【除染】「ナノバブル」水で放射性物質除染 京大助教ら、実証例を報告

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「ナノバブル」水で放射性物質除染 京大助教ら、実証例を報告

http://www.asahi.com/edu/news/chiiki/images/OSK201201190064.jpg
写真:ナノバブル水を使って除染する実験の様子=昨年12月、福島県
郡山市、上田義勝助教提供拡大ナノバブル水を使って除染する実験の
様子=昨年12月、福島県郡山市、上田義勝助教提供

 ごく微細な気泡「ナノバブル」を含む水を使って路面などに付いた放射性
物質を除染する方法について、京都大の研究者が報告するシンポジウムが
京都府宇治市であった。福島県で実施した実験で、普通の水を使った
場合よりも効果的に除染できることが確認できたという。

 ナノバブルは、ナノメートル(ナノは10億分の1)サイズの気泡。市販されて
いる発生装置で作ることができ、工業用水の浄化やトイレの掃除などの
用途での活用が考えられている。

 6日に京都大宇治キャンパスで開かれたシンポジウムで報告したのは、
上田義勝助教(電気化学)と徳田陽明准教授(無機化学)。

 上田助教らは昨年12月、東京電力福島第一原発から約60キロ離れた
福島県農業総合センター(同県郡山市)で、敷地のアスファルトをナノバブルを
含む水で高圧洗浄機を使って除染した。放射線量が、普通の水では52〜
75%減少したのに対し、ナノバブルを含む水では68〜91%減ったという。

 ナノバブルは狭い隙間まで泡が入るため、除染の効果が高まっていると考え
られるという。今後、効果が高まる泡のサイズや濃度の検証を進める予定で、
建物や道路などで除染に活用できる可能性がある。

 上田助教は「自宅の放射線量が高いことを心配している人たちに、安心
して暮らしてもらえるようになれば」と話している。(合田禄)

朝日新聞大阪 2012年1月23日10時32分
http://www.asahi.com/edu/news/chiiki/OSK201201190066.html

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