橋本内閣が表看板にしている六大改革のなかで、金融改革すなわち
金融ビッグバンは最も現実性が高いし、他の改革に先行して進むだろうと
期待されています。では、なぜいまビッグバンが必要なのか。大きく分けて
二つの理由があると、私は思っています。

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9名無しさん@3周年:2005/10/10(月) 19:40:04 ID:MRs4Lnt6
冬月「終わったな」
碇「ああ、すべてはこれまでだ」
10 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/11(火) 21:47:04 ID:HM3qQI/+

/// 競争社会への選択 2 ///////////////

 一つは、日本経済全体からの要請です。ベンチャービジネスとか、
ソフトウエア産業とか呼ばれる新たな知価創造的な産業分野が、
次代を担う新産業として期待されていますが、そのためにはどうしても
金融システムをこれらの新産業の育成に対応できるものに変えて
いかなければならない。
 アメリカでは、従来の重厚長大型に代わって、これらのソフト産業が
主流になっているのに、日本はこの分野で大幅に立ち遅れています。
その大きな原因が、旧態依然の土地本位制、土地担保融資にしがみ
ついている金融業の立ち遅れにある。そういう認識、つまり金融業への
不信感が、日本の産業界には根強くあります。日本経済全体からの
金融改革への要請こそ、ビッグバンが叫ばれている第一の要因だと
思います。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




11名無しさん@3周年:2005/10/11(火) 23:07:47 ID:IFNu+xEe
護送船団管理平等主義は 農耕民族
格差をもたらす市場原理は 狩猟民族

世界が後者のグローバル化の嵐にある中で、
日本は島国で、独特のムラ社会を保ってきました。
しかし、個人の自由と経済効率至上主義からくる少子高齢化という
狩猟民族型の力学に裏打ちされた大問題が浮上し、
なおかつ多くの国民が積極的にこれ
を解決しようとしない以上
もはやグローバル化は
必然です。

個人で、その波をかえようとあがいてもムダです。
その波に乗ろうとしたものだけが
生き残れます。

バスに乗り遅れないようにしましょう。

岡山秀明
12 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/12(水) 21:47:03 ID:D7dnjP10

/// 競争社会への選択 3 ///////////////

 もう一つは、東京金融市場の空洞化への恐れです。アメリカ、イギリスを
はじめとして、世界中の国々の金融システムが、八〇年代から大きく変わって
しまった。それに対して、日本の金融システムは大きく立ち遅れています。
 その結果、取引高をはじめとするいろいろな指標で、日本の金融市場は
世界からおいてきぼりを食っている。このままでは、日本市場は沈没してしまう。
改革は恐ろしいけれども、しかし改革せざるをえない。これが、しぶしぶながらも
金融界がビッグバンに踏み切った理由だと思います。
 クーさんは、なぜ、いま日本にビッグバンが必要なのか。この点をどう見て
おられますか。

//////////////////////// 1998年刊 ///




13 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/13(木) 21:25:55 ID:ep/UhyIz

/// 競争社会への選択 4 ///////////////

        産業発展から金融への転換に失敗した - クー

 日本人は、世界からおいてきぼりにされる、独りぼっちになるのを非常に
怖がります。いま世界はこうなっている、だから日本もこうしなければならない。
アメリカも金融市場の規制緩和をやったし、イギリスもビッグバンをやった。
だから日本もビッグバンをしなくてはいけない。
 このようなトーンが、現在のビッグバンをめぐる議論の底流にあるような
気がします。対外追随という視点からだけでビッグバンがもっぱら議論
されているという点では、いささか不安を覚えるのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///




14肛門裂傷と競争原理の働く民への移行:2005/10/13(木) 21:29:24 ID:0qIq1Kwc
中年男の毛深い肛門をペロペロ舐めることさえ出来ない青二才が
愛国だとか民族だとか天皇だとか、、笑わせるんじゃないぞ。
ママの布団に潜って早く寝ろ!
http://www.asyura.com/sora/bd4/msg/426.html
http://members.at.infoseek.co.jp/YaYa/isihara.htm
私が抱きついてゆくと三島さんは急に体の向きを変えて抱き返してきて小さな声でささやいた。
「しばらくぶりだったね、会いたかったよ。」
、、、、懸命に三島さんの首から、胸、腹に、強いキスを浴びせかけていった。
、、、三島さんはこちらが驚くほどの、甘えた子供のような声をほとばしらせた。
1966年、昭和41年8月27日、熊本、ホテル・キャッスル。
三島由紀夫42歳、福島次郎36歳、中年男の熱い再会だった。
「・・・・私の方から三島さんの体を強く抱きしめ、その首筋に、激しいキスをしゃぶりつくようにしたのだった。
三島さんは、身悶えし、小さな声で、わたしの耳元にささやいた。
「ぼく、、、幸せ、、」歓びに濡れそぼった、甘え切った優しい声だった。・・・」
http://sv.mcity.ne.jp/D/7044/i/102.shtml
「林さんはもう駄目です。」
「え?」
「もうだめです。あの人、右と左の両方から金をもらっちゃった。」
林とは勿論、右翼の論客・林房雄である。
1970年・昭和45年の9月のある日、場所は銀座「浜作」
呼ばれて駆け付けた毎日新聞徳岡孝夫は『五衰の人』のなかで書いている。
「、、それまで私が見たことのない、世間の人が三島に想像したこともない、
投げ遣りな姿と言葉遣いだった。、、(林房雄に対する怒りは)執拗であった。
普段そんなに飲まない人が、少し自暴自棄に酔っていた。」
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hinoki/4247/hokanshoko/m39.html
月例検査で初年兵の肛門に裂傷が見つかった。
本人は否定したが稚児経験のある医者の目から見れば鶏姦であることは明白であった。
15名無しさん@3周年:2005/10/13(木) 22:37:47 ID:H+2a8pDe
端的に言えば共産主義か資本主義かの話をいまだにしてるってことだろ。
資本主義で格差が出るのは当たり前だ。勝ち組負け組が出るのは当たり前だ。
今さら何言ってんだ。官僚制共産主義が続けられるわけないだろ。もう
ぽしゃってるじゃん。
16名無しさん@3周年:2005/10/13(木) 22:49:21 ID:QHv7f5jM
>>1
戦争前は競争社会だったはず
17 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/14(金) 21:29:34 ID:BwOtL0RL

/// 競争社会への選択 5 ///////////////

 そのような不安を踏み越えて私の議論を申し上げますと、日本社会と
日本経済がいま要求されている改革にはいろいろな側面があって、
ビッグバンというのはその一つに過ぎないのだ、と考えています。
 他に必要ないくつかの改革ができないままに金融ビッグバンだけを
推進したとしても、その効果は限られてくる、というのが私の見方です。
そのことを前提としたうえで、金融業の分野に限定して申し上げれば、
やはり現在の日本にとってビッグバンは避けられない課題だと思います。

//////////////////// フォレスト出版 ///




18 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/15(土) 19:22:14 ID:S0CeRewr

/// 競争社会への選択 6 ///////////////

 世界各国の経済発展の過程を見ていきますと、最初は官僚主導型で
産業が発展していくのですが、国が豊かになり、賃金が上がり始めると、
労働集約的な産業は競争カを失っていきます。同時にその過程で資産
ストックが蓄積されていきます。そのストックをどう上手に運用するのかと
いうことが、産業育成に代わるもう一つの国家的な重要課題として出てくる
のです。その資産運用の責任を担うのが、一国の金融部門になります。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



19名無しさん@3周年:2005/10/15(土) 22:34:46 ID:WpAFndjX
>>15
北欧は社民路線で競争力を保ちつつ福祉もやってる。
実のところ資本主義共産主義云々と言いつつあなた自身が冷戦構造からまだ
抜け出せていないということだ。
20 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/16(日) 18:37:25 ID:J2kveKn1

/// 競争社会への選択 7 ///////////////

 産業の国際競争力が衰えてくると、それまでに蓄積したストックを運用
することで、一国の経済を賄おうというイギリスのような国が出てきます。
一九八〇年代に日本が世界最大の債権国になった段階で、世界の人々は
日本がそのようなコース、すなわち産業重視から資産運用重視の国に
転換するだろう、と思っていました。

/////////////////////// 1998年刊 ///




21名無しさん@3周年:2005/10/18(火) 15:26:21 ID:lngYx6I9
>>19
日本は本質的に資本主義国になった事がまだない。
今の北欧カナダと日本を比べるなど50年早い。
これからだよ。
22 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/18(火) 21:31:39 ID:6TWQ5M7d

/// 競争社会への選択 8 ///////////////

 日本は円高で産業部門に元気がなくなってきたのだから、これからは
金融部門が力を発揮するだろうといわれましたし、そのように期待も
されたのです。ところが、事実はそうはなりませんでした。
 日本の金融機関は、蓄積された膨大な資産の運用に失敗したのです。
巨額の不良債権を出してしまいましたし、その結果、景気もなかなか良くならず、
預金者への金利も一%以下の利回りしか提供できない状態です。高齢化祉会を
迎えて、資産を運用することで生活する人々が増えているのに、こんな低い
リターンで良いのだろうかという危機感が、日本人の間に生まれたのだと
思います。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///




23機関車男:2005/10/19(水) 12:54:28 ID:wIEx/ewo
中国はアメリカの原子力潜水艦(ペンシルベニアなど)8隻によって一発が広島方原爆の1000倍の破壊力を持つ核ミサイル1240発が中国を狙ってるお。
それは中国が核兵器を作り、アメリカと渡り合おうとしたからだお。アメリカは、自分の国を攻撃できる国は全て敵とみなしているお。
だから、日本が核を持ったら、中国にとっては悪夢であるが、圧倒的な核戦力を日本に対して持とうとするであろうお。
日本は、核以外の大量破壊兵器、例えば燃料気化爆弾MOABといった最新兵器の開発・購入を考えるべきだお。
いまや戦争の勝敗を左右するのは、ハイテク兵器だお。アメリカのようなハイテク軍隊を目指すべきだお。
日本はロボット大国であり、世界の一歩も二歩も先に進んでいるお。これは、日本人は昔からアニメ等でロボットに親しんできたためと言われているが、アメリカなんかでは、ロボットは人から仕事を奪うものと考えられてきたため、あまり真剣に研究されてこなかったお。
それはいいとして、アメリカはいま、ロボット兵士を作ろうとしているお。アメリカ兵の死傷を減らすためであるが、もうすでにイラク戦争でも実際に使われているお。
愛知万博ではトヨタをはじめ、さまざまなロボットが出展されたが、アメリカが日本のロボット技術に目を付けていないはずがないお。
どんどん技術が進歩すれば、ターミネーターのような世界がきてしまうような気がするが、日本はそういった殺人ロボットを持つことによって、中国と対峙していく戦略もあっていいのではないだろうかお。


24 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/21(金) 21:30:17 ID:WneTUMfP

/// 競争社会への選択 9 ///////////////

 この低いリターンに、堺屋さんも指摘されたような、東京金融市場の
空洞化の問題が重なりました。日本株を売買するのに、東京市場より、
シンガポール市場やロンドン市場を使ったほうがコストが安いという話が
出てきたのです。
 要するに、一九八〇年代から九〇年代にかけて、金融部門は日本の
中心産業になりそこねたのです。いま、金融ビッグバンがしきりに
騒がれる背景には、このような危機感があるのだと私は見ています。

//////////////////// フォレスト出版 ///




25 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/22(土) 21:18:29 ID:erFhvLF2

/// 競争社会への選択 10 //////////////

        マネーセンターになれなかった東京市場 - 堺屋

 バブル経済の全盛時代だった八〇年代の後半には、外資系金融機関が
しきりに日本に進出しました。そのために東京のオフィスビルの賃料が
急上昇して、それが地価バブルの一つの原因になったこともありました。
また、東京市場の資金力をあてにして、一二〇社を超える外国企業が
東京株式市場に上場して、日本の金融市場は活況を呈しました。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




26 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/25(火) 21:32:48 ID:SNgSVpbl

/// 競争社会への選択 11 //////////////

 しかし、バブル経済が崩壊すると同時に、日本の金融機関の力、正確に
いえば資金提供力は急速に落ちていってしまいました。バブルの間に膨大な
資金を集めた日本の金融機関は、資金の出し手としての力はあったけれども、
日本を舞台にした金融力を持っていなかったことが暴露されたのです。
 その結果、外資系金融機関も次々と東京市場を去っていき、香港や
シンガポールにアジアのマネーセンターの地位を奪われるということが
起きました。また、東京市場に上場される外国企業株も一気に減って
しまったのです。

/////////////////////// 1998年刊 ///




27 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/27(木) 21:52:06 ID:Q3XiBDm2

/// 競争社会への選択 12 //////////////

 アメリカ、イギリス、香港、シンガポールなどのいわゆるマネーセンター
市場では、その国の国民のお金だけではなく、世界中から資金が入ってきます。
そして、そのお金はこれらの市場を経由して再び世界中に出ていきます。
マネーセンター市場は金融活動の一大舞台であり、それだけの舞台効果を
持っていたのです。しかし、東京市場はそのような舞台効果を作り上げることに
失敗しました。
 下世話ないい方をしますと、東京市場ではその土地に住んでいる親父が
持っているお金だけしか出てこない。だから親父が商売に失敗して貧乏に
なると、誰も寄ってこなくなるという形になってしまったのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///




28 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/29(土) 20:33:03 ID:/vZyRDSx

/// 競争社会への選択 13 //////////////

        自動車で勝って金融で負けた日本 - クー

 この一〇年間に東京金融市場で起こったことは、まさにいま堺屋さんが
指摘された通りだと思います。私の見方では、東京がマネーセンターに
なれなかった根本的な理由は、東京市場には金融業として付加価値を
つける独自の技術を持った金融機関が育たなかったということです。
 世界最大の債権国として、資産運用が重要な時代に入っているにも
かかわらず、日本の金融機関は高度な金融技術を開発できなかった。
このことがいま、ビッグバンが熱心に語られている最大の背景でしょう。

//////////////////// フォレスト出版 ///




29 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/10/31(月) 22:54:49 ID:83xyFvdJ

/// 競争社会への選択 14 //////////////

 では、なぜ日本の金融機関は資産運用技術を育成することが
できなかったのか。それが問題の核心だと思います。製造業では
あれほど素晴らしい先端技術を身に着けた日本企業が、どうして
金融業では先端技術の開発に失敗してきたのでしょうか。
 一つの理由が、大蔵省の規制にあったことはいうまでもありません。
金融機関が何か新しいことを始めようとしても、必ず大蔵省にお伺いを
たてなければならない。その認可を得るまでに、一年も二年も
かかってしまう。これでは、金融機関の側に新商品を開発しようとする
意欲が薄れてしまいます。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




30 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/03(木) 00:08:44 ID:WwbHw8cx

/// 競争社会への選択 15 //////////////

 もう一つの理由、これは第一の理由よりももっと根本的だと思うのですが、
金融業と製造業とでは、成功への秘訣がまったく違うということです。この
二つの産業の間の重大な差異を、日本人は理解してこなかったのです。
 製造業で成功するために重要なことは、製造部門でも営業部門でも、全員が
同じ意識で統一されることです。日本の製造業では、設計技術者、工場の
従業員、販売部門の営業マンまでが一緒に集まって、ときには全員が合宿を
したり、一緒に風呂に入ってまでして意識を統一してきました。みんなが同じ
問題意識を共有し、それで一緒にクルマを作るから、ミスが少なく壊れない
クルマが出来るのです。

/////////////////////// 1998年刊 ///




31名無しさん@3周年:2005/11/03(木) 01:34:00 ID:5CEtQVSo
主義や原理もいいけど、
日本に不足しているのは、幸福感、、、
32 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/05(土) 18:41:03 ID:LeRZLtGh

/// 競争社会への選択 16 //////////////

こうして、安くて品質が良く、顧客が好む自動車を作り上げてきたのです。
「自動車を発明したのはドイツ人かアメリカ人かは知らないが、壊れない
自動車を発明したのは日本人だ」といわれるほど、日本の製造業は
大成功したのです。その背景にあったのが、日本人が持っている強い
仲間意識であり、それに基づいて、皆が共通の目標、共通の意識を持って
努力した結果だったのだと思います。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///




33名無しさん@3周年:2005/11/05(土) 19:09:19 ID:tahxNEDw
国際競争力ランキング(世界経済フォーラム(WEF)報告書)

1. フィンランド
2. アメリカ
3. スウェーデン
4. デンマーク
5. 台湾
6. シンガポール
7. アイスランド
8. スイス
9. ノルウェイ
10. オーストラリア
11. オランダ
12. 日本
13. 英国
14. カナダ
15. ドイツ
16. ニュージーランド
17. 韓国
18. アラブ首長国
34 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/07(月) 21:29:04 ID:vJqAttcZ

/// 競争社会への選択 17 //////////////

 しかし、日本人のこのような長所、つまり全員が同じ問題意識を持って、
共通の目標に取り組むことが、金融の世界ではまったく逆の短所に働くこと
になります。皆と同じことを考えて皆と同じことをやるということは、金融の
世界ではカモになるだけなのです。
 金融の世界では、かなりの部分がゼロサムゲームです。勝者がいれば、
必ず敗者がいます。自動車産業では勝利をもたらした日本人の価値観が、
じつは金融業では敗北をもたらしたのです。

//////////////////// フォレスト出版 ///




35 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/10(木) 22:39:45 ID:bt7Yd+px

/// 競争社会への選択 18 //////////////

        金融市場では少数派が勝者である - クー

 私が親しくしていた野村證券の元常務が、あるトレーダーとこんな
会話を交わしたと教えてくれたことがあります。
 野村證券のトレーダーが、あるポジションを取っていました。相場動向を
予測して賭けに出ることを「ポジションを取る」というのですが、彼は
オーストラリアドルが上がるのではないかというので、オーストラリアドルを
買い込んでいたのです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




36正論派 ◆KtKsDuZC0Q :2005/11/10(木) 23:24:12 ID:2vHH82YW
>>1 >>35

そもそも「競争社会」って言葉が正しいのかな?
これ単に誤解しか生まないと思う。

戦後、GHQ体制下で為された「財閥解体」を考えてみれば解る。
経済初期発展の段階で財閥的存在が果たした役割は大きかった・・・と言うより財閥組織は国家経済の発展初期には必ず必要とされるもの。

これを現代の「官僚統制」に置き換えて考えられないだろうか?
官僚統制時代だって「競争社会」だったのですよ。もちろん競争する相手は外国(欧米)だったのですが。
官僚統制経済が特段に既得権益層に生温い世界って訳ではなく、彼らは彼らなりに競争社会を生きていたと思う。これは農業然り、漁業然り(漁業なんて韓国人に殺されたりもしていたW)
いま進められている改革は単純に「世界経済の主流を占めるようになった日本」がその経済情勢の変化に対応した改革ってだけだと思う。

さてGHQ体制下で為された「財閥解体」に話は戻る。
この「財閥解体」の必要性は実は戦前から官僚や政府によって考えられていたことで、GHQの命令を難易度が高い改革を一夜にしてなせるとして内心喜んだのは官僚だったそうだ。
さあ、考えてくれ給え。
小泉(市場)改革とは世界でも優良な市場と化した日本を解放し単純に「海外市場争奪競争」から「国内(日本)市場争奪競争」への転換を目指しているだけではないだろうか?
この改革の賛否は別としても、国内に資産が溢れきっているのに国民に還元されない状況を変えることだけは確かだと思う。
だから、もともと国民は強制的に「競争社会」に参加させられていたのだから小泉改革は「選択社会(への道)」だと思っている。
のんびり暮らしたい人はのんびり、と。一攫千金を狙う人は頑張って、と。個人的には、そういう社会で宜しいと思う。


(ここまで考えると日本株は「買い」だね)
37名無しさん@3周年:2005/11/10(木) 23:31:37 ID:VWwlsinx
竹中経財相は白書の冒頭で「若年世代の自立を促し、少子化の流れを変える
ことが重要」と強調した。こうした問題意識に基づき、子育て世代
(20―49歳)の現状を分析した。

所得でみると、年収400万円未満の世帯が子供を持てない傾向が強いことを
明らかにした。400万円未満で子供がいない家庭は全体の2割を超え、
それ以上の所得階層が1割前後にとどまっているのに比べ倍近いと指摘した。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050812AT1F1101S12082005.html
38 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/12(土) 21:57:24 ID:aYQzevOs

/// 競争社会への選択 19 //////////////

 ある日、その常務が「なぜ、君はオーストラリアドルを買っているの」
と聞くと、トレーダーは「みんながオーストラリアドルが上がるといって
いますから」と答えたのです。そこで、その常務は「君、金持ちに
なりたいかい。偉くなりたいかい」と聞きました。当然、そのトレーダーは
「はい、そうです。成功したいと思っています」と答えます。

/////////////////////// 1998年刊 ///




39名無しさん@3周年:2005/11/12(土) 23:31:50 ID:4qKdm/Ce
国債が借金であることは事実であるが、それは形式的な議論でのみ妥当
するのであり、国債とは本質的には、総支出(総需要)を調節するため
の手段でしかないのだ (ラーナー『雇用の経済学』第一章)
それはまた、庶民が想像するところの借金とは異なるものである。すな
わち日銀が国債をたとえば、500兆円買取って保有した場合に、その
利息収入は日銀の手にはいるが、その利益は政府に納めなければならず、
単なる帳簿上の債権債務となることから明らかである。
さらに明確に国債の本質をとらえるためには、政府の子会社である日銀
を、年末30日に政府に吸収合併するところを想像すれば良い。そうな
ると国債の債権者が政府となるのであり、債権債務が同一人格に帰属す
ることになり、民法における混同の法理により、債権債務が消滅するの
である。これを借金と呼称することには、いささかの無理があることが
分かるだろうと思う。

http://money4.2ch.net/test/read.cgi/eco/1128168946/l50
日本国破産など絶対にない!!!
40 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/14(月) 21:32:32 ID:K7Y/PaK8

/// 競争社会への選択 20 //////////////

 すると、常務はこういいます。「どんな世の中でも、偉くなる人、金持ちになる
人は少数派だよ。しかし、君が取っているポジションは多数派のポジション
じゃないか。つまり、みんながやっていることと同じことをやっているんだよね。
しかし、多数派のポジションを取って少数派(成功者)の結果を得るということは、
神様だって不可能なことなんだよ」と話したというのです。この常務は金融・
証券ビジネスの本質を本当に理解している数少ない人で、私も大いに勉強
させられました。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



41 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/16(水) 22:36:14 ID:Vp6fwW9R

/// 競争社会への選択 21 //////////////

 金融の世界では、少数派にならなくては成功できない。また、常々そういう
発想で動かなくては「成功する少数派」にはなれない。「みんながやっているから
私もそうする」という発想で動いていては、市場のカモになるだけなのです。
この点は、日本人が一番苦手な部分ですし、だからこそ堺屋さんがおっしゃる
ように、東京市場が舞台効果を発揮できなかったのではないでしょうか。
 そして、東京市場が舞台効果を発揮できないでいる間に、外資系の銀行や
証券会社が、おいしいところをみんな持っていってしまいました。

//////////////////// フォレスト出版 ///




42名無しさんの野望:2005/11/16(水) 22:50:26 ID:ammd6jxe
問題なのは競争社会の結果をリセットするのが難しいということだ
競争社会で勝ちにあがった者が楽をするのは良いが、その者
子々孫々までもが楽できる様にしていかん
43 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/18(金) 22:07:07 ID:Jtw8t95q

/// 競争社会への選択 22 //////////////

        土地本位制が新産業育成を阻害した - 堺屋

 クーさんの指摘された通り、確かに大蔵省の規制の厳しさもありましたが、
金融機関自体が少数派になることを極端に恐れてきたことも事実です。
とにかく隣の銀行と同じことをやっていればよい。その結果、儲かったとしても
損をしたとしても、みんなと同じことをやっている分には、銀行員は責任を
問われなくて済む。こういう風潮が金融界全体を支配していました。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




44 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/19(土) 20:26:39 ID:46h0k3JP

/// 競争社会への選択 23 //////////////

 その典型が、バブル時代に極度に拡大した土地担保融資でした。よその
銀行がやっているから、うちも負けずにドンドンやらないと乗り遅れる。そんな
風潮が、バブルの出発点になったのです。
 クーさんが鋭く指摘されたように、人と同じことをやっている分には出世も
しなければ金持ちにもなりません。しかし、一人だけ責められることも
ないわけです。日本の銀行は、ずっとこのやり方で経営をしてきたのです。
 抜け駆けをしてでも、自分だけは儲かりたい、金持ちになりたいという
発想ではなく、自分一人だけ抜け落ちたくない、自分だけが脱落するのは
みっともない。こういう発想でやってきたのが、日本の金融機関でした。

/////////////////////// 1998年刊 ///


45 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/21(月) 21:45:24 ID:yFPC3YJD

/// 競争社会への選択 24 //////////////

 しかし、このやり方の最大の欠陥は、新しい産業を育てられないということで
す。土地担保融資がその典型的なケースでしょう。旧態依然の上地担保融資を
やっている分には、土地を持っている企業だけが融資を受けられることになります。
そういう会社は、戦前に創業された重厚長大型の古い産業です。
 これに対して、最近創業したベンチャー企業とかソフトウエア産業は、担保と
なる土地を持っていない。したがって、お金が借りられないということになります。
急成長が見込める会社や産業に金融がつかない。経済全体から考えると、
非常にまずい形になっているのが現在の金融の姿でしょう。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///




46 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/23(水) 17:12:09 ID:na1Cc7fk

/// 競争社会への選択 25 //////////////

 ベンチャー企業だけではありません。日本の製造業は、繊維産業から
ハイテク産業に至るまで、八〇年代から九〇年代にかけて世界中に工場を
進出させました。もちろん、円高という大きな理由もあったのですが、じつは
日本の高コスト体質が隠された大きな理由になっています。なかでも、
金融コストの高さが彼らが日本を脱出した大きな理由でした。クーさん流に
いえば、少数派の立場を取れない金融機関が、日本経済の成長を阻害
しているということになります。

//////////////////// フォレスト出版 ///



47名無しさん@3周年:2005/11/23(水) 17:25:18 ID:E699fe5g
経済全体を三分する。
A:最低限の生存、高齢者介助、医療、子育て介助、教育含む→
本質的に全員平等に保証、事実上計画経済。
世界全体でやれば資本逃避問題もないはず。
B:贅沢品、資本など→基本的に自由主義
C:情報→著作権システムは破綻が見えている。
コピーフリーにし、かつコピー、再生がカウントされて
報酬となるシステムにすべき。
48名無しさん@3周年:2005/11/23(水) 17:37:57 ID:f/7wkodK
どうでもいいが、これだけ派手に引用するとクレストからクレーム来るぞ。
おらシラね。
49 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/25(金) 22:22:11 ID:WrBQMjyl

/// 競争社会への選択 26 //////////////

 ところで、アメリカでは一九七〇年代末に、イギリスでは一九八〇年代に
入って、ビッグバンが行われました。それによって、今日の国際金融の
新世界が出来上がり、いま、日本もその世界に入ろうとしているわけです。
 一部の金融関係者のなかには、何も日本がアメリカやイギリスの真似を
することはないではないか、日本には日本独自の金融システムがあっても
いいではないかという議論もあるようです。その点をクーさんはどう考えますか。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///


50名無しさん@3周年:2005/11/26(土) 05:53:53 ID:+u8n9qSF
■「ハードワーク~低賃金で働くということ」(東洋経済新報社)
経済効率を最優先させたサッチャー改革は、何をもたらしたのか。
雇用環境の悪化で苦悩する低賃金労働者たちの悲劇を、
英ガーディアン紙の辣腕女性記者が綴った衝撃のルポ。
コメント:
サッチャー路線を模倣した小泉竹中路線というのは格差社会化によって、
勝ち組・富裕層が負け組・低所得者層を安い労働力として使うことで
経済を牽引するモデル。この路線は、
格差社会とリスクの個人化
(リスクは組織や社会が負うのではなく、立場が弱い個人に負わせる)
を加速させる。
51 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/27(日) 19:35:21 ID:i/tb8uYz

/// 競争社会への選択 27 //////////////

        ビッグバンはアングロサクソン式の押し付けか - クー

 いま行われている金融の自由化を、アメリカ式だとか、アングロサクソン式
だとか呼ぶ人もいます。しかし、この自由化の動きは、アメリカやイギリスが
人為的に強制して始まったわけではありません。誰もが否定できない時代の
流れが、金融の自由化の原動力になったのです。
 第二次世界大戦の前であれば、日本人がアメリカに行く場合には、何週間も
かかって船に乗って行くしかありませんでした。こんな悠長な旅ができるのは、
特権階級の人だけです。日本とアメリカはお互いに遠い国だったのです。しかし、
現在では、一〇万円の格安切符を買って飛行機に乗り込めば、一二時間
以内にはアメリカに着いてしまいます。

