■ラットへの投与実験で成功
体内では再生しないとされる神経細胞を酵素(たんぱく質)の投与で再生させることにラットの実験で成功したと、武井義則・京
都大特定助教らの研究グループが15日、科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。脊髄損傷などの新たな治療法に
なる可能性があるとしている。
神経細胞は、体の各部位と脳の間で信号をやり取りしている。脊髄には、神経系の細胞のもとになる神経幹細胞があるが、
通常は体外で培養しないと神経細胞に変化しない。交通事故などで脊髄が傷ついた際、神経幹細胞は患部に集まってくるもの
の、傷口をふさぐ細胞にしか変化せず、神経細胞にはならないため、信号がやり取りできなくなり、手足にまひが生じる。
グループは、脊髄で神経細胞への変化を抑えている物質を特定。この物質の働きを止める酵素を、脊髄の半分を損傷させた
ラットの患部に2週間注入し続けた。すると、投与開始から1週間後に新しい神経細胞ができ始め、4週間後には後ろ脚で体重
を支え、動き回れるようになった。投与しなかったラットはほとんど動けなかった。
※記事の一部を引用しました。全文及び参考画像等はリンク先の元記事で御覧ください。
ソース:読売新聞(YOMIURI ONLINE) 2014年05月16日
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20140516-OYO1T50000.html