子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の次世代型ワクチンを、
国立感染症研究所などが開発した。
欧米などで使われているワクチンは子宮頸がんの6〜7割を予防するだけだが、
新ワクチンはより幅広い効果が期待できる。
4月3日、京都市で開かれる日本産科婦人科学会で発表する。
子宮頸がんは国内で年間約8000人が発症、約2500人が死亡している。
HPVには構造が微妙に違う型が100種類ほどあり、そのうち15の型が子宮頸がんの原因になる。
海外のワクチンは各型に特有のたんぱく質をもとに作っているため、2〜4の型のHPVにしか効果がない。
感染研の近藤一成研究員らは、15の型のHPVに共通している表面たんぱく質に注目。
これを利用した抗体が、少なくとも八つの型のHPVに有効なことを動物実験で確認した。
(2009年3月29日16時26分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090329-OYT1T00290.htm