【蓄電】酸化ニオブを用いた高性能スーパーキャパシタ材料を開発。大容量での急速充放電が可能に−UCLA

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UCLA、酸化ニオブを用いた高性能スーパーキャパシタ材料を開発。大容量での急速充放電が可能に

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームが、酸化ニオブを用いたスーパーキャパシタ材料を
開発した。酸化ニオブの薄膜層にリチウムイオンが挿入されるときに生じる擬似容量を利用して、大容量・
急速充放電を可能にしたという。2013年4月14日付けの Nature Materials に論文が掲載されている。

http://111.89.136.85/app-def/S-102/wp/wp-content/uploads/2013/04/20130419UCLA.jpg
今回合成された酸化ニオブの多孔性ナノ結晶膜 (Credit: UCLA)

二次電池は大容量でのエネルギー貯蔵に適しているが、電荷キャリアであるイオンが固体の電池材料内を
ゆっくりと移動するため充放電に時間がかかる。一方、キャパシタは材料表面にエネルギーを貯蔵するため、
充放電速度は速いが、一般的には容量が低くなるとされる。

研究チームは今回、こうした二次電池とキャパシタの弱点を取り除くことができるスーパーキャパシタ用の
材料開発に取り組んだ。図は、今回合成された斜方晶構造を有する酸化ニオブ( Nb2O5 )の多孔性
ナノ結晶膜である。赤い点が酸素を表し、ニオブは多面体内に位置している。酸素とニオブは、a-b 面内に
配列し、c 軸方向に積層構造が形成される。

この多孔性ナノ結晶にリチウムイオンが挿入されると、酸化還元反応によってキャパシタの容量が増大する
擬似容量というメカニズムが働く。

通常の擬似容量は、酸性電解質中での酸化ルテニウムに見られるように、表面または表面近傍で生じる
可逆的な酸化還元反応に関係している。一方、今回のケースでは、酸化ニオブの結晶ネットワーク内に
リチウムイオンが挿入されることで、挿入時の構造変化があまり起こらない二次元的電荷伝達経路が
作られるという。研究チームは、この現象を「インターカレーション擬似容量」と呼んでいる。

インターカレーション擬似容量においては、小石のまわりに砂粒がこびりつくようなイメージで、バルクの酸化
ニオブの中にリチウムイオンが堆積する。この現象を利用すると、商用の二次電池材料と大差ない40μm
厚の電極でも、その1/100以下の薄さの電極と同等の急速なエネルギー貯蔵・放出ができることが実証
されている。

インターカレーション擬似容量を利用することで、固体中での拡散による制限を受けずに、高レベルの電荷
貯蔵と急速充放電が可能になると考えられる。研究チームは、1分間で充電できる高エネルギー密度の
デバイスを実現するために、ナノスケール以下の加工技術をさらに進めていきたいとしている。

SJN 2013年4月19日 @ 1:31 PM
http://sustainablejapan.net/?p=4023

High-rate electrochemical energy storage through Li+ intercalation pseudocapacitance
Veronica Augustyn, Jérémy Come, Michael A. Lowe, Jong Woung Kim, Pierre-Louis Taberna,
Sarah H. Tolbert, Héctor D. Abruña, Patrice Simon & Bruce Dunn
Nature Materials (2013) doi:10.1038/nmat3601
http://www.nature.com/nmat/journal/vaop/ncurrent/full/nmat3601.html

