<気候変動で家畜の病気が増加、人間への危険も 国際獣疫事務局>
2009年05月28日 15:59 発信地:パリ/フランス
【5月28日 AFP】気候変動は家畜の間にウイルス性疾患をまん延させ、人間にとっても
危険な病原菌を拡散させている――。パリ(Paris)に本部を置く国際獣疫事務局
(World Organisation for Animal Health、OIE)は27日、このような報告書を発表した。
報告書によると、加盟国126か国に対する調査で、気候変動が動物の健康に及ぼすと
思われる影響を「非常に憂慮している」と回答した国は、全体の71%にのぼった。
また、全体の58%が、気候変動に関連した家畜の病気が国内で1例以上確認されたと
回答した。病気の種別では、ブルータング病、リフトバレー熱、西ナイル熱が最も多かった。
ブルータング病は吸血昆虫が媒介し、ヒツジの感染例が多い。
リフトバレー熱は主に家畜が感染するが、感染した肉を触るなどすると人間にも感染する。
西ナイル熱は、感染した鳥から蚊を媒介として、動物のみならず人間にも感染する。
国連(UN)の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)」は
2007年、気候変動により、病原菌をもつ昆虫の生息域が広がる可能性があるとする報告を
行っている。(c)AFP
記事引用元:AFPBBNews(
http://www.afpbb.com/)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2606482/4197635