/////////////////////// 1998年刊 ///




52 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/11/29(火) 21:47:45 ID:Xc2c4X23

/// 競争社会への選択 28 //////////////

 こんな時代ですから、日本人がアメリカの国債を買ってもちっとも不思議では
ないし、イギリスの株を買ってもおかしくない。逆に、アメリカ人が日本の株を
買うことはごく普通に行われていますし、実際、一九九〇年代の東京株式市場の
最大の買い手は外国人でした。
 また、ロンドン市場でも香港市場でも、世界的な競争のなかで手数料が自由化
されて取引コストが下がっています。日本株を買うのに東京市場で買うよりも、
ロンドン市場で買うほうが安くつくのです。そうすると、日本の機関投資家も、
東京ではなくロンドン市場で日本企業の株を買うということになってきました。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///




53 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/01(木) 21:42:44 ID:NNd/l63k

/// 競争社会への選択 29 //////////////

 金融市場が世界規模に広がり、産業も世界化して、投資も世界的に
行われる。よくもわるくも、そんな時代に入ってしまったのです。
 アングロサクソン式といわれる金融業界の新システムや新技術は、こういう
時代の変化に合わせて金融界が自己改革を遂げていった結果なのです。
英米の金融技術にしても、市場のルールにしても、やはり時代の要請に
応えて試行錯誤を繰り返して、二〇年以上もかかって今日の自由化された
姿に定着してきたのです。

//////////////////// フォレスト出版 ///




54 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/03(土) 23:10:09 ID:z8ifdWfD

/// 競争社会への選択 30 //////////////

 よくいわれる話に特許制度があります。つい一〇年くらい前まで、日本の
メーカーは
「アメリカの特許制度は厳しすぎる。そのせいで日本企業は高い特許料を
払わされている」
と苦情をいっていました。
 例えば集積回路の基本特許であるキルビー特許は日本だけが認めなかった
のです。ところが、これからの日本がどうなるかというと、今度は守る方に
回るのです。つまり、今後は日本の進んだ技術が東南アジアでどんどん真似を
されるようになるので、当然日本の制度もアメリカ式になっていくはずです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



55真実 ◆SxTdoaquA6 :2005/12/04(日) 00:25:31 ID:SyqyFgsX
民主主義社会が安定するには、自由と平等のバランスが必要だろ。
56 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/05(月) 22:26:07 ID:29e3JWCT

/// 競争社会への選択 31 //////////////

 金融の世界でもその他いろいろな産業のルールにしても、アメリカは一番
最先端を走り、なおかつ試行錯誤を繰り返してきたのです。その結果として
できてきた制度は、世界的にみんなが同じようなレベルに達してくれば、
当然採用しなければならないルールになるのです。
 だから、「ビッグバンが導入しようとする新しいシステムはアングロサクソン
式だ。しかし、日本には日本のやり方がある。ビッグバン的やり方がすべて
善ではない」という議論は、私は的外れだと思います。たまたま金融の
分野では英米が我々の先を走っていただけで、日本のほうが進んでいる
クルマの生産技術などはむしろ英米のメーカーが必死で日本のやり方を
学んでいるのと同じです。

/////////////////////// 1998年刊 ///




57 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/07(水) 21:57:32 ID:2wd1muIi

/// フォレスト出版 /////////////////

未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実、 単行本: 301p
堺屋 太一 , リチャード・C. クー, R.ターガート マーフィー, ピーター タスカ 著
フォレスト出版; 1998年発行; 価格:¥1,680 (税込)、ISBN: 4894510537

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894510537/qid%3D1061130502/249-7443361-9736338
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%96%A2%97%88%82%CD%82%A2%82%DC%8C%88%82%DC%82%E9
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01573007&volno=0000
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30419875
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000981415/

//////////////// 絶賛発売中!///




58 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/08(木) 22:45:12 ID:9vjhI2cy

/// 競争社会への選択 32 //////////////

        日本式が存在できない時代 - 堺屋

 クーさんが時代の流れの一例として指摘されたように、いまでは欧米の
特許制度を批判する声は、産業界からほとんど聞こえてこなくなりました。
その最大の理由は、新技術の開発などによって日本企業が特許料の支払いより、
受け取りが多い側になったからです。それどころか、アニメやファミコンソフトを
作っている会社からは、「中国や東南アジアは、ロイヤルティも払わないで
海賊版を作っている。なんとかできないものか」という声さえ出ています。
日本のアニメキャラクターが世界市場で売れるようになったら、厳しい
知的所有権制度が必要だということが、日本人にもだんだんと分かるように
なってきたのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



59 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/10(土) 22:00:28 ID:ERKeTLyB

/// 競争社会への選択 33 //////////////

 厳格な知的所有権制度を、当初はアングロサクソン式だといって非難
していた日本企業が、いまでは大きく態度を変えて、むしろ知的所有権を
厳しく履行しようと他国に迫る側に回っています。
 ビジネスのやり方において、アメリカ式とか日本式とか、ことさら区別
する時代が終わりつつあります。徳川時代ならともかく、日本だけが
日本式を守っていては、世界の田舎として、情報も、カネも、ヒトも、
日本に立ち寄らない国になってしまうでしょう。それでは、日本は没落の
一途をたどらざるをえません。

//////////////////// フォレスト出版 ///



60名無しさん@3周年:2005/12/10(土) 22:34:25 ID:Dg9fH0Q6
高度消費社会では福祉国家のほうが人口減少に歯止めがかかる
61 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/12(月) 21:28:45 ID:wpETWyVN

/// 競争社会への選択 34 //////////////

        すべてはレーガノミックスから始まった - クー

 現在のように徹底的に自由化された金融市場を考えるときに、見逃しては
ならない出発点は、一九八〇年代にアメリカのレーガン大統領が行った経済改革、
当時レーガノミックスといわれた経済自由化政策だと私は思います。アメリカの
金融自由化は、じつはこのレーガノミックスの一部として始まったものだからです。
 二度の石油ショックとベトナム戦争の影響で、一九七〇年代末のアメリカは
激しいインフレと景気の低迷に悩まされました。その結果、「このままでは
アメリカはだめになる。アメリカ経済を根本から変えなければならない」という
気持ちが、多くのアメリカ人の間に広がっていったのです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




62 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/13(火) 21:48:15 ID:R86S1Odv

/// 競争社会への選択 35 //////////////

 実際、一九七九年には、アメリカは二桁のインフレに悩んでいたにもかかわらず、
預金金利は四〜五%しかないという時代でした。「レギュレーションQ」という
法律によって、FRBが金利規制を行っていたためです。
 インフレ率の半分以下の金利ですから、預金者は銀行からお金を引き出してMMF
といった投信に投資することになり、銀行は大きな資金の流出に直面しました。
そんな事情があって、最初の金融自由化政策である預金金利の自由化、つまり
レギュレーションQの撤廃が行われました。金融業での最初の自由化でした。

/////////////////////// 1998年刊 ///



63 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/15(木) 22:39:52 ID:5e6dJz2O

/// 競争社会への選択 36 //////////////

 この流れを受け継いで登場したのが、レーガン大統領でした。ロナルド・
レーガンは一九八一年に「強いアメリカの再生」を公約に掲げて大統領に
当選します。そのレーガン政権の経済政策、いわゆるレーガノミックスの
柱になったのは、大幅な減税と経済全般の規制緩和でした。
 レーガンが最初に打った手は、大々的な減税政策です。レーガン大統領は
当時、最高税率が七〇%にも及んでいた所得税の税率を、税制改革によって
一挙に二八%にまで減らし、同時に法人税の負担も軽減しました。レーガン
政権はこの税制改革によって、労働者の労働意欲を高めるとともに、企業の
設備投資を刺激し、アメリカ社会全体のやる気を引き出そうとしたのでした。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



64 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/17(土) 19:54:46 ID:Yiq7+COS

/// 競争社会への選択 37 //////////////

 稼げば稼ぐだけ実入りが増える大減税のおかげで、アメリカ人みんなが
やる気になったのです。ここから九〇年代に向けてのアメリカ経済の再躍進が
始まったといっても過言ではないほど、この大減税によってアメリカ社会の
雰囲気は一変しました。
 その後、レーガン政権は航空や運輸の分野ですでに始まっていた規制緩和を
一段と推し進めました。航空業界では市場への新規参入が相次ぎ、その数は
三〇〇社を超えました。自由競争の下で航空運賃は大幅に引き下げられ、
空席の多い路線では通常の八割近い値引きをする会社も現れるほどでした。
航空運賃は規制緩和が始まる前に比べて、平均して三〇%も安くなったのです。

//////////////////// フォレスト出版 ///



65 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/19(月) 22:16:17 ID:oqynxrNg

/// 競争社会への選択 38 //////////////

 これらの一連の改革は、新たな事業を興し、企業を活性化させるサプライサイド
・エコノミックスとも呼ばれました。そして、この改革こそが一五年後のいま、
見事に花を咲かせ、実を結んで、現在のアメリカの繁栄につながっているのです。
 これだけを見れば、レーガノミックス万歳ということなのですが、しかし、
レーガン政権のこのダイナミックな経済改革は、同時に国民生活に対して
非常に厳しい側面を持っていたことも忘れてはなりません。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



66 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/21(水) 23:37:52 ID:pbG3noB8

/// 競争社会への選択 39 //////////////

        花が咲くまで一五年 - クー

 レーガンの自由化政策の下で、レイオフや大量解雇は日常化していきました。
失業者は厳しい競争と淘汰の世界からはじき出された敗者となり、その
一部はホームレスとして路上にあふれるまでになったのでした。この状況が、
大成功を収めたと評価されるレーガノミックスのもう一つの重大な側面です。

/////////////////////// 1998年刊 ///



67名無しさん@3周年:2005/12/22(木) 00:55:40 ID:t3Ho+Qsp
以前、日本の人気テレビ番組を米国人に見せて彼等の番組に対する反
応を見ようという、北野たけしが司会するテレビ番組があった。いく
つかの人気番組は、米国人にも好評であった。しかし米国人が凍りつ
いた番組が一つあった。幼い子供のお使いを隠しテレビカメラで追っ
た「初めてのお使い」という番組である。日本では「ほのぼの」とし
た番組として根強い人気がある。しかし社会が荒れている米国では考
えられない企画で、米国人は一斉に「クレージ」と叫んでいた。とこ
ろがここ10年間のうちに、日本の社会の方が見事にアメリカ化したの
である。これもアメリカを手本にした社会を創ろうとしている構造改
革派の成果である。

http://www.adpweb.com/eco/eco416.html
68 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/23(金) 22:08:11 ID:FOTygtGq

/// 競争社会への選択 40 //////////////

 ここで私が強調しておきたいことは、一五年以上前に始まったレーガンの
大改革が今日のアメリカの繁栄の基礎を築いたことは間違いないのですが、
その一方で、一部のアメリカ国民には多大な犠牲が強いられたという事実です。
いま、アメリカ経済は新たな飛躍を遂げていますが、その根本にはレーガン
時代の長く厳しい経験が生きているのだということを忘れてはなりません。
 もう一つここで私が指摘しておきたいことは、レーガノミックスの開始に当たって、
レーガン政権は重大な誤りを一つ犯したということです。大減税と規制緩和を
二つの柱とする改革を、レーガン政権はマクロ政策、つまり財政金融政策の
一部だと宣言してしまったのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



69 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/25(日) 20:22:48 ID:oh4fZP0F

/// 競争社会への選択 41 //////////////

 マクロ政策というのは、いま金融政策や財政政策で手を打てば、半年後か
一年後に効果が出るような経済対策です。いま、ある金額の公共投資をやれば、
半年後にGDPがどれだけ増えるか、いま金利を〇・五%下げれば、一年後には
経済はどれくらい成長しているか。つまり、マクロ政策というものは、一年後
から二年後にはその結果がはっきりと出るような経済政策なのです。
 これに対して、レーガノミックスの本質は構造政策です。構造政策とは、
人々のマインドから人生観まで変えてやっと成果が出るという重大な政策変更
なのです。税制が変わって所得税率が低くなりましたと宣伝してみても、
それだけで一国の経済が直ちに動き始めるわけではありません。

//////////////////// フォレスト出版 ///



70 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/27(火) 23:00:24 ID:kGMg4E36

/// 競争社会への選択 42 //////////////

 「そんな有利な税制ができたなら、いま通っている大学院をやめて新事業を
始めてみようか」という成績優秀な大学院生が出現したり、「サラリーマンを
辞めて関心のある分野を勉強し直して、それからその分野でビジネスを
やってみよう」という勇敢で優秀な人々が、たくさん出てくる必要があります。
そのうえ、何年後かにこの人たちが実際に事業に参入して、成功させるという
結果を出さなければ、構造政策が成功したとはいえないのです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




71 ◆ZjSxi4cCRQ :2005/12/29(木) 18:56:51 ID:rsawoBPE

/// 競争社会への選択 43 //////////////

 つまり、マクロ政策と違って、構造政策というのは結果が出るまでにひどく
時間がかかる経済政策なのです。しかし、この二つの政策の根本的な違いに、
レーガン大統領自身が気付いていませんでした。レーガノミックスをめぐって、
一九八〇年代のアメリカで起こった混乱はこのことに大きな原因があったのです。
 マクロ政策だと考えていたレーガン政権内部の人々は、レーガノミックスの
効果がなかなか出ないことに大いに焦りました。レーガン批判派は短期的な
効果が出ないことを指摘して、レーガノミックスは失敗だと主張し双方の間で
泥仕合が繰り広げられたのでした。これは、両サイドともレーガノミックスが
マクロ政策ではなく、構造政策であることに気付かなかったことから起こった
混乱でした。

/////////////////////// 1998年刊 ///



72 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/01(日) 01:06:57 ID:97MIVCey

/// 競争社会への選択 44 //////////////

 レーガン改革から一五年、アメリカではレーガノミックスという構造政策が、
いま見事に花を咲かせています。レーガノミックスの結果が、現在のアメリカ
経済の繁栄です。いいかえれば、構造政策というのは、種をまいてから花を
咲かせるまでに、一五年くらいはかかってしまう大改革だということなのです。
 日本がこれから始めようとするビッグバンは、まさしくこの種の構造政策です。
公共投資を加減したり、公定歩合をいじったりするマクロ政策ではありません。
国民への痛みもあるでしょうし、ビッグバンの成果が出るまでには長い時間が
かかります。日本人はそれらを覚悟してビッグバンを受け入れようとしているの
でしょうか。その点に、私は疑問を感じているのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



73 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/01(日) 19:36:11 ID:97MIVCey

/// 競争社会への選択 45 //////////////

        金持ちを貧乏にしても、貧しい人は豊かにならない - 堺屋

 レーガン大統領に続いて、イギリスでビッグバンに取り組んだのが英国の
サッチャー首相でした。イギリスでは、アメリカよりもっと大胆に、もっと
実験的な改革が行われました。
 サッチャー首相の就任前は、ずっと労働党政権でした。労働党政権の下では、
民間企業の国有化が進められる一方で、高い累進税率が適用され、手厚い
福祉政策が採用されていました。労働組合の力も強く、イギリス経済はいわゆる
「イギリス病」に陥っていました。このイギリスに染みついた社会体質と
経済構造を改革することを公約して、サッチャー首相の新自由主義が登場
したのでした。

//////////////////// フォレスト出版 ///




74 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/03(火) 19:09:21 ID:2FcR2Xrs

/// 競争社会への選択 46 //////////////

 そのサッチャリズムを象徴する有名を言葉があります。「金持ちを貧乏に
したからといって、貧乏人が金持ちになるわけではありません。貧乏人は
ますます貧乏になるのです」というのです。そして、サッチャーさんは首相就任後、
この言葉通りの経済自由化の改革を行いました。その成果が現れたのは、
サッチャーさんが首相になって一〇年後のことでした。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



75 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/05(木) 22:19:21 ID:DKXEU2W1

/// 競争社会への選択 47 //////////////

 このようなサッチャーさんの改革もまた、クーさんのいわれる構造政策だった
ということです。これをマクロ政策だと思った人々は、やはりサッチャリズムの
導入で、一年か二年でイギリス経済が好転すると期待してしまったのでした。
 ビッグバンを考えるとき、それが構造政策の一部なのだということは非常に
重要なポイントです。ジャーナリズムもエコノミストも、ビッグバン開始イコール
早期経済回復だと考えるとひどい目に遭うでしょう。

/////////////////////// 1998年刊 ///




76 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/07(土) 18:45:36 ID:YSlmmbED

/// 競争社会への選択 48 //////////////

        日本人の覚悟を問う - クー

 現在の日本政府首脳もまた、ビッグバンや規制緩和をめぐって、レーガン政権と
同じ間違いをしています。「規制緩和をすれば、〇兆円の需要が出てくるから、
GDPは〇%成長する。だから来年にはこれだけ景気が良くなる」という発言を、
政府首脳が平気でしています。レーガン政権の要人が一五年前に犯したのと
同じ過ちを、日本政府が再び犯しているのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



77 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/09(月) 20:24:00 ID:usBmp5Sc

/// 競争社会への選択 49 //////////////

 これらの発言は、政府首脳が規制緩和やビッグバンが、公共投資や金利
引き下げの代替策であるかのように考えていることを意味します。しかし、
規制緩和がアメリカ経済の牽引車になるまでには、一〇年以上の歳月が
かかっているのです。
 その間の苦労、苦悩、混乱を乗り越える覚悟がないと、ビッグバンの花は
咲かないことを、ここでもう一度強調しておきます。ビッグバンは、それほど
簡単で単純な話ではないのです。

//////////////////// フォレスト出版 ///



78名無しさん@3周年:2006/01/09(月) 20:35:04 ID:09pVWuj/
構造改革をすすめて市場経済を進めるのは正しい
しかしそれだけだと生産性向上が失業を生み出すことも起こる
そこでインフレターゲットが必要になる。

79通貨廃止祈祷師:2006/01/09(月) 22:20:15 ID:XreEt1IP
究極の構造改革。それは通貨の廃止をのぞいてありえない。

ロボットが人間の労働を全て肩代わりすればどうなるか。
ロボットが人間の代わりに食糧や生活必需品を生産し、輸送すればどうなるか。
人間は働かなくても生きていくことができるようになる!

ならば何故人間が働かなければならない?
そして、そうなった時に何故人間が金を稼ぐ必要がある?

そう、通貨を廃絶することはできるのだ。
人間の仕事は全てロボットで代替できる。ならば通貨廃絶を成し遂げるのだ。
80通貨廃止祈祷師:2006/01/09(月) 22:20:59 ID:XreEt1IP
そしてage
81 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/11(水) 21:56:30 ID:5go0fNN4

/// 競争社会への選択 50 //////////////

        成功の第一条件は人材の流動化 - クー

 構造政策としてのビッグバンが成功するために必要不可欠な条件として、私は
三つの条件を挙げたいと思います。これらはいずれも、私のいう長期的構造政策の
重要部分です。第一が「人材の流動化」、第二が「税制改革」、第三が「自己責任原則と
情報公開」です。まず、人材の流動化から申し上げましょう。
 ビッグバンを前に、いま日本には外資系の銀行や証券会社が続々と参入しています。
こうした外資系の会社では、日本人社員の中途採用を積極的に進めているのです。
これらの企業では、能力と業績に応じて人材を待遇する欧米型の雇用システムが、
すでに持ち込まれています。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



82 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/13(金) 21:23:08 ID:UnYdQwIT

/// 競争社会への選択 51 //////////////

 このような外資系企業は、ヘッドハンティング企業を積極的に利用して
人材を得ています。また、日本の金融機関の従業員のなかには、これらの
人材斡旋会社に登録し、積極的に外資系企業に職を求める人々も増えて
いるのです。
 そういう日本人社員の多くは、将来、会社のエースになることを期待
されている三〇代の第一線従業員です。これらの人々が共通して口に
するのは、終身雇用と年功序列に縛られた給与体系への不満なのです。

/////////////////////// 1998年刊 ///



83 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/15(日) 19:03:59 ID:cvJu35yc

/// 競争社会への選択 52 //////////////

 外資系金融機関は、こうした優秀な即戦力を大量に引き抜いて、いまどんどん
活用しています。年俸が何千万円であろうと何億円であろうと、その人がどうしても
必要であり、その人が高給に見合うだけの収益を上げられるとみれば、外資系
企業は積極的に採用に踏み切ります。
 そんな時代が一部では始まっているのに、ほとんどの日本企業は従来の
雇用システムを変えようとはしていません。「わが社の給与体系では、〇〇年
入社の従業員は基本給が〇〇万円、ボーナスは何カ月と決まっています」という
ことになってしまって、優秀な社員をやたらに流出させているのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



84名無しさん@3周年:2006/01/15(日) 19:09:56 ID:EgE1EGp5
ホリエモン主義と社会主義の二者択一なんてナンセンス。
地域や家庭、企業の共同体的側面といった中間的共同体を擁護する部分は大きな政府。
福祉国家の甘やかしにつながる部分は小さな政府。
2ちゃんねるは自称保守主義者が多いけど、経済はダメね。
85 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/17(火) 22:07:19 ID:vtZw/g/O

/// 競争社会への選択 53 //////////////

 つまり外資系に行けば数千万円も数億円も稼ぐことのできるような優秀な
人材は、一方的に外資に流れるだけで、日本企業にとどまることがない
というのが、金融業界の実情です。この点を理解し、日本企業が人材の
流動化時代に対応できるかどうかが、日本版ビッグバンが成功するか
どうかの最大の鍵だ、と私は思います。
 それができなければ、日本企業は外資との競争に敗れるばかりか、
優秀な日本人は日本からも離れていってしまうかもしれません。そうなると
日本社会全体が沈滞してしまうことになります。

//////////////////// フォレスト出版 ///




86 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/19(木) 22:29:03 ID:SQFm/xvX

/// 競争社会への選択 54 //////////////

        「特別」専門職というナンセンス - クー

 日本に来てもう一〇年以上、私は金融界で働いています。その間に、日本人の
ディーラー、トレーダー、ファンドマネージャーなどを大勢見てきました。彼らの
なかには、激変する日々の市場を相手に、素晴らしい成績を上げている優秀な
人々がたくさんいます。本当にたくさんいるのです。
 しかし、いまの日本企業の人事制度の下では、彼らは正当に扱われていません。
どちらかといえば、会社の除け者として扱われたり、例外的な存在として位置
付けられています。彼らが上げている優れた業績が、所属する企業に正当に
評価されているとはとてもいえないのです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



87名無しさん@3周年:2006/01/21(土) 16:25:22 ID:uYZoruyW
すごく興味深いテーマなのに寂れてるな
88 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/21(土) 21:34:25 ID:4Gm9tJOE

/// 競争社会への選択 55 //////////////

 他人のことはともかくとしても、現に私自身がそういう例外的存在として
野村総研に勤務しています。私の報酬はもちろん年俸制で、職種上は
「特別専門職」ということになっています。つまり、私は会社にとって「特別」な
存在なのです。
 こういう扱い自体が、まったくのナンセンスだと私は思います。むしろ年功序列
賃金のサラリーマンという存在自体が、私にいわせれば「特別」なのであって、
世界的な標準から見れば、私のような形が普通なのです。何も特別な技術を
持っていなくて、会社のなかにいるだけで世の中をなんとなく渡っている
サラリーマンこそが、これからの時代では問題になる人種なのだと思います。

/////////////////////// 1998年刊 ///



89名無しさん@3周年:2006/01/21(土) 21:36:58 ID:z8MlxWaE
そういう特別な人間を基準に社会制度を決めるわけにはいかんのよ。

1%以下が有能だとしても人間の50%は凡庸で、50%は無能なんだから。
そして有能な人間だけでは社会は成立しない。
90名無しさん@3周年:2006/01/22(日) 00:14:03 ID:qPGZZGfK
◆ZjSxi4cCRQ って荒らし?

seiji:政治[レス削除]
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/saku/1072660391/l50
91名無しさん@3周年:2006/01/22(日) 18:04:36 ID:g438Ou+a
貧富の差が広がれば日本が普通の国になるのは当然。
もともと戦後20年間ぐらいの貧しい時代には
凶悪犯罪の犯罪率もいまの3倍ぐらいあった。
それが総中流になるにつれ急激に減少して世界で飛びぬけて安全な国になった。

●一億総中流でいいんだよ。

アメリカなんて銃のせいもあるが、殺人発生率は日本の9.9倍。
中国の6.4倍より酷い。強盗も似たようなもん。極貧層の多い後進国はさらに酷いはずだ。

●貧富の差の拡大=普通の国になることで【裏で失うもの】をもっと
日本人はシビアに真剣に考えるべき。

国民寿命分布だって、日本だけが異常な形をしてる。
極端に集中してんだよね。他の国は先進国ですらバラバラ。
要するに普通の国では50で頓死するやつがたくさんいるかわりに、90までいきるやつもいる。
日本は性別ごとプラスマイナス3歳の範囲にほとんどが集中している。
世界中で日本だけが完全に特異な形をしてる。
そして日本が世界一の長寿国になった。
アメリカなんて最近ますます貧富差が開き、極貧層の膨大な頓死で、平均寿命国際順位で
現在31位まで下落。一人当りのGNP10分の1のキューバにさえ抜かれています。

皆さん、犯罪そのものが起こらないよき時代の日本に戻しましょう。それに勝るものはありませんから。
世界中で本当にたった1国、日本のみが作り上げることが出来た驚異の社会。
それは決して後向きの考えではありません!

【マトメ】
@世界一長い寿命    
A世界一低い犯罪率
これらは「一億総中流」が完成した1980年代に達成されました。
殺人犯や強盗殺人犯、さらにレイプ犯発生率も、みんな貧しかった昭和30年代には今の3倍近くもあったんですよ。
夜中も安心して歩けるのは、世界中でこの日本だけです。
92名無しさん@3周年:2006/01/23(月) 12:32:12 ID:PoE0Yn1n
>>91
一億総中流な社会を作るために必要なことは何?
そのためのリスク・コストは?

