<新型インフル、関西の集団感染は同一ウイルスか…遺伝子解読>
関西での新型インフルエンザの集団感染は同一のウイルスで起きたと考えられると、
製品評価技術基盤機構と国立感染症研究所が29日、発表した。
兵庫県と大阪府の感染者9人から採取したウイルスの全遺伝子を解読した結果で、
今月8日に成田空港の検疫で見つかった患者のウイルスは別系統という。
分析したのは、今月16〜17日に大阪府4人と兵庫県5人の患者から採取したウイルス。
このうち大阪府と兵庫県の各1人が感染したウイルスは全く同じだった。
ほかの7人も、このウイルスの遺伝子がそれぞれわずかに変異したもので、
同一の感染者から感染が一気に広がった可能性があるという。
成田のウイルスをはじめ、世界で報告されている38人分のウイルスと遺伝子変異を比べると、
関西で検出された系統は、4月下旬に米国東部とカナダで集団感染を起こした系統と、
メキシコでの流行の発端となったと想定されているウイルスの中間に位置することも分かった。
インフルエンザ治療薬のタミフルやリレンザの耐性を持たないことも確認された。
国内の感染者は米国の感染者に比べて症状が軽いと言われている。
その理由についても、今後は調べる方針だ。
(2009年5月29日21時58分 読売新聞)
記事引用元:YOMIURI ONLINE()
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090529-OYT1T00902.htm