細胞内小器官で異常に働く=がん化担う変異体―東京理科大(時事通信) - goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-141217X109.html 免疫細胞の一種「マスト細胞(肥満細胞)」のがんでは、細胞増殖を促す糖たんぱく質の変異体が細胞膜ではなく、細胞内部の小器官の表面で
異常に働いていることが分かった。東京理科大生命医科学研究所の小幡裕希助教や安部良所長らが17日までに英科学誌ネイチャー・コミュニ
ケーションズに発表した。
急性骨髄性白血病や肺がんなどでも同様の仕組みが見つかる可能性があり、新治療薬を開発する手掛かりになるという。
マスト細胞は感染症などから身を守る役割があるが、じんましんや花粉症を引き起こすこともある。異常に増殖してできる腫瘍は犬や猫で多い。
この糖たんぱく質「Kit」は、通常はマスト細胞内の小器官で生み出されて細胞膜に浮上し、外からの物質と結合して細胞の増殖を促す。その後は
細胞内に戻ってすぐに分解処理される。
しかし、小幡助教らは、マウスのマスト細胞の腫瘍では、Kitの変異体が分解処理場の小器官に入らず、表面にとどまって働いていたり、細胞膜
に浮上する前から働いていたりすることを発見した。ラットや人間のマスト細胞白血病の場合も同じだった。Kitの変異体の分解処理を進めるか、
異常な移動を防ぐ方法を開発できれば、新薬につながるという。
別ソース
白血病のがん細胞増殖、東京理科大が構造解明 新薬に期待 :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG16H6Y_W4A211C1CR8000/