道管形成邪魔するタンパク質発見 バイオ燃料増産に期待
植物の中で水や養分の通り道となる「道管」の形成を邪魔するタンパク質を見つけたと、
奈良先端科学技術大学院大(奈良県生駒市)の出村拓教授(植物生理学)らのグループが13日発表した。
出村教授は「このタンパク質の働きを抑えれば、道管を形成する細胞で、バイオマス(生物資源)として
利用できる組織の増量が可能」と話している。成果は同日付の米科学誌プラント・セル(電子版)に掲載された。
道管の細胞は木の幹の細胞と同じ仲間で、バイオ燃料として化石燃料に代わる次世代エネルギー源に
なると期待される。
グループは、道管の形成を促進するタンパク質「VND7」と結合すると、この働きを強く抑制するタンパク質
「VNI2」を特定。シロイヌナズナでVNI2が大量につくられるようにしたところ、根や葉のあちこちで道管が
途切れることが分かった。水分や養分をうまく吸い上げられないため、葉の大きさは本来の4分の1程度に
しかならなかった。
【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041301000843.html VND-INTERACTING2, a NAC Domain Transcription Factor, Negatively Regulates Xylem Vessel Formation in Arabidopsis
Plant Cell Advance Online Publication
Published on April 13, 2010; 10.1105/tpc.108.064048
http://www.plantcell.org/cgi/content/abstract/tpc.108.064048v1