【細胞生物】赤い蛍光試薬で細胞内カルシウムイオンを可視化、神経細胞の「自然発火」を捉えることに成功/東大

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1一般人φ ★
東京大学大学院薬学系研究科の花岡健二郎・准教授らのチームは、カルシウムイオンを赤く光らせて可視化する
新しい蛍光試薬を開発した。色の異なる蛍光試薬と併用することで、ラット脳のスライス切片でのカルシウムイオンの
濃度変化と脳神経細胞を可視化し、神経細胞が自然に興奮する「自然発火」と呼ばれる現象を捉えることに成功した。
今回の開発は、マルチカラーイメージングの可能性を大きく広げるものだという。


生体内での現象をリアルタイムで高感度に観察するために、緑色蛍光試薬「フルオレセイン」が広く用いられて
いる。フルオレセインは高い水溶性と高い蛍光輝度を持ち、さらに蛍光制御機構が確立されているなどの特徴が
あるが、他の緑色蛍光試薬とは併用できず、緑色蛍光タンパク質を発現させた細胞や動物には用いることが
できないという問題があった。そこで花岡准教授らは、フルオレセインの優れた特性を保持したまま、
緑色蛍光タンパク質(GFP)や他の緑色蛍光色素と併用することができる赤色の蛍光色素「TokyoMagenta(TM)」を
2011年に開発した。


さらに今回、研究チームはTokyoMagentaを用いて、細胞質に均一に分布し、細胞内部におけるカルシウム濃度変化を
可視化できる新しい赤色蛍光色素「CaTM-2」と、細胞膜を透過できるように成分を改良した「CaTM-2 AM」を開発した。
ラット脳のスライス切片をCaTM-2 AMと細胞体の染色に用いられる「アクリジン・オレンジ」で同時に染色した結果、
神経細胞の活動を発火に伴った細胞内のカルシウムイオンの濃度変動を可視化することに成功した。
アクリジン・オレンジとの併用で、神経細胞が一つ一つ明瞭に区別でき、より詳細な可視化解析が可能となった。


なお今回の研究は、科学技術振興機構の研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)要素技術
タイプ「次世代型蛍光プローブの創製を目指した新規蛍光団の開発」によって行われた。
研究論文“Red Fluorescent Probe for Monitoring Dynamics of Cytoplasmic Calcium Ions
(細胞質内カルシウムイオンの濃度変動を可視化する赤色蛍光プローブの開発)”は近く、
ドイツの科学雑誌「Angewandte Chemie InternationalEdition」に掲載される。

▽画像 ラット脳スライス切片における神経細胞の自然発火の画像化(提供:科学技術振興機構)
(a-c)CaTM-2の蛍光像(a)、細胞体を同定するために用いたアクリジンオレンジの蛍光像(b)および、重ね合わせた蛍光像(c)。
(d)CaTM-2の蛍光強度の時間変化。(a)内に示した1〜5の位置において、神経細胞の発火に伴う細胞内カルシウムイオン濃度の
変動を蛍光強度の変化として捉えることに成功している。

http://scienceportal.jp/news/daily/1302/images/130220_img_w600.jpg

▽記事引用元 サイエンスポータル(2013年2月20日)
http://scienceportal.jp/news/daily/1302/1302201.html


▽科学技術振興機構プレスリリース
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20130219-3/
2名無しのひみつ:2013/02/22(金) 21:47:07.64 ID:0+E1yGQ/
3名無しのひみつ:2013/02/22(金) 21:56:09.64 ID:WoJohWI1
ファビョーン!
4名無しのひみつ:2013/02/22(金) 22:43:45.10 ID:rLINC5cq
FRETの、というかカメレオンの亜型みたいのが出てきて
そりゃカルシウムの分布計測については技術が進んでるが

