血液中に含まれる特定の「マイクロRNA」を測定し、リンパ節などで起きるがん「悪性リンパ腫」の
診断や再発のリスクを調べる方法を開発したと、東京医大の大屋敷一馬教授と黒田雅彦教授らが3日、発表した。
血液0・25ミリリットルで測定が可能という。
マイクロRNAは、タンパク質を作らないRNAの一種で、遺伝子の働きの制御などに関与していると考えられている。
人間では約850種類見つかっているが、血液中には200〜300種類存在するという。
研究チームは、日本で悪性リンパ腫の多くを占める「B細胞性リンパ腫」の患者の血液を調べ、
「92a」という種類のマイクロRNAが健康な人の20分の1程度に減少していることを突き止めた。
治療して腫瘍がなくなった患者53人の検査では、「92a」の量が少なかった人の半数がその後再発した。
大屋敷教授は「少量の血液で再発のリスクを予測することができ、その後の治療方法を決めたり、
過剰な治療を防ぐことができる」と話している。
悪性リンパ腫は、日本では10万人当たり約10人が発症。B細胞性リンパ腫では、
腫瘍が全身に広がらず限られている患者でも再発するケースが多いという。
▽記事引用元 共同通信(2011/02/03 19:21)
http://www.47news.jp/CN/201102/CN2011020301000680.html