◇ES細胞、効率よく心筋に…たんぱく質「プリオン」が目印
体の様々な組織の細胞になるマウスの胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から、心臓や血管の
筋肉細胞へ効率よく変化させることに、国立循環器病センター研究所の森崎隆幸部長と
日高京子・遺伝子工学研究室長らのグループが成功した。
米専門誌電子版に13日、発表した。
グループは、マウスの受精卵が成長する過程で、
心臓を形成する部分に「プリオン」というたんぱく質が出ているのを発見。
ES細胞を寄せ集めて培養し、プリオンに結合する物質を目印に細胞をより分けた。
その結果、プリオンが出ている細胞は、約10日後に9割が心筋細胞に変化した。
脳などでの異常プリオンの蓄積は、BSE(牛海綿状脳症)の原因とされるが、
正常なプリオンの詳しい役割は分かっていない。
森崎部長は「この方法は、人間のES細胞やiPS細胞(新型万能細胞)にも応用できる」としている。
(2009年11月13日 読売新聞)
▽記事引用元
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20091113-OYO8T00718.htm YOMIURI ONLINE(
http://www.yomiuri.co.jp/)