理想を高く持つのはいいとして、そのために現実の
社会が崩壊するような事になったら本末転倒。

ただまあ俺も一億総中流な時代がくればいいとは思うよ。

93名無しさん@3周年:2006/01/23(月) 12:43:56 ID:f6DCPczy
>>92
地域のコミュニティの復活と個々の欲を抑える事では?
地域社会は「世間体」という常識を生み出していたのでは。
日本が変わった理由はメディアによる「倫理観」「貞操観」
の破壊と美容技術の進歩による自由恋愛。
昔の日本人は喪男が多かったため自然と常識が形成されたいた。
よってもてるのは一部の池面のみであった。
だが現在ではかなりの不細工でも髪型や染髪により
多少はモテるようになった。
94 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/24(火) 21:58:50 ID:e0zQGMT6

/// 競争社会への選択 56 //////////////

        労働市場が規制緩和を支えた - クー

 ビッグバンといえば、金融界だけの話だと思われますが、レーガンと
サッチャーのやったことは、金融だけでなく、税制から全産業分野での
規制の撤廃など、あらゆる方面に及んでいます。その結果、従来の規制の
なかに安住していた人々が、大変な目に遭ったことはすでにお話しした
通りです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



95 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/25(水) 21:41:26 ID:ZFGS0lSh

/// 競争社会への選択 57 //////////////

 しかし、この点でアメリカ人やイギリス人にとって幸いだったのは、両国の
労働市場の流動性が非常に高かったということでした。つまり、従来の職場を
失った人々にも、セカンドチャンス、サードチャンスが与えられたのです。自由な
労働市場で次の職場が探せたし、また次の職場が現実に彼らに提供されました。
このように労働市場の流動性が高かったことが、両国の規制緩和を可能にした
という面も少なくないのです。これは労働市場に流動性のない日本を見れば
一目瞭然です。

//////////////////// フォレスト出版 ///



96 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/27(金) 23:27:45 ID:Y3w6+CuR

/// 競争社会への選択 58 //////////////

 例えば日本では、社債の発行をめぐる銀行業界と証券業界の争いが
ありました。最近の規制緩和では、従来は証券会社だけに認められていた
社債発行の幹事会社の地位を、銀行にも認めるという動きになっていますが、
この一点について、日本では数十年にもわたって両業界が紛争を続けて
きました。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///




97名無しさん@3周年:2006/01/28(土) 05:50:46 ID:jzmsxC1d
勝ってるのがパチンコやサラ金というところが気にくわねぇ。
マトモな製造業とかメーカーなら納得もするが、

法のグレーゾーンを利用した姑息で狡猾な高利貸や博打が大金持ちかよ。

金融経済政策の失敗確定だな。
98 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/29(日) 20:29:50 ID:Lx2mOAWe

/// 競争社会への選択 59 //////////////

 アメリカでは、確かに証券業界と銀行業界のトップ同士が、この問題を
めぐってワシントンでさや当てを演じましたが、しかし、実際、証券会社の
現場で社債発行業務に携わっているトレーダーやディーラーは、この紛争を
涼しい顔をして他人事のように眺めていたのです。
 彼らにとっては、もし銀行が社債発行業務に参入することになるのなら、
銀行に転職すればよいのです。社債発行業務のプロとしての技術さえ
持っていれば、向こうから引っ張ってくれます。規制緩和が行われようと
行われまいと、プロであるかぎりは自分の職は絶対に大丈夫なのです。

/////////////////////// 1998年刊 ///



99 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/01/31(火) 21:45:56 ID:ISL7GySO

/// 競争社会への選択 60 //////////////

 しかし、日本の場合は事情が違います。証券会社で社債発行を扱っている
人は、その仕事を銀行に取られてしまったら、やることがなくなってしまいます。
日本では簡単に転職出来ないからです。だから証券会社は社債発行の
規制緩和に徹底的に反対します。
 社債発行の取り扱い権限を銀行に認めるかどうかというのは、金融全般の
規制緩和にとっては小さな問題に過ぎません。そんな小さな規制緩和さえ
日本でなかなか進まないのは、その背景に労働市場の閉鎖性が存在
しているからです。
 この例を一つだけ取ってみても、ビッグバンと労働市場の流動化は
裏腹の関係にあることが分かると思います。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



100 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/02(木) 21:22:33 ID:zuisplHR

/// フォレスト出版 /////////////////

未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実、 単行本: 301p
堺屋 太一 , リチャード・C. クー, R.ターガート マーフィー, ピーター タスカ 著
フォレスト出版; 1998年発行; 価格:¥1,680 (税込)、ISBN: 4894510537

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894510537/qid%3D1061130502/249-7443361-9736338
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%96%A2%97%88%82%CD%82%A2%82%DC%8C%88%82%DC%82%E9
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01573007&volno=0000
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30419875
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000981415/

//////////////// 絶賛発売中!///



101名無しさん@3周年:2006/02/02(木) 21:26:13 ID:xL6tzopy
>>99
アフォか。米国では景気循環に合わせてクビ切られるやんけ。
会社に登録だけしといて仕事待ちしてる「非失業者」。
102 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/04(土) 18:45:06 ID:FqvTT01r

/// 競争社会への選択 61 //////////////

        年功序列の「美徳」は終わる - 堺屋

 クーさんがいまいわれたことを考えてみますと、ビッグバンは金融業界
だけではなくて、あらゆる産業分野に及ぶ問題を含んでいることになりますね。
 例えば、世界の航空産業では規制緩和が進んで、新規参入が続々と行われ、
旅客を運ぶ飛行機を、誰が飛ばしてもよいという時代に現実に入りつつあります。

//////////////////// フォレスト出版 ///



103 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/05(日) 17:31:53 ID:YyJM854T

/// 競争社会への選択 62 //////////////

そのなかで、かつて世界一の航空会社であったパンアメリカン航空が倒産して
市場から姿を消し(その後同名の企業が米国国内線で復活)、他の大手航空会社も
離合集散を続けています。航空会社だけでなく、陸運産業についても規制を次々に
外していって、大きな市場変動が起きているようです。その結果、確かに消費者に
とっては良いことがたくさん起きています。航空運賃は大幅に下がりました。
自由化の進展で心配された航空機の事故率もかえって下がっているようです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



104 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/06(月) 21:47:04 ID:mS/+5Dto

/// 競争社会への選択 63 //////////////

 何もかも良いことずくめのようですが、ただ一点だけ困ったことも起きています。
所得格差の拡大、つまり貧富の差が大きくなっているということです。アメリカでは、
かつて所得階層の上から四〇%の人々が総所得の約六〇%を取り、残りの
六割が残りの約四〇%を取っていたといわれます。その意味では比較的平等だった
アメリカ社会ですが、九〇年代に入ってこの分布は大きく変わってしまいました。
いまでは、上の二〇%がアメリカの総所得の約半分を取り、八〇%の人々が
残りの半分を分けるという状態にまでなってしまったのです。

/////////////////////// 1998年刊 ///



105名無しさん@3周年:2006/02/06(月) 23:02:38 ID:w/lw6i3M
生産性は向上しておらず、日本経済も衰退傾向にある中、
国内で所得移転が下層から上層へと進める方向へシフトしている。
悪いばかりではないか。

負け組の所得を減らして勝ち組の所得だけに集めることで
日本経済が全体としてよくなると言えるのか。

高度成長、バブルなどの時には総中流体制で上手くいっていたが、
勝ち組優先体制だったらそのさらに上をいけていたのだろうか。

景気が良ければ、総中流体制でも良かったわけで、景気が悪くなったからといって、
総中流体制にその原因を求めるのはおかしい。

景気悪化の原因は勝ち組優遇体制ではなかったせいなのだろうか?

関係がないではないか。
日本の景気は世界経済の流れの中、他国との国際競争力との関係での話なのに。

野球で言えば、一人のスター選手に10億円あげるが、他の選手の年俸は削って
1000万円500万円300万円とどんどん下げて一人だけ極端に
年俸高くするようなもので、そのような体制は全体としてのチームの
競争力を高め、「俺もあの選手みたいに10億円もらえるように頑張ろう」
などと努力意識が高まるのだろうか?
むしろ全体として給料が下がる選手の士気が低下し、
やっても報われないと感じる人が増えて競争力も下がるのではないだろうか?

人間が生きるのにそれほど極端な金は必要はなく、またやる気を出したからと言って
向上する生産性、能力にもある程度の限界があるとすれば、
より多くの人々のやる気を引き出すことが、全体としてのチームの
やる気向上、活性化につながるわけで、極一部の者にだけ高給を取らせる体制は
全体としてのチームの活力低下につながるはずだ。
勝ち組優先体制は間違っており、日本の生産性を向上させるためにも国益のためにもならない。
106名無しさん@3周年:2006/02/07(火) 01:41:35 ID:gME6QbRu
中産階級が増える中国では民主化への圧力となるとも
言われていますが、日本では中産階級を意図的に減少させる
政策をとるということほあ、民主化の後退、一部の者による
支配という構図になるわけですが。
貧富の格差は税制や規制その他の国策次第なのに、
一部のものだけに大金が集まるようになり、
多くの者が貧するようになると、
国民の大多数にとっての虐げられているという不公平感だけではなく、
そうした一握りの極端に力を持った者にとっての自分がこれだけ
金を持ち力を持ち納税しているのに一人一票では不公平だ、悪平等だ
などと逆の不平感さえもたらし、結局さらに格差をつける社会へと突き進んで行きかねず、
ひいては貧乏人のくせに、無能のくせに発言権などあると思うななどといって
人間の基本的人格価値の平等に基づいた平等原理、
民主社会の後退した圧制貴族的国家となってしまいかねない。
平等原理の追求は国家の理想であるはずであり、
小泉改革はおかしい。
107 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/07(火) 21:54:44 ID:L3fPW9Dq

/// 競争社会への選択 64 //////////////

 銀行員として安定した給与を得ていた人が、銀行が倒産したりリストラの
対象になったりして次の職場を探さなければならなくなる。そうすると、前の
職場よりも給与の安いところに行かなければならない。アメリカではそういう
ケースはたくさんありますが、これからは日本でも増えていきます。
 もちろん一方では、良い業績を上げているトレーダーやディーラーは、給料が
これまでの何倍にもなることもあるでしょう。クーさんのおっしゃる労働市場の
流動化のなかで、こうした所得格差はますます広がってくると思います。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



108 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/08(水) 22:22:24 ID:JSZXOkkm

/// 競争社会への選択 65 //////////////

 長い間、日本の年功序列、終身雇用という雇用システムは人情味あふれる
美しい雇用形態で、日本という国の美徳なのだという認識がありました。
 しかし、考えてみると、これは一八歳か二二、三歳で選んだ職場に生涯
封じ込められる、この選択を誤れば大きな不利を背負わねばならない残酷な
システムでもあるわけです。安定のためには職場での苦痛と適材適所の
再配置を諦めねばならない終身雇用制が、本当に人間的なのか考え直さなければ
ならない。そうしないことには、ビッグバンが導入された後の自由競争の
世の中にはついていけないことになります。

//////////////////// フォレスト出版 ///



109名無しさん@3周年:2006/02/08(水) 22:27:06 ID:dLhO0axB
4676フジテレビジョン
平均年収1567万円(39.8歳)
http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/4676.html

4754トスネット
平均年収217万円(39.1歳)
http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/4754.html
110名無しさん@3周年:2006/02/08(水) 23:15:30 ID:AYsM4jOc
上場企業平均給与ランキング

順位 社名 年収(万円) 平均年齢
1 フジテレビジョン 1,567 39.8
2 朝日放送 1,526 39.5
3 ミレアホールディングス 1,499 42.2
4 日本テレビ放送網 1,462 39.6
5 TBS 1,443 43.5
6 スパークス・アセット・マネジメント投信 1,434 35.2
7 電通 1,380 39.3
8 テレビ朝日 1,358 41.1
9 キーエンス 1,334 31.9
10 博報堂DYホールディングス 1,279 47.7
http://www.planbiz.info/blog/archives/20051101_010844.php
111名無しさん@3周年:2006/02/08(水) 23:19:16 ID:8i4VpCZa
日本最大の既得権集団は、テレビ局である。

池田 信夫(著)  『電波利権』  出版社: 新潮社、714円(税込)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106101505/503-1877322-7889529
新潮新書: 186 p ; ISBN: 4106101505 ; 発行年月 : 2006年01月

それは放送局が免許制度によって守られているため、既存の局を買収するしか
放送事業に新規参入する手段がないからである。
 日本でテレビ放送が始まったのは1953年。それから50年以上もたつのに、倒産も
買収・合併も事実上一つもないという業界は、他にない。技術が成熟しているため、
テレビ局は新しい設備投資も大して必要なく、かといって配当による利益の株主還元
にも消極的なため、多額の現金預金を抱え込んでいる。見る人が見れば、買収の
条件がそろっているのである。(本書から)

目次
第1章 浪費される電波
第2章 テレビ局を覆い続ける「田中角栄」の影
第3章 政治に翻弄されたハイビジョン
第4章 地上デジタル放送は「平成の戦艦大和」
第5章 NHKは民営化できる
第6章 携帯電話「標準化」をめぐる攻防
第7章 無線インターネット革命の夜明け
第8章 電波開放への道
第9章 通信と放送は融合できるか
第10章 電波社会主義を超えて
112名無しさん@3周年:2006/02/08(水) 23:30:23 ID:AYsM4jOc
上場企業平均給与ランキング

順位 社名 年収(万円)
1 フジテレビジョン 1,567
2 朝日放送 1,526
3 ミレアホールディングス 1,499
4 日本テレビ放送網 1,462
5 TBS 1,443
6 スパークス・アセット・マネジメント投信 1,434
7 電通 1,380
8 テレビ朝日 1,358
9 キーエンス 1,334
10 博報堂DYホールディングス 1,279
http://www.planbiz.info/blog/archives/20051101_010844.php
113名無しさん@3周年:2006/02/08(水) 23:59:28 ID:a81QM0jO
駅前にあんな金貸しの看板が幅を利かせてる国が
とてもすばらしい国とは思えないが。
テレビ・雑誌・スポーツ新聞はサラ金だらけだ。
114名無しさん@3周年:2006/02/09(木) 00:09:08 ID:Nj26l100
政治家へのわずかな献金で数千億数兆円の国民の金が
朝鮮系サラ金へ流れているから、サラ金が野放しにされてきたわけだ。

日本の政治家は数千万や数億のはした金がサラ金から
もらえたからといって、それが個人レベルでは大金であっても、
日本という国家全体での金を動き、人々の生活を考えれば
サラ金は明らかに有害であり、
利息の元本への組み入れの禁止、
元利含めた返済金の総額の法定をするべきだ。
たとえば年利10%と決めたら、100万円借りても2年経とうが3年経とうが
返済すべき額は110万円で済むことになり、債務者も更生しやすい。
これが次々に利息を元本に組み入れることを容認していること、及び
元利合計返済額に上限がないことから雪ダルマ式に元の小額債務が
膨らんで行き、更生不可能な多重債務者となって搾取され続ける
道を歩む事になり、結果政治家のもらったわずか数千万〜数億、数十億程度の
金にめがくらんでサラ金に甘い政策をとったことが、
はるかに大きな国益、国民利益の損失をもたらしてしまい、
国政上の失政となっているわけだ。
115 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/09(木) 21:52:38 ID:vH/nF8Jd

/// 競争社会への選択 66 //////////////

        東京市場はウィンブルドン化する - 堺屋

 ビッグバンを行うことによって、日本の金融界にどのような変化が起こるのかが、
これから大きな問題になると思います。その点で興味深いのは、イギリスで
いわれているロンドン市場の「ウィンブルドン化」の問題です。
ご承知のように、ウィンブルドンはテニスの全英オープンが開かれる競技場です。
全英オープンは世界のテニス界一の古い格式を誇る大会ですが、そこで活躍
するのはアメリカ人やドイツ人ばかりで、競技場を提供しているイギリスの選手
(プレーヤー)は、ほとんど決勝戦には出てこない。この状況が、ビッグバン後の
ロンドン金融市場にそっくりだといわれているわけです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



116 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/09(木) 22:53:38 ID:vH/nF8Jd

/// 競争社会への選択 67 //////////////

 確かに、近年のロンドン金融市場はウィンブルドン化しています。ロンドン市場
そのものは非常に活況を呈していて、高い技術を背景に、いまではイギリスの
GNPの一五%くらいを金融業で稼いでいるといわれます。東京市場などと比較
しますと、非常に高い収益を上げているといえるでしょう。
 しかし、ロンドン市場で大活躍しているのは、アメリカ、ドイツ、スイスといった、
イギリス人から見れば外国の銀行ばかりなのです。イギリス生まれのイギリスの
銀行は、かなりの数が買収されたり倒産したりで姿を消して、その数は減りました。

/////////////////////// 1998年刊 ///

117処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/02/09(木) 23:03:27 ID:5Rzo47Ca
弱者に対しては護送船団を認め、強者に対しては市場開放を
求める。これがフェアがやり方だな。
118反資本主義:2006/02/09(木) 23:05:16 ID:E22Xipjb
完全平等主義を貫けば良いのだ。

資本家をコロセ!、みなごろしにしろ!
119処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/02/09(木) 23:07:05 ID:5Rzo47Ca
「橋のない川」読んでねえなぁ・・・。
120 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/10(金) 21:51:49 ID:/Hep5aAo

/// 競争社会への選択 68 //////////////

 ビッグバンに踏み切った後の日本市場を考えますと、ロンドン市場と
同じことが起こる可能性が非常に高いと思います。東京市場そのものは
ビッグバンで活気を帯びるかもしれないけれども、自分たちの銀行、
自分たちの証券会社が消えてなくなるのではないか、そういう危惧を
日本の金融機関は強く持っています。そして、その危惧通りに事態が
進展する可能性は、非常に高いといわざるをえないのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



121名無しさん@3周年:2006/02/10(金) 21:57:16 ID:NTK0yLXn
日本人は足して二で割る天才。資本主義と共産主義の中間が得意。いいとこどり。
122名無しさん@3周年:2006/02/10(金) 21:58:43 ID:HzdgFWJ6
賛成!
123名無しさん@3周年:2006/02/10(金) 22:26:00 ID:DqA8UaK5
阿保らしくてあまり言う気にもならんが、
問題は、結果平等主義か、機会平等主義かの問題だよな!!
機会平等主義は、誰でも国会議員に立候補できる、誰でも漫画家になれる
誰でもプロ野球の選手になれる、なれるかどうかは別にして、なろうとすることに
障害は無い、ということだね。才能がなければ駄目だけど。
しかし結果平等主義とは、全く才能が無くても、最高の才能を持っている人と同じ
報酬を、というのが結果平等主義でしょう?!!
市場原理とはなんだ?
例えばライブドアでいうと、最終的に一万分割してるでしょう。まともな会社は一万分割する
ということは配当を一万倍払うと言うことだよ。普通の会社は、配当性向は50%前後だよ。
と言うことは、まともな会社だと2倍増資すると配当金を払えなくなるのが普通。
それを承知で、一万分割の株を買ったときに結果平等で結果を保証せよ、と言ってるのと同じだね。
こんなこと馬鹿馬鹿しくて、話しする気にもならないよね。
無配の会社の株を買ってる人は、配当を期待して買ってる人ではないのだから、ライブドアが潰れようと
なにしようと自己責任でしょう。それを保障しろと言うこと??
結果平等主義は共産党の主張だね。人間を冒涜する。
124 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/10(金) 22:46:25 ID:/Hep5aAo

/// 競争社会への選択 69 //////////////

        日本人が働く外資系企業と、すでに外資化している日本の優良上場企業 - クー

 自分の国の銀行、自分の国の市場という考え方も、ビッグバンの進展とともに
やがて消えていくのではないでしょうか。確かにロンドンで活躍しているのはアメリカや
ヨーロッパ大陸の銀行が多いのですが、そこで働いているのはイギリス人です。
アメリカ系の金融機関といえども、実際にそこで働いているアメリカ人は、ここに一人
あそこに一人という程度に過ぎません。
 アメリカ系の銀行であろうと、ドイツ系の銀行であろうと、実際にそこで働いている
イギリス人は高い収入を得て、イギリスのGDPに貢献しています。また、その収入から
イギリス国家に納税しています。アメリカ資本の銀行であっても、実際にはイギリス経済に
大いに貢献しているのです。

//////////////////// フォレスト出版 ///



125 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/11(土) 20:17:10 ID:Bndvz37o

/// 競争社会への選択 70 //////////////

 ロンドン市場のビッグバンによって、イギリス人の雇用機会が増え、さらに
イギリス政府の税収も増えている。ですから、イギリスの国自体にとって
それはそれで良いことではないでしょうか。
 日本人はとかく外資系企業と日本企業を区別して考えたがるのですが、
これからの時代にはそういう区別はそろそろ意味がなくなってくると恩います。
外資系企業といっても、そこで実際に働いている人たちの大半は日本人です。
しかも、最近の日本の株式市場では、この数年一貫して日本株を買ってきたのは
外国人投資家ばかりでした。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///

126 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/11(土) 22:18:31 ID:Bndvz37o

/// 競争社会への選択 71 //////////////

 その結果、いま起こっている事態は、一般には日本企業だと思われている多くの
国際優良銘柄のほとんどを外国人が持っているという事態です。日本には企業系列や
銀行グループなどによる株式の持ち合いがありますから、外国人の株式所有が
過半数に達している大企業はありませんが、いわゆる浮動株だけを取り上げれば、
六割以上が外国人所有という企業はもう珍しくないのです。
 やがて、株式の持ち合いが徐々に解消され、過半数が外国人所有という企業も
現れてくるでしょう。そういう企業が次々と出てきますと、この会社は日本企業
なのか外資系なのか、どっちなんだということが問題になってきます。会社を誰が
所有しているかではなく、これらの会社が日本経済に本当に貢献しているかどうか
だけが重要になってくるのだと私は思います。

/////////////////////// 1998年刊 ///



127 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/12(日) 17:26:19 ID:HeFUyy40

/// 競争社会への選択 72 //////////////

 堺屋さんが指摘されるように、東京市場のプレーヤーがほとんど外国人になる
可能性は否定できません。しかし、そのような外国人プレーヤー(外資系金融機関)が
日本の年金のリターンを上げ、日本人の生命保険の配当率を上げることに
成功するならば、それらの企業は、日本人と日本経済のために良い仕事を
しているといえるでしょう。
 外資系金融機関は高齢化社会を迎えた日本経済のために、大きな貢献を
することになると私は予測します。対論の最初でも述べましたように、金融業
(資産運用)がますます重要になる時代に、外資系金融機関がその点で日本経済に
貢献できるならば、それは歓迎すべきことであっても排斥すべきことではないと
思うのです。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



128名無しさん@3周年:2006/02/13(月) 18:38:00 ID:RwoTaTtE
念仏!!!
129 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/13(月) 22:05:10 ID:Jx5pTZUS

/// 競争社会への選択 73 //////////////

        プレーヤーより観客が重要だ - 堺屋

 日本経済、日本国民への貢献が、ビッグバンを考える際の大きなポイントですね。
全英オープンには、選手だけではなくて観客もいるのです。
 金融の世界でいえば、金融機関が選手、一般の預金者やお金を借りる一般企業が
観客です。この観客の立場からすれば、選手が外国人であろうが日本人だろうが、
自分たちにとっておもしろい試合を見せてくれればよいということになります。
 おもしろい試合といえば、預金者にとっては、高い利率、保険者にとっては高い
配当でしょう。また、借り入れる側にとっては、新規事業を起こそうとするときに、
土地担保がなくてもお金が借りられるのかどうかという問題です。
 日本経済全体を考えれば、選手より観客のほうが重要なのはいうまでもありません。

//////////////////// フォレスト出版 ///



130名無しさん@3周年:2006/02/13(月) 22:11:41 ID:dgagZ4Xi
インタゲを前提にした市場経済が良いと思う
今、日本では格差が問題になっているが
2〜3%のインフレになれば
底辺はだいぶラクになるだろう。
131 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/14(火) 21:49:46 ID:DHilVZXm

/// 競争社会への選択 74 /////////////////

        日本企業が東京金融市場を見捨てている - クー

 東京市場のウィンブルドン化についてもう一つ付け加えておきたいことは、
いまや日本企業自身が日本を見捨て始めているという事実です。
 ご承知のように、ここ数年間、日本の金利は世界一低い水準になっています。
こんなに金利が安いのですから、日本国内で設備投資をしようとする日本企業が
どんどん出てくるのが当然ですが、実際にはそうはなっていません。
 このところ日本企業が投資を集中しているのは、東南アジアやアメリカなどの
海外ばかりです。「たとえ金利が安くても、こんな高コスト社会にはとても投資できない。
競争にならない」というのが、日本企業の本音になっています。

//////////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



132 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/15(水) 21:22:08 ID:2DxK/e2+

/// 競争社会への選択 75 //////////////

 金融面でも同じことが起こっていて、日本企業が円建ての社債を発行するのに
東京市場ではなく、わざわざルクセンブルクなどのヨーロッパで発行しています。
ルクセンブルクのほうが、祉債発行コストが圧倒的に安いからです。社債発行市場
としても、日本企業が東京市場を見捨てているのです。
 株式市場でも同じです。前述したように、バブル崩壊後、日本の個人投資家、
事業法人、機関投資家は、一九九一年から毎月毎月日本の株式市場で売り越し、
外国人投資家だけが買い越しです。つまり、日本人投資家もまた東京株式市場を
見捨てているということになります。
 世界のなかで日本経済や日本市場が活力を保ちながら生き残ろうとするためには、
まず日本人を引き寄せなければならず、それには改革は避けて通れないと思います。

/////////////////////// 1998年刊 ///



133 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/16(木) 21:59:43 ID:e8SXvwd7

/// 競争社会への選択 76 //////////////

        活カを奪う所得税と法人税 - 堺屋

 クーさんはビッグバン成功への第二の条件として税制改革、大幅減税を挙げて
おられます。確かに、日本の所得税、法人税の税率は、諸外国と比べて非常に高い、
高すぎるというのがみなさんの実感だと思います。
 九七年の六月には、経済団体の首脳が税制の抜本的見直し、特に法人税の
大幅な減税を橋本総理に要求しました。また、経団連の豊田元会長は法人税の
一〇%引き下げを、繰り返し政府に要求してきました。

//////////////////// 価格:¥1,680 ///


134 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/16(木) 23:28:13 ID:e8SXvwd7

/// 競争社会への選択 77 //////////////

 実際、欧米諸国に比べて日本の法人税率は突出して高い、日本企業は国際競争力を
失ってしまうというのが税率減要求の根拠になっていますし、私自身もその意見には
賛成です。これでは、日本企業の国際競争力は弱体化する一方です。
 この高い税金から逃れるため、日本企業が外国に流出するのではないかということを、
私は真剣に懸念しています。将来の日本を考える場合に、税制の問題は非常に
重要な要素になっているといわざるをえません。
 所得税についていえば、日本は所得の高い個人からより多くの税金を取る、いわゆる
累進性の高い税制を採用しています。この累進課税は、一方では日本人相互間に
存在する所得格差を縮め、より平等な社会を実現する機能を果たしてきたのですが、
他方では高い所得を得ようと努力する個人の活力を奪うという問題もあります。

////////////////////// 絶賛発売中 ///



135名無しさん@3周年:2006/02/16(木) 23:38:27 ID:h+IfSrj3
法人税を安くして個人所得税を元の税率を元に戻す。これが正解。
「高い所得を得ようと努力する個人の活力を奪うという」という
論理はある意味では理解できるが、恐らくオーナー企業・個人自営業者
に限られる。法人税の軽減は日本企業の開発力・競争力には必要だね。
宗教団体・特殊団体の収益事業の軽減課税も問題だね。布施等の非課税は
現状でも良いが。(信仰の自由と言う範囲内で)
136 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/17(金) 21:11:59 ID:ocjYC72q

/// 競争社会への選択 78 //////////////

        いまの税制では外為法改正は機能しない - クー

 堺屋さんの指摘される通りです。金融ビッグバンが始まり、企業や個人がリスクを
取ってでも高い収益を獲得しようとするのがこれからの時代です。リスクを取って
収益を競うという時代に、現在のような高い法人税率、所得税率が存在していれば、
日本人選手はスタートラインに着く前から負けてしまっているようなものです。
私がビッグバンを成功させる条件の第二に税制改革を挙げるのは、この点が間違いなく
日本経済再生の大きな阻害要因になっているからです。例えば、九八年四月から
実施された外為法改正によって国内の投資家が得られるメリットのかなりの部分は、
国内の不利な税制によって相殺されてしまいます。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



137名無しさん@3周年:2006/02/17(金) 21:24:23 ID:KAJQYNRp
国税 朝銀融資1兆円どこに消えた 返還を求めよう!
138 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/18(土) 18:09:01 ID:Nlf3eevx

/// 競争社会への選択 79 //////////////

 外国為替取引の自由化でビッグバンが始まると、海外の高い利回りを求めて、
個人や法人の資産が一斉に海外に流れるのではないかと、一部の人は予測
しています。その結果、為替は円安傾向に流れ、ますます海外への預金流出が
止まらなくなるのではないかと心配している人もいるようです。
 また、このような傾向を期待して、外貨預金を始めている人もいます。しかし、
税制面から見てみますと、そのような心配や期待は当たらないと私は思います。

//////////////////// フォレスト出版 ///



139 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/18(土) 21:46:12 ID:Nlf3eevx

/// 競争社会への選択 80 //////////////

 日本の税制では、海外に預金口座を持ちますと、それを税務署に申告しなければ
ならないことになっています。そのうえ、海外で得られた利子所得は総合課税の対象に
なりますから、お金持ちであればあるほど一番高い六五%の税率(国税・地方税の
合計)で課税されることになります。そうであれば、外国で預金を持つことは、少々
金利が高くても、お金持ちにとってそれほど魅力がないのです。
 国内での預金利子であれば、二割の源泉分離課税だけで済みますし、申告の義務も
ありません。お金持ちの人たちは、自分たちの利息収入を税務署に知られるのを一番
嫌がりますから、みんな申告をしたくないのです。そうしますと、いくら外貨取引が
自由化されても、現在の税制が残っているかぎり、大きな金額のお金が日本から
流出するとは私にはとても思えません。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



140名無しさん@3周年:2006/02/19(日) 14:00:43 ID:vlqbClRU
2月22日、竹島の日
『嫌韓流2』ついに発売!

