【エネルギー】太陽電池セルで世界最高変換効率37.7%を達成

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110名無しのひみつ
この国は沈まない
最先端技術と10年後の日本 立花隆
                      文藝春秋 2013年2月特大号
 日本は天然資源の少ない国ですから、発電方法は、全方位的な可能性を
追求しつづけ、その上で、ベストミックスを考えるべきです。早い段階で、
選択肢を減らすのは得策ではありません。
 太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの技術開発も必要でしょう。
菅元首相が政権末期に置き土産的に成立させた再生可能エネルギー固定価格
買取制度が昨年七月に開始されました。この制度では、太陽光発電の場合、
1キロワット42円という割高な固定価格で全量買い取って貰えます。
そのため続々と企業が参入していますが、技術開発はほとんど進まないはずです。
安くて低性能の太陽光発電装置を買ってきて、とにかく面積を広げた方が企業に
とって得だからです。
 いま出回っているシリコン結晶型の太陽光発電技術では、太陽光から得られる
エネルギーのせいぜい20%までしか電力に変換できず、非常に効率が悪い。

劣悪な技術に補助金をつぎ込むのは、まさに税金のムダで、
    ただ孫正義のような人間をうるおすばかりです。、

 実は太陽光発電に関しては、発電効率を飛躍的に高める研究が模索されています。
今は太陽光のごく一部しか電力に変換できていないのですが、もっと太陽光スペク
トルの幅広い部分を電気に置き換える仕阻みを開発しているグループがあります。
これが実現すれば、原子力発電なみの効率を持つ太陽光発電が可能になるのです。
111名無しのひみつ:2013/01/11(金) 00:53:29.74 ID:STEoHmcv
核廃棄物をどうするか
 日本は科学技術離れをしたら沈没するでしょう。しかし、東京電力福島
第1原発事故以来、どうも科学技術に対する不信感が日本全体を覆って
いるように見えます。この点が気がかりです。、
 あえていっておきたいのですが、私はまだ日本は原発技術を捨てるべき
ではないと思っています。もし原発が、原理的にコソトロール不能であるなら
早く撤退すべきです。しかし国会事故調査委員会の報告書、その他の報告書を
読んでも、出てくるのはあの事故が人災であったという話で、原発が原理的に
ダメだという話ではありません。菅直人元首相や斑目春樹元原子力安全委員会
委員長の証言を読むと、あの事故の直接の原因が、当事者たちのずさんな対応に
あったことがあまりに明らかです。あの事故をもって、原発そのものがコン
トロール不能であることの証明とするような総括の仕方は間違っていると
思います。
112名無しのひみつ:2013/01/11(金) 00:54:36.57 ID:STEoHmcv
 人感の歴史、特に科学技術の歴史は失敗の連続です。あらゆる科学は失敗を
踏まえて、ステップ・バイ・ステップで進んできました。今度の事故は、
たしかに大きな失敗です。しかし、それを何とかして乗りこえて前へ進もう
という観点からの発音があまりに少なすぎるように思います。
 長期的な視点に患つと、原発問題の中でいちばん深刻なのは、使用済み
核燃料の処理の間患でしょう。高レベル放射性廃棄物は安全なレベルに
落ち着くまでに十万年かかる。それほど長い期間、私たちは危険性の高い
物質を管理できるでしょうか。これまで人類が直面したことのない難問を、
私たちは突き付けられているのです。しかし、あまり知られていませんが、
世界中で今、核廃棄物の無害化、短寿命化の研究が進んでいます。
 無害化の基本的な方法は、高レベル放射性廃棄物に中性子を当てて、
低レベル放射性物質に転換するというものです。日本では、茨城県東海村に
あるジェイ・パーク(J-PARC)で、その研究が行われています。もし無害化,
短寿命化が実現すれば、核廃棄物処理の議論は前提から変わってしまうことになる。
十万年かかるところが、たとえば30年程度で低レベル放射性物質なる物質に転換
できるのなら、核廃棄物の管理はずっと楽になるからです。
113名無しのひみつ:2013/01/11(金) 00:55:41.56 ID:STEoHmcv
 核燃料をほとんど燃やしつくすまで使う「小型原子炉」というアイデアもあります。
日本では東芝が、燃料交換三十年間不要の小型原子炉「4S」(スーパー・セイフ、
スモール、シンプル)を開発中です。従来の原子炉は大きすぎるため、熱機関と
効率が悪い。そこで小型化によって核燃料を燃やせるだけ燃やし、核廃棄物の
放射性レベルを下げる。そういう発想の原子炉です。
 ほかにも日本では核融合も、トカマク型、へリカル型、レーザー型など多方面の
研究がなされています。