守ってきた草や虫 さくらの高齢者団体 内閣府が評価
さくら市の鬼怒川河川敷で動植物の保全活動を行っている同市押上の住民団体「押上水神会」が、
「エイジレス・ライフ実践者及び社会参加事例」に選ばれた。
内閣府が毎年、年齢を越えて生き生きと暮らす高齢者の個人や団体を認定しているもので、
絶滅の恐れがあるとされている動植物の保全に取り組む同会の活動が評価された。
押上水神会は2005年に地区の人たち約10人で結成された。今では50〜80代の約40人が活動している。
同会の世話人代表を務める長島久伸さん(78)が中心となり、
06年から押上地区の鬼怒川河川敷に生きる動植物の保全活動に取り組んでいる。
長島さんが1997年に自宅裏山の蔵を取り壊した際、古文書が大量に出てきた
。「このまま捨てるのはもったいない。地域の歴史を残していきたい」と、それをきっかけに
地元神社の修復や郷土食の伝承などを続けてきた。
かつて、押上地区の河原に生息しながら外来種などの影響で衰退していたカワラノギクや
シジミチョウを復活させようと、07年春、約1千平方メートルにカワラノギクの種をまき、
シジミチョウのエサとなる植物の栽培を始めた。
カワラノギクは環境省のレッドデータブックで絶滅の恐れが指摘されている。
種まきの後は、月2回ほど河原の草取りを続けた。連日のように草取りに通う会員もいた。
また会員はシジミチョウを捕獲者から守るため、赤い腕章をして毎日交代で河原を見回った。
今ではカワラノギクの生息地は約6700平方メートルまで広がり、
毎年秋になると、淡い紫色の花をつけ、鑑賞会も開いている。シジミチョウも飛び回っている。
長島さんは「ほんとにみんなよくやってくれる。地域のつながりも強くなった。
やりたいことがたくさんあってまだまだ死ねないんです」と話した。
▽ ソース アサヒ・コム
http://mytown.asahi.com/areanews/tochigi/TKY201010030241.html ▽ 画像 一面のカワラノギク 長島久伸さん(右)と桜井康雄さん。
さくら市押上の鬼怒川河川敷にて。
http://www.asahi.com/areanews/images/TKY201010030240.jpg 依頼を受けて立てました。