45万部のベストセラー『嫌韓流』をまだ読んでないやつは、今のうちに買って読んでおこう
141 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/19(日) 20:23:51 ID:1WXnxIQN

/// 競争社会への選択 81 //////////////

        日本にベンチャーキャピタルが存在しない理由 - クー

 また、日本の金融機関が、新規参入者や新しいビジネスを始めようとする人たちに
非常に冷たいということが、以前から指摘されていました。もちろんいまは、それに
加え金融機関の貸し渋りが、大きな問題になっています。
 この貸し渋り問題が発生した根本原因は、いったいどこにあるのか。不良債権に
苦しむ金融システムに問題があることは間違いありません。株安と不良債権の処理で
株の含み益がなくなってしまい、金融機関としてリスクを取る体力がなくなってしまった
のです。また、円安で邦銀が海外で持っているドル建て資産が円換算で急拡大してしまい、
多くの銀行が自己資本比率を満たせなくなったことも一因といえます。これらの
外部要囚で貸し渋りが始まる前からも、多くの中小企業は新しいビジネスをやりたくても
なかなか銀行がお金を貸してくれないことを問題視していました。

/////////////////////// 1998年刊 ///


142名無しさん@3周年:2006/02/19(日) 21:05:06 ID:T8yrq1MX
>>138
今年の円高の最高値予測は年末1ドル98円と投資情報で出ている、
ユーロは135くらいまでしか下がらないだろう。

もちろんはずれることもあるが、市場というものは何でも先取りするから
短期金利が上がるという思惑だけでとんでもなく円は上がるよ。
143 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/20(月) 21:07:11 ID:UYgk1RxI

/// 競争社会への選択 82 //////////////

そしてその背景には、リスクを取ることを嫌う日本のサラリーマンが、金融機関を
動かしているという問題があるのです。しかし、よくよく突っ込んでこの問題を
考えますと、税制もまた一つの大きな背景として浮かび上がってくるのです。
 いま目先の課題として自己資本の充実が優先するとはいっても、銀行は本来
お金を貸すのが仕事です。良い貸出先には、喜んで融資をしたいのです。実際、
各銀行の頭取は「優良貸出先を探してこい」と号令をかけていますし、第一線の
銀行員はそういう企業を探して毎日営業に歩いています。
 いかに深刻な不況状態とはいっても、銀行融資を求める優良企業はそこここに
見つかります。営業マンは喜んで支店にそういう案件を持ち帰るのですが、
たいていは支店長レベルで潰されてしまいます。それはなぜでしょうか。

//////////////////// 価格:¥1,680 ///



144名無しさん@3周年:2006/02/20(月) 21:08:58 ID:Skq6aHqY



格差感じたのは鳩山なんですけどプ。


145 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/20(月) 22:59:42 ID:UYgk1RxI

/// 競争社会への選択 83 //////////////

 優良貸出先を見事に育て上げ、何年後かに大きな会社にして、自分の銀行が
メインバンクに納まることになれば、銀行マンとしてこれ以上の喜びはありません。
また銀行マンとしては、会社に貢献する大手柄を挙げたことになります。
 しかし、最初にこの融資を決断した支店長が、融資の成功によって得られる利益と、
失敗したときの損失を厳密に計算すると、大手柄を挙げようとすることは必ずしも
得策ではないのです。現在の人事システムや減点主義中心の給与システム、そして
現在の税制の下では、名もない小さな会社に融資をする決断は、サラリーマン銀行員
にとってまったくペイしないというのが実情だと思います。リスクの高さに比べて、
リターンが少なすぎるのです。

////////////////////// 絶賛発売中 ///



146 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/21(火) 21:21:48 ID:wUvKhbsx

/// 競争社会への選択 84 //////////////

        税制が阻んでいる給与システム改革 - クー

 人事評価システムに加えて、銀行支店長たちが大胆にリスクを取れるような
給与体系を、日本の銀行が提供していないことも確かに大きな問題です。いまの
日本の銀行の給与体系ですと、リスクを取って成功しても、自分の給料は同期の
可もなく不可もなくやっている支店長とあまり変わらない。
 しかし、果敢にトライして失敗でもしたらたちまち出世コースが閉ざされて、支店長の
後は関連会社や融資先に出向ということになってしまいます。その結果、彼が得る
生涯賃金はぐっと下がってしまうのです。人事と給与のシステムがそうなっていれば、
誰もリスクを取ろうとしないのは当然でしょう。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



147名無しさん@3周年:2006/02/21(火) 22:32:36 ID:hV5OwizN
>>1 >>112
マスコミが軒並み高収入なのは業界ぐるみの談合体質と利権集中にある。
よって国民全体が高収入になるには国家ぐるみの談合体質=護送船団管理平等主義
がもっとも効率的である。よって小泉構造改革は反国益的である。
148 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/22(水) 21:58:43 ID:e4bJEGNp

/// 競争社会への選択 85 //////////////

 支店長の目には下向きのリスクばかりが見えるのですから、誰も危険なことを
しようとしなくなります。これでは、金融ビッグバンを実行しても、ベンチャー融資は
拡大しないでしよう。
 例えば、本当に新規融資が成功したら、そこから上がる収益の一〇%をボーナスと
して与えるというような給与体系が銀行で採用されれば、支店長は目の色を変えて優
良貸出先を探し歩くことになるでしょう。
 また、銀行員は必死でリスク管理や融資のノウハウを勉強しようとするでしょう。
日本の銀行が持ち合わせていないと批判されている融資のノウハウや担保評価のノウ
ハウなどは、こういう企業風土であれば自然に身に着いていくものなのです。
 そうなれば、ベンチャーキャピタルのスペシャリストとして銀行内の重要なポスト
に就くとか、あるいは独立してベンチャー企業向けの金融コンサルタントになるとい
う道も開けてくるでしょう。

//////////////////// フォレスト出版 ///



149 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/22(水) 22:47:37 ID:e4bJEGNp

/// 競争社会への選択 86 //////////////

        高すぎる税務コスト - クー

 この理想的な方向への変革を妨げているのが、じつは日本の税制なのです。日本の
所得に課される税率が最高六五%(国税・地方税併せて)という馬鹿げた累進課税を
採用しているかぎり、企業内の個人がどんなに良い仕事をして企業収益に大きな貢献
をしたとしても、会社が支払ったボーナスはごっそり税務署に持っていかれてしまいます。
それでは、高額のボーナスを受け取る個人は幸せとはいえませんし、支払う会社側も
困ります。
 現在の税制では、企業が相当な税務コストを支払わないかぎり、優秀な従業員が
満足するような給与を与えることは不可能です。日本という国は、人材の処遇という
点で見ても海外から比べて非常なコスト高になっています。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



150名無しさん@3周年:2006/02/22(水) 22:57:15 ID:Mj7nvlhx
1のような小泉信者はアタマがおかしい。
格差をもたらす新自由主義社会は、人を不幸にするのは間違いない。

経営者は労働賃金を減らす数字と安い労働力の数字の額しか見なくなり、
働いても家賃も国民年金も払えないような派遣やバイトを増やしても国は滅ぶ。
151 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/23(木) 21:06:53 ID:1plFp+c1

/// 競争社会への選択 87 //////////////

 外資系金融機関には、数億円というような高い給与をもらって良い仕事をしている
日本人が何人かいます。しかし、何人かしかいないことが問題なのです。つまり、
税制面からいっても、日本の人材コストは高過ぎるというのが、こうした企業の
実感なのです。
 企業から見て同じ程度に優秀な人材が香港人に一人、日本人に一人いたと
しましょう。両人に一億円の手取り収入を企業が保証するために、企業の負担する
税込み給与は香港人なら日本人の、二分の一で済むのです。高い累進課税のために、
日本人は香港人と同じ水準で競争できない、ということになります。

/////////////////////// 1998年刊 ///


152 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/24(金) 21:00:06 ID:zb9NF5CQ

/// 競争社会への選択 88 //////////////

 日本の所得税率を香港並みにせよとまではいいませんが、せめてアメリカ並み
であれば、もっと多くの優秀な日本人に雇用の場が増えます。つまり、欧米並みの
高い給与をエンジョイしながら、力いっぱい働ける日本人が増えることになるのです。
それを妨げているのが現在の日本の税制であることを、私はここで強調して
おきたいのです。
 公共料金などが、官僚の統制と規制によって高止まりして、その結果、日本が
高コスト社会になっていることが、多くのエコノミストからたびたび指摘されています。
しかし、法人税や所得税などの税制もまた、高コスト社会化の大きな根源に
なっているのです。

//////////////////// 価格:¥1,680 ///



153 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/24(金) 22:58:58 ID:zb9NF5CQ

/// 競争社会への選択 89 //////////////

        役人がすべてを知る必要はない - 堺屋

 日本の役所、特に大蔵省はすべてについて知っていなければならない、
と思い込んでいます。日本から出ていくお金、日本に入ってくるお金、全部を
知っていないと気が済まない。
 日本のお役所は「国際化」という言葉は好きですが、「ボーダーレス化」という
言葉は嫌います。「国際」というのは国があって際(きわ)、つまり境目がある。
国の境界線には堂々たる塀が巡らされていて、お金もモノも人間も、この塀に
付いた門からしか出入りできない。お役所はこの門を見張っていれば、誰が
出ていったか、何が入ってきたかが分かるのです。役所にとって監視しやすい
状態が、お役人の好きな「国際化」なわけです。

////////////////////// 絶賛発売中 ///


154 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/25(土) 20:15:48 ID:z2MeNzAN

/// 競争社会への選択 90 //////////////

 これに対して、ボーダーレス化というのは塀がない状態です。どこからでも、誰かが
入って、何かが出ていく。気が付いたら、自分自身もいつのまにか隣の敷地に入り込んで
仕事をしていることもあります。つまり、監視なんかしないのがボーダーレス化の
本当の姿です。また、監視をしようとしてもやりようがないのです。
 こういうボーダーレス化が本当に進行していったとき、国の枠を越えて自由経済の
良さが発揮されていくでしょう。国にとらわれずに、会社や個人にとっての最良の
選択が、機敏かつ自由に行われるようになるはずです。
 私はこういうことを常々、多くの人に申し上げているのですが、役人の方には分かって
もらえない。官庁は国民のやることをすべて知っていなければならない。役所の
知らないところでやっていることは、すべて悪いことではないか。日本の役人は
そう思っているようです。官庁は国民性悪説に立っているような気がします。

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///



155 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/26(日) 17:45:17 ID:AFvkbwOw

/// フォレスト出版 /////////////////

未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実、 単行本: 301p
堺屋 太一 , リチャード・C. クー, R.ターガート マーフィー, ピーター タスカ 著
フォレスト出版; 1998年発行; 価格:¥1,680 (税込)、ISBN: 4894510537

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894510537/qid%3D1061130502/249-7443361-9736338
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%96%A2%97%88%82%CD%82%A2%82%DC%8C%88%82%DC%82%E9
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01573007&volno=0000
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30419875
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000981415/

//////////////// 絶賛発売中!///

156 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/26(日) 20:24:30 ID:AFvkbwOw

/// 競争社会への選択 91 //////////////

        自己責任と情報公開は両輪の輪 - 堺屋

 クーさんもビッグバンの第三の前提として指摘しておられますが、自己責任原則の
徹底は絶対に必要な条件でしょう。この自己責任原則と裏腹の関係で重要な意味を
持つのが、企業の情報公開の原則だと私は思います。
 その意味で私が注目しているのが、未公開株の売買市場です。東京証券取引所の
一部や二部にはもちろん、店頭市場ですら公開されていない、まったくのベンチャー
企業の株式の売買を斡旋するビジネスが、一九九七年に東京でも始まったのです。
これはビッグバンを先取りする動きだといえましょう。

//////////////////// フォレスト出版 ///


157 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/27(月) 21:10:09 ID:jLH13rw1

/// 競争社会への選択 92 /////////////////

 未公開株の将来性は、まったくの未知数です。投資家がその企業の株を買っても、
倒産してしまえばまったく何の値打ちもなくなります。逆に、一〇〇〇株五万円の
投資が、何年後かに数百万円になって返ってくる可能性もあります。
 あまりにも危険な投資だからということで、これまで大蔵省は証券会社が
未公開株の売買を仲介することを禁じてきました。しかし、ビッグバンに伴う
規制緩和の一環として、取り扱いが解禁されることになったのです。
 未公開株の売買仲介を証券会社が行うということは、未知数のベンチャー企業に
一般投資家の資金を注ぎ込む道が開けたということです。新規参入企業に
資金的な活路を開くという意味では、金融市場の歴史の上でも画期的な出来事
だといえるでしょう。

//////////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



158 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/28(火) 21:10:32 ID:8ULZkTxC

/// 競争社会への選択 93 //////////////

 これらの未公開株のなかには、オプトエレクトロニクスの最先端技術企業から、
国際線ジェット機のチャーター企業まで、あらゆる分野のベンチャー企業が
含まれています。確かにリスクも高いけれども、もし事業が成功すればリターンも
高い、文字通りのベンチャー企業ばかりです。
 こういうベンチャー企業に投資する人は、投資が自己責任原則に立って行われる
ことをまずもって認識していなければなりません。会社が倒産して株価がゼロに
なっても、斡旋した証券会社を責めるのではなく、自分の責任だと納得できる人です。
 その自己責任原則を担保するポイントになるのは、投資を受け入れるベンチャー
企業が徹底した情報公開を積極的に行うということです。

/////////////////////// 1998年刊 ///



159 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/02/28(火) 23:00:30 ID:8ULZkTxC

/// 競争社会への選択 94 //////////////

 これまでの日本企業は、官僚や証券取引所が定めた通りに企業情報を
開示していれば、誰からも咎められることはありませんでした。しかし、
リスクがいっぱいの未公開株については、徹底的な情報開示が行われなければ、
いくら自己責任でも手を出すわけにはいきません。従来求められたより
何倍も厳格な情報公開、とりわけ企業にとって不利なリスク情報まで
公開しなければなりません。

//////////////////// 価格:¥1,680 ///



160名無しさん@3周年:2006/02/28(火) 23:08:11 ID:qgwsQJA/
協調や平等から市場原理主義による競争社会への選択は、
ひとりよがりのバカが国民をないがしろにした時だろう。

161名無しさん@3周年:2006/03/01(水) 03:24:22 ID:n50FannZ

既にヨーロッパでの経験から
市場主義+セーフティネット
しかないことは証明済み
162名無しさん@3周年:2006/03/01(水) 10:51:54 ID:YyCOmAvh
イギリスでは過去に市場原理に基づいて新自由主義政策をやって失敗してしまい、軌道修正した。
他の欧州国を見習い、アメリカ型の資本主義は捨てて、欧州社民主義を選んだ。
現実の結果にもかかわらず、
右翼や創価など小泉改革支持者はイギリスの例は成功したとウソをついている。

163名無しさん@3周年:2006/03/01(水) 10:53:53 ID:sb15F3Qt

ヨーロッパ型社民主義と護送船団方式を混同してないか
164名無しさん@3周年:2006/03/01(水) 11:25:12 ID:YyCOmAvh
>>163
いや近藤してないよ
165 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/01(水) 21:52:20 ID:Fl0y7xBj

/// 競争社会への選択 95 //////////////

 徹底的な情報開示に基づいて、投資家は自己責任でハイリスク・ハイリターンの
投資を行う。その投資が新規参入を試みるベンチャー企業の資金源となって、
日本経済と日本社会を活性化させていく動力源となる。これが理想的な道です。
自己責任と情報開示の原則を貫くことこそが、日本経済が活気を取り戻す道
ではないかと思います。
 ビッグバンを成功させるには、新規参入の自由が保障されていなければならない。
その自由を保障するものが、企業の情報開示であり、投資家の自己責任原則
である。私はそう考えています。

////////////////////// 絶賛発売中 ///



166東 邦 丸:2006/03/02(木) 18:43:23 ID:hy2KbWhR
http://www.aa.cyberhome.ne.jp/~museum/19430329toho/toho.htm
から引用
>東邦丸を雷撃した潜水艦ガジョンは,
>1ヶ月後の4月26日には1万7千噸の豪華客船「鎌倉丸」を撃沈し
>2000名以上の乗客を殺戮しています.
167名無しさん@3周年:2006/03/02(木) 18:55:38 ID:BuPD7Ija
護送船団方式でさえ意の雷撃を喰らい轟沈。今はハプーンミサイルもあるし。
市場原理主義の徹底は、味方船団同士で撃沈しあう地獄。

自分は雷撃する潜水艦側と考えている人も、あれっ!いつの間にか撃沈される
商船になってるし・・・

雷撃する側:巨大法人と経営陣 被雷する商船:中小企業と勤労者・自営業者
168 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/02(木) 20:51:49 ID:/YbaLiJ4

/// 競争社会への選択 96 ////////////////

        待ち望まれる異業種からの新規参入 - クー

 新規参入ということは、古い業界に新しい血、新しい発想が入ってくるということです。
いままでお互いに仲良しクラブをやっていた企業が、新規参入者を排除して、
いつまでも業界を牛耳っていては、新しい構造変化が起こるはずがありません。
 いままでのしがらみに絡んでいない人が、例えば新しい航空会社をつくって航空業界に
参入してくる。そうすれば、ひょっとすると航空運賃は半分になるかもしれない。
従来の航空会社はそれができなかったのですから、とにかくこの新規参入企業に
やらせてみるしかないわけです。

////////////////// 「未来はいま決まる」 ///



169名無しさん@3周年:2006/03/02(木) 20:54:26 ID:6vEbNm7Q
護送船団方式?何それ。
このスレタイ考えて立てた椰子って、頭おかしくくね?
170名無しさん@3周年:2006/03/02(木) 20:55:35 ID:8AWzc/T+
いかにも市場原理が魅力的に見えるタイトルですね
負け組みが95%ぐらいですか
171名無しさん@3周年:2006/03/02(木) 21:00:42 ID:XvbpFUIa
その航空業界の過当競争がこのような結果に。
競争もほどほどに
ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-04-22/02_01_0.html
172 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/03(金) 21:02:23 ID:obGSsC0R

/// 競争社会への選択 97 //////////////

 同じことが、金融機関にもいえます。外資系の金融機関が、いま新しいサービスを
持ち込んでいます。銀行でいえばシティバンクが支店をどんどん増やしていますが、
邦銀では受けられなかったサービスがいろいろと揃っています。
 小さなことですが、ATM(現金自動預け払い機)を二四時間稼働させているのは、
いまのところシティバンクだけです。今後、邦銀もATMの二四時間稼働を始めるでしょうが、
シティバンクの刺激がなければ、これが始まるのも随分と遅れたと思います。
 特に異業種からの参入者や外資系企業から、このような新しい試みが次々と
持ち込まれてくる。そうすることで、日本の産業全体が活性化し、レベルアップしていく。
これがビッグバン後の日本経済の理想的な姿だということになります。

//////////////////// フォレスト出版 ///



173 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/04(土) 18:41:47 ID:Bwgou4cv

/// 競争社会への選択 98 /////////////////

        ビッグバン後のねずみ講 - 堺屋

 そういう新規参入の自由が確立されると、やはり情報公開が大変大事になってきます。
特に金融分野では、新規参入者が本当に信頼できるビジネスなのか、それとも
詐欺師的なねずみ講なのかを見分けなければなりません。その点からいっても、
情報公開が不可欠になります。
 私の予測では、ビッグバンが始まってしばらくの間、せいぜい一、二回のことだと
思いますが、詐欺的でねずみ講的な金融機関が登場してくると思います。それに
たくさんの人がだまされる。そういう苦い経験をくぐり抜けて、日本人もおとぎ話の
ような儲け話は、金融の分野には存在しないという、当たり前の原則を身に着けて
いくことになるのではないでしょうか。

/////////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///


174 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/05(日) 21:06:59 ID:Uuuy6YrM

/// 競争社会への選択 99 //////////////

 投資家も預金者も、自己責任の原則と情報収集の大切さを、経験を通して覚えて
いくことになる、と私は思うのです。その結果、ビッグバン後の金融市場は、一時の
混乱をくぐり抜けて、落ち着くべきところに落ち着くという経過をたどることになるでしょう。
それだけの覚悟を、日本人全体が持たなければならないのです。
 個人でも企業でも、ある選択を決断した自分の責任という感覚が、日本人には
ほとんど育っていないようです。私はそこを心配しています。預金をしておけば、銀行は
必ず一定の金利を付けて返してくれると思っている。生命保険は二〇年たてば満期
になって、約束通りの配当が支払われる、と信じきっているのが大多数の日本人です。

//////////////////////// 1998年刊 ///


175 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/06(月) 21:20:26 ID:fAtS3OP5

/// 競争社会への選択 100 ////////////////

 これまで述べてきたように、厳しすぎた政府の規制がそのような日本人をつくり
あげてしまったのですが、そんな日本人が急にハイリスク・ハイリターンの投資を
勧められたときに、夢のようなハイリターンに飛び付いても、ハイリスクを理解
しようとしないのではないでしょうか。
 そういう場合、この投資にはどの程度の危険性があるのか、どういう種類の
リスクがあるのか、広く公開されることが絶対に必要になるでしょう。リスクといっても、
それは為替変動リスクなのか、それとも倒産するかもしれないリスクなのか。リスクの
種類によって、投資家の対応の仕方もまったく違ってくるはずです。金融商品の
営業マンも十分に教育されていなければ、トラブルが続出するということにも
なりかねません。

//////////////////////// 価格:¥1,680 ///



176 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/07(火) 21:36:18 ID:yt5+fh/k

/// 競争社会への選択 101 //////////////

        検査官八〇〇〇人と五〇〇人の差 - クー

 情報公開という点では、アメリカやイギリスでは金融商品の情報公開を非常に
厳密にやっています。例えば、証券会社の営業マンが投資家に金融商品を説明する
資料ですが、これらは必ず弁護士が法律上問題がないかどうかチェックします。
商品の説明に問題はないかどうか、投資家に誤解を与えないかどうか、国の法律に
反していないかどうかを、外部の法律家が厳密に審査するのです。

////////////////////// 絶賛発売中 ///

177 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/08(水) 20:54:31 ID:kSRO707Z

/// 競争社会への選択 102 //////////////

 堺屋さんの指摘された通り、日本の場合はその点がルーズです。危ないことが起こる
可能性があります。その場合、金融商品情報公開のルールのなかで、何が良くて何が
だめなのかをきちんと法律で決めることが出発点です。それも、大蔵省がチェックする
といったあいまい暖昧な形ではなく、法的なルールに従っているかどうかを民間金融機関
自身がチェックできるものでなければなりません。
 また、公的部門として、金融機関への検査・監視の体制は、いま以上に整える必要が
あります。アメリカでは毎年、数十行の銀行が倒産していますが、預金保険によって
預金の払い戻しは保障されていますので、銀行倒産で金融システム全体がおかしく
なるわけではありません。銀行や証券会社への政府のチェックが厳密に行われて
いますから、危ない金融機関は早め早めに倒産させているのです。

//////////////// 「未来はいま決まる」 ///



178 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/09(木) 21:44:09 ID:YgB/OV9d

/// 競争社会への選択 103 //////////////

 そのために、連邦政府は八〇〇〇人の銀行検査官を雇用しています。金融機関が
扱っている資金量は日本のほうがアメリカより大きいのに、日本の銀行検査官は
五〇〇人以下です。アメリカの一〇分の一以下しかいないから、自分たちで十分
チェックできず、どうしても銀行頼みというところが出てきます。だからこそ検査される
銀行と検査官とのなれあいや贈収賄が起きたとまではいいませんが、それにしても
人数の違いが大きすぎます。

//////////////////// フォレスト出版 ///



179 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/10(金) 21:59:24 ID:XHwddd7H

/// 競争社会への選択 104 //////////////

 いい方を変えれば、アメリカでは八〇〇〇人の検査官を保持することで、自由な
金融市場が支えられているのです。日本の五〇〇人ではとても対応できないし、
人員を強化してプロの検査官を育てていかなければならない、という課題があります。
 大蔵省の金融行政は、これまでのような行政指導から、国民に代わって金融機関を
きちんとチェックし、必要なら現在の経営陣を全員迫い出してでも預金の安全性を守る。
そのような方向に変わっていかなければなりません。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



180humanist:2006/03/10(金) 22:41:29 ID:SScIGff3
資本主義でも、社会主義でも、どっちも長所、短所があるんだよ!
◇経済優先、人権無視の希望なき階層社会化 → 社会無関心が悪の根源
  ○グローバリゼーション(市場原理主義)による貧富二極化→ 社会荒廃 の解決を!
  例、1集合住宅で殺人事件の悲鳴が聞かれても、誰も警察に通報しないような社会崩壊化
    2同じ心ある人間同士で、年収1千万の社員と、生活保護並みの時給千円、年収2百万
     の人、 高給料、年金、年金停止もない特権の公務員
    3小泉民営化は国民の民でなく、民間資本の民→ 貧富二極化、心の荒廃、犯罪多発化のアメリカ
     が先例、南部貧困奴隷層は、車社会でも車も持てず、ハリケーンの犠牲に(棄民)
    4希望なき階層社会 → 人としての尊厳や希望の持てない青年が家庭をもつこと断念、
     子どもに自分と同じ苦しみをさせたくない → 未婚、少子化、・・ など
  ○グローバル資本主義による人権軽視、階層社会 → 一部富裕層の政治支配、
   構造汚職の解決策は? → 自由競争と共生理念による政治の確立。
   市場原理だけによる生活手段である経済優先、人権軽視の政治でなく、本来の人間尊重の
   立場で政治がコントロルすること。  セフテイネットではありません。
   私たちは、自分だけで生きれず、社会人です。自由放任でない「自由競争」の理念と、
   詩人、宮澤賢治が言った「世界全体が幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない。」という、
   同じ心ある人間として認め合う共生の理念は、拮抗し、相対しつつ、社会を支えあう柱です。
   資本主義と社会主義と名ずけた社会のしくみは、相対し、相補い、支えあうものです。
 例、 市場主義だけで安い米を輸入するのが良いのか、それ以上に、
   主食の自給権を他国に委ねる危険を考えることがより重要な条件です。
   例、 誰が、同職場で、正社員の時給5千円や、パート、派遣社員の時給千円を決めるのか?
    時給千円は生活保護以下、奴隷並み! 同じ心ある人間同士として、お互いの人権を認める
    賃金水準を! 同一職務同一賃金を(正社員も、派遣社員、パートも)! 
  ○権力は構造腐敗します → 政権交代は民主社会の要件!
181 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/11(土) 20:02:08 ID:ohY2+F4C

/// 競争社会への選択 105 //////////////

        日本人は平等社会の消失に耐えられるか? - 堺屋

 ビッグバンを契機にして大規模な変化が進むなか、個人の暮らしという点から
考えると一番重大な問題は、年功序列・終身雇用の雇用慣行が消滅していく
方向にあることでしょう。
 クーさんのいう労働市場の流動化が進めば、同じ職場で机を並べて働きながら、
一人は一億円のサラリーを取って、もう一人は一〇〇〇万円にも満たない。
こういう状態が、どの職場でも見られるようになるでしょう。

///////////////////////// 1998年刊 ///



182名無しさん@3周年:2006/03/11(土) 21:01:27 ID:SVWbBaBd
日本の課税最低限は先進国最低なのです。ご存知ですか。
もちろん米国より低額なのです。
これはほんの一例なのです。国立大学授業料もアメリカより高いのです。EUは殆ど無料に近いのです。

●日本は既にアメリカさえよりも弱肉強食の国になっているのです。一昔前とは違うのです。

▼所得税の課税最低限の国際比較(財務省)(04年1月)より  
       日本(引下げ前)アメリカ(引上げ前)イギリス ドイツ  フランス
夫婦子供2人 325.0 (384.2)  369.1(297.2)  326.8   491.8   386.9 万円
夫婦子供1人  220.0 (283.3)  333.5 (263.5)   280.5   404.1   339.1
  夫婦   156.6 (220.0)  182.8 (160.2)   216.7   269.2   295.4
  独身   114.4 (114.4)    91.4 (88.9)   168.7   141.8   194.9
1ドル=115円、1ポンド=189円、1ユーロ=132 円
※()内は04年以前の課税最低限、日本は引き下げ、アメリカは引き上げたのです
詳細は
http://www002.upp.so-net.ne.jp/HATTORI-n/1234.htm
183 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/12(日) 18:26:36 ID:S6pWOEhf

/// 競争社会への選択 106 //////////////

 この変化の衝撃は、小さからぬものがあると私は思います。これまでの日本社会を、
根本のところで支えてきた平等主義が大打撃を受けることになるからです。この点を、
私は非常に心配しています。
 平等であったはずの日本社会のなかに、厳然とした所得と処遇の格差が生じてしまう。
所得の格差は他人への嫉妬を生み出し、嫉妬は社会を不安定にするのです。
 アメリカやイギリスなどのアングロサクソン系の国は自由経済の本家ですし、産業革命を
最初に起こした国です。したがって、競争と自己責任という基本ルールは社会倫理として
徹底していますから、この点についての心配は必要ないのかもしれませんが、
日本の場合は違います。欧米諸国では、この問題をどう扱っているのでしょうか。

////////////////////// 価格:¥1,680 ///



184 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/12(日) 21:04:34 ID:S6pWOEhf

/// 競争社会への選択 107 //////////////

        嫉妬と税金が優秀者の足を引っ張る - クー

 アメリカでも、ここまで徹底した自由経済になったのは、レーガン以来過去一五年の
大きな変化があったからです。それ以前のアメリカには、終身雇用制度をとっていた
会社も少なからずありましたし、昇進や給与を年功序列的に行っていた企業も少なく
ありませんでした。こうした古い体制の企業がほぼ完全に姿を消したのが、一九八〇
年代以降の過去二〇年間でした。
 このようなアメリカの歴史を見ると、日本がこれからビッグバンを始めて、現在の
アメリカ並みの自由経済になるには、やはり二〇年くらいはかかるのではないでしょうか。
その間に、この問題への対処法を日本人も徐々に身に着けていくと期待できると
思います。実際の職場のレベルで、給与の格差がどういうふうに受け取られているか、
アメリカ人がどう考えているかをお話ししましょう。

////////////////////// 絶賛発売中 ///



185 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/13(月) 20:48:59 ID:Yx3qoZFw