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2名無しのひみつ:2013/04/26(金) 15:13:47.62 ID:q9kVUutS
携帯の電池を軽くして容量を増やしてくれ
3名無しのひみつ:2013/04/26(金) 15:13:48.34 ID:9TZVwHX+
耐圧とFがどこまで
4名無しのひみつ:2013/04/26(金) 15:18:20.42 ID:XRj3z1/M
ニオブじゃ高いだろ?
でもなかなか良いブレークスルーじゃないの
5名無しのひみつ:2013/04/26(金) 15:36:36.43 ID:w973RpTl
故障モードはオープン?ショート?
6名無しのひみつ:2013/04/26(金) 15:38:48.78 ID:dca9Vg9l
キャパシタも言われ始めてから長いねぇ
7名無しのひみつ:2013/04/26(金) 16:44:43.85 ID:a5XtV48K
大容量がどれくらい重量で、どれくらいの容量か書いてないと
誰も価値がわからないと思う。
8名無しのひみつ:2013/04/26(金) 17:07:42.72 ID:O4HWuKCs
EV自動車に採用されそう?
9名無しのひみつ:2013/04/26(金) 17:08:45.25 ID:mfInmPx9
>>6
長いもなにも、コンデンサだからな
10名無しのひみつ:2013/04/26(金) 17:15:00.26 ID:2uIiPB+4
キャパシタ景子
11名無しのひみつ:2013/04/26(金) 17:26:34.38 ID:CMEYAwxF
  「木犀と豚ニオブ」
12名無しのひみつ:2013/04/26(金) 17:27:24.31 ID:RdJPsXZ0
充電の瞬間、ブレーカーが落ちる
13名無しのひみつ:2013/04/26(金) 17:54:04.36 ID:MGBzRV9f
>>9
スーパー・ウルトラキャパシタの部類の話じゃなかろうか。
10年くらい前に岡村氏のが話題になってたけどその後どうなったんだろうか
14名無しのひみつ:2013/04/26(金) 18:05:49.93 ID:Dym/5jEs
次はハイパー・エクストリームキャパシタか?
15名無しのひみつ:2013/04/27(土) 01:36:30.16 ID:8mjCvAGL
runBasicやsuperBasicの岡村さん、トラ技で書いてたなあ。
16名無しのひみつ:2013/04/27(土) 01:38:33.04 ID:9n3D3im5
>>13
岡村さんは引退してるっぽい。パワーシステムズもアメリカに売っちゃったし。
17名無しのひみつ:2013/04/27(土) 03:33:59.02 ID:p9E21cmi
>>10
意外と面白い
18名無しのひみつ:2013/04/27(土) 14:54:00.85 ID:NIx48BzW
このてのスレではお約束だろ
>キャパシタ久美子
>キャパシタ達郎
19名無しのひみつ:2013/04/27(土) 17:45:56.66 ID:p9E21cmi
>>18
おお
20名無しのひみつ:2013/04/29(月) 15:48:24.21 ID:TD2YixeU
キャパシタ清
21名無しのひみつ:2013/04/30(火) 02:58:38.72 ID:rDpL9Kke
>>9
東京-大阪はガソリンで走ると5000円掛かるが、深夜電力で走れば500円

しかし寿命2400回、価格300万円の電池を、5回x50%充放電しないと
500km走れないとすると、300万円÷2400回x5÷2=電池充放電コスト3125円

つまり
 ガソリン車 5000円(ガソリン代)
 電池自動車 3625円(深夜電力500円+電池充放電3125円)

だから、
「容量が小さくても、寿命10万充放電とかで、充電3分とかのキャパシタ」
で「20kmごとに急速充電しながら走る」のが 本当は一番安上がりだが

一番、世間の自動車ユーザーに喜ばれないタイプの車でもある

やっぱり、超高電圧か、活性炭かなんか使って超大面積のキャパシター作って
安価で巨大容量を実現しないと「売れるクルマ」にはならん

だから、理想がいわれてから、なかなか実現しない
でUCLAの言う大容量って 金額いくらで、重さは何kgで、容量は何Fか
それが発表されないと誰も 評価できない
22名無しのひみつ:2013/04/30(火) 03:13:55.23 ID:qE1qcMMf
リチウム電池の容量が今後倍々になる

そんなことを考えていた時期も俺にはありました・・
23名無しのひみつ:2013/04/30(火) 03:30:37.04 ID:bl/pg73q
>>22
リチウム空気電池とか、リチウム硫黄電池とか
24名無しのひみつ:2013/04/30(火) 15:14:56.92 ID:MDPmCsAx
キャパシタ大左衛門




誰だよそれ
25名無しのひみつ:2013/05/01(水) 07:25:57.69 ID:0uTa8hW5
凄いキャパシタができるとどうなるか?想像すると楽しいね。

車は全部ガソリンじゃなくなって充電式になるだろうし
電車も駅についた時に充電する方式になるかも。
ロボットも自立型の見込みが出てくる。
マウスだって軽い無線式が当たり前になるし
メガネ型の軽いデバイスも可能になる。
26名無しのひみつ:2013/05/02(木) 22:51:21.87 ID:yaBaAXLs
レールガンの駆動回路の小型化とかパワーアップとか
27名無しのひみつ
【化学】グラフェンでリチウム原子はさむ化合物、東北大が作製成功 リチウムイオン電池の小型化や別の原子で超伝導へ
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1352207170/