【テレビ業界のタブー全部バラす!】 「週刊現代」2002年11月2日号(10月21日発売)
P218−219より抜粋
2世の中には、著にも棒にも引っかからない社員も入社してしまう。NHK元幹部の息子が、
在京局にいる。
「まったく働かないヤツなんです。家は会社のすぐ裏にあったので、巧妙にサボる。
番組の準備をするフリをして、台車を転がして出勤してくるんです。ディレクターに
『あいつはどこに行った!』と探していると、家からノコノコと台車を押して会社に出てくる」
(局の同僚)
ざっと見渡しただけでも、テレビ局には玉石混淆の2世社員がウヨウヨしている。
「自民党の政治家の子弟など民放、NHKともにウヨウヨいますよ。有名なところでは加藤紘一
元自民党幹事長のお嬢さんがTBSに、小渕恵三元首相のお嬢さん、今は代議士をしている優子さん
もTBSにいました。石原慎太郎都知事の長男で、いまは行革担当大臣の伸晃氏は日本テレビにいたしね」(民放局幹部)
政治家だけではない。人気俳優・タレント、映画監督、政治評論家、有名新聞記者・ジャーナリストの
子弟も数えきれないほど入社している。
また、番組の有力スポンサーや大手広告代理人の子弟も大量に入社している。
(以下略)
2
なぜここまでタガが外れてしまったのか。背後には局内に蝕む数々のタブーがあった。
第1のタブーは海老沢勝二会長(68歳)の存在である。
海老沢氏は’57年にNHKに入局し、政治部長などを歴任。’97年に会長に就任し、現在3期目。
磐石の体制を固めた。
しかしこの体制こそが、職員全体に見えざるプレッシャーを与え、ミスや不祥事を誘発する元凶なの
だという。テレビ報道に詳しいジャーナリストはこう証言する。
「NHKの中では、海老沢会長は”神様”扱いされているんです。会長は政治部や社会部の子飼いの
記者を使い、社内の情報を集めています。会長批判を口にすれば、人事や待遇面でのマイナスを覚
悟しなければならない。その独裁的な体質から、金正日になぞらえて『エビジョンイル』と呼ぶ職員も
いるくらいです」
中堅の職員も語る。
「NHK主催のイベントをニュースで紹介するときは、必ず会長の姿が写される。現場の長は『会長は
写っているな』と、執拗に部下に確保するほど、会長の意向を気にしてビクビクしているんです」
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第2のタブーは与党・自民党との関係である。
NHKの予算は、国会で審議、承認されなければならない。そのため年度末になると、NHKのトップと
政権政党とが緊密に連絡を取り合うようになるのだ。元NHK政治部の川崎靖資・椙山女学園大学教
授は指摘する。
「予算の承認のためには自民党の郵政族、税調、総務会などに承認をもらう必要がある。当時、報道
局長だった島桂次氏(元会長)が『NHKは公共放送だから政府批判をしても仕方ない』と言ったのを
聞いて唖然としました。この姿勢は今にも通じます。NHKの実態は”国営”ならぬ”自民党営”ですよ。
NHK側も、歴代の会長には自民党の息がかかった人物が就任してきた。報道を名乗る資格なんて
ありません」
独裁者である会長が時の政権とべったり寄り添っているようでは、健全な批判精神など育ちようもな
い。真剣にジャーナリズムを追求しようとする職員ほど、NHKの現実を前にして暗澹たる気持ちにな
るのだ。
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NHK広報局は本誌の「報道が政府・与党寄りではないか」という質問に対し、「NHKは放送法と国内
番組基準に従い、不偏不党の立場で報道に当たっています」と回答するばかりでだった。
独裁体制の下、与党寄りの報道に終止し、受信料の不公平感も拭えない。「みなさまのNHK」の看
板はもう降ろしたらどうか。
やっぱりこういうワケだったか
論より証拠とはよくいったもんだ
ところで、今週号の週刊現代対策マニュアルは考えているのか>テレビ局さん