/// 競争社会への選択 108 //////////////

 ある職場に、一億円の報酬を得ている人がいるとしましょう。しかし一億円の
報酬を得るために、彼は会社に二〇億円の利益をもたらさなければならないと
しましょう。つまり成功報酬五%ということです。ということは、残りの一九億円は
その他の社員の給与やボーナスになっていることになります。このことに他の
社員が気付けば、彼よりももっと給与の少ない社員も、彼に感謝することはあっても、
嫉妬することはありません。
 逆に、彼がもう一〇億円余分に稼いでくれたら、我々の給料も増えるんじゃないか
という発想になるわけです。そう考えれば、彼の仕事を助けることで会社の収益を
増やして、その結果として自分の給料を増やしてやろうという気にもなります。また、
そういう発想をしなければ、アメリカの会社ではやっていけないのです。

///////////////// 「未来はいま決まる」 ///



186名無しさん@3周年:2006/03/13(月) 22:28:06 ID:bTyohD4O
★外資企業の献金緩和案了承 自民、今国会で改正目指す

 自民党の党改革実行本部は9日午後、党本部で総会を開き、日本に本社があり
国内の証券取引所に上場している外資系企業の献金を認める政治資金規正法
改正案を了承した。党内手続きと並行して公明、民主両党に共同提案を働き掛ける。
今国会に提出して成立させ、即日施行を目指す。

 現行の政治資金規正法と総務省見解では、外国人と外国法人のほか、外国人や
外国法人が株式の過半数を保有する企業の献金を禁じている。今年5月に御手洗
冨士夫社長が日本経団連会長に就任するキヤノンなど有力企業でも献金できない
例が多く、経済界も見直しを求めていた。

共同通信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060309-00000157-kyodo-pol

http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1141898948/
【自民党】外資企業の献金緩和案了承、今国会で改正目指す
187 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/14(火) 21:06:42 ID:FUJXzqi9

/// 競争社会への選択 109 //////////////

 しかし、現在の日本だとどうなるでしょうか。「あいつ一億円ももらって、とんでもない
やつだ」と、冷たくお手並み拝見を決め込まれる。非協力的になってしまったり、
最悪の場合には足を引っ張られることになるでしょう。
 そうなれば、周りから孤立してしまって、いくら収入が良くても本人は非常に寂しい
思いをすることになります。そのうえ、税金で六五%も持っていかれるのですから、
一億円の年収があっても、彼はちっとも幸せになれません。こんなことなら、苦労して
高い年収をもらうよりも、のんびりゆっくり普通のサラリーマンをやっていたほうが
楽だと思ってしまいます。

////////////////////// フォレスト出版 ///



188 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/15(水) 21:01:57 ID:LuREGq30

/// 競争社会への選択 110 //////////////

 日本人にも優秀な人はいっぱいいるのですが、そういう人たちが潰れていって
しまうのは、このパターンにはまってしまうからです。だから、全力を発揮すれば
一〇億円、二〇億円の仕事ができる人が五〇〇〇万円の仕事しかしようとしない。
それで、一〇〇〇万円程度の給料をもらって満足してしまっています。
 このような状況がどれほど日本経済の活力を奪っているかを、日本人はもっと
真剣に考えたほうが良いと思います。この状況を根底から変えることこそが、
ビッグバンの究極的な目的だとさえ私は思っているのです。

//////// 堺屋 太一, リチャード・C. クー ///



189 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/16(木) 20:55:19 ID:vIGZaaED

/// 競争社会への選択 111 //////////////

         日本人の美徳が変革を迫られている - 堺屋

 いまクーさんがおっしゃったことは、これからの日本を考えるときに非常に重要な
ポイントだと思います。一億円の収入を得ている人が稼いだ二〇億円から、
自分たちのサラリーやボーナスが賄われている。このような関係は、じつは
日本社会全体として成り立っているからです。
 日本人の賃金水準が発展途上国などと比べて非常に高くなっているのは、
国全体の経済力が強いからです。日本には技術を持っている人もいれば、高度な
設備を持っている人もいます。また資本を提供する人もいれば、投資をする人もいる。
だから、国全体として効率よくモノを生産したり、サービスを提供できるのです。

//////////////////////// 1998年刊 ///



190 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/17(金) 20:56:13 ID:Icg6bcf2

/// 競争社会への選択 112 //////////////

 ところが、一人ひとりの労働の内容を見たら、給料の安いインド人と同じ単純労働
しかしていない日本人も大勢いるのです。そういう人でも、インド人の二〇倍の給料を
もらっていられるのは、高度な技術を持ってうんとたくさん稼いでくれる日本人が
いるからです。その意味では、日本人に生まれて本当に良かった、と思わなければ
なりません。
 この点を企業と社会が本当に理解できるようになれば、ビッグバンを通じて自由競争も
進展していくでしょう。そのなかで、ビッグバンに続いて税制の改革も行われて、
日本経済の活力が取り戻せ、本当の自由社会というものが出現してくることに
なるでしょう。

////////////////////// 価格:¥1,680 ///


191 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/19(日) 18:49:31 ID:iA+23EJR

/// 競争社会への選択 113 //////////////

 私としてはそのような未来を期待したいものですが、さてどうでしょうか。
これからが、改革は胸突き八丁、正念場だと思います。
 ビッグバンは、単に金融機関や金融システムの改革を要求しているだけでは
ありません。これまで日本の美徳とされていた考え方や価値観までもが、
いまは変革を迫られているのです。クーさんとの対論のなかでは、この点が
最大のポイントだと思います。

////////////////////// 絶賛発売中 ///



192 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/21(火) 18:15:26 ID:9xQAuvcV

/// 競争社会への選択 114 //////////////

        二五年分のキャッチアップ - クー

 金融ビッグバンは、確かに日本が果たさなければならない課題です。金融という
点を見れば、日本の金融機関は英米に比べて間違いなく一五年は遅れています。
しかし、金融以外の面で、一五年どころか二五年くらい日本が遅れている産業も
たくさんあるのです。一五年遅れている金融ビジネスをビッグバンで取り戻すためにも、
二五年遅れているこれらの産業の規制緩和・改革を是が非でも進めなければならない
と私は思います。
(対論日 一九九七年九月三日)・・・・・

/////////////// 「未来はいま決まる」 ///


193 ◆ZjSxi4cCRQ :2006/03/22(水) 21:52:14 ID:s8bxXB8a

/// フォレスト出版 /////////////////

未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実、 単行本: 301p
堺屋 太一 , リチャード・C. クー, R.ターガート マーフィー, ピーター タスカ 著
フォレスト出版; 1998年発行; 価格:¥1,680 (税込)、ISBN: 4894510537

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894510537/qid%3D1061130502/249-7443361-9736338
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%96%A2%97%88%82%CD%82%A2%82%DC%8C%88%82%DC%82%E9
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01573007&volno=0000
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http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000981415/

//////////////// 絶賛発売中!///

194名無しさん@3周年:2006/03/24(金) 21:35:09 ID:ojt2RtZu
「新成人藍ちゃん沖縄に残って〜」 東村の税収2/3占める宮里家に村長要請

 スーパー新成人、藍に対し、地元の村長が異例の“残留要請”を行った。女子プロゴルフの
宮里藍(20)=サントリー=は4日、出身地の沖縄・東村で成人式に出席。新成人30人の
代表として謝辞を述べた。東村の税収の約3分の2を占める宮里ファミリーの中心・藍に、
東村の宮城茂村長(72)は「ずっと村に住民票を残してほしい」と願い出た。

 大一番で身につける勝負服と同じ赤の振り袖姿で、成人式に臨んだ藍。小、中学時代に
ずっと同じクラスで学んだ友人と旧交を温めた。「5年ぶりに会った友達もいるので、すごく
うれしかった」と笑った。

 おそらく日本で最も有名な新成人は、人口2000人弱の小さな村から誕生した。東村の
宮城村長は、地方公務員の母・豊子さん(53)を除き、父・優さん(59)、長兄・聖志(28)、
次兄・優作(25)、そして、藍の宮里家4人が納める地方税が村全体の約3分の2を占めることを
明かした。「優さんは『藍は結婚しても住民票は東村に残す』と言ってくれている。本当に
そうしてもらいたい」と“永住”を要請した。

 地元を支えるスーパー新成人は「東村に生まれたことを誇りに思います」藍が代表して
謝辞を述べると、会場から拍手がわき起こった。。

◆沖縄県国頭郡東村

 「山原」と呼ばれる沖縄本島北部の東海岸にあり、面積81・79平方キロ、人口約1900人の村。
村域の約72%が森林で大小14の河川を有す。毎年3月に行われるつつじ祭りが有名。
主な特産品はパイナップル。高江、宮城、川田、平良、慶佐次、有銘の6区で構成される。

スポーツ報知(2006年1月5日 08:15)
195 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/03/27(月) 21:55:49 ID:DvYrEixV

/////////////////////////// あるべき明日 ///

堺屋 太一 (著); 『あるべき明日―日本・いま決断のとき』
PHP研究所; 1998年発行; 1,500円; ISBN: 4569602118

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569602118/qid=1140187066/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/249-0063927-4915570
http://www.bk1.co.jp/product/1577392
http://item.rakuten.co.jp/book/990293/
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%82%A0%82%E9%82%D7%82%AB%96%BE%93%FA
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30432932

/// PHP研究所 ///////////////////////////



196 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/03/27(月) 22:04:31 ID:DvYrEixV

/// 日本への警告 1 ///////////////////

堺屋 太一(著); 『あるべき明日―日本・いま決断のとき』
PHP研究所 1998年発行; 1,500円 より

・・・・・
  序章 日本への警告
    一、「アジアの田舎」にならないために
      戦後の最も暗い年末

 今年、一九九八年は明治百三十一年になる。明治維新から丸百三十年、
ほぼ四世代が経過した。これは近代日本を振り返るのに十分な期間だろう。

/////////////////// あるべき明日 ///



197 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/03/29(水) 22:23:55 ID:X5zkyfzu

/// 日本への警告 2 ////////////////

 昨一九九七年末で日本の戦後総決算をしてみると、どんな結果になるだろうか。
確かに膨大な債務がある。だが、資産ははるかに多い。ただし、その中には
不良債権、不良資産がたくさんある。非収益性の資産も多い。これをいかに整理
すべきかは、今後の問題である。しかし、それでもなお多くの優良資産のあることを
忘れてはならない。
 一九九七年末は、戦後で最も暗い年の瀬だった。
 それは経済状況が悪化して景気が悪かったというにとどまらない。政治的にも
改革の規模は縮小し、この国を導く政治カの稚拙さが痛感させられた。

/////////// 日本・いま決断のとき ///

198 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/03(月) 20:44:11 ID:vI3Lalv/

/// 日本への警告 3 ////////////////

 社会的に見ても明るい話題は乏しく、面白いイベントもなかった。プロ野球も
盛り上がらなかった。ワールド・カップ出場決定でいくぶん盛り上がったサッカーも、
全体としては下火である。相撲にも格闘技にもニュースターは登場しなかった。
 特に文化・娯楽の点で新しい出発がまったく見られなかった。この十年間、若者
たちを熱狂させたテレビゲームのソフトも、急増した携帯電話も、頂点を極めた感じだ。
若者用の需要は、ファッション衣料から劇画雑誌まで、すべて前年比マイナスだった。
 一九九七年は、一九九〇年からはじまった「戦後の終り」の「終りの年」だった。
しかし、「新しい時代のはじまり」ではなかった。

/////////////////// PHP研究所 ///


199 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/03(月) 21:57:51 ID:vI3Lalv/

/// 日本への警告 4 ////////////////////

      最適工業社会を実現した日本

 つい八年前、一九九〇年の日本は、世界一流の経済大国であり、金融超大国だった。
 その頃の日本は、「良質の工業製品を大量に吐き出すブラック・ボックス」などと
いわれた。日本を象徴するような「顔」、つまり優れた個人や知られた文化はないが
「規格大量生産の上手な国」だった。つまり「最適近代国家」だったのだ。
 自動車や電気機器など近代工業を代表する産業の生産力が大きく、国際競争力は
非常に強い。ゆえに貿易は巨額の黒字となり、世界一の債権国となり得た。
 日本型の官民協調体制は最良のモデルであり、その国の「産業政策」は諸外国も
見習うべきものといわれていた。

///////////////////////// 1998年発行 ///
200 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/05(水) 22:32:46 ID:/SCqygUj

/// 日本への警告 5 ////////////////

 終身雇用と集団主義を特色とする日本式経営は無敵不敗で、日本の企業は
アメリカの映画会社からオーストラリアの荒野までを限りなく買収していた。
 その上、日本国民はこのうえもなく勤勉で規則正しく清潔好きだ。従って日本の
社会には集団的正確さがあり、日本の工業製品は細部に至るまで磨き上げ
られたように精密で、きわめて故障が少ない。
 外国の企業が日本の市場にアプローチするには、この勤勉で清潔好きの
日本国民を納得させなければならず、勤労倫理の低い外国企業が参入する
ことが難しい、といわれていた。

//////////////// 1,500円(税込) ///


201 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/07(金) 20:47:24 ID:h9S6rcGb

/// 日本への警告 6 //////////////////

 また、日本人は均質的で、協調性やガバナビリティに優れ、集団に従順かつ
忠実である。特に職場に対する忠実さと従順さでは、日本人に敵う者はいない。
このため、工業化が進んでも犯罪は増えず、豊かになっても勤勉さは失われず、
すべての人々が未来の希望に燃えて貯蓄に励み、企業忠誠心をもって
長い時間よく働く。
 要するに日本は、政府官僚機構や企業から個々の勤労者まで、供給者に
とっては最良の条件を整えた「天国」だったのである。
 反面、消費者としての日本人は、それほど幸せではなかった。一般には、
日本人はマクロの経済力で表示されるほどには豊かな生活をしていない、
日本国民は自分の好みを選べない官僚規制と相互抑制の中にいる、
と見られていた。

////////////////////// 堺屋 太一 ///


202名無しさん@3周年:2006/04/08(土) 11:33:06 ID:Po6mf6Zv
国債が借金であることは事実であるが、それは形式的な議論でのみ妥当
するのであり、国債とは本質的には、総支出(総需要)を調節するため
の手段でしかないのだ (ラーナー『雇用の経済学』第一章)
それはまた、庶民が想像するところの借金とは異なるものである。すな
わち日銀が国債をたとえば、500兆円買取って保有した場合に、その
利息収入は日銀の手にはいるが、その利益は政府に納めなければならず、
単なる帳簿上の債権債務となることから明らかである。
さらに明確に国債の本質をとらえるためには、政府の子会社である日銀
を、年末30日に政府に吸収合併するところを想像すれば良い。そうな
ると国債の債権者が政府となるのであり、債権債務が同一人格に帰属す
ることになり、民法における混同の法理により、債権債務が消滅するの
である。これを借金と呼称することには、いささかの無理があることが
分かるだろうと思う。
203名無しさん@3周年:2006/04/08(土) 11:41:46 ID:fDWrp0jT

   ┏━━━━━━[新聞再販は廃止]━━━━━━
   ┃
   ┃  ・再販制度という「官製カルテル」に守られ
   ┃   新聞価格は世界一!
   ┃
   ┃  ・新聞社員の超高給も再販制度のお陰!
   ┃     朝日新聞社  1358万 42.3歳
   ┃     日本経済新聞社 1282万 41.0歳
   。  。
  ハ,,ハ   /   いいですね。
 ≧,,゚ー゚≦/━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ( 〒)つ
  (__,,)_,,)
204 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/09(日) 18:11:03 ID:Y4EFSO93

/// 日本への警告 7 ////////////////

 九〇年当時、日本人の抱いていた自己イメージでは、住宅や社会資本は
貧困であり、休暇は少なく、娯楽施設の利用は休日に集中するため、全体の
操業率は低いのに大半の利用者は楽しめない。物価は相対的に高く、人々に
選択の余地は少ない。学校では軍隊的統制が敷かれ、病院は窮屈で、
交通機関は混雑する。その上、多くの人々は長時間通勤を強いられている。
 要するに、「供給者の天国、消費者の地獄」―それが一九九〇年における
日本のイメージだったのではないだろうか。
 何故にそうなったのか。ひとことでいえば、それこそが明治以来の日本が
理想とした近代工業社会の「あるべき姿」だったからだ。

/////////////////// あるべき明日 ///

205 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/11(火) 21:50:01 ID:b5CfLP6i

/// 日本への警告 8 ///////////////////

 近代国家の行政機関は、供給者別に編成され、各分野の供給者の保護と
育成に努める形になっている。従って、各官庁が、その職員が職責を完遂
すれば、「九〇年の日本」のような供給者の天国になる。
 同時に、近代工業が規格大量生産によって効率を高めるものであれば、
供給者の天国を目指せば、消費者にとっては選択の余地が少なく、利用
できる施設が限られるのも、また必然である。
 そうであってみれば、「九〇年の日本」は、人類が模索した一つの理想の
極致、つまり「最適工業国家」だったといえるだろう。

///////////// 日本・いま決断のとき ///

206 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/13(木) 21:05:07 ID:x1MXI7xD

/// 日本への警告 9 //////////////////

      九〇年代の日本は「遅進国」だ

 ところが、それからわずか八年、一九九八年を迎えた日本は、経済は
不振にあえぎ、金融機関は膨大な不良債権を抱え、国際的影響力も
著しく低下してしまった。
 一九九三年からの四年間を見ると、日本はOECD加盟国の中で最も
経済成長率の低い国の一つだ。東京金融市場は衰退著しく、外国の資金や
人材が流入しにくくなった。航空機も船舶も日本への寄港を回避するような
情況が拡まっている。

///////////////////// PHP研究所 ///


207 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/15(土) 18:02:59 ID:Wmj29T+/

/// 日本への警告 10 ///////////////////

 日本からは膨大な資金と多数の工場が流出するのに、海外から日本への
直接投資はきわめて少ない。日本から出る直接投資に比べて日本に入るそれは
十分の一にも満たない。世界でも、これほどの差のある国は珍しい。
 観光客も日本から出るのは多いが、日本へ来るのは少ない。一九九六年には
千六百七十万人が日本から出国したが、日本に入国したのは三百四十万人。
その双方から業務客を引いて、楽しみのために来た人々のみを計算すると、
千二百万人対百万人と推定される。日本は投資市場としても観光地としても、
「魅力のないところ」になっているのだ。

/////////////////////// 1998年発行 ///

208 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/16(日) 21:22:44 ID:utT5ZH2x

/// 日本への警告 11 ////////////////

 一九九〇年年頭の日本の輝かしい地位と、九八年の日本の暗い状態とを
見ると、この八年間の進歩が恐ろしく遅かったことに気づくだろう。九〇年代の
日本は、「遅進国」なのである。
 これは、あたかもオリンピック種目における日本の成績を彷彿させるものがある。
一九六四年の東京オリンピックでは、日本は十六個の金メダルを獲得した。
水泳や体操、レスリング、重量挙げ、女子バレーボールは常に優勝候補に
その名を連ねていた。
 それが一九九六年のアトランタ・オリンピックでは金メダルが三つ。
柔道だけである。

////////////////// 1,500円(税込) ///

209 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/19(水) 21:28:52 ID:9A76cfHx

/// 日本への警告 12 ////////////////

 三十年前に優勝候補だった種目のほとんどが、いまでは予選落ちになってしまった。
かつての栄光を知る者には、サッカーのワールド・カップ大会に出られるだけで
騒いでいるいまの若者が気の毒に思えてくる。
 しかし、こうなったのも、決して日本の記録が低下したからではない。世界の
レベルがものすごく上がったのだ。それに追いつかなかったという意味で、日本は
スポーツの分野でも「遅進国」である。
 同じことが、九〇年代には経済の場でも起っている。もともと苦手な文化創造の
場面では、それがさらに著しい。

////////////////////// 堺屋 太一 ///

210 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/21(金) 22:05:31 ID:mN/1DILq

/// 日本への警告 13 //////////////

      戦後の決算報告書

 いま、日本が抱える問題はたくさんある。
 たとえば、お米をどうするか。これだけでも非常に難しい問題だ。あるいは
土地制度をどうすべきか。これも日本経済の再建には避けて通れない大問題だ。
さらに、財政の問題、行政機構の問題、経済構造の問題、教育の問題、そして
何よりも高齢化と少子化で激変しつつある社会構造の問題がある。
 こういった諸問題は日本国民に強く意識されるようになっているが、その解決
については、まだ何も出ていない。つまり、戦後の日本がやってきたことが、
ここに来てすべて行き詰った。しかし、それを突破する解決策はまだ見当らない
のである。

//////////////// あるべき明日 ///

211名無しさん@3周年:2006/04/22(土) 20:48:15 ID:7/dGPZSp
M&Aで最大の効果があるのは、
寡占化により価格決定権を握ることにある。

一部食品群にはカルテル的値上がり傾向がある。
ぜんぜんかまわないけど、生きていくには重要かも。
212 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/23(日) 20:49:21 ID:5FT711fm

/// 日本への警告 14 ////////////////

 いまの日本にまず必要なことは、「戦後の総決算」ともいうべき現状を、
粉飾することなく国民に報告し、正確な財産目録を提出することだろう。
 国民は日本の現状に対して危機感を抱いている。政府の示す財政収支や
公共事業政策に深い疑念をもち・政治行政を信じなくなった。これこそが
現在の投資の停滞と資本の流出と消費の低迷を生む根元に違いない。
 いま、日本が直面している最大の選択は、このまま「戦後」を続けるのか、
二十一世紀に向けた新たな「泡後(バブルのあと)」の時代をはじめるか、
という問題である。

///////////// 日本・いま決断のとき ///


213 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/25(火) 21:54:33 ID:YzY0qAPU

/// 日本への警告 15 ////////////////

 橋本前内閣は「六大改革プラスワン」を掲げ二〇〇一年初頭までの「千日の変革」
に挑戦した。
 六大改革とは、行政改革、財政改革、金融改革、経済構造改革、社会保障改革、
教育改革であり、「プラスワン」は首都機能移転である。これらの改革が劇的な結果を
生めば、「戦後」は終り、新しい「泡後」の時代がはじまると見られていた。だが、
九七年秋からは、官僚機構やそれに繋がる族議員の反発でトーンダウン、結果としては
国民の信頼を失って退陣した。これからの政権が、それらの改革にどう対応するか、
もしこれが挫折すれば、日本の「戦後」は続き、二十年後には発展途上国に逆戻り
しているだろう。

///////////////////// PHP研究所 ///



214 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/04/28(金) 21:13:55 ID:sxnAXY/A

/// 日本への警告 16 ////////////////

 「このままでは日本が亡ぶ」
 などとよくいわれる。いまもそんな危機感をもつ者は少なくない。しかし、「亡ぶ」
といっても国土がなくなるわけでもなければ、国民がいなくなるわけでもない。
昔なら列強の植民地になることであったが、いまでは他国を植民地にしよう
などという野心をもつ大国もいない。
 従って、「日本が亡ぶ」というようを漠然とした危機感を掻き立てるのは正しい警告
とはいえない。現実の問題として、日本が直面している危険は、「発展途上国に
逆戻り」することだ。世界の中で相対的に経済水準が低くなり、政治的交渉力と
文化的影響力を失い、カネと人と情報が来ない「片田舎」になってしまうことだ。
 戦後の体制をあと二十年も続けたら、日本は確実に発展途上国に逆戻り
するだろう。

///////////////////// 1998年発行 ///



215 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/01(月) 22:33:01 ID:OXEeQ4UG

/// 日本への警告 17 ////////////////

    二、総資本主義化の世界
      「原始」に戻った資本主義

 では、一九九〇年代に入って、なぜ日本は遅進国になったのだろうか。その最大の
原因は、戦後の日本を成功に導いたシステム、「官僚主導型業界協調体制」にある。
 このシステムは、ある段階までは日本の進歩と成長に大いに役立った。欧米の
優れた技術を導入して、いわゆるキャッチアップ効果を発揮するのには適していた。
リスクを全業界全社会に拡散する「リスクの社会化」によって成長分野への集中投資を
実現し、規格大量生産型の製造業を急成長させるのに、大いに貢献した。

////////////////////// 堺屋 太一 ///




216 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/04(木) 20:56:01 ID:VKC74sqd

/// 日本への警告 18 ////////////////

 しかし、それが完了したとき、このシステムでは、それ以上の発展は困難になった。
自ら創造性を発揮する個性の育成と活用ができないからである。
 一方、一九八〇年代から九〇年代に入ると、世界は著しく変わり、猛烈な速さで
進み出した。
 その進歩をつくりだしたのは、冷戦構造の終焉によってはじまった総資本主義化
現象である。総資本主義化とは、資本主義の基本的な原理、つまり新規参入の
自由と消費者主権を全面的に適用した社会のことである。
 官僚の規制や政治的な保護を排除して、誰でも供給者として自分がよいと思う
商品を発売し、優れていると信じる仕組みを実行できるようにする。そしてその中で
何がよい商品かどれが優れた仕組みかは、消費者の選択によって決める。
拘束なしに消費者が選んだものが成長し拡大するのを肯定するのである。

///////////////// あるべき明日 ///



217 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/07(日) 20:35:16 ID:K0aZWsT9

/// 日本への警告 19 ////////////////

 こういえば、十八、十九世紀の原始資本主義の復活と思われるかも
しれない。誤解を恐れずにいうならば、「そう」なのである。ただし、その
背景には、産業構造と組織形態の劇的な変化があり、一般消費者に
対する情報量の拡大があることを忘れてはならない。
 たとえば、産業の構造がソフト化し、巨額の資本や巨大な組織がなくとも
大企業が育つようになった。ビル・ゲイツ氏は短期間のうちに世界最大の
企業を興した。中堅企業がより大きな企業を買収することもあれば、勇気と
英知の持ち主が金融市場で巨額の資金調達をすることも可能である。
その限りでは、原始資本主義の時代と似たアイデアと才覚の競争市場が
再現している。

///////////// 日本・いま決断のとき ///



218 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/12(金) 22:05:43 ID:fWpKJBDt

/// 日本への警告 20 ////////////////

 二十世紀の前半に恐れられた「市場の失敗」の危険がなくなったわけでは
ないが、民間資本による独占はまず不可能になった。冷戦の結果、世界が
知ったのは、「市場の失敗」よりもはるかに恐ろしい「官僚の失敗」である。
 こうしたことが、経済の自由化を促し、総資本主義化の基本的条件を
生み出した。だが、これに対して、長い間、日本は懐疑的だった。
 総資本主義化には、それを実行しているアメリカやイギリスにも批判はある。
「アメリカの経済は成長し、大小の企業が大量に誕生して失業者が減り、
技術は進歩して非常に活性化しているのは事実だが、貧富の差が拡大して
国民多数は必ずしも幸せになっていない」というのがそれである。

///////////////////// PHP研究所 ///



219 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/12(金) 23:05:04 ID:fWpKJBDt

/// 日本への警告 21 ////////////////

      ニューエコノミー VS ブラック・マンデー

 実際、この批判は、多くの人々に古くからある危険を思い出させる。
その一つは、ブラック・マンデー再来の心配だろう。
 一九八七年十月十九日、アメリカの株価が暴落した。この日は今も
「暗黒の月曜日」と呼ばれている。あれから十年余、アメリカの株価は
四倍以上に上昇したが、それだけに暴落を危倶する声は大きい。その
背景には、貧富の格差の拡大はいずれ需要不足を生み大不況に繋がる、
という伝統的な経済理論がある。
 ところが、現実には、アメリカ経済の活力は一向に衰えない。そうなると、
貧富の格差は拡大しても不況にはならない、それはむしろ肯定すべき
現象だ、というニューエコノミー派が登場した。

///////////////////// 1998年発行 ///


220 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/13(土) 21:19:05 ID:OMTZWGCJ

/// 日本への警告 22 ////////////////////

 アメリカに住む単純労働者は、アメリカにいるがゆえにメキシコにいる人の
数倍、中国四川省にいる人の百倍の賃金を得ることができる。アメリカには
単純労働者でも高い生産性を上げられるような優れた組織や施設があり、
優れた経営者や技術者がいるからである。
 そうであれば、それをつくりだしている優れた人たちが高所得を得るのは
当然であり、そのことによって、より優れた組織や施設ができるのであれば、
全住民にとってよいことではないか。優れた人たちに高所得を認め、その結果、
一般労働者も高賃金を得られるとすれば、社会の幸せ(福祉)は向上する、
という絶対水準の議論が広がっている。

///////////////////// 1,500円(税込) ///


221名無しさん@3周年:2006/05/14(日) 07:55:10 ID:AIpE1Uur
>>220
その本買う奴いるのか?
電波にしか思えないけど。
222 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/16(火) 21:22:36 ID:K0Cx3VJn

/// 日本への警告 23 ////////////////

 二十世紀の中葉、一九三〇年代から七〇年代までの半世紀は、すべての
人の所得を限りなく平準化するのが望ましい、という厚生経済学の思想が
強かった。その発案者ともいうべきアーサー・ピグーは、こう考えた。
 高額所得者のもっている一万円は、低額所得者のもっている一万円よりも
限界効用が低い。従って高額所得者の一万円を累進課税によって吸い上げて
低額所得者に与えれば、社会全体の幸せ度は増大する。
 ただし、これをあまり徹底すると、高額所得者は勤労意欲を失うから、
彼らを働かせるための報賞は必要だ。これでは、所得の格差を認めるのは、
高額所得者の勤労を促し、社会の効率を維持するための「必要悪」だ、
ということになる。

