成体マウス精巣から万能細胞=よりESに近いと主張−独研究所
成体マウスの精巣にある精子のもとの幹細胞を、増殖能力が高く、身体のあらゆる細胞に
分化する万能細胞に変えることに成功したと、ドイツのマックスプランク研究所などの
研究チームが3日までに米科学誌セル・ステムセルに発表した。
過去にマウスやヒトで同様の研究成果が発表されているが、万能細胞の基準となる
胚(はい)性幹(ES)細胞により近いと主張し、「生殖系多能性幹(gPS)細胞」と名付けた。
研究チームは、精子のもとの幹細胞を特殊な方法で培養する際、通常より大幅に少ない数で
培養するなどの工夫をした。その結果、gPS細胞をマウス受精卵(胚)に注入して母胎に
移植すると、gPS細胞に由来する細胞を持つ子が誕生し、子の生殖細胞にも受け継がれた。
2004年に新生児マウスの精子幹細胞からES細胞とほぼ同じ「多能性生殖幹(mGS)細胞」を
作ったと発表した篠原隆司京都大教授は「ES細胞にどれぐらい近いかは、追試して検証する
必要がある」と指摘している。(2009/07/03-10:10)
▽記事引用元:時事ドットコム(
http://www.jiji.com/)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009070300263