8月21日付・読売社説 [イラク民主化]「踏み出した一歩を再建の契機に」
イラクの民主化プロセスは、さらに一歩前進した、と言ってもいいのではないか。しかし、手放しの楽観が許されるような情勢ではない。
最大の懸念は、中部ナジャフで続くシーア派の反米強硬派であるサドル師派民兵組織と、米軍やイラク治安部隊との武力衝突である。
国民大会議は、サドル師派に対し、民兵らが集結する墓所からの撤退や武装解除のほか、政治プロセスへの参加を求める決議を採択した。
暴力の連鎖は、国家再建にとって何のプラスにもならない。サドル師も、ここは同胞の求めに真剣に耳を傾けたらどうだろう。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040820ig91.htm <<<<コメント
読売社説は国民大会議をあまりに無批判にとりあげていないか。毎日の20日の社説と読み比べると強く感じる。またしてもアメリカ応援の社説ではないか。
イラク暫定議会 国民の多様な声を反映させよ 毎日20日
まず、「イラク全土で戦闘やテロ活動が続き、、、、治安は悪く、政治安定からはほど遠い。」
、、、 第二に、諮問評議会の選出にあたって招集した国民会議が必ずしも全国民を代表していなかったことがある。、、、
第三に、諮問評議会のメンバーは選挙で選ぶとされていたのに、最後に事務局が提出した候補者名簿が無投票で決まった。イラク戦争後、米国の支援を受けて作られた旧統治評議会勢力が会議の主導権を握り、押し切った印象が強い。、、、、
諮問評議会は成立したが、多くの国民の声が無視もしくは考慮されていない。国民の信頼も十分には勝ち得ていない。権力の正統性が不完全で、いまだに確立していないといえる。