後追い改良で銅鉄系て、アカデミアさまのお仕事なのかなーと
会社からみておもうわ
5名無しのひみつ:2013/02/22(金) 23:07:25.62 ID:iSIwVWhj
Flou-4とかだと緑に近すぎて漏れ込み大きいんかな
つーかそもそもマルチに取りたかったらGFPを青色側にシフトすればいいだけだしなぁ
6名無しのひみつ:2013/02/22(金) 23:25:45.17 ID:XFvuMMYX
赤い蛍光弾ジリオン
7名無しのひみつ:2013/02/22(金) 23:28:08.99 ID:UwO7Kn3x
GAYA先生かと思ったら違った
8:2013/02/22(金) 23:29:32.47 ID:4z2Bp2wD
 以下、火病禁止。
9名無しのひみつ:2013/02/24(日) 00:08:23.61 ID:Ggb9GgoO
>>5
短波長は光毒性が大きい
10名無しのひみつ:2013/02/24(日) 15:22:17.91 ID:Jt3Rji/i
【医学】がん治療:新たな発光物質開発 体を傷つけず細胞観察/大阪大
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1357812623/
【材料】セシウムを検出する蛍光プローブを開発、クラウンエーテルを使用し選択的に取り込むよう調節 /物質・材料研究機構
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1356092748/
11名無しのひみつ:2013/02/24(日) 15:24:34.86 ID:Jt3Rji/i
【技術】生きたままの細胞に光共振器を挿して長時間観察に成功/スタンフォード大
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1361592901/
12名無しのひみつ:2013/02/25(月) 19:58:13.79 ID:88gYcsTE
神経細胞の「発火」はfireの誤訳
「火がつく」でなく、ピストルを撃つ時の「発射する」または「発砲する」の意味
だからと言って「発射」や「発砲」を使うともっとおかしくなるが
13名無しのひみつ:2013/02/25(月) 20:10:40.43 ID:qyslCwHY
トリガの訳語である引き金を引くはいくらか受け入れられてるけど
科学技術的な部分ではあんまり訳して使われないな
なんか語感が違っているから
14名無しのひみつ:2013/02/25(月) 20:35:51.59 ID:I4BS9J8P
別にエロい事考えてないのに立ってしまうのはこれか
15名無しのひみつ:2013/02/25(月) 20:46:10.79 ID:55SWyfqd
癲癇発作みたいなんじゃなくて?
16名無しのひみつ:2013/02/25(月) 21:26:21.83 ID:rDcuj1lE
>>12
勝手にアクティブになっちゃうってことか
17名無しのひみつ:2013/02/25(月) 21:27:17.26 ID:ekuPjkMC
素直に「自然興奮」とか「自発的興奮」と訳せばいいのに
18名無しのひみつ:2013/02/25(月) 21:30:07.48 ID:qyslCwHY
>>16
自然発火は一種の熱雑音のようなものというのが一般的な認識
19名無しのひみつ:2013/02/25(月) 21:31:57.73 ID:qyslCwHY
>>17
fire 発火はスパイクが立つイメージで
excitation 興奮は脱分極するイメージだが
みなさんどうでしょう
20名無しのひみつ:2013/02/25(月) 21:50:59.16 ID:GcddMO/1
スパイク? スパークじゃなくて?
21名無しのひみつ:2013/02/26(火) 02:01:48.18 ID:OghTOz/E
>19
米国人と話していると 急に興奮したとか すごく興奮した場合に fire を使いますよね
ただ上品な語感ではない時はあるようです
ネイティヴ以外が論じても仕方がないのですが
「発火」はどうもしっくりしません
22名無しのひみつ:2013/02/26(火) 02:06:26.35 ID:OghTOz/E
なんか 米国のあまり上品ではない時の語感そのままに
「自然発情」が一番しっくり来るような気がして来ました…
23名無しのひみつ:2013/02/26(火) 02:26:11.62 ID:RY+Su96x
興奮とか活発化、活性化は弱いか
24名無しのひみつ:2013/02/26(火) 06:09:46.62 ID:dUCIsAQg
人体発火現象が解決したのかとおもた
25名無しのひみつ:2013/02/26(火) 23:13:08.51 ID:n5NIR/ER
TokyoMagentaってフルオレセインのOをSiで置換したような構造なのか。面白いな。
化合物のOをSやSeで置換することはよくあるだろうけど、Siで置換する例って他にあるんだろうか?
26名無しのひみつ
【発生】シグナル伝達因子が細胞に位置情報を伝えるメカニズムを解明/NIBB
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1355150847/
【発生】動物の体作りに重要なレチノイン酸の胚内での可視化に成功/理研
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1365433146/