【材料物性】可視光の広い波長を使える水分解光触媒©2ch.net

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1Mogtan ★@転載は禁止 ©2ch.net
掲載日:2015年1月30日

 従来より幅広い波長領域(600nmまでの可視光、nm:ナノメートル、ナノは10億分の1)を利用できる水分解光触媒を、
物質・材料研究機構ナノ材料科学環境拠点の潘成思(パン チンス)ポスドク研究員、高田剛(たかた つよし)特別研究員、
東京大学の堂免一成(どうめん かずなり)教授らが初めて開発した。光エネルギーを化学物質に変換する光触媒を
飛躍させる可能性のある新物質といえる。東京大学の幾原雄一(いくはら ゆういち)教授らとの共同研究で、1月21日付の
ドイツ化学会誌Angewandte Chemie International Editionオンライン速報版で発表した。

 光触媒を用いて太陽光で水を水素と酸素に分解できれば、クリーンな再生可能エネルギーを作り出せる。しかし、
これまでに開発された水分解が可能な酸化チタン(TiO2)などの光触媒は大半が紫外光しか利用できず、太陽光中に
多く含まれる可視光(波長380〜780nm)が利用可能な場合も、最長500nm程度までだった。太陽光を高い効率で使うには、
より長波長側まで利用できる光触媒の開発が必要で、より高度な材料設計が求められていた。

 研究グループは、既存の2つのペロブスカイト型化合物のLaTaON2とLaMg2/3Ta1/3O3(La:ランタン、Ta:タンタル、
O:酸素、N:窒素、Mg:マグネシウム)の間で固溶体を形成し、LaMgxTa1-xO1+3xN2-3x(0≦x<2/3)の組成で示される
新物質を合成した。光吸収スペクトルを測定すると、Mgの組成量xの変化とともに吸収端は640〜530nmの範囲でシフトした。
xが 1/3では 600nm より短波長側の光が利用でき、LaMg1/3Ta2/3O2N固溶体が可視光で水分解反応が可能なことを
見いだした。しかし、そのままでは、光触媒中の窒素成分の酸化のよる自己分解や、酸素と水素から水ができる
逆反応も併発し、定常的な水分解反応には至らなかった。

 この新しい光触媒粒子の表面をアモルファスの含水酸化物で被覆したところ、光触媒の自己分解と逆反応が抑制されて、
定常的な水分解反応の進行を実現した。この含水酸化物の被覆方法は研究グループが独自に開発した。電子顕微鏡の
分析で、光触媒粒子全体を薄く被覆した構造になっていることがわかった。さらにこのアモルファス被覆層は周りから
反応物である水が入り、生成した水素と酸素が被覆層の外側に出て、それらの気体が中に戻り、再び水ができる逆反応を
起こさないようにする選択的透過性があった。現在の反応効率を示す量子収率は0.1%未満とまだ低く、実用化には効率の
大幅な向上が必要という。

 高田剛特別研究員は「可視光を広く利用できる光触媒が可能なことを示した。今後の光触媒開発で有効な新しい手法に
なるだろう。まず量子収率を短期間で数%まで伸ばしたい。また、高価なタンタルより安価な元素を使って、同様の光触媒が
できないか、探りたい。これらの課題を解決していけば、太陽光による水素製造も夢ではない」と話している。

<画像>
図1. 代表的な光触媒の吸収波長に比べて新物質の吸収波長は可視光の広い領域に広がった(提供:物質・材料研究機構)
http://news.mynavi.jp/news/2015/01/30/019/images/001l.jpg

図2. 左がLaMgxTa1-xO1+3xN2-3xの結晶構造。右がその光吸収スペクトル(提供:物質・材料研究機構)
http://news.mynavi.jp/news/2015/01/30/019/images/002l.jpg

図3. 新しい光触媒 LaMg1/3Ta2/3O2N光触媒による 水分解反応の仕組み(提供:物質・材料研究機構)
http://news.mynavi.jp/news/2015/01/30/019/images/003l.jpg

<参照>
可視光を含む幅広い波長が利用できる新規水分解光触媒を開発 - プレスリリース | NIMS
http://www.nims.go.jp/news/press/01/201501270.html

A Complex Perovskite-Type Oxynitride: The First Photocatalyst for W... - PubMed - NCBI
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25605135

<記事掲載元>
http://news.mynavi.jp/news/2015/01/30/019/
2名無しのひみつ@転載は禁止:2015/01/30(金) 22:35:17.95 ID:YxpBEyJV
実用化できれば、電気よりも蓄えやすいエネルギーを太陽から得られるってことか。
太陽光発電が詐欺だっただけに上手くいくといいな。
3(,,゚д゚)さん 頭スカスカ@転載は禁止:2015/01/31(土) 00:24:31.45 ID:RGnSzdj6
毎年春になると、新エネルギーの話題がでますねえ...
4名無しのひみつ@転載は禁止:2015/01/31(土) 01:10:11.36 ID:aXgLEi/v
この手の話は、70年代からあって、横浜国立大学の太田教授(故人)の「水素エネルギー」という
著作の中にも「海水を太陽光を使って分解して水素を取得する」話がある。
ただ、当時の技術では塩素を使うような危険なサイクル反応だったり、
太陽光+熱が必要だった。
太田先生も草葉の陰で喜んでいることだろう。
5名無しのひみつ@転載は禁止:2015/01/31(土) 18:05:00.46 ID:G2GbXkbf
この光触媒を使って、福島第一原発事故の汚染水を少しずつ分解してほしいものだ。
6名無しのひみつ@転載は禁止:2015/01/31(土) 18:57:15.44 ID:qN4KKm0f
「ツイキャス」人気の秘密
2010年にサービスを開始したスマホから動画を生中継できる「ツイキャス」。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO82194580R20C15A1000000/
人気は利用の手軽さに尽きる。配信用のアプリをスマホにインストール、
ワンタップでライブ中継を始めることができる。ツイッターやフェイスブックの
アカウントでログインするだけで面倒な会員登録は必要ない。
7名無しのひみつ@転載は禁止:2015/01/31(土) 23:03:06.28 ID:Yxnpepkc
理論的には効率は最大どれだけになるのかな
8名無しのひみつ@転載は禁止:2015/01/31(土) 23:24:51.64 ID:FjOez9NO
>>2
これの方が詐欺レベルの効率だけどな、いや効率を記載しているだけ良心的かw

>現在の反応効率を示す量子収率は0.1%未満とまだ低く
9名無しのひみつ@転載は禁止:2015/02/02(月) 02:31:10.14 ID:nOz9hTRL
【化学】水分解を効率化する触媒=水素製造など応用期待−理研・東大
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1404121909/
【技術】東北大、貴金属触媒を使わないグラフェンの水素発生電極を開発(c)2ch.net
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1418654401/
10名無しのひみつ@転載は禁止
可視光といえばLEDで虫の除去効果もあるものだよね