【宇宙】 はやぶさ:大気圏突入、本体燃え尽きる…カプセル分離成功

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438名無しのひみつ
>>427
始めて「MUSES-C」計画(現在「はやぶさ」としてし知られている)を聞いたとき、私は「それは叶わぬ夢だろう」と思いました。
サンプルリターンミッションは困難です。
天体表面からの無人サンプルリターンの唯一の成功例は、ソ連のルナ計画による月からのものです。

サンプルリターンには、多くの任務の達成が必要です。
すなわち天体とのランデブー、表面の科学調査、着陸、サンプリング、サンプルの捕獲、地球への帰還、最後には大気圏への再突入および着陸です。
JAXAにとってそれは前例のないミッションでした。唯一の前例は火星を目指した「のぞみ」でしたが、軌道への投入に失敗しています。
その上、彼らは新しい推進技術 - 太陽光で動く低推力エンジンによる動力飛行 - を使おうとしていたのです。

これら全てが困難であることは、今日までの「はやぶさの冒険」からも明らかですが、
私(と、他の人々)が理解していなかったのは、賢明な技術者たちが、丈夫でめげない宇宙船となるよう設計していたということです。
彼らはセオリーどおりではなく、多くの障害に耐えうる(許容する)宇宙船を築いたのです。
439名無しのひみつ:2010/06/18(金) 01:04:46 ID:bbsULIKa
>>427
飼料容器(数日中に開封される)の中身が何であろうと、私たちは技術者たちに賛美と賞賛を送ります。
日本のはやぶさファンたちは、「はやぶさ君」を雑誌、テレビや映画で取り上げ、賞賛を送りました。
(アメリカで宇宙船を擬人化する際の伝統とは異なり、はやぶさ「君」です。)
コンピュータグラフィックで描かれたこの宇宙船の映画はプラネタリウムで上映中であり、私はDVDのリリースを待ち望んでいます。

一般から何千もの応援がJAXAウェブサイトに届けられ、JAXAと惑星協会によって集められた何十万人もの名前は宇宙船に届けられました。

はやぶさは2003年5月、今は引退したM-Vロケットで打ち上げられました。
本来であれば数年前に打ち上げられるはずだったのですが、打ち上げ機の問題で延期されました。
太陽光による電気推進エンジンは上手く動き、2005年9月、小惑星イトカワへランデブーすることができました。
はやぶさの元もとの目標は、ネレウス("Nereus", Near 近い us 私たち)という愛称で呼ばれる小惑星でした。
イトカワは、地球近くの軌道を回り、地球公転軌道と重なることもあるため、地球近傍小惑星と呼ばれます。
しかし、はやぶさがイトカワに到着したとき、地球からはおよそ3億キロの距離がありました。
この距離は、通信の往復に30分かかります。
440名無しのひみつ:2010/06/18(金) 01:05:07 ID:bbsULIKa
>>427
到着は信じられないものでした。最初のクローズアップ写真は、じゃがいものようにも見える高解像度写真でした。
JAXAのJSpECチーム(月・惑星探査プログラムグループ)は、小惑星表面の探査のためにミニロボットを放出しましたが、
小惑星から逸れてしまいました。
はやぶさ自体を着陸させるための試みも、接近こそ出来ましたが成功しませんでした。
しかし、次の着陸は成功しました。そして、おそらく30分ほど、彼は小惑星上で横たわっていました。(restなので横になって休憩しているニュアンス?)
このときにサンプルが取れていたかも知れません。
(「彼」の部分は、原文では"he"となっている。アメリカ式伝統だと"彼女 she"なのだろうね。)

どうやら、サンプリング装置から発射することになっていた弾丸は発射されなかったようですが、小石や砂埃ほどのものが収集できた望みはあります。
降下する前、はやぶさは私たちの名前が刻まれているカプセルを小惑星表面に放出しました。
そのカプセルは、イトカワ表面に永久に残るのです。
441名無しのひみつ:2010/06/18(金) 01:05:22 ID:bbsULIKa
>>427
2005年末、まもなく地球に向けて出発しなければいけませんでしたが、リアクションホイールは故障し、化学燃料は漏れてしまっていました。
もはや命運尽きたかのようにみえました。JSpECミッションチームがグッドアイデアを思いつくまでは。
「よし、元計画の2006年前半の帰還ではなく、次に地球が近づいてくる2007年4月まで待とう」

2007年、動くものは2台の電気推進エンジンのみでした。
設計寿命を超過し、いたる所ボロボロなこの宇宙船を戻すことは出来るのか。

エンジンはしばらくの間、少なくとも、軌道を地球へ変更するまでの間、機能し続けました。
2009年末、エンジンが故障し、今度こそ命運尽くか、と思われました。
しかし、JSpECの賢明な友人たちは、再びやったのです。
二つの故障したエンジンをニコイチし、上手く動く一つのエンジンとしたのです。
442名無しのひみつ:2010/06/18(金) 01:05:38 ID:bbsULIKa
>>427
はやぶさの活躍はこちら「graphically chronicled by Emily Lakdawalla on our blog http://planetary.org/explore/topics/hayabusa/

はやぶさ君は戻ってきました。(原文 Mr. Hayabusa)
イトカワまでの往復の冒険とは違い、再突入と着陸は完璧でした。カプセルも回収されました。

カプセルは、この冒険の始まりの土地、JAXAの相模原キャンパスへ戻ってくるでしょう。
そこでカプセルは開かれるでしょう。皆、物質にしろ幻にしろ、なにが入っているかを見守っています。

シェイクスピアが間違っている事を望みます。
"My falcon now is sharp and passing empty."
(元ネタはシェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」?文学か演劇に明るい人、だれか翻訳を)

何かが入っていれば、それは地球に持って帰ってきた人類初のサンプルとなります。
そうでなくとも、多くの部分で成功した事を祝います。
この経験は、将来の、火星を含む全ての天体からのサンプルリターンミッションの計画立案の一助となるでしょう。