米オレゴンに日本のワカメ 震災で漂流、環境に影響懸念
【鍛治信太郎】もともと北東アジアにしか見られなかったワカメが東日本大震災による漂流物に付いて、米オレゴン州に届いていたことが、神戸大などの調査でわかった。
ワカメは欧州や豪州で漁業被害を与えており、現地の環境への影響が心配されている。
甲府市で開かれている日本藻類学会で28日、発表する。
神戸大の川井浩史教授(藻類学)らは、米オレゴン州に昨年6月に漂着した青森県三沢港の浮き桟橋や同時期にワシントン州に漂着した漁船に付いた海藻を調べた。
31種類が確かめられ、浮き桟橋からこれまで両州には見られなかったワカメが成熟して繁殖できる状態で見つかった。
日本など北東アジアにしか見られなかったワカメは、欧州、豪州、米カリフォルニア州に侵入している。
これらの地域にはワカメを食べる魚などがいないため、爆発的に増え、養殖用の網やロープにびっしり生えて被害を与えている。
また、北米全体にこれまで入っていなかったマコンブやノリなど12種類も含まれていた。
オレゴン州立大が中心になって危害の大きい海藻類のリストづくりを始め、対策に乗り出している。
川井教授は「西海岸に漂着する震災の漂流物はこれから増えるので、警戒が必要だ」と話している。
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▽記事引用元 朝日新聞デジタル 2013年3月27日10時47分配信記事
http://www.asahi.com/international/update/0327/TKY201303270039.html ▽関連
・日本藻類学会ホームページ
http://sourui.org/ ▽関連スレッド
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