ゴルファーは沈黙を、私語はパフォーマンスを低下させる 国際ニュース : AFPBB News
完ぺきなスイングを維持したいなら、ゴルファーはショットの合間にスイングについてあれこれ考えたり
話したりすべきではない。ゴルフ発祥の地スコットランド(Scotland)のセントアンドルーズ大学(University
of St. Andrews)がこうした研究結果を前月発表した。
研究を指揮したマイケル・アンダーソン(Michael Anderson)教授は「スポーツでは考えすぎるとうまく動け
なくなるのは極めて常識だが、驚きだったのは、終わったプレーに関して一言でも発すると、その後の
プレーに大きな悪影響が出たことだ」と語る。
同大の心理学者らは、初心者およびベテランのゴルファー計80人に対し、連続して3回ホールインするまで
パットを続けてもらい、その後に5分間の休憩を与えた。この5分の間に、あるグループには今したばかりの
パットについて話してもらい、ほかのグループには別のことをしてもらった。
休憩後に再び、連続3回ホールインするまでパットしてもらったところ、休憩時間にパットについて話した
グループがホールインまでにかかったパット数は、別のことをしていたグループの2倍近くに達した。この
影響はベテランで特に顕著に見られ、パフォーマンスは初心者並みにまで低下した。
その一方で、初心者の方は、休憩時間にパットについて話しても、その後のプレーにはほとんど影響が
なかったばかりか、逆にプラスに働いたようなケースも見られた。
研究チームは、こうしたパフォーマンスの低下は「バーバル・オーバーシャドーイング効果」と呼ばれる作用
によるものだと分析している。これは、ゴルフのスキルの発揮よりも、言語に脳の働きが集中させられてしまう
効果だ。
アンダーソン教授によると、この効果に関する別の研究では、自分の知覚体験を歯切れ良く説明する経験
を積んだ人では、パフォーマンスには影響が出ないことが示されているという。「だから、自分のスキルに
ついて上手に説明する経験を積んだプロゴルファーは、試合の合間にパットについて話してもパフォーマンス
への影響を受けにくいのだろう」と教授は語った。
ソース
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2570629/3779088