////////////////////// 堺屋 太一 ///



223 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/18(木) 21:56:29 ID:6lux59+6

/// 日本への警告 24 /////////////////

 ところが、ニューエコノミーは、高額の所得を得ることのできる人々が
効率的な組織や技術を生み出すから、低額所得者にも利益が及ぶ。
従って、彼らが高額な所得を得て、それをさらに効率のよい投資に回すのは
社会全体の福祉に役立つ。格差の拡大が悪でなく、高額所得を得られる
人々が存在することこそ、好ましい現実の結果だ、と考える。
 ニューエコノミーの議論は、まだまだ未熟である。しかし、このような
議論を声高にできるようになったのは、世界が「結果の平等」を志向する
社会主義や全体主義を否定し切ったことを示している、といえるだろう。

//////////////////// あるべき明日 ///


224 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/20(土) 22:30:57 ID:LS31E8m4

/// 日本への警告 25 ////////////////

    弱者救済を誤用する官僚

 それに対して日本は、いまだに官僚規制と業界協調の戦後体制から
脱出できないでいる。その背景には、マルクスや毛沢東もいわなかった
ような弱者救済論の誤用がある。
 そもそも「弱者救済」とは人権の擁護、あらゆる人々の人間としての
尊厳を保つことである。従って、その対象は人権をもつ自然人に限られる
のは当然だ。つまり、いかなる「弱者」といえども、人間は人間としての
人格があり基本的人権をもつがゆえに人間らしい生活をする権利がある。
これを擁護するのは社会の義務だ、というのである。今や、この考えを
全面的に否定する者は、先進国にはほとんどいないだろう。

///////////// 日本・いま決断のとき ///



225 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/23(火) 22:17:14 ID:9G8OFH4N

/// 日本への警告 26 ////////////////

 ところが、日本の官僚とそれに保護された業界は、「弱者」という言葉を
供給者に当てはめる。このため、「弱者救済」の名で、人権の擁護ではなく
利権の保護が行われる。
 たとえば、中小金融機関や零細建設会社はそれぞれの業界の「弱者」
だから、保護しなければいけない。小規模小売店は大規模店に比べて
「弱者」であり保護すべきだ。さらには、すべての開業医に患者が来るように
医療機関の数を制限して保護しなければならない。教師は全員が定年まで
勤務できるよう通学区域によって生徒(教育の消費者)を分配すべきだ、
等々である。

///////////////////// PHP研究所 ///




226名無しさん@3周年:2006/05/25(木) 06:52:39 ID:Fk/gfPnY
 「格差社会」という言葉が小泉政権のキーワードとなり、次期総裁選も絡んで話題とな
っている。「行き過ぎた市場原理主義の弊害」という表現が使われることもある。
 時代の変化に適応した成長企業や一部の成功者の話を聞いて、自分の身の回りと比べ、
また人口の高齢化による介護の増大などを考え併せて、格差は拡大しているかもしれない
と思う人が多いのは自然である。
 しかし、日本の所得配分の不公平が拡大しているという確たるデータは存在しない。「格
差社会」や「市場原理主義」の「行き過ぎ」などは、定義や具体的内容になるとあいまい
で、単なる政治的スローガンである。世界的に見て、日本が世界で最も格差の少ない平等
な社会を実現していることはよく知られている。
 日本の課題の多くは、過去十年以上に及ぶ経済成長率の長期停滞と高齢化に由来してい
る。税収の低下と誤った景気政策による財政危機を背景に、小さな政府を目指す財政支出
の削減や規制緩和などが、既得権を持つ側からの批判対象となる。
 課題の解決には、成長率の回復しかないし、そのためにはより一層の規制緩和とリスク
への挑戦を促す経済の活性化策が必要である。
 成長が加速すると、常にその波に乗れた人とそうでない人との格差は拡大し、その後、
時間を経て成長の恩恵が全経済に及ぶ。格差の解決は成長に貢献する意欲と能力を持った
人材をいかに組織的に育成するかにかかっている。
 要は、成功者を見て、自分にもチャンスがあると考えるか、自分には真似ができないと
あきらめるか、どちらの人が多いかである。その意味で、IT(情報技術)教育の充実や、
高齢者の労働市場確保などを通じて、可能性に挑戦するための機会を拡大することは重要
な課題である。また、高齢者は資産を有効に活用して、若者の起業・成長を支援し、その
配当を得ることができる。千五百兆円に及ぶ個人資産を有効に活用できない、金融システ
ムの変化も必要である。
 長期不況後の成長は始まったばかりである。格差社会への批判が出ることは成長が始ま
った証しでもある。より多くの人が成長の実感と、将来の明るい期待を持つようになれば
単なるスローガンは力を失う。時期総裁選ではこのような政策論争が望まれる。
227 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/05/27(土) 21:20:50 ID:d08hGq22

/// 日本への警告 27 //////////////////

 これも一見「弱者保護」のようにみえるが、実は利権の保護であって、
人権の擁護ではない。この結果、下手な医者や不適任な教師や
非効率な建設会社や低金利しか支払えない金融機関の消費者になる
自然人は、その人権を踏みにじられることになる。
 日本の官僚たちは、供給者保護のために、弱者救済論をあえて誤用し、
そのことによって権限の拡大を行ってきた。これこそが、今日の日本を
遅進国たらしめた最大の理由である。世界が総資本主義化へと進んで
いる今、日本だけが競争を排除した官僚保護体制を持ち続けているのは、
進歩と創造をなくす危険な行為である。
 「泡後」の日本を創り出すためには、まず、この間違いを改めて、
「戦後」を終焉させることが必要である。それには、官僚主導に代る
新しい「文化」を築かなければいけない。

////////////////////// 1998年発行 ///



228 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/06/03(土) 19:04:16 ID:Utnz4cl0

/// 日本への警告 28 ////////////////

 いま、われわれにとって急がれるのは、官僚主導の文化、つまり官僚が
優秀で高潔で、これに任せておけば間違いない、という神話に対する
「信仰」を打ち切ることだ。
 明治以来、百三十年問続いてきたこの国の官僚主導文化を断つことが
できるだろうか。私は可能かつ簡単だと思う。日本は、これまでにも古い
文化を完全に断絶した経験が何度かある。
 その最も完壁な例は明治維新だ。明治維新は「武士の文化」を否定した。
徳川幕府の成立以降でも二百六十年、鎌倉幕府が生れたときから数えれば
六百七十年も続いた「武士の文化」というものを、明治維新はわずか十年で
否定したのである。

////////////////// 1,500円(税込) ///




229 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/06/08(木) 22:02:50 ID:3XCkKZj1

///////////////////////// あるべき明日 ///

堺屋 太一 (著); 『あるべき明日―日本・いま決断のとき』
PHP研究所; 1998年発行; 1,500円; ISBN: 4569602118

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569602118/qid=1140187066/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/249-0063927-4915570
http://www.bk1.co.jp/product/1577392
http://item.rakuten.co.jp/book/990293/
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9971620049
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30432932

/// PHP研究所 /////////////////////////////


230 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/06/15(木) 22:13:29 ID:UdumeAdQ

/// 日本への警告 29 //////////////////

  三、明治維新から学ぶこと
      幕末の体制内改革

 すべての国々と同じく、日本も改革を志したことは何度もある。そして
その多くは体制内改革で、微調整を積み上げて全体を変えようとした
ものだった。いろいろな分野で改革を行い、その総和として世の中を
変えようとしたのである。
 その典型の一つが、安政から慶応にかけて(一八五四〜六八年)の
徳川幕府である。NHKは一九九八年の大河ドラマに徳川慶喜を選んだ。
これがもし史実に忠実に深く描かれるとすれば、非常に時宜を得た
ドラマとなるだろう。

////////////////////// 堺屋 太一 ///




231 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/06/21(水) 21:59:25 ID:2XXkSxYl

/// 日本への警告 30 ////////////////

 幕府主導の開国を目指した安政の政治が丼伊直弼の暗殺で崩れたあとに
登場した徳川慶喜は、驚くべき大改革を企てた。それは、徳川幕藩体制の
中での改革としては、限界を超えた凄まじさだった。
 まず、家康以来の参勤交代を中止、大名の妻子もそれぞれの国元に帰らせた。
次には万暦小判を鋳造し、乱暴なインフレ政策によって財政再建を試みた。
将軍後見役の徳川慶喜が、さらには十四代将軍家茂までもが江戸を離れて
京・大坂に移住し、有力諸侯も京都に集まった。首都機能を江戸から京都に
移転したのである。

/////////////////// あるべき明日 ///




232 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/06/29(木) 22:14:34 ID:uDg5roZK

/// 日本への警告 31 ////////////////

 そのうえ公武合体論などを持ち出し、劇的な兵制改革を行った。身分による
兵制に代えて陸海軍を創設、陸軍は歩兵、騎兵、砲兵の三兵制とした。
海軍には新型の軍艦を次々と購入した。それどころか、慶応二年(一八六六年)
には旗本の率いる小集団の兵制を全廃、旗本から現金だけを出させて幕府が
統一的な軍隊を持つ傭兵制にした。徳川幕藩体制の根底をも揺がす大改革である。
 政府行政機構も、フランス公使ロッシュの献策を入れて五局体制にした。
外務、内務、会計、陸軍、海軍である。これは、当時のナポレオン三世の
フランスを真似た内閣制度であり、各老中をそれぞれの担当(大臣)に任じた。
さらに総理大臣にあたる総合調整老中を置いた。その任に当ったのは
(明確な記録はないが)板倉勝静であったらしい。

///////////// 日本・いま決断のとき ///




233名無しさん@3周年:2006/07/03(月) 22:36:14 ID:PpYPb2V0
護送船団方式で世界一高価な音楽CDを買わされる日本国民

 レコードの再販につきましては、恐らくそういう制度をとっているのは、世界で日本だけ
だと思いますし、また、一昨年の著作権法改正で、いわゆるレコードの管理防止措置、
つまり安いレコードが日本国内に入ってこないような措置を取りました。国内的には
再販で価格を維持し、国際的な競争もしないという、世界でもまれに見る状態に
置かれているわけであります。こういう状態が、果たして日本の文化を守るために
必要なのかと、そんなに素晴らしい制度なら、なぜ世界がまねをしないのか。現在、
本当に日本のレコード産業は、世界に冠たる産業になっているのか。世界一高い
CDを買わされている日本のユーザーは、本当に世界一ハッピーなのか。そういう
ところから、私は考え直さなければいけないと思います。
 アメリカよりも産業規模が小さいわが国の音楽産業、それに対してレコード会社は
アメリカの何倍もあるという、言わば過当競争の状態にあるわけです。この護送船団方式を
維持していくためには、やはり再販制度は必要だろうと思うわけでありますけれども、
しかし、再販制度を維持してやっているうちに、実はもう大きく流れが変わってきている。
 例えば、インターネットを通じた音楽の配信などのように、再販などには全く関係ない
世界が出現しつつありますしたがって、再販制度で利益を得て、企業は現在はいいかも
しれませんけれども、これに溺れて合理化をしないと、そのうち大きな崩壊が始まる
のではないかと私は考えています。
 そして、この問題は、決して唐突に起きたのではないわけでして、もう何年も前から
公取でさんざん議論しておりますし、独禁法学者あるいは産業構造論の経済学者の
間でも、さんざん議論をし尽くしているわけであります。
 知的財産戦略会議の時代から、再販については直接書いてありませんけれども、
競争政策が大事であるということは述べられておりますし、また知財基本法にも、
競争法のことは書いてあるわけです。したがって、私は日本の音楽産業の合理化のために、
むしろこの議論を始めるのは、遅過ぎるという感じすらするわけです。

http://park5.wakwak.com/~rung/mt/archives/000640.html
234名無しさん@3周年:2006/07/03(月) 23:06:24 ID:ioI48bsh
>>233
知的財産権とは本来、モーツアルトみたいな貧乏人が、金持ちから所得を得る
べき武器を与えるハズだったのだが、いまや、強者が強者の既得権益を守る
道具になってしまった感がある。
レコード業界しかり、マイクロソフトしかり。
235 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/07/05(水) 22:13:10 ID:wwC0SY6J

/// 日本への警告 32 ////////////////

 この改革は、二百六十年余も続いた徳川幕府の祖法を根本から変える
大改革といえるだろう。だが、明治維新を知るわれわれから見れば、幕末に
徳川慶喜とその幕僚たちが行った改革などは、ほとんど目につかない。
彼らは古い体制にしがみついて歴史の激流に押し流されてしまったように映る。
 何故にか。いろんな制度や組織を変えたにもかかわらず、「武士の文化」は
崩さなかったからだ。武士が世の中をリードし、武士が社会における
主導集団だという認識を変えようとしなかった。だから、武士の象徴である
刀も髭も取ろうとはしなかった。
 このことが結局、徳川幕府の大改革を無に帰したのである。

//////////////////// PHP研究所 ///



236 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/07/08(土) 21:00:06 ID:Eqf/zjOr

/// 日本への警告 33 ////////////////.//

      「昭和維新」の虚像

 同じことは昭和のはじめの改革、いわゆる「昭和維新」についてもいえる。
 昭和五年から十五年までの十年間に、政府が行った改革は、決して
小さなものではなかった。
 まず一県一銀行を実現した。明治以来、全国各地に郡市単位の銀行が
多数乱立していたのを、金融恐慌の対策として合併させた。秋田県や
静岡県や兵庫県など複数の銀行が残った県もあるが、たいていは
一県一行に集約された。

///////////////////// 1998年発行 ///



237 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/07/15(土) 22:49:13 ID:zSh4cHAE

/// 日本への警告 34 ////////////////

 これは今日の北海道拓殖銀行の整理どころではない。かなり優秀な
銀行も、不良銀行も、強制的に合併させたのだから大胆だ。それによって
日本の金融制度を近代化、効率化するとともに、資本の集約によって
規格大量生産型の近代社会の実現を図ったのである。
 また、私鉄会社の大同合併も行われた。たとえば、大鉄と関急が合併して
近畿日本鉄道になる、名古屋周辺の鉄道が名古屋鉄道に集中される、
などである。

////////////////// 1,500円(税込) ///



238名無しさん@3周年:2006/07/15(土) 23:39:00 ID:sTiaNC7W
>>1
傾向の多くはそのとおりだが、「護送船団管理平等主義か/格差をもたらす市場原理か」
市場原理が格差をもたらし、護送船団主義が平等を目指すと言うのは誤解。
護送船団方式は、現状維持、または格差を隠していただけ。
現に、嘗ての平等、一億総中流と言われた時も、単に中流「意識」であり、現実ではない。
逆に、当時の資料をみると、所得の面では統計上格差が小さく見えるが、統計に現れない所で
大きな格差がしょうじていた(典型例は公務員の住宅)。更に、資産格差に至っては、極めて
大きな格差が生じており、結論的には、格差を隠していた、取り上げなかったと言うだけでは
ないのか。
239 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/07/21(金) 22:32:21 ID:coTH2qB6

/// 日本への警告 35 ////////////////

 より劇的だったのは、明治以来、各村落において支配的地位にあった
地主階級の大反対を押し切って、年貢の金納定額制を実施したことだ。
それまでは主として生産分与制であった年貢を現金で納める制度にした
ばかりか、その金額も統制した。これによって封建的支配力をもっていた
地主は、単なる定額収入を得るだけの寄生地主と化してしまった。

////////////////////// 堺屋 太一 ///



240 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/07/25(火) 21:46:03 ID:uK8Rh3rI

/// 日本への警告 36 /////////////////

 また、昭和十四年には工場法を改正して、従業員の解雇を制限する
ようなこともした。出稼ぎ型労働が主であった当時の日本の雇用慣行から
見ると驚天動地の大事件である。
 現在、公共事業の各省シェアは変えられないといわれている。建設省が
約七〇%、農水省二二%、運輸省の八%という比率が頑固に守られている。
ところが、昭和初期の改革では、そんな甘ったれたことはいわせなかった。

/////////////////// あるべき明日 ///



241 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/08/02(水) 22:27:29 ID:NQsdsnpU

/// 日本への警告 37 ////////////////

 それまで一道路はすべて内務省建設局が造っていたが、突如として商工省に
道路建設の予算と権限を与え、県境を越えた産業道路を造りだしたのである。
いまも横浜や奈良など全国各地に「産業道路」と呼ばれるものがあるが、
これは商工省の造った道路である。
 「昭和維新」ともいわれた一連の大改革では、このようなことが次々と行われた。
しかし、戦後の改革を経験したわれわれから見ると、昭和初期の政治は、
ただただ守旧的にしか思えない。戦前の日本は何も改革できなかったから
太平洋戦争に突入してしまった、というのが戦後世代の認識であろう。

////////////////// 1,500円(税込) ///



242名無しさん@3周年:2006/08/02(水) 22:36:01 ID:zRrBnwnP
指定管理者の実体をよく調査したほうがいいぞ

ふじみ野のプールみたいな事故がおこったら大変だ

それと最低賃金が守られているかも調べよう

アルバイトが長時間安い賃金でこき使われていることが多い。

243国賊ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/08/02(水) 22:38:14 ID:HgqVnM6O
バイトは責任感薄いよね。
244 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/08/09(水) 21:26:40 ID:OGf9gX+n

/// 日本への警告 38 ////////////////

      拭えなかった「軍人文化」

 何故にそうなのか。ひとことでいえば、軍人官僚支配文化を拭えなかった
からである。「大正デモクラシー」といわれた時代がある。明治以来、
政府行政機構の手本としてきたドイツ帝国が第一次世界大戦で敗北し、
民主主義のイギリスやアメリカが勝利した。このショックで、日本も少しだけ
民主主義の方に歩いた、それが大正デモクラシーの時代である。

///////////// 日本・いま決断のとき ///



245 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/08/15(火) 21:31:38 ID:ISx5eba2

/// 日本への警告 39 ////////////////

 その最大の成果は普通選挙の実施だろう。納税額の制限を外して二十五歳以上の
日本国籍をもつ男性すべてを有権者にする、という制度を実現させたのである。
 大正デモクラシーの時期には、多くの日本国民が普通選挙の実現を期待し、
それさえできれば万事解決するかのような幻想を抱いた。それはあたかも、
一九九三年の総選挙の際に、小選挙区制への改革が熱狂的に支持されたのに
似ている。
 ところが、この制度で行われた第一回普通選挙(昭和三年)の結果は、政友会
二百十七、民政党二百十六、その他三十三(無産諸派八、実業同志会四、革新三、
中立その他十八)という数字になった。

///////////////////// PHP研究所 ///



246 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/08/22(火) 21:31:38 ID:/xsSStk+

/// 日本への警告 40 ////////////////

 これでは議会の諸党派の合従連衡で政権が決定される。わずか
二名か三名の議員が鞍替えすると最大多数派も代るわけだ。
 当然、政友会と民政党の政争は激しくなり、双方がネガティブ・
キャンペーンを繰り広げた。特に激しかったのは、互いに相手の
金銭疑惑をいい立てることである。
 このため国民は議会政治にいたく失望してしまった。それを利用して
官僚主義が復活、軍人官僚主導で改革が行われた。つまり、
大正デモクラシーは死滅し、明治以来の軍人官僚支配の文化が
復活したのである。

//////////////////// 1998年発行 ///



247 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/08/30(水) 22:11:25 ID:KSwaszc+

/// 日本への警告 41 //////////////////

      「終戦」を生き抜いた官僚文化

 アメリカ占領軍によって行われた「戦後改革」は、明治以来続いた
官僚軍人支配の文化の中で、軍人文化の部分を破壊した。この国からは
「武人の文化」が消え去ったのだ。
 いま、自衛隊の制服組のOBが、その経歴のゆえに文化的に尊敬される
ことは滅多にない。その人が個人として人格者であることから文化人
といわれることはあるが、統幕議長だったという理由だけで人格的文化的に
「偉い」と思われることはほとんどない。

//////////////////// 1,500円(税込) ///



248 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/09/06(水) 22:42:51 ID:PzJIywao

/// 日本への警告 42 //////////////////

 戦前は違った。国民運動を行うにしても何かの財団法人をつくるにしても、
名誉総裁には皇族華族、会長には退役軍人、陸海軍の中将や大将が据えられた。
朝鮮総督や台湾総督にも陸軍大将か海軍大将が多かった。文部大臣や
東大総長にも退役軍人が就いたこともある。それに比べて内務省や大蔵省の
文民官僚0Bは二番手とみなされていた。
 大功のあった軍人は侯爵にまでなった。東郷(平八郎)元帥は侯爵、乃木
(希典)大将は伯爵である。文官の方は伊藤博文など明治の元勲を別とすれば、
たいていは子爵か男爵である。財界人はどんなに偉くても男爵どまり。
岩崎弥太郎や住友吉左衛門でも男爵である。

////////////////////// 堺屋 太一 ///




249 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/09/13(水) 20:29:14 ID:DdhpurOe

/// 日本への警告 43 ////////////////

 つまり、社会的な序列としては、一番上が皇族華族、次は軍人、その次が
文民官僚、そして財界人は経済的下支えとして居並ぶというのが普通だった。
 戦後はまったく逆で一番上は必ず財界人、審議会会長も大きな財団法人の
会長も財界人だ。次が経済官僚のOBか学者という形になっている。
自衛隊制服組の出る幕はほとんどない。
 敗戦によって軍人文化が破壊されたことによって、武士道とか大和魂
といった概念も消失した。勇気や覚悟といった武人的徳目も語られることが
なくなった。いまは「臆病」を「慎重」といい、「優柔」を「熟慮」といい換える
時代である。

/////////////////// あるべき明日 ///



250名無しさん@3周年:2006/09/13(水) 20:39:19 ID:jdPIzhZe
郵政民営化とは、郵政ロックフェラー化の事だったんです。 
小泉の構造改革とは、日本をユダヤ資本に売り渡すことだったんです。

http://www15.ocn.ne.jp/~oyakodon/newversion/yuuseiminneika.htm
251名無しさん@3周年:2006/09/14(木) 21:13:53 ID:z1D7lPFU
売れるもんは売り渡せばいい
資本は還流しやがては還って来る

寝かせとくよりはいいだろ
252名無しさん@3周年:2006/09/15(金) 00:25:14 ID:cF1LoBOo
護送船団管理主義が1番。

日本はそれで、これだけ発展したんだ。

日本には成果主義は根付かない。以上!!
253 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/09/20(水) 21:38:39 ID:q2shkBES

/// 日本への警告 44 ////////////////

      最適工業社会を築いた官僚主導

 軍人文化の破壊こそ戦後改革の最大のものだ。それに対して文民官僚の
文化は生き残った。いやむしろ、物資統制によって強化され、高度成長によって
美化されてきた。
 いま、私たちがやらなければいけないことは、明治期以来続いてきた
官僚文化を超越することである。
 官僚主導の文化によって日本がつくろうとしたもの、それが規格大量生産型の
最適工業社会である。

///////////// 日本・いま決断のとき ///



254 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/09/24(日) 20:58:08 ID:dMH7CJ2v

/// 日本への警告 45 ////////////////

 明治以来、近代日本は最適工業社会を目指してきたが、それが完成したのは
一九七〇年代だ。この百年余の間には、一時、植民地帝国を目指したこともあるが、
それは最適工業社会を実現している欧米諸国がみなそうなっているからという
猿真似で余計な寄り道をしたに過ぎない。
 一九七〇年代に完成した最適工業社会は、なお二十年近く成長を続けた。
その結果、日本は一人当り国民所得で、一九八八年にアメリカを抜いた。
念願の工業化レースで先頭に立った。だが、この間にアメリカは、最適工業社会を
越えた「次の段階」を模索していた。

///////////////////// PHP研究所 ///



255 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/10/01(日) 00:37:40 ID:Y4t4yUCT

/// 日本への警告 46 ////////////////

 ケネディ大統領が登場した頃、マクナマラ国防長官に代表されるアメリカ社会の
「ベスト&ブライテスト」は、最適工業社会の論理を推し進めようとして失敗、
ベトナムの敗退や経済の疲弊を生み出した。この失敗から生れたのが八○年代の
レーガン改革、ソフト化社会にふさわしい総資本主義化への道である。
 「失敗は成功の母」といわれるが、「成功は失敗の父」である。一つの成功を
生み出したのはどの失敗だったか、因果関係はよく分かる。だが、一つの失敗が
どの成功から生れたかははっきりとは分からない。だから「父」である。

///////////////////// 1998年発行 ///




256名無しさん@3周年:2006/10/01(日) 08:20:33 ID:WSNFplkq
護送船団や天下りの弊害が大きい
金融機関どのは何とかしないといけないが

後は産業保護でいいんじゃねえか?
257 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/10/08(日) 20:00:06 ID:bXJ+4iua

/// 日本への警告 47 ////////////////

 最適工業社会の完成に成功したことが、実は今日の日本の失敗の「父」だった。
一九七〇年代のうちに二度の石油危機を経験して、戦後の正義の序列が変った。
効率を第一の正義とした成長優先思想から平等と安全を第一とする集団主義
思想になったのだ。
 最適工業社会とは本来が効率思想から生れたものだが、石油ショックと
「日本列島改造論」の破綻を経験したあとでは、平等と安全が優先されるようになり、
そのための規格基準が強化された。だが、八○年代に入ると、規格規制そのものが
目的となりだした。

////////////////// 1,500円(税込) ///



258名無しさん@3周年:2006/10/08(日) 21:18:15 ID:7fUQzLFy
このスレッド、問いの立て方からして、既におかしいだろう。
中立を装っているが、実に、小泉自民党的問い掛けだな。
(両極端の二元論を選択肢として犬の餌のように国民に投げ与え、基本トレンドのベクトルが指し示す方向に誘導する)
分かりやすい例では、
「生か死か」と問われて、死を選ぶ人間はほとんどいない。
いかにも、セコーあたりが考えそうなセコいやり方だぜ!
259 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/10/14(土) 20:31:15 ID:YsMT/lN/

/// 日本への警告 48 ////////////////

 たとえば建築基準法では、強度基準よりも材料基準の方が多い。医薬品の
許認可も安全性よりも認定基準を大事にしている。阪神大震災による大被害、
血液製剤によるエイズ感染などは、規格そのものを目的とした官僚規制の
綻びの象徴である。
 九七年からはじまる金融機関の相次ぐ破綻も、同根の問題である。
官僚主導は、最適工業社会の形成には大いに役立ったが、ソフト社会では
桎梏以外の何ものでもなくなっている。
 これが戦後の総決算であり、明治以来の近代化の結末である。戦後半世紀、
そして明治維新から四世代を経たあとの改革とは、そうした官僚主導文化を
超越することでなければならない。・・・・・

////////////////////// 堺屋 太一 ///


260名無しさん@3周年:2006/10/14(土) 20:56:42 ID:65goDvK2
平等と唱いながら、千葉県で障害者差別禁止条例と云う、
キチガイ条例が成立為てしまう日本の不思議。
千葉の方ご愁傷様です。
261名無しさん@3周年:2006/10/21(土) 11:23:29 ID:tbkKdvCJ
【映画DVD】メトロポリス

未来都市メトロポリスは資本家は地上に暮らし、工場で家畜同然に管理され働く労働者は地下奥深くに住む世界。
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本日発売!
262 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/10/22(日) 18:40:55 ID:XbvDScIK

///////////////////////// あるべき明日 ///

堺屋 太一 (著); 『あるべき明日―日本・いま決断のとき』
PHP研究所; 1998年発行; 1,500円; ISBN: 4569602118

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569602118/qid=1140187066/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/249-0063927-4915570
http://www.bk1.co.jp/product/1577392
http://item.rakuten.co.jp/book/990293/
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9971620049
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30432932

/// PHP研究所 //////////////////////////



263名無しさん@3周年:2006/10/28(土) 10:19:09 ID:mfx6yO+R
【格差拡大社会】「2億ション」ブーム到来 購入者は30代から50代が中心 富裕層ビジネスが本格化
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1161912014/l50
264名無しさん@3周年:2006/10/28(土) 11:25:50 ID:3N3gsbOW
大田総理の番組で民間の平均給与と公務員の平均給与の比較表が出たが、
その公務員の平均給与は正確ではない。
よく見ると人事院調べと但し書きがしてあった。
これは、人事院が自治体に勧告した額であり、実際のものではない。
実際はそれより150万円から200万円多い。

しかも、民間の平均給与は手当が含まれたものだが、公務員の平均給与の方は手当が含まれていないものだ。
比較するのに物差し自体が違う。

人事院の職員も公務員だから自分らの給料を低めに見せようとしたのだろうw
265名無しさん@3周年:2006/10/28(土) 13:02:21 ID:j2HUzoLp
護送船団管理平等主義は、共産主義政策だ。バカ政府
266名無しさん@3周年:2006/10/28(土) 13:26:13 ID:fXhhVJgj
大銀行などの強者には税金投入などして保護し、
庶民のサービスを削って自由に自分でやれという、
強者だけに都合よく自由競争と言う自民党は、「日本強者ん党」と改名汁。
267 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/10/29(日) 20:06:35 ID:NEYJeGzt

