広い視野で縄文時代を見る 縄文文化 −西本 豊弘−
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/2000dm2k/japanese/02/02-09.html これまで述べたように、縄文文化についての一般的な考え方は、東日本の縄文文化で知られているものである。
それに対して西日本では、縄文土器が少なく、竪穴式住居も少ない。
そのため西日本においては、縄文時代の遺跡が少なく、人口も少なかったと思われているが、低湿地の調査が進むにつれ、遺跡の検出量は多くなってきている。
このことから、日本列島の北と南においてみられる縄文文化の地域性を無視することはできない。
また、時代的変化もかなり大きかったと考えられる。
今後、縄文文化の研究においては、地域性および時代的変遷の再検討が必要である。