40歳以下で発症する神経変性疾患「若年性パーキンソン病」の発症メカニズムを解明したと、
東京都の外郭団体「都医学研究機構」が19日、発表した。
遺伝子変異により細胞内に異常なミトコンドリアがたまるのが原因という。
同日発行の米科学誌「ジャーナル・オブ・セル・バイオロジー」に掲載される。
パーキンソン病は手足の震えなどの運動障害が起き、進行すると歩行もままならなくなるなど
日常生活も困難になる難病。国内に15万人近い患者がおり、高齢で発症することが大半だが、
若年性も全体の約10%ある。
海外の著名人では米俳優のマイケル・J・フォックスさんや元ボクシング世界王者のムハマド・アリさんらも
罹患した。
同機構の都臨床医学総合研究所によると、若年性パーキンソン病の発症メカニズムには定説がない。
原因遺伝子はいくつか報告されており、これまでにパーキンソン病のあるタイプでは
「Parkin(パーキン)」や「PINK1(ピンク・ワン)」という遺伝子に変異が起きると
若年で発症することが知られていた。
同研究所は、順天堂大と共同でこれらの遺伝子を調べた。
その結果、両遺伝子は協調してミトコンドリアの品質保持を担っており、
そのメカニズムが壊れることで、不良品のミトコンドリアが神経細胞内に蓄積し発症することが分かったという。
同研究所は「治療法開発の突破口になる画期的研究だ」としている。
記事引用元 : sankei.jp.msn.com 2010.4.19 23:37
http://sankei.jp.msn.com/science/science/100419/scn1004192339006-n1.htm