/// この国の気持 1 /////////////////

堺屋 太一 (著); 『あるべき明日―日本・いま決断のとき』
PHP研究所1998年発行; 1,500円 より

・・・・・
第二章 この国の気持
    一、古い理想を追う日本
        日本の選択肢

 日本の国家や社会のコンセプトは、時代によって大きく変化してきた。
中でも重大なのは、徳川時代の安定一途の社会コンセプトから
規格大量生産型の近代工業社会の形成へと大転換した明治維新である。
 日本は明治以来、このコンセプトを継承し、約百年後の一九七〇年代には、
見事にそれを達成した。七〇年代末からの日本は、世界で最も成功した
近代工業社会、いわば「最適工業社会」であった。

/////////////////// あるべき明日 ///


268 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/11/05(日) 18:14:27 ID:2XXOy8/k

/// この国の気持 2 /////////////////

 ところが、その頃から世界は大きく変化し、近代工業社会とは別の、
新しい歴史段階を目標とするようになっていた。それは、比較的低コストで
多様な生産と流通を実現できる技術の進歩を反映して、人々の多様な
発想を実現し、多様な欲求に応える自由経済民主主義の社会である。
 日本は明治以来の夢を実現した。これは偉大なことだ。従って、この
成功を誇示して成功体験に長く酔い痴れたい気持が、今の日本にはある。

///////////// 日本・いま決断のとき ///



269名無しさん@3周年:2006/11/09(木) 09:39:47 ID:1ISY9d4o

http://www.asahi.com/international/update/1108/017.html

格差拡大、低所得者層が民主に 米中間選挙
 
「民主党優位」には、ブッシュ政権のもとで拡大した景気の分け前に十分あずかっていない、
という低所得者層を中心とした不満も追い風になったようだ。

経済は選挙中の争点としてイラク問題の陰に隠れていたが、ブッシュ政権の経済運営への批判
も土台で民主党を支えた。「裕福ではない民主党支持層には『景気がよくない』との認識が
目立ち、投票は格好の意思表示になった」と、ギャラップ世論調査のフランク・ニューポート
編集長は分析する。

激戦だったオハイオ州上院選で民主党候補が共和党現職を破った。「この5年間で州内20万人
もの製造業雇用が失われた。低賃金層は減税効果をさほど感じていない。
経済運営の変化も求められた選挙だった」(民主党)からだといわれる。

米世帯の年間所得の中央値は昨年上昇に転じたが、それまで5年続けて減少。
低所得者層ほど同党への支持表明が目立った。

民主党候補者への投票を検討すると世論調査に答えた人の割合をみると、前回の中間選挙と
比べて最も増えた所得層は2万ドル(約240万円)台で、1割余り多い約6割にのぼった。
270 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/11/11(土) 20:17:29 ID:SQmw+g37

/// この国の気持 3 /////////////////

 また、それに成功した手法を継続していれば、これからも繁栄が続く
はずだ、と信じたい気分も強いし、これを改めることへの危倶や不安も
大きい。もちろんこれを変えることによって損失を受ける既成の勢力や
知識の持ち主も多い。
 世界の冷戦構造が終焉した一九九〇年、世界の経済と文明の
構造は変っていた。だが、日本は過去の成功のゆえに、佇み戸惑った。

///////////////////// PHP研究所 ///



271 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/11/18(土) 20:21:59 ID:7pmoqqTB

/// この国の気持 4 /////////////////

社会主義の消滅を構造的変化ではなく、ソ連など社会主義国指導部の
失敗と見る論説さえ、少なくなかった。そんな惑いがこの国を、進歩の
遅い「遅進国」にした。世界の先進国が「近代」を超えた新しい歴史的
発展段階である「新代」に向って非常な勢いで走りだしていたとき、
日本はその方向へ進むことができなかった。
 私たちはこれから新たな目標を設定し、新しい選択をしなければ
ならないところへ来ている。では、われわれの前にはどのような
選択肢があるだろうか。

///////////////////// PHP研究所 ///

272処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/11/22(水) 19:34:45 ID:WQT7jg3g
談合考
ttp://kaznak.web.infoseek.co.jp/japan/ftc-otsu.htm

談合を止めるとダンピングで共倒れ? クジで決めろよ。
273処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/11/22(水) 19:37:07 ID:WQT7jg3g
Aの東京高裁判決では、前述の大審院判決を勘案しつつも、「工事請負に
ついての入札の実情は、自由競争に任せた場合、常に必ずしも公正な競争
が行われるとは限ら」ないとして、「公正な価格」とは「当該入札において
公正な自由競争により最も有利な条件を有する者が実費に適正な利潤を
加算した額で落札すべかりし価格」との見解(適正利潤価格説) を採用し
たうえに、談合金を利潤から捻出することもあり得ること、談合金を出し
たため粗悪工事になったという証拠がないこと、発注者の予定価格より
高額な価格で談合しても規定により最後は予定価格の範囲内の価格で
随意契約を締結することになること等から、「公正な価格を害する目的を
もって談合したことは認定できない」として、全員無罪とした。
274処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/11/22(水) 19:40:32 ID:WQT7jg3g
「ダンゴー!ダンゴー!」ってアメ公がしつこく言うのを
鵜呑みにして来たからな。
275 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/11/22(水) 21:23:42 ID:q4ynKQ3X

/// この国の気持 5 /////////////////

        失われた目標を追い続ける

 第一に考えられるのは、いままでと同じ目標を追い続けることだ。つまり
規格大量生産型の近代工業社会を理想と信じ、これからも徹底した規格化を
維持することである。
 それによって一世代前の人々が夢見た社会が実現し継続するとすれば、
それもよいではないか。わずか一世代前の一九六〇年代に世界の人々が
夢見た世の中を、この国に実現させてなぜ悪いのか。それはそれで素晴らしい
ことではないか、というわけである。

///////////////////// 1998年発行 ///



276処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/11/22(水) 22:55:26 ID:WQT7jg3g
競争社会が素晴らしい? アメリカを見ろよ(ゲラゲラ
277処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/11/24(金) 20:38:22 ID:tfKUzd/0
今頃は長野県政も大喜びで談合を再開していることであらう・・・。
278humanist:2006/11/24(金) 23:13:12 ID:FvW/PQqI
◇時給千円≒人としての尊厳や希望なき奴隷制が悪の根源
  ○グローバリゼーション(市場原理主義)による貧富二極化→ 社会荒廃 の解決を!
  例、1集合住宅で殺人事件の悲鳴がしても、誰も警察に通報せず → 社会崩壊
     2同じ心ある人間同士、年収1千万と : 生活保護以下の時給千円=年収2百万
     3民営化は国民の民でなく、民間資本の民→ 貧富二極化、心の荒廃、犯罪多発化
      例、アメリカ、ハリケーン被害南部貧困層は、車社会でも車も持てず奴隷化
     4希望なき階層社会 → 人としての尊厳や希望のない青年が家庭をもつこと断念、
      子どもに自分と同じ苦しみをさせたくない → 未婚、少子化など
  ○グローバル資本主義による人権軽視、階層化 → 富裕層の政治支配 → 構造汚職
   の解決策は? → 「自由競争と共生理念による政治」を!
   市場原理だけの経済優先(生活手段)、人権軽視の政治でなく、人間尊重(目的)の
   立場で政治がコントロールを!  セフテイネットではありません!
   私たちは、自分だけで生きれない。自由放任でない「自由競争」の理念と、
   詩人、宮澤賢治が言った「世界全体が幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない。」という、
   同じ心ある人間として認め合う共生の理念は、相対しつつ、相補う、支えあう社会の柱です。
   資本主義も社会主義も、相対し、相補い、支えあう社会理念。
 例、 市場主義だけで安い米を輸入するのが良いのか、それ以上に、
    主食の自給権を他国に委ねる危険を考えることがより重要な条件。
   例、 誰が、同職場で、正社員の時給5千円や、パート、派遣社員の時給千円を決めるのか?
    時給千円は生活保護以下、奴隷並み! 同じ心ある人間として、同一職務同一賃金を!
   例、自由競争は進歩に必要、しかし、薄給で毎日12時間以上、深夜労働の競争などをしても
     人間並みの生活ができない社会は正常であろうか?  → 程度問題、中庸が大切       
   例、 格差社会の解決策・・同じ人間として、他人を思いやる共生の心あるのみ(某経済学者)
279処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/11/25(土) 00:27:16 ID:VOMdAlEy
そうそうセイフティ・ネットなんて、もうどこにもありゃしない。
280処刑ライダー ◆.EDMOUBKE2 :2006/11/29(水) 23:20:04 ID:oh0ieSnF
長野知事選の喪家評ってどうだったんだ?
281 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/11/29(水) 23:46:39 ID:BY+ikTPB

/// この国の気持 6 /////////////////

 この逆を選択するとすれば、国内的には急激な変化は避けられる。
戦後の官僚主導と業界協調体制を維持すればよいはずである。
 現に、外国からの圧力や国際競争に曝されない分野においては、近代
工業社会の目標に沿ってつくられた基準が頑固に維持されている。その
最も典型的な分野は教育だ。
 橋本前内閣は「六大改革」の中に、財政改革、行政改革、社会保障制度改革、
金融制度改革、経済構造改革と並んで、教育改革も採り上げたのだが、
議論されていた教育改革の方向は、明治以来、文部官僚が夢見てきたのと同じ、
「規格大量生産に適した人材を大量に育成すること」の域を出るものではない。

////////////////// 1,500円(税込) ///



282 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/12/06(水) 21:49:51 ID:fwXl5VyF

/// この国の気持 7 //////////////////

 規格大量生産に適した労働力となる人材とは何か。その第一は、共通の
知識と技能をもっていること。みな読み書き計算ができ、文明の利器を利用でき、
ある程度の外国や歴史の知識をもっている。新聞雑誌を読み、買い物の
計算ができ、規則通りに動く習慣があり、時計、電話、テレビ受像機が使えて
自動車の運転もすぐに覚える。つまり、近代工業社会において生活するのに
不便がなく、大量生産の現場で働いてすぐ役に立つ人間である。

///////////// 日本・いま決断のとき ///



283名無しさん@3周年:2006/12/06(水) 22:12:06 ID:PCzGNjlv
投稿者:貞子ちゃん
日本にワーキングプアが増えているとすれば、それはアメリカのせいではなく、
官が大きくなりすぎて、日本が旧態依然とした社会主義的なシステムの中で動いている性です。
しかも 豊かになりたがっている人ほど 移民へのアレルギーが高い。
貧乏でもよいならそれで良いです。
豊かになりたかったら 根拠無くアメリカを憎むより 国内で小さな政府を作って 
規制緩和を進めて 移民を大規模に受け入れるべきでした。
このブログで幾度も記してきましたが、今は日本国内国債管理政策を徹底する以外に 
日本を国家破綻から回避させる方法は残されていません。
http://diary.jp.aol.com/uvsmfn2xc/597.html#comment
284名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/07(木) 15:12:47 ID:F6frq9kj
285名無しさん@3周年:2006/12/07(木) 17:03:47 ID:UM9XoWCY
 市場原理をそのまま適用していたら、今ごろ大銀行は数社を除いて破綻
していただろう。それは国民だましの馬鹿の一つ覚えにすぎない。
 大資本家とその手先達は資本制社会が危機に瀕すれば、戦争やその他
どんな最後のあがきをするものだ。
286 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/12/13(水) 22:57:32 ID:/VKavuM+

/// この国の気持 8 /////////////////

 近代以前の教育は、職能教育を前置して、一般教育を後置した。
農民の子は親に連れられて農業の手伝いをすることで職能教育を受け、
やがて寺子屋に通って読み書きそろばんという一般教育を受けた。
武士の子はまず親から武士にふさわしい行儀や挨拶を躾けられ、
それから読み書きそろばんに入った。そしてその中で特に才能があると
認められた者だけが、都に上って偉い先生について専門的な知識と
技能と人脈を学んだ。

////////////////////// 堺屋 太一 ///



287 ◆iTh0Fb.9Pc :2006/12/22(金) 21:42:17 ID:qCtaO5qJ

/// この国の気持 9 /////////////////

 ところが、十九世紀から世界に広まった近代教育は、まず読み書き
計算の一般教育を施し、職能教育はあとからする。
 このような教育こそマルクスのいう「自由なる労働者」、つまり「財産も身分も
利権もないがゆえに自由な勤労者」には適している。彼らは、将来どんな
職業に就くか分からないし、いつ職場を変るかも分からない。どこに居住するか、
どんな人と結婚するかも分からない。従って、どのような場合にも有用な
基礎知識をもたせた。職場の側からいえば「雇ってすぐ役に立つ人材」である。
 このような規格大量生産向きの人材を大量につくる「近代教育」において、
最も完成度の高いのが今日の日本である。

/////////////////// あるべき明日 ///



288名無しさん@3周年:2006/12/26(火) 21:31:54 ID:UFn3RJn4
【格差社会】最後の護送船団のTVキー局の社員の年収は異常に高い、日本のトップ
http://www.webtelevi.com/tyuumoku.htm

日本最後の護送船団といわれる放送業界、欧米の場合は電波使用料は入札制で
放送会社は莫大な使用料を政府に払っているが日本の場合は認可制で総務省の
管轄下にあるが、電波使用料を支払う必要は無い
この構造はケータイ・キャリアも同じ構造だ
つまり仕入れがタダで商売が出来るものだから、儲かるわけだ
この点については以前にソニーの出井社長が取り上げたことがあるがぶちあげただけで、
その後尻すぼみで最近ではそういったニュースは流れない
TV局やケータイから電波使用料を取る、あるいは電波を欧米並みに入札制にするだけで、
国家財政が立ち直るのではないか?といわれるほどの巨額な電波使用料が見込める
わけだが利権がらみの分野で、政治家もマスコミもこの問題を取り上げないようだ

そういった世界の中で特殊な構造のTV業界だが、社員の年収は日本のトップクラス、
社員は給料に関しては緘口令が引かれているようだが上場企業の中で、トップは
朝日放送の年収1587万円、2位がフジテレビで1575万円、3位はTBSで1432万円と
ベスト3をTVキー局が独占している

許認可事業分野や、他企業が参入できない分野で政府の手厚い保護のもとに、社員も高給、
厚遇を享受しているといえよう
これだけ政府から厚遇されていると政府批判の舌鋒が鈍るのも無理は無い
親会社はたいてい大手新聞社になっているようで
マスコミ業界は政府の手厚い保護の下でぬくぬくと厚遇されているようだ
新聞社の場合は、法人事業税が免除されており、税法上も特典が多い
 これでは政府批判の舌鋒が鈍るのも無理は無い
289名無しさん@3周年:2006/12/26(火) 21:37:22 ID:UFn3RJn4
【格差社会】最後の護送船団TVキー局、公共の電波の利用料をほとんど払わず私腹を肥やす
http://www.webtelevi.com/tyuumoku.htm

●情報・通信関連企業の上場会社の年収ランキング

1位、朝日放送 1587万円 全業種でもトップ つまり日本一
2位、フジテレビジョン 1575万円 全業種でも2位 つまり日本2
3位、TBS 1560万円 全業種でも3位 つまり日本3
4位、日本テレビ放送網 1432万円 全業種でも7位 つまり日本7
5位、テレビ朝日 1365万円 全業種でも9位 つまり日本9
6位、テレビ東京 1219万円 全業種でも19位 つまり日本19
7位、角川グループホールディングス 1117万円
8位、野村総合研究所 1080万円
9位、JSAT 930万円
10位、バンダイビジュアル 897万円 
11位、日本電信電話 862万円
12位、東映 851万円
13位、KDDI 840万円
14位、日本オラクル 823万円
15位、NTTドコモ804万円
16位、東宝 792万円
17位、新日鉄ソリューションズ 789万円
18位、日本ユニシス 783万円
19位、NTTデータ 779万円
290名無しさん@3周年:2006/12/30(土) 23:36:26 ID:/simVQVx
市場を大切にするのは正しいが原理をそのまま尊重するのは無政府主義でいただけない
正解は常に中庸にありだと思う
291名無しさん@3周年:2006/12/30(土) 23:46:32 ID:/O+L9OT9
>>1
戦前の日本は正に教科書通りの資本主義国家であった。
日本型資本主義は伝統から来ているのではない。
そのシステムは殆どが1940年頃に出来たのである。
君にはこの本をお勧めする。

新版1940年体制 東洋経済新報社 野口悠紀雄著

「日本株式会社」の昭和史 官僚支配の構造
創元社
小林英夫
岡崎哲二
米倉誠一郎
NHK取材班著
292 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/01/01(月) 00:11:53 ID:HP2n0dq8

/// この国の気持 10 /////////////////

        「この国の気持」を示す教育

 一つの国(社会)の未来を創るのは次の世代である。従って、「次世代」を育てる
教育には、その国の現世代の期待が表現されている。親の世代が願ったように
子の世代はならないことは多いが、教育に託された理念には、親たちの理想が
表われている。いい換えれば、一つの国の教育制度や内容を見れば、「この国の
気持」が、つまりその国の人々が目指している未来像が分かるわけである。
 では、今日の日本の教育の仕組みはどうなっているか。その大枠を定めたのは
昭和十六年の「国民学校令」だ。「何をまた古いことを。五十年も前に廃止になった
勅令を何もいまさら」と思われる方も多いだろうが、実はここが大切な点である。

///////////// 日本・いま決断のとき ///


293 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/01/03(水) 19:30:17 ID:zb7lrL1v

/// この国の気持 11 /////////////////

 国民学校令は、ナチス・ドイツの「フォルクス・シューレ」の制度を、その名も
そのままに模倣したものだ。この制度の主な柱は三つある。第一は、初等教育は
全人格的に公の認定した学校で行う。家庭や地域社会や教会は深く関わる
必要がない。学校が知育、徳育、体育のすべてを行う。
 第二は、初等教育の学校はすべて公認制、原則として公立(市町村立)にする。
私立の小中学校の新設は原則として認めず、現存の私立学校もなるべく縮減し
公立に集約する。
 第三は、公立学校には一学校一通学区域の厳格な学区制度を設け、居住地
による強制入学制度を実現する。

///////////////////// PHP研究所 ///



294名無しさん@3周年:2007/01/03(水) 20:11:02 ID:C5946Ioj
>>291
おまえの読む教科書には資本主義社会は天皇制って書いてあるのか?
捨てろ、そんな教科書。
295 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/01/07(日) 19:41:07 ID:3UcFmlpm

/// この国の気持 12 /////////////////

 以上の三つを組み合せると、教育の消費者である生徒と父母から、
学校選択の自由を奪うことになる。しかもその学校が、知的教育だけではなく、
生活の躾から体育や美意識までを教えるとなれば、官僚の指定する学校が
子供たちの全人格形成を支配することになるだろう。
 そうであれば、どの学校も同じ教育内容でなければならない。学校に
優劣があれば不公平が生じるし、教育内容に違いがあれば不適切な結果
になる。ある学校が「音楽に重点を置く」とすれば、音楽好きの数人は喜ぶが、
あとの何十人かは困ってしまう。なにしろ入学する学校を選択することも
転校することもできないのだ。

///////////////////// 1998年発行 ///




296 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/01/13(土) 21:18:03 ID:SrQ1zkOQ

/// この国の気持 13 /////////////////

 従って、すべての学校は全国一律、どこからも非難の出ない「国定」の
教育にならざるを得ない。さらにこれを生活の躾や徳育、体育にまで拡げれば、
全日本人の能力や価値観を一律同型にすることも可能だろう。これこそが
「国民学校令」の主旨であり狙いである。
 ここで指摘しているのは、「一律の価値観に育てる仕組み」であって、その
価値観が「軍国主義」か「経済主義」か、「忠孝」か「会社人間」かといった
中身ではない。この仕組みこそが、今日も頑固に、ますます強固に維持されている
日本の教育の根本なのである。
 なぜ戦時中に採用されたナチス型全体主義の教育制度が、戦後の民主化時代
にも維持強化されたのか。その理由は、戦後の社会全体が規格大量生産の
確立を目的としてきたからである。

////////////////// 1,500円(税込) ///


297 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/01/21(日) 18:31:19 ID:BngVaLOx

/// この国の気持 14 /////////////////

        日本教育の目標――知識、協調、辛抱

 明治以来、日本の教育は、規格大量生産型の近代工業社会で役立つ人材を
大量に育成することを目指して来たことは前述した。そのために、基礎教育には
三つの目標を掲げてきた。
 第一は、生徒に共通の知識と技能を付与すること。規格大量生産に従事しようと
すれば、みなと共同作業をするので、共通の知識や技能がなければ困る。
 「高卒の新入社員を百人採りました」といえば、「高卒ならこの程度の読み書き
計算ができ、この程度の知識があるはずだ」という前提で社員教育をすれば、
全員が習熟できる。

////////////////////// 堺屋 太一 ///



298 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/01/27(土) 22:01:56 ID:VQ+0KxfV

/// この国の気持 15 /////////////////

 「今年は優秀な大卒が十人入りました」といえば、だいたいこういう職場で
こういう訓練をすれば、やがてこういう管理職に育つ、ということが予想できる。
それこそが教育の第一の目標だった。
 このことは人材を規格化し、「先物買い」を可能にした点でも、日本の雇用慣行に
重大な影響を与えた。終身雇用や年功による昇進制度ができたのも、このためである。
 第二は、協調性を強めること。同じ時間に出勤して共同作業をし、勤務地や役職が
替ってもすぐにみなと協調できる、それには周囲と同じように生き、同じように
考えることが大事である。

/////////////////// あるべき明日 ///



299名無しさん@3周年:2007/01/30(火) 07:35:32 ID:A4XecU31
いままで派遣労働などの拡大を押し進めて、日本の格差社会化を助長してきたのは自民や民主です。
格差社会の生みの親である自民や民主は、非正規雇用などに絡んだ格差問題に関してはてんで駄目。全く頼りになりませんよ。

【労働環境】派遣労働者:6年で2倍、過去最多255万人・派遣料金や労働者の賃金は下落…05年度 [06/12/27]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1167173455/

日本共産党以外の【 すべての政党の賛成 】で成立したのが、二〇〇〇年施行の改悪労働者派遣法です。
対象業務を専門的な限定二十六業務から原則自由化(製造業務など除く)しました。
派遣労働は他の有期雇用と違って、企業が雇用責任を負わずに済むため、
簡単に契約を打ち切ったり人を差し替えたり、企業にだけ都合のいい働かせ方です。
同法によって、派遣労働者は三年間で倍増し、現在二百十三万人に達しています。
〇四年三月からは製造業務も解禁にしたため、今後いっそう増大することは必至です。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-07-06/03_01.html

先の通常国会では、派遣労働者の派遣期間を延長し、製造業への派遣を解禁する
労働者派遣法改悪が【 自民、公明、保守新の賛成 】で成立。
パートや契約社員を解雇しやすくし、サービス残業を広げる労働基準法改悪も【 与党と民主、自由の賛成 】で成立しました。
〇〇年四月に【 自民、公明、保守、民主の賛成 】で成立した雇用保険法改悪では、
失業給付日数を減らし、給付を五千億円分削減、保険料は四千億円分引き上げられました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-09-14/05_01.html

不安定雇用が急増した背景には、労働法制の改悪があります。
労働者派遣法の二回の改悪で、派遣は原則自由化され、製造現場にも解禁されました。
契約社員など有期雇用を使いやすくする労働基準法の改悪も相次ぎました。
いずれも【 与党が賛成し、民主党は製造現場の派遣に反対しましたが、ほかは賛成 】しました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-08-19/2005081902_01_1.html

日本共産党サイト内 [派遣 労働] 検索結果
http://search-j.aik.co.jp/cgi-bin/namazu.cgi?query=%C7%C9%B8%AF+%CF%AB%C6%AF&submit=Search%21&whence=0&idxname=&max=20&result=normal&sort=score
300名無しさん@3周年:2007/01/31(水) 23:16:31 ID:erw3hC5x
民主党なら、日本国民と在日外国人との間に存在する様々な『 格差 』も漏れなく解消します!

在日外国人を救済…無年金障害者、民主党が改正案
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1121248625/
【民団】民主党を応援し外国人地方参政権勝ち取ろう
http://news17.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1088695789/
朝鮮人を日本に大量移住させる法案・・民主党案がほぼ採用か
http://news20.2ch.net/test/read.cgi/news/1149907310/
「朝鮮総連は、大切にしなければいけない団体」 民主党・角田陣営献金疑惑
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1169202203/
【在日】制裁に反対する「緊急行動」 民主・社民の議員も支持−「歴史的に政府が在日の権益を保障するのは当然」
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1163861491/
朝鮮総連「日本は在日への政治弾圧をやめろ。我々は日教組との共同の努力を強める」
http://news20.2ch.net/test/read.cgi/news/1165847454/
【総連】「何してんねん」「人権侵害をやめろ」商工会職員ら抵抗 総連関連施設捜索
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1168492352/

「人権擁護委員に朝鮮総連など外国人が加わるのは自然」…朝日社説
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1122572302/
【人権擁護法案】国籍の制限設けない「民主党・独自案」、衆院に提出
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1123067094/
人権委管轄こだわらず 部落解放同盟・松岡徹(民主党参院議員)書記長が会見
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1110035162/
在日外国人・障害者・部落・ホームレス・女性を差別から守れ!人権擁護法の成立目指し、研究者ら報告
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1166447573/

「日本を憧れの国にしたい」…民主党若手議員の1000万人移民受け入れ構想
http://news20.2ch.net/test/read.cgi/news/1161852465/
日本へ入国する外国人の指紋採取、義務づけへ…民主幹部ら人権上の問題指摘
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1139878931/
市民団体、「不法滞在外国人の収容緩和」や「難民認定拡大」求めて大規模抗議(民主議員も参加)
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1097682041/
301 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/02/03(土) 22:37:09 ID:t5SDy+vx

/// この国の気持 16 /////////////////

 現在、各企業は新入社員として採用したいのは「個性と独創性のある人」という。
しかし、各企業のそれぞれの課で欠員が出たとき、支店で増員を行うとき、「どんな
人が欲しいか」と聞いたら、課長や支店長がいうのは「協調性のある人」であり、
「個性の強い奴だけはよこさないでくれ」というのが本音だろう。「会社としては、
個性のある人材を採らなければいけないが、うちの課(支店)では困る」というのである。
 第三は、辛抱強いこと。規格大量生産に従事するのは面白いことではない。だから、
辛抱強くなければ勤まらない。嫌いなこともしなければならない。特に配置換えや
機械の変更があれば、否応なく対応するだけの辛抱強さが必要だ。

///////////// 日本・いま決断のとき ///


302 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/02/10(土) 20:51:04 ID:rT1BupCQ

/// この国の気持 17 /////////////////

 辛抱強くなる教育となれば、子供の頃から嫌いなことを多くさせた方がよい。
だから、学校は面白くてはいけない。学校は辛いことを辛抱した末に褒められる
ところなのだ。
 好きな学校を選ぶのではなく、強制的に割り当てられた学校に送り込まれる。
授業では不得手なことを長時間する苦痛に耐える習慣をつける。これが日本の
教育の重要なポイントである。
 そもそも人間は、生れた途端から本当にしたいことから目をそむけるように
教えられる。たとえば子供が転んで膝小僧を擦りむいたら、母親は「飴玉をあげる
から泣きやみなさい」という。子供が本当にしたいのは膝の痛みを取ることなのに、
「口の甘味によって膝の痛みを忘れろ」と命じられるのだ。そして、それで
泣きやんだら「よい子」であり、泣きやまなかったら「ごんた」である。

///////////////////// PHP研究所 ///



303名無しさん@3周年:2007/02/11(日) 07:27:54 ID:OzWgZOB3
近頃、反動厨がはびこっている件について。

反動厨の特徴
1、昔の自民党政治をやたらと懐かしがる。(派閥政治の再来を望んでいるとしか思えない。大臣は順送りの政治がよいとは、政治家の実に頼もしいシンパである)

2、ことあるごとに、地方振興をうったえる。(どうやら、昔のように無駄な公共事業で血税を浪費させたいようです)

3、その主張は、圧力団体の喜びそうなことばかり。(結局それが本音)

4、本音を隠すため、弱者の味方を装う。(市場経済によって弱者が虐げられると憂えているが、本当に心配なのは今までの大きな政府でうまい汁吸っていた連中w)

5、弱者の支持が得られないと、己の欺瞞は棚に上げ「ニートは小泉にだまされている!」と逆ギレする。(自分たちのほうが見透かされているだけ)

6、規制緩和にも反対。(役人の権限が強いままなのがそんなにうれしい?)

7、亀井静香や綿貫を偉大な政治家と本気で信じているらしい。(選挙区のボスどもとよろしくやっている古狸が好みなのだろう)
304名無しさん@3周年:2007/02/11(日) 07:32:06 ID:OzWgZOB3
役人どもに任せると、ろくなことは無い(税金の無駄遣い、談合天国、裏金…)のは分かりきったことなのに。

今更になって大きな政府を望む人間がいるってことが信じられん。
305名無しさん@3周年:2007/02/11(日) 07:36:34 ID:bn2dt1Hz
かといって企業に任せてもろくなことはないわけだが。
306名無しさん@3周年:2007/02/11(日) 07:42:14 ID:YvdJS70V
1企業が街 都市 国をつくる
2そのうちゴミでごったがえす
3めんどくせえ
4テロでも軍隊でも掃除しよう(役人があやつる
5平地にもどる
 
1にもどる
 
はずが、イスラムのばあい 
6砂漠だけのこる
 
307名無しさん@3周年:2007/02/12(月) 00:46:13 ID:RXnG5vOU


オ レ/ウ チ ら の 党 設 立についてのHP作ったYO
ネタ半分でも遊びに来て、政策提言書いていってよ(w

●格 差 是 正・準正社員制度・「法的正雇用化」義務付け
●彼氏正雇用化>結婚推進・公営託児所整備・公的教育ローン条件緩和
●WE反対 WE推進議員・企業への報復
●ネット直接民主政・国民投票国民発議権獲得
●商店・自営業・農業振興

●想定支持者 サラリーマン・非正規雇用・主婦・自営業・農業
●政策    安保外交は右 経済内政は左
--------------------------------------------------
■でも少数政党は死票になるのでは?
●自党で候補立てないで、創価や労組がやってるように既存政党と
 政策協定結んで投票支援してもいいのでわ?
●とにかく自民も民主も既存政党にとって
 「カネにも組織票にもならない奴はゴミ扱い」だから
 ネットで横のつながりを広げようよ 

とりあえず皆で話すHPがないとダメそうだから作った
---------------------------------------------
●党HP http://www.geocities.jp/kimtak9856/netparty.html

チャットがないから2chの議員選挙板 サラリーマン党スレに集合
いつが、都合がいいか書き込んで。日曜夕方7時とかはどう?
308 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/02/17(土) 19:44:27 ID:/ue9XEG5

/// この国の気持 18 /////////////////

 長じてくると、それが一段と強くなる。常に自分のしたいことを隠し、他人の
期待通りに動く方が有利益なことを教えられる。これを繰り返していると、
辛抱強い人間になる。
 それを徹底させるため、日本の学校は嫌なことを長い時間させる仕組みを
つくりあげた。長所を伸ばすよりも欠点をなくすことを教育指導目標としたのである。
 たとえば体育が上手で算数の下手な子には、算数の補習をする。理科が好きで
国語が下手な子供には、国語の宿題を出す。したがって学校では、下手で嫌いな
時間が増え、得意で好きな時問は減る。そんな苦痛に耐える辛抱強さこそ、
よい子の必須条件である。

///////////////////// 1998年発行 ///



309 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/02/24(土) 20:41:21 ID:XKv/rGvo

/// この国の気持 19 //////////////////////

        個性と創造カの否定

 もう一つ、日本の教育で重要なのは、個性と自己顕示欲をなくし、創造力を
抑制することだ。
 規格大量生産では群の中に個は埋没する。一人だけ自分のつくった部品に
名前を書くようなことは許されない。誰がやっても同じものができる。製品に
個性がないから労働にも個性がない。労働に個性がないから労働者にも
個性がない方がよい。誰と入れ替えても同じものができる、これが規格大量生産
にとっては重要である。

///////////////////// 1,500円(税込) ///



310 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/03/03(土) 20:07:42 ID:mrwwT//I

/// この国の気持 20 /////////////////

 規格大量生産というのは部品の製造と組み立てから成り立つ。従って部品をつくる
素材(材料)は品質が一律であって、加工に当って判断が要らないものほど好都合だ。
木目や節目のある材木よりも、そういったもののない鉄板の方が近代的素材である。
プラスチックはさらに特色がないから、より近代的だ。個性のない素材で個性のない
部品をつくり、それを個性なく組み立てれば、個性のない規格品ができる。
 部品組み立て方式を最初に実行したのは、サミュエル・コルトだといわれている。
一八五四年のフィラデルフィア博覧会で、サミュエル・コルトは数百丁の拳銃の部品を
ごちゃ混ぜにして何度も組み立て、全部が同じにできることを実演してみせた。
これが西部劇でよく見るコルト式拳銃である。この方式がやがてフォード・システムに
発展する。

////////////////////// 堺屋 太一 ///



311名無しさん@3周年:2007/03/03(土) 21:51:50 ID:dyzgtViU
護送船団管理平等主義か/格差をもたらす市場原理か。
そりゃケイスバイケースだろう。だって業界によって
違うんだからさ。俺の考えは規制緩和をやっても良い部分と
やってはいけない部分があると思う。タクシーの規制緩和なんて
やってはいけないと思う。なぜかそりゃ安全にかかわるから。
道路の広さとか決まってるのにタクシーばかり増えたら、
交通事故も増えるリスクが高まるでしょう。タクシーを規制緩和
する代わりに自家用車の税金を10倍に跳ね上げますよっていうなら
話は別さ。証券会社の株取引の手数料は規制緩和するのは正解だし、
銀行のサービスに関することもやっていいと思う。サービスの違いで
競争も生まれるからさ。結論はケースバイケースだね。
312 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/03/11(日) 19:58:24 ID:xPSYt4Nu

/// この国の気持 21 /////////////////

 ちなみに、ヘンリー・フォードの考えたフォード・システムは、サミュエル・コルトの
組み立て式と、シカゴの精肉業者がやっていたベルトコンベア移動装置と、
テーラーが提唱した「一労働者一作業」のテーラー・システムの三つを組み合せた
ものといわれている。
 個性を発揮していけないのなら、当然、自己顕示欲もない方がよい。自己顕示欲が
あると、変ったことをしようという気になるから、規格大量生産では危険である。
だから全員が同じような発想をし、同じような行動をする。各人は一つの動作しか
しないでよい。チャップリンは『モダン・タイムス」でこれを椰楡したが、規格大量生産を
目指した近代工業の行き着く先は、個性のない機械のような人間を求めるのである。

/////////////////// あるべき明日 ///



313 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/03/24(土) 23:21:40 ID:MztVmpvh

/// この国の気持 22 /////////////////

 このことはまた、創造力をも否定する。創造力をもつと必ず規格大量生産に対する
叛乱を試みたくなる。それができないのは本人の苦痛でもある。創造力のある人が
創造力のない仕事をするのは苦しいことだ。
 規格大量生産の現場では自分の意見や発想はもたないで、いわれたとおりにする
者が優れている。従って教育の場でも、教えられたことを丸暗記しろ、それができる
者こそ優秀だ、と体験的に覚えさせる。今日の日本の受験システムがそれである。

///////////// 日本・いま決断のとき ///


314 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/04/07(土) 20:56:45 ID:q+0X+l9j

/// この国の気持 23 /////////////////

 受験では、自分で考えたのでは正解にならない。先生のいったとおりに、教科書に
書いてあるとおりに覚えればよい。教科書に疑問をもたず、別の答えを求めずに
生きるのが有利なことを徹底的に教え込むのが受験教育である。
 そういった仕組みでできた日本の教育は、他の自由主義先進国の教育とは大いに
違う。他の国々の教育は、個性の育成、つまり長所を伸ばすことに熱心だ。その方が
近代工業社会の「次の時代」である知価社会には適しているだろう。アメリカでは
八○年代に入ると、教育も多様化が進み、人種平等化のためのバス通学も廃止
されてしまった。

///////////////////// PHP研究所 ///



315 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/04/21(土) 20:08:29 ID:bTPl7jzi

/// この国の気持 24 /////////////////

        ますます強まる没個性教育

 日本の教育官僚たちは、明治以来こういう規格大量生産向きの人材を育てることを
目標として、教育制度を作って来た。そしてそれが完成したのは昭和十六年
(一九四一年)の国民学校令によってである。
 戦前、昭和十五年までは小学校の設立はそれほど難しくなかった。一時ベストセラー
になった黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』に書かれているトモエ学園は、
古い路面電車を教室にしていた。戦前はそんな学校でも認められたのだ。いまの
塾をそのまま学校としても認めるような状態だった。

///////////////////// 1998年発行 ///



316 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/04/29(日) 21:38:25 ID:omh3d6+Z

/// この国の気持 25 /////////////////

 ところが、国民学校令で私立小学校の新設は事実上禁止になり、トモエ学園も
路面電車の教室が戦災で焼けたあとは再開が許されなかった。戦後、小・中学校で
私立の新設が認められた例は、大学の附属などを除いてはきわめて少ない。
 終戦直後に連合軍司令部(GHQ)は学校新設を認める法律をつくらせたが、認可の
ための施設基準を政令で定めることとした。そしてその政令ではまた、それを省令で
定めることにした。だが、小・中学校の基準を定める省令は、五十年後の今もまだ
できていない。そのため、どんな施設をもっていっても駄目といえるのである。
 法律に定めたことを省令でできなくする例はほかにもいくつかある。官僚たちは、
たとえ法律で定められたことでも、やりたくないことはやらない仕掛けを設けるわけだ。

////////////////// 1,500円(税込) ///



317名無しさん@3周年:2007/04/29(日) 22:31:21 ID:VvD1vAlM
市場に任せればマジカルな力が働いてみんな薔薇色、なんて世迷言を、
まだ胡乱に言ってる、アメリカに雇われた、恥知らずなチンドン屋知識人。
318名無しさん@3周年:2007/04/30(月) 19:04:14 ID:LkqWRqcc
自民党がやった派遣労働の規制緩和に、民主党と社民党も賛成していた件。民主や社民は雇用体制の崩壊を招き、政府の格差助長政策に加担した事をまず反省するべき。

日本共産党以外の【 すべての政党の賛成 】で成立したのが、二〇〇〇年施行の改悪労働者派遣法です。
対象業務を専門的な限定二十六業務から原則自由化(製造業務など除く)しました。
派遣労働は他の有期雇用と違って、企業が雇用責任を負わずに済むため、
簡単に契約を打ち切ったり人を差し替えたり、企業にだけ都合のいい働かせ方です。
同法によって、派遣労働者は三年間で倍増し、現在二百十三万人に達しています。
〇四年三月からは製造業務も解禁にしたため、今後いっそう増大することは必至です。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-07-06/03_01.html

先の通常国会では、派遣労働者の派遣期間を延長し、製造業への派遣を解禁する
労働者派遣法改悪が【 自民、公明、保守新の賛成 】で成立。
パートや契約社員を解雇しやすくし、サービス残業を広げる労働基準法改悪も【 与党と民主、自由の賛成 】で成立しました。
〇〇年四月に【 自民、公明、保守、民主の賛成 】で成立した雇用保険法改悪では、
失業給付日数を減らし、給付を五千億円分削減、保険料は四千億円分引き上げられました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-09-14/05_01.html

不安定雇用が急増した背景には、労働法制の改悪があります。
労働者派遣法の二回の改悪で、派遣は原則自由化され、製造現場にも解禁されました。
契約社員など有期雇用を使いやすくする労働基準法の改悪も相次ぎました。
いずれも【 与党が賛成し、民主党は製造現場の派遣に反対しましたが、ほかは賛成 】しました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-08-19/2005081902_01_1.html

日本共産党サイト内
フリーター、派遣、偽装請負
http://www.jcp.or.jp/akahata/keyword/039_inc.html
[偽装 請負]検索
http://search-j.aik.co.jp/cgi-bin/namazu.cgi?query=%B5%B6%C1%F5+%C0%C1%C9%E9&whence=0&idxname=&max=20&result=normal&sort=score
[派遣 労働]検索
http://search-j.aik.co.jp/cgi-bin/namazu.cgi?query=%C7%C9%B8%AF+%CF%AB%C6%AF&submit=Search%21&whence=0&idxname=&max=20&result=normal&sort=score
319名無しさん@3周年:2007/04/30(月) 23:00:05 ID:TXn7mJ2y
「いつまでも二十歳が続くと思って、張るところ張らないでブラっとした奴。
 で、そういのが年取ると『この国は悪いから生活保護をどうにかして』とか
 言い出すんだ。 − 中略 − 怠けてたくせにぐちゃぐちゃ吼えて、お前、
 ま・け・ぐ・み。 そりゃ言われちゃうよ。」

矢沢永吉 週刊文春BUSINESS 臨時増刊 平成19年4月4日号
320 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/05/12(土) 21:30:52 ID:42dYzwiu

/// この国の気持 26 /////////////////

 こうして私立の小・中学校を抑制する一方、公立学校は厳格な一学校一通学
区域制にした。つまり、教育の消費者である生徒と父母から、学校選択の余地を
奪う強制入学制度にした。何故そんなことをしたのか。その狙いは、均質型
没個性教育の徹底である。
 私立学校を減らし、公立学校を通学区域別の強制入学制度にすれば、どこの
学校にも「平均的生徒群」が入学する。ある地区に算数の上手な子供が集中的に
生れることも、体育の得意な子供ばかりが住むこともない。どこの学校にも平均的な
生徒の群が来る。従ってどこの学校でも同じ教育をせざるを得ない。個性的な
教育をすると、その個性に適さない生徒は困ってしまうからである。

////////////////////// 堺屋 太一 ///



321名無しさん@3周年:2007/05/25(金) 01:27:54 ID:7vDd2d+s
 原付の自賠責に関しては市場原理導入して欲しい。
原付ほどの破壊力なのに、1年で¥8,000というのはおかしい。それなら、大型車の自賠責は20万くらい払ってもらわないと平等ではない。
ちゃんと計算してあんのかな?
322名無しさん@3周年:2007/05/26(土) 18:21:22 ID:75jjwt1Z
1980年代の瀕死寸前のアメリカ経済を救ったのは、日本経済だ。因みにベンジャミン・クロフォード氏によるとハゲタカ外資のターゲットは韓国に移ったそうです。不良債権処理も終わったし日本経済の未来は明るい、たぶん。
323名無しさん@3周年:2007/05/26(土) 18:26:16 ID:75jjwt1Z
1980年代の瀕死寸前のアメリカ経済を救ったのは日本経済だ。因みにベンジャミン・クロフォード氏によるとハゲタカ外資のターゲットは韓国に移ったそうです。不良債権処理も終わったし日本経済の未来は明るい、たぶん。
324 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/06/02(土) 20:12:55 ID:sxMCt3aS

/// この国の気持 27 /////////////////

 戦後、昭和三十年代になると、この仕組みをより強固にしたい、という熱気が
官僚たちの間に起りだした。
 戦争中の理想を戦後に実現しようとして、規制を強化したのは、教育に限った
ことではない。製品規格や施設基準でも、東京一極集中の地域構造でも、戦争中には
理想としては掲げられたが、現実には物資の不足や戦災であまり実行できなかった。
ところが昭和三十年代に入り、戦後体制が整うと、戦前に描いた官僚主導の理想を
実現しよう、という官僚たちの情熱が燃え上がった。文部官僚も日教組の組合官僚も、
この点では一致していた。その頃から作られたのが『学習指導要領」である。

/////////////////// あるべき明日 ///



325名無しさん@3周年:2007/06/02(土) 21:58:42 ID:38HAVbDg
格差をなくす為の提言

ずいぶん前ですが、首相が格差容認もどきの発言をしていましたが、弱者の立場としては見逃す事のできない発言です。
その前になぜ世の中に格差が発生するのか考えてみました。
それは、私たちが生まれたときから格差を発生させる不平等状態が存在しているからではないかと思いました。
いくつか具体例を挙げ解決の方策を提案してみました。
まず特急電車の座席不平等が典型的な事例です。
同じ目的地に行くのに、なぜ座席に格差があるのでしょうか?。
また指定席がいっぱい、自由席車両にも立っている人が溢れかえっているのに、一等車はガラガラということはよくある事です。
私は、自由席も指定席がいっぱいだったので一等車に座ってビールを飲んでいた事がありますが、車掌から「回数券では座れません。」
と追い出された経験があります。
皆さんも同じ様な経験をされた事と思います。
今は一等車の事をグリーン車などと呼びますが、本質は変わっていません。
グリーン車が不平等の温床になっているのです。
混んでいる時はお互い様、平等の理念からグリーン車はなくすべきだと思います。
また指定席に座っている人も終点まで座る姿勢を改め、自由席で立ったままの人と交替して座るべきです。
326名無しさん@3周年:2007/06/02(土) 21:59:43 ID:38HAVbDg
次に指摘したい不平等が学校の運動会です。
私たちが幼い頃、運動会では「かけっこ」でグランドを力いっぱい走ったものです。
しかし、よく考えてみると格差の原点はここにあったのではないでしょうか?。
勝者と敗者をはっきり区別する、勝者にも1位2位3位と序列がつく。
この洗礼を幼い頃に受ける事によって、我々は不平等に鈍感になっていたのかもしれません。
よって次世代の子供たちにはこのような経験をさせないようにし、不平等と格差の拡大再生産をやめなければいけません。
私は「かけっこ」はなくす事までは不要ですが、その運営方法を見直す事で解決できると信じています。
まず、「かけっこ」は、一回あたりの走者は6〜8人とします。
ピストルの合図と共に一斉に走り出しますが、走り出すとおそらく中間で早い生徒、遅い生徒が出てきます。
私の提案ですがグランドを3/4程度走った時点で全員が一番遅い生徒を待ち、最後のゴールは走者全員が手をつないで走り、
一緒にゴールする様にしてみてはどうでしょうか?。
そうすれば【人間はみな平等】という意識が自然と生徒に浸透し、格差を容認するような大人社会を生む事もなくなることでしょう。
このように身近な処の格差是正が、大きな地方格差の是正につながると信じています。
327名無しさん@3周年:2007/06/03(日) 12:50:50 ID:VB1f3zco
はあ?
328名無しさん@3周年:2007/06/03(日) 19:55:41 ID:27JU3zkY
確かにそうだ。
グリーン車は格差の象徴だな。
329名無しさん@3周年:2007/06/09(土) 20:30:36 ID:/GPxECQZ
かけっこで全員一位というのは既に実践済だ
330 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/06/19(火) 22:11:48 ID:Jq7hhqZl

/// この国の気持 28 /////////////////

 そこに書いてあることを要約すると、子供の長所を伸ばすのではなく、欠点を
なくせよ、ということだ。すべての生徒を長所も欠点もない「まんまる人間」に
するのが学習指導の目標なのだ。五段階評価法なら、普通の子供は全科目
3が並び、優等生は全科目5が並ぶ、これが戦後教育の理想である。
 「まんまる人間」ばかりなら、直径だけ測れば生徒の順位が分かる。この直径を
表すものが「偏差値」だ。だから「偏差値一つで全部が測れる」ということになった。

///////////// 日本・いま決断のとき ///



331名無しさん@3周年:2007/06/26(火) 14:49:45 ID:s2OgPW7k
密室談合だね。
332名無しさん@3周年:2007/07/03(火) 20:02:47 ID:fklKMb8u
護送教育よ。
333名無しさん@3周年:2007/07/03(火) 20:13:41 ID:T7G8EY3a
政治家と官僚と大企業のトップが護送船団でヌクヌク。
老人は年金詐欺に会い、若者はワープアにされ、自由化で死にそう。

美しい自民党。
334名無しさん@3周年:2007/07/10(火) 16:19:12 ID:cpXgQwvf
利権でぬくぬく!
335名無しさん@3周年:2007/07/10(火) 16:47:34 ID:fOlrfPk+
かけっこでスタートラインが違うのに
ゴールしたら1位の人間が負けた奴に
お前は努力がたりないんだよって笑い飛ばすのが
今の偽競争社会
336名無しさん@3周年:2007/07/10(火) 16:57:56 ID:9J7rC6X2
前の方からスタートした奴が、後ろの方からスタートして追い越そうとしている奴の邪魔をしている。そうして優位性を保っている。
337 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/07/11(水) 21:24:20 ID:udU821ug

/// この国の気持 29 /////////////////

 しかし、そこで止ったわけではない。さらにもう一度、一九八○年代の臨教審が
行われていた頃、「いまもなお個性と自己顕示欲と独創性のある子供がいるでは
ないか、こんなことでよいのか」という反省が教育官僚や組合型教師の中で起った。
 このことから、学校の規則で生徒を拘束する「校則主義」が生れた。それ以前にも
校則はあったが、規格化が進んだのはこの頃である。女生徒の髪形は眉毛が
隠れてはいけないし、肩にかかってもいけない。男子生徒の上着は指先より四センチ
以上短くなければいけない。歩くときは左足から第一歩を出し、手を挙げるときは
右前方七〇度にせよ等々、実に細かなことまで校則で定めている学校も珍しくない。

///////////////////// PHP研究所 ///


338名無しさん@3周年:2007/07/16(月) 22:59:39 ID:g0fOEYVo
護送艦隊、出撃せよ!
339名無しさん@3周年:2007/07/16(月) 23:26:54 ID:lMHDnaiF
自由競争も、市場原理もいいんだよ。
ただそれによって敗者、負け組みというのが当然出てくる。
市場原理の失敗を是正、そういう人たちに対するセイフティネットを
整えるのが国の役割。
ところが民主党が掲げる社会保障政策はめちゃくちゃだ。
高額所得者ほど手厚い年金を保障する「所得比例年金」。
市場競争の結果を反映する、まさに金持ち優遇年金である。
自由競争、市場原理反対と主張しながら、国家権力によって
市場原理の元で生じた格差を固定、勝ち組の地位を国家が
一生涯保障するという、するなんとも矛盾した政策。
これほどの欺瞞があろうか?
340名無しさん@3周年:2007/07/16(月) 23:35:48 ID:FXYuaV68
謀略で競合他者を陥れても、生産的でない。
341名無しさん@3周年:2007/07/20(金) 22:07:28 ID:NKc+IiJb
談合集団
342名無しさん@3周年:2007/07/23(月) 21:56:05 ID:/niVx679
護送連合艦隊が参議院選挙で逆襲する。
343 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/07/27(金) 21:30:07 ID:/5eYDt7c

/// この国の気持 30 /////////////////

 教育界においては、今も「個性化」と「不良化」はほとんど同意語になっており、
個性排除の動きは強い。最近のバタフライナイフの問題もそうした文脈の中で
騒がれた事柄の一つだ。いじめの問題や少年犯罪を挺にして、より徹底的な
統制をしようという意見が強くなり、持ち物の検査や読書傾向の指導、さらには
幼少年の見るテレビ番組の制限まで、さまざまな統制的主張が生れている。
一つの事件をセンセーショナルに発表して統制を強める口実にするのは、
統制主義者の伝統的なやり方である。
 いじめの問題の根本は、好みの学校を選べない、嫌な学校をやめられない
点にある。つまり、通学区域制度こそすべての原因である。しかし、これだけは
教育官僚の権限としても、教師の間の競争を避けるためにも、手をつけたくない。
今日の教育改革も、この問題を回避している。

///////////////////// 1998年発行 ///



344名無しさん@3周年:2007/07/29(日) 22:55:02 ID:97S09RyS
参議院革命
345名無しさん@3周年:2007/08/01(水) 22:21:38 ID:sY1RNrzA
愛国心で統制ですよ!
346名無しさん@3周年:2007/08/03(金) 18:41:10 ID:FKwjPWOB
倍内閣のブレーンの一人とされるひとが、バカなんですから安倍も終わりですね

中西 輝政
国際政治学者、京都大学大学院人間・環境学研究科教授の発言

「少子化を憂う必要はない、格差社会が広がりコンドームを買えない貧困層が増えれば子どもはすぐ増える」

これって、国民はどんどん貧困にさせろ!というご意見としか思えませんが?
おまえら飢えて死にそうになりながらガキ作れ!これが国を愛する心だということなのか?

この人、国を愛する心を育てる教科書の執筆を始めるそうです。
アナ恐ろしや。
347名無しさん@3周年:2007/08/04(土) 01:23:47 ID:NTG7PyoA
中西は部分的に同意できる所もあるが、それはダメだな。

大体、低学歴DQNほど計画性も無くガキを増やすし。
で、家計が辛いのでまともな教育を受けず馬鹿が大量生産…。
TVで『大家族』とか観てると、お前らは一人に絞れと思う。

橋下弁護士ぐらい稼げば10人いてもいいがな。
348名無しさん@3周年:2007/08/05(日) 01:43:32 ID:Rap+JMpa
http://society6.2ch.net/test/read.cgi/diplomacy/1185941778

7月中旬、ロンドンの大英博物館に行く機会がありました。
言うまでもなく世界一の博物館で、入場無料ということもあってか、連日(一日では見切れない)入場者(ほとんどが世界中から来た観光客)で賑わっていました。

そこで、滅茶苦茶驚いたのですが、"Japan"の展示コーナーの地図から"Sea of Japan"が一切消えているのです。
それも、かなり不自然な形で。
"Korea"の展示コーナーには"East Sea"の記述があるのにです。

それだけじゃなく、"Japan"の展示は「〜は朝鮮起源」とか、
「朝鮮通信使を日本は大歓迎し、朝鮮から日本文化が形成された」、
「秀吉により大勢の陶芸家が日本に捕虜として連行されたため、朝鮮侵略は『陶芸戦争』と呼ばれている」など、
朝鮮日報か韓国の国定教科書を読んでいるんじゃないかと思えるような異常な内容ばかりで、スポンサーを調べたら朝日新聞でした。

http://www.thebritishmuseum.ac.uk/#
349名無しさん@3周年:2007/08/07(火) 19:49:26 ID:J0iXwRsO
強盗軍団方式ですよ!
350名無しさん@3周年:2007/08/07(火) 19:58:47 ID:DC8GbxSh
このスレ見てると格差社会というより乞食社会の方がしっくりくるな
351名無しさん@3周年:2007/08/07(火) 20:41:36 ID:E542dK/A
>>1 
再販廃止のような自分たちに関わる規制緩和をされたくないマスコミが
でっちあげた嘘っこ二項対立にはまってるようですな。
そうでなればアホサヨク。
わざわざデフレ時に財政再建なんてしようとするから格差が広がったように
見えただけなのに、妄想を拡げて騒いでるとみっともないよ。

352 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/08/16(木) 20:38:40 ID:Z5pxW1VF

///////////////////////// あるべき明日 ///

堺屋 太一 (著); 『あるべき明日―日本・いま決断のとき』
PHP研究所; 1998年発行; 1,500円; ISBN: 4569602118

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569602118/qid=1140187066/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/249-0063927-4915570
http://www.bk1.co.jp/product/1577392
http://item.rakuten.co.jp/book/990293/
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%82%A0%82%E9%82%D7%82%AB%96%BE%93%FA
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30432932

/// PHP研究所 /////////////////////////////


353名無しさん@3周年:2007/08/25(土) 22:10:49 ID:kOzF/lA/
団塊世代に恨みはないが、世代によって受益と負担が異なるのは
不平等というより、不公正。

354高齢者は我がまま、専横:2007/08/26(日) 01:00:59 ID:gf+3hVPp
ザ・アール 奥谷礼子のウェブマガジン 如是我聞より

 高齢者を従順で大人しい存在と思うと大間違いで、たいていは我がまま
である。経済的に余裕のある人は、余計に我がままである。男は会社でも
家でも勝手に生きてきたぶん、さらに我がままである。高齢化社会では、
この高齢者の専横に耐えられず、いろいろなフリクションが起きそうである。
たとえば世代間の所得移転など許さない、という下の世代の感情論が噴き出
してくる。
http://www.ther.co.jp/05omag/bknumber/on_mag021.html
355名無しさん@3周年:2007/08/26(日) 02:07:53 ID:kL7qkb6Y
格差、素敵。
356 ◆iTh0Fb.9Pc :2007/09/02(日) 20:58:42 ID:lzhqSlnQ

/// この国の気持 31 /////////////////

        競争カを失わせた医療統制

 要するに、世界の国々のゴールが変ったにもかかわらず、日本の教育は
近代工業社会をさらに徹底させる方向を続けている。
 同様のことは、医療についてもいえる。
 日本の医療費は国民一人当り約二十一万五千円(一九九五年度)、アメリカの
約三十六万円(一九九四年度)よりもかなり少ない。これが日本の制度を
擁護する口実になっているが、その内容は大いに違う。

////////////////// 1,500円(税込) ///


357名無しさん@3周年
左翼とかミンス信者というのはネオリベのファびょりにすぎない。

これまでの日米のクソ与党政権が、規制緩和による労働者奴隷化を必要とする
ネオリベ(馬鹿)イデオロギーにすり寄って、中小企業を主体とした労使
強調の原理に任せる混合経済の本来の姿を大きく破壊し損なっていただけ。

ネオリベのイデオロギーに汚染されて非正規社員化されすぎていたのだ。
ポスト90年時代、それを正す時代が訪れたということだ。