【生物】絶滅した魚クニマスを山梨県の西湖で発見/京大

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748名無しのひみつ
京都大学総合博物館に中坊先生の講演「クニマス 70年ぶりの生存確認」を
聴きに行ってきました。
2時から2時半という案内でしたが、講演自体が時間を超過したのに加えて質問をたくさん
受け付けられたので、終わったのは3時半でした。

今まで聞いたことのない情報がたくさんあり、メモに基づいて2、3紹介します。
・クニマス論文では独立種とし、学名は Oncorhynchus kawamurae となるようです。
・『タクサ』という雑誌にも論文を出しており、これは今考えている系統の仮説なので
「賞味期限は短いかもしれない」とのことでしたが、クニマスは更新世初期に太平洋
西岸に南下してきたベニザケ(の祖先)が田沢湖に封じられたもので、古い形質を
「冷蔵保存」しているのではないかとの説。これはクニマスの幼魚(大島正満博士が
描いたもの)の形態がずんぐりしていて、ヒメマス、ベニザケ、サケ、カラフトマスのように
スマートでないのが1つの根拠だが、mtDNA等でこれから確かめる必要がある。
・クニマスは田沢湖では2月に水深40〜50mで、9月に水深105〜225mで産卵。
西湖では3月に30〜40mで産卵床を掘った跡がある個体が獲れた。この共通点は
水温が4度であること。この低くて狭い水温帯がクニマスの特徴。深さより水温。
ヒメマスは9度以下では産卵しないとのこと。
・クニマスも生活史の全体にわたって黒いわけではなく、銀色をして遊泳している時代が
あるのかもしれない。鰓耙が細かくて長いのは動物性プランクトンを濾し捕る形態だが、
活発に泳いでいる時期のことがわからない。

専門外なので間違いがあるかもしれません。他に聴きに行かれた方がいたら補足訂正
お願いします。