線虫、においの好み変化し分散 フェロモンが作用
線虫は周りの仲間が多くなりすぎると、フェロモンの作用でにおいの好みが変化し、
餌などのある場所から離れる性質があることを、東京大の飯野雄一教授(分子行動遺伝学)
らの研究チームが突き止め、23日付米科学誌サイエンス電子版に発表した。
動物は種の繁栄のため、餌不足に備えて分散する性質がある。線虫はフェロモンの濃度で
周囲の仲間を認識することは知られているが、飯野教授は「フェロモンがにおいの好みにも作用し、
種の生存の可能性を広げている」と話している。
研究チームは、線虫数十匹をシャーレで培養し、分泌するフェロモンに長時間さらした後、
線虫の好きなにおいに対する行動を調べる実験を実施した。
分子レベルでの解析の結果、においの好みに関係するタンパク質の合成をフェロモンが抑制し、
好みを変化させていることが分かった。好みが変わった線虫は、
本来は好きなにおいの方にいったん寄るが、すぐに無関心になって離れるようになるという。
▽ ソース 47NEWS
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010092301000413.html 依頼を受けて立てました。