失明の原因にもなる緑内障の発症率の高さが遺伝子配列から判別できることを、
京都府立医科大学大学院の田代啓教授(分子生物学)と木下茂教授(眼科学)の
共同研究チームが初めて突き止め、21日に発表した。
緑内障の早期発見はこれまで困難とされてきたが、田代教授は「発症率が簡単に調べられる
血液検査システムの構築が期待され、早期発見に役立つ」としている。
研究成果は、21日発行の「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。
研究チームは約4年半前から、緑内障患者と健康な人の計約1600人の血液を検査。
それぞれの遺伝子配列を比較したところ、発症患者のみが持つ6つの特徴的な
配列パターンがあることを突き止めた。
さらに解析などを進めたところ、特徴的な配列パターンを持つ人は、持たない人に比べて
発症率が約4倍になっていることもわかった。
緑内障は目の中を流れる水分が排出されにくくなって視神経が障害を起こす病気。
日本人の後天的な失明原因の25%を占める。
田代教授は「緑内障は早期発見すれば失明を防ぐことができる病気。発症後でしか分からない
従来の眼底検査に代わる新たな診断が将来可能になるかもしれない」と話している。
ソース:産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090721/scn0907212009